N360E Engine Rebuild

N360E Engine Rebuild

2010年 5月 6日(木)Zのエンジン腰上開腹

以前からメカニカルチェンテンショナーが奥まで入るなぁ、オイルスモークが酷いなぁと思いつつ乗っていましたが、いよいよ開腹。

まずメカニカルチェンテンショナーを外して指で触ってみるとなにやら1cmほどの物体がコロコロと指に触ります。これは絶対テンションローラーに違いないと、ヘッドを外し始めます。シリンダーを外すと、見事に2つに割れてシャフトからも分離したローラーとご対面。このローラーはクランクホルダーから生えているので、クランクケースを割らないと交換できません。と言うことは車載では修理できないので、エンジン脱着決定!!

さて、オイルスモークの原因はと、まずはピストン観察。カーボンが堆積しているもののスカートは綺麗で一安心。バルブガイドかもしれないと外した部品を見ていると・・・・ヘッドガスケット周辺に煤が付いています。自作アルミガスケットを外そうとすると硬くなってペキペキに成り、さらにクラックが。吹き抜け寸前というか抜けていたようです。ここからオイルがシリンダーに入ってスモークが出たり、ケース内に圧が抜けてブローバイがオイリーだったようです。

2010年 5月11日(火)パーツ発掘

Zのエンジンパーツですが、ガスケット類、上部テンションローラー、シャフトブッシュは我が家の押入れ倉庫に新品パーツの在庫が有りました。でも下部のローラーは在庫なし・・・・で、中古エンジンパーツから程度の良い物をとトレー箱を漁っていたら・・・出て来ました。左はステーが錆びていますが、ゴムがまだ柔らかいです。取り付けの割りピンも間違った取り付けをしているので、付け替えた物の様です。普通は右側の様にゴムが硬くなって、当たり面がボロボロに成ってるんですけどね。ラッキーです。

2010年 5月15日(土)O/H準備

アルミガスケットが駄目になったので、代わりのガスケット作成します。銅の板を購入。ボール盤でボアとスタットボルト等の穴あけ。ハンドニブラーで外形とカムチェーントンネル部ザックリ切り出し。ヤスリとニブラーで仕上げ。ハンドニブラー・・・・遥か昔、電気少年だった時より我が家に在庫。シャーシ加工に使ってましたっけ。

最後にバーナーで炙って、焼きなましして完成。今度は吹き抜けずに使えるかなぁ。。

NZRacingさんから入手したローラーのリペアセット。今回使うかは未定ですが・・・

2010年 5月16日(日)週末作業続き

昨日できなかったバルブポリッシュ。前回ポリッシュして組んだのですが、オイルスモーク吐いている位ですからカーボンびっちり。入手したフライスに挟んでカーボン除去と再度ポリッシュ。 今回は手を付けないつもりでしたが、ポートも削ってしまいました。ああ、作業が遅れる。

2010年 5月17日(月)Z腰下開腹

今日は休暇を取ってZのエンジンを降ろして腰下分解。いつもの様に車ごとクレーンで吊って、足回りを外して台車に着地、サブフレームとボディーを分離して、ボディーを吊ってエンジン摘出完了、今回はヘッドをはぐってあるので吊り上げ高さが低くて楽です。

エンジン下ろしたついでにバッテリブラケットをポイント溶接部をドリルでもんで外しました。なにせバッテリは助手席の後ろですし、オイルレベルゲージの抜き差し時に邪魔でしたから・・・

エンジンのサイドカバーを外すとコロリと部品が・・・・うーん、ミッションのドッグに見えます。そういえばGWの箱根の帰りに一瞬ミッションが何処にも入らない事が有りましたっけ・・・・一次ドライブのチェーンテンショナのスプリングが掛かる所も折れています。

クランクケースを割ると・・・・出て来ました。やはりミッションのドックが折れています。うーーん、部品探さねば!!

今日はこのまま台車に乗せて、しばらくお休みです。ちなみに腰下開けるのは5年ぶりでした。その間K&Kのレース2回、サーキット走行3回、街乗り5年分・・・・・ダメージ大きいですねぇ。

2010年 5月22日(土)4速MT発掘

5速MTは部品探しに時間が掛かりそうなので、4速MTを探索してみました。まずは何処まで共通だったっけと言うことでパーツリストから差異情報摘出。で、中古部品トレー箱を漁ってみると・・・・シンクロが約2セット、ドグが1セットを発掘。シンクロの2セットから程度の良いのを選んで1式準備完了。

・・・・・・・あっデフのリングギアも違うんだった!!

