イミキモドは主としてIFN-αの産生促進を介したウイルス増殖の抑制及び細胞性免疫応答の賦活化によるウイルス感染細胞の障害により、ウイルス感染に伴う疾患に対して効果を発揮すると考えられている。
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サイトカインの産生促進
(1) In vitro
ヒト末梢血単核球を用いた実験で、イミキモドはIFN-α、TNF-α、IL-12、IFN-γ等の種々のサイトカイン産生を促進した6~8)。
(2) In vivo
イミキモドをマウスあるいはラットに塗布することにより、塗布部位の皮膚内IFN-α及びTNF-α濃度が上昇した8,9)。
細胞性免疫応答の賦活化
(1)
イミキモドはランゲルハンス細胞と混合培養したT細胞からのIFN-γの産生を促進するとともにT細胞の増殖を促進した)。
(2)
イミキモドは単純ヘルペスウイルスを感染させたモルモットへの反復投与により、ウイルス蛋白刺激による末梢血単核球の増殖及びT細胞活性化の指標であるIL-2産生を促進するとともに、ナチュラルキラー細胞及び細胞障害性T細胞によるウイルス感染細胞に対する障害性を増強した)。
抗ウイルス作用
(1)
DNAウイルス4種及びRNAウイルス9種を宿主細胞に接種した実験で、イミキモドは直接的にはウイルス増殖に影響を及ぼさず、宿主細胞からのIFN-α産生の促進を介してウイルス増殖を抑制した)。
(2) 動物感染モデル
DNAウイルス4種及びRNAウイルス5種を感染させた動物(モルモット、マウス、サル)にイミキモドを経皮投与あるいは経口投与することにより、ウイルス感染に伴う病変の発症を抑制した)。
トール様受容体に対するアゴニスト活性
単球あるいは樹状細胞に存在し、種々の病原微生物の構成成分を特異的に認識し、免疫応答の誘導に関わる細胞膜受容体であるトール様受容体(TLR-7)遺伝子を導入した細胞を用いたin vitro実験で、イミキモドは同受容体に対するアゴニスト活性を示した)。
臨床薬理試験
(外国人でのデータ)
(1) 尖圭コンジローマ患者
尖圭コンジローマ患者を対象とした臨床試験で、本剤を1日1回6~10時間、週3回、最大16週間塗布したとき、疣贅部位におけるヒトパピローマウイルスのDNA量及び疣贅面積の減少が認められた。
基剤塗布群と比較し、本剤塗布群において疣贅部位のIFN-α、IFN-γ等のmRNA量が増加した)。
(2) 日光角化症患者
日光角化症患者を対象とした臨床試験で、本剤を1日1回約8時間、週3回、16週間塗布*したとき、塗布開始前と比較して塗布期2週において、日光角化症病変でのCD4、CD8、CD86/CD11c及びTUNEL等の陽性細胞数が増加した22)。
また、本剤を1日1回約8時間、週3回、4週間塗布したとき、日光角化症病変において、TLR遺伝子など自然免疫系の賦活化、ナチュラルキラー細胞及びT細胞の活性化並びにアポトーシスに関連する遺伝子の発現が増加した)。
*:上記の用法・用量は本剤の承認された用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項及び「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
【有効成分に関する理化学的知見】
一般名:イミキモド(imiquimod)
化学名:4-amino-1-(2-methylpropyl)-1H-imidazo[4,5-c]quinoline
構造式:
分子式:C14H16N4
分子量:240.30
性 状:イミキモドは白色~微黄白色の結晶性の粉末で、2,2,2-トリフルオロエタノールにやや溶けやすく、メタノール及びエタノール(99.5)に極めて溶けにくく