抗生物質の服用方法を誤ると、本来の効果を発揮できません
内服する抗菌薬(抗生物質・合成抗菌薬)は
食後に服用する方が効果があるタイプ
空腹時に服用する方が効果があるタイプ
があります。
あまり意識されずに処方されることもあるようですが、同じ量を飲んだ場合でも効果に差が生じることもあります。
抗生物質の使い方で大事なのは、充分な量を、適切な投与法で、必要最小期間のみ服薬することです。
外来で処方される頻度の高い抗生物質をいくつか選択して、食前・食後のどちらが有効なのかを示します。
ペニシリン系やセフェム系の抗生物質は、『時間依存性』の抗生物質です。
薬剤と細菌の接触する時間に依存して効果を発揮するため分服投与が原則です。
つまり、一度にたくさん飲んでも、意味がありません。
ニューキノロン系の抗生物質は、『濃度依存性』の抗生物質です。
薬剤の濃度に依存して効果を発揮するため、1回投与が原則です。
ですので、回数を分けて、少量ずつを服薬しても、効果がないことになります。
(※)食前投与が原則であっても、あえて食後に処方されるケースもあります。