・・・・・・・バックランプスイッチ探してなかった!!

2010年 6月 2日(水)Zの一次減速テンショナ

先日ばらしたZのテンショナのスプリングが掛かる部分が折れていたので、対策。追加したネジの上部に左右のプレートを繋ぐ板が有ったんですけど・・・・・ロングナット20mmに合わせて穴あけ(写真左のネジは暫定)しました。スプリングのテンションも高くなることを期待しています。テンショナ自体はTN360用をドリブンスプロケット変更に合わせて加工し、さらにサイドにプレートを溶接強化した物です。

2010年 6月 6日(日)また問題点が・・・・

今日はケースから内臓を取り出し洗浄していました。灯油でゴシゴシ、パーツクリーナーでさらに洗浄。ネジ穴にも拭きかけ綺麗にと次々にネジ穴に吹きかけていると・・・・上下のケースを止めているM6がケースの中で折れているではないですか!!

まずはポンチで叩いて回してみようとトライしましたがびくともせず。エキストラクターを持っていないので近所の工具屋に電話すると在庫なし。遠くの工具屋まで行かなきゃ駄目かなと思っていると、電話した工具屋が、売り物は無いけど自分のがあるから持ってくればやってあげるよとの事。ばたばたと準備して持って行き、やってもらっちゃいました。お見事!結構長いのをほじくり出してくれました。

工具屋さん←町田市小山のソケットさんです。ありがとうございました問題解決です。

2010年 6月12日(土)Z腰下組み立て

夏に近づきました、日差し的には一番強い時期ですね。梅雨に入る前に組み立てねばと作業の続き。

エンジンマウントを取り付け、馬に乗せて作業しています。ひっくり返す時は注意深くエンジンマウントを中心に前転させれば・・・・ほら腰に優しい。

腰下を組み立てましたが、細かい部品を探すのに手間取ったり、組み立てようとしたドリブンスプロケットがチビケていてまた部品探索やらで手間が掛かってます。テンショナーはスプリングのテンションが強くなり組みにくくなりましたが、良さそうです。

今日の最後は、右のベアリングのパッキン在庫が無いことに気が付き、型取・・・・ベースパッキンのボアアップと共に夜の作業ですね。

2010年 6月13日(日)ピストン粉砕寸前!!

昨日の続きを・・・・クランクサイドのベアリングのパッキンを夕べのうちに作ったのでまずはこれから。

さーて腰上やるか・・・まてよピストンのカーボン落としていないや。と言うことで灯油と銅ブラシでゴシゴシ。カーボンが落ちてくると右ピストンに筋が見えます。爪で引っかくと引っかかります。なんかピストンヘッドも凹んでいる様な気もします????ピストンの裏を見てみると、なんとピストンの裏にも筋が・・・・クラックが入ってました。

良かったー。このまま乗っていたら、何処かでピストンが粉砕してたはずです。さーて、ホークのピストン手に入るでしょうか。

2010年 6月18日(金)ピストン入手

いまさらホークⅡのピストンは手に入れるのは大変だろうなぁとインターネット上を漁っていたら・・・・有りました社外品。それも格安!!で即発注。

N360Eに流用するにはバルブリセスの追加工が必要です。以前はリューターでいい加減に削っていましたが、正月に中古卓上フライスを入手したのでこれを使わない手はないですね。

てな訳で冶具作成の材料入手。10mm角アルミ棒、M8のアイボルト、ナット・・・・アルミ棒を切って、穴を開けて・・・完成。古いピストンに組んでみました。中でアイボルトにピストンピンが通っています。

古いピストンで角度出しをしようとした所で、露天工場の欠点、降雨リタイヤ。

2010年 6月19日(土)ピストン加工するも・・・・

昨日作った冶具でピストンをフライスに固定し、バルブリセス加工をしました。今まで使っていたピストンを冶具で角度を出して冶具側にケガキを入れて、新しいピストンをこのケガキに合わせて固定してリセスを刻み、さらに回転砥石で仕上げ。ついでにEx側も回転砥石でさっと撫でて完成です。

さ、ピストンも完成したぞっと・・・・でも社外品のピストンの精度ってどんなん?と前のピストンと両方を計測すると・・・・・なんと今までのピストンは0.25mmオーバーサイズでした!!オーバーサイズピストンを使ったなんてすっかり記憶に有りませんでした。現物を目の前にしてもさっぱり思い出せません。。。

さーて、スリーブ打ち変え??それとも社外品に1mmオーバーサイズも有ったので、これを入手してシリンダーボアアップ???少なくともピストンは仕切り直しです。

2010年 6月23日(水)O/Sピストン入荷

落胆した週末、落ち込んでいられないので直に1mmオーバーサイズピストン発注し、本日到着しました。早速近所のボーリング屋へ昼休みに出かけて発注しましたが、週末前完成は微妙との事・・・・・

2010年 6月26日(土)ボーリング仕上がり

金曜までに上げてくれると週末作業が出来るんだけど・・・・とお願いしてやって頂いたボーリング済みシリンダーやピストンの作業は、残念ながら雨天のため出来ず・・・・軒下で出来る作業として、欠けたフィンの修正なぞやっていました。アルミパテを2回ほど盛って、完全に固まる前にカッターでザックリの加工まで完了。明日には完全に固まるはずですので、ヤスリで仕上げる予定。

2010年 6月27日(日)Zのフィン仕上げ

日曜も雨がぱらぱら降っていたので軒下作業のみ。昨日盛ったアルミパテを削って仕上げました。型から抜いたバリ等再現できていないのと(そんな事しません)色合いを無視すればまあまあの出来と自負してます。

2010年 7月10日(土)ホークⅡピストン加工再び

やっと晴れた週末がやってきました。ホークⅡ1mmオーバーサイズのピストントップを加工しました。今回はノーマルピストンのリセスを参考に前回より若干肉厚確保した加工です。フライス作業も2回目なので、だいぶ進歩しました。作業は相変わらずの露天工場。。。。。

2010年 7月19日(月)エンジン搭載完了

連休の間にエンジン搭載完了しました。しかし案の定、一筋縄では行きませんわな。タップが痛んでいる場所が有ったので、アルミパテで埋めたは良いですが、いざヘリサートと思ったら、駒がありません。さらにバルブすり合わせと思ったらバルブコンパウンドが見当たりません。ついこの間CBの時に使ったはずですが・・・・・仕方が無いので土曜の夕方買出し。

ピストンのスカートの加工を忘れていたので加工。ぶん回すとクランクに当るので・・・・

サイドカバーはすでに蓋してありましたが、一次減速チェンがたるんでいたことが気になり、NZRacingさんに頼んでいたチェンが届いたので交換。こんなに伸びてました、交換してよかったぁ。

でエンジン完成。ホークⅡの1mmOSピストンで450ccきっかり、でも4速仕様。

しかし今回の最大の敵は気温!!梅雨明けしたとたん35度超え。それも露天工場は午後から日がさして、作業していると脱水症状に見舞われそうなのでこまめな休息と水分補給で作業効率が非常に悪かったです。

取り合えず、エンジン完成し搭載完了。

今回のエンジンスペック(ノーマルと異なる部分のみ記載)。しかし残念ながらミッションはノーマル4速・・・・

ボア:41.5mm(社外ホーク1mmオーバーサイズピストン加工)

カム:ファイナルステージハイカム

バルブスプリング:EA用

バルブリテーナー:ファイナルステージチタン

バルブ:SB-1用軽量化(ビックバルブ)

カムチェーン:FZR750用切り詰め

カムチェンテンショナー:メカニカル

1次減速ドライブスプロケット:NZRacing 19T

1次減速ドライブチェーン:NZRacing 66L

1次減速ドライブチェーンテンショナ:TN360改

キャブ:FCR DD φ35

マニホールド:Ducati 400SS用改切った張った

シュラウド:テフロン製

ファン:バイク用電動+ステー

発電機:デンソー100211-1601

セル:EA用+アダプタ(アダプタは発電機ステー兼用)

フライホイール:センターN360セルダイセンターアルミ製フライホイールEA用リングギア

フライホイールカバー:N600用加工