平成24年4月
平成24年4月22日
「極北ラプソディ」 海堂尊 朝日新聞出版 ISBN:978-4-02-250920-8 C0093
「誰にも書ける一冊の本」 荻原浩 光文社 ISBN:978-4-334-92759-2 C0093
「プリズンホテル」 浅田次郎 徳間書店 ISBN:4-19-125083-3 C0093
「ステイーブ・ジョブス」2 ウオルター・アイザックソン ISBN:978-4-06-217127-4 C0098
「シアター!」 有川浩 メデイアワークス ISBN:978-4-04-868221-3 C0193/p>
「シアター!2」 有川浩 メデイアワークス ISBN:978-4-04-870280-5 C0193/p>
「極北ラプソディ」
このところ何冊か難しい方向に向かいつつあるのではという危惧は一旦この本にて収束。ジェネラルの其の後を知りたいという方には吉報。
そうすんなりとはジェネラルの思い通りにはならず海千山千のスタッフが向こうには待ち構えていたらしい。
ある意味ではスピンオフみたいな本なのかもしれないけどたいへん楽しめました。
なんだか三国志のお好きな海堂先生が話の納め方にはっきりと見えまするが。
「誰にも書ける一冊の本」
書けそうで書けない自分の人生。ツッコミがたいへん的確でいらっしゃるこの語り手、編集者を生業にしているという設定が生きております。
こんなの読んだら自分のことなど書けなくなっちまうかもという恐れが読む前にはありましたが、しかし、何の為に誰の為にかというところを開き直ればそれはそれでいいのかも知れず、とほのかに思う。
「プリズンホテル」
浅田次郎の上手さは努力そのものの成果とわかっていても、小憎らしいほど上手い。くそっ、と思う。
近所の医院で時間待ちでぱらぱらとめくってしまったが最後というやつで。あらためて借りてみました。
たしかドラマにもなっていたと思うが、そのむかしヤクザ映画で慣らした悪役商会さんのメンバーが抱腹絶倒だったような気がする。芸達者ばかりだから当然ですけど。
「ステーブ・ジョブス」2
先に2に出会ってしまった。次に何時であうかわからないのでこっちを先に読んでみる。1はまだ二人予約が入っているようだ。
おおかたの流れは今までアップル関係の本で判っているのだけれど、やはり俯瞰してみることが出来るのはとてもうれしい経験である。
昔このタイプに近い人を知っていて読んでいて思い出す。結局その人は金銭欲が強すぎてそっちのトラブルで消滅したのだけれど、カリスマに近い牽引力は似た感じがあった。周囲に居る人間にとってはかなり迷惑ではあった。
「シアター!」「シアター!2」
有川浩の会話の突っ込みはもう抱腹絶倒の上手さ。たまらんです。恩田陸の「チョコレートコスモス」あれは演劇ファンタジーで「ガラスの仮面」。現実にはこっちが近いと思うけどこっちは演劇コメデイーなのだ。どちらも好きだから良いんです、はい。「シアター!3」があということで期待大。
てなわけで、つぎはアンダーザドームの下巻なのだ。うふふ
平成24年4月13日
「天使たちの課外活動 2」ライジャの靴下 茅田砂胡 中央公論新社 ISBN:978-4-12-501192-9 C0293
「オレンジだけが果物じゃない」 ジャネット・ウインターソン 国書刊行会 ISBN:4-336-03962-3 C0397
「幻色江戸ごよみ」上 宮部みゆき 埼玉福祉会
「幻色江戸ごよみ」下 宮部みゆき 埼玉福祉会
「ナニワ・モンスター」海堂尊 新潮社 ISBN:978-4-10-306573-9 C0093
「仙台ぐらし」 伊坂幸太郎 荒蝦夷 {ISBN:978-4-904863-18-3 C0093
「帽子収集狂事件」 ジョン・デイクスン・カー 創元推理文庫 ISBN:978-4-488-11830-3 C0197
「コンニャク屋漂流記」 星野博美 文芸春秋 ISBN:978-4-16-374260-1 C0095
「Under The Dome」 Stephen King ISBN:978-0-340-99258-6
この分では更新が1ヶ月に一回になってしまいそうだ。こりゃいかん。
「天使たちの課外活動」
待ちに待った茅田砂胡の新作。先生いろいろ事情もおありでしょうがこのシリーズもよろしくお願い致します。
次回は怪物夫婦の話しだそうな。こりゃまた楽しみ。それにしても変なお坊さんが出て来ましたなあ。
「オレンジだけが果物じゃない」
ほとんど自伝というところが悲惨。米国にはこんな狂信的な人間がいるのだ(国に限らないのだろうが)と恐ろしい。
恐ろしい話ではありませんが、胸の痛む、しかしおもしろうござった。
「幻江戸こよみ」
大活字本のお世話にはまだならずに済んでおりますが、これしかなかったもので。
ううむ、山本周五郎かと思った。すごいレベルの時代話でありました。短編集であります。
「ナニワ・モンスター」
海堂先生大丈夫ですか?フィクションとノンフィクションのあわいで話が進みだしており少々物騒な感じがして来ております。 定番キャラクターも出て来てそれなりに面白いのですが、さてこれから彦根さんどういう風になってゆくのか。
「仙台ぐらし」
蝦夷と書いて「えみし」とも「えぞ」とも読む。そういわれてみれば、どうよんでいいかわからぬ。
閑話休題、伊坂幸太郎サン若いのね。子供さん幼稚園か。読む作家さんの平均年齢が高くなって来たのね、と関係ないところで感心した。
お顔は拝見していませんが、若き日の沢木耕太郎さんみたいな爽やか系のイメージ。ジャンルとしてはエッセイか。とても心配性な方らしい。我が身を見るようだ。
「帽子収集狂事件」
多分大昔に読んでいる筈の一冊。最近名作の新訳刊行が多いのだがそのうちかしらん。再読してみると、味がある。
自分も「味の判る」年代になったのねえと自画自賛。冗談抜きでたしかに傑作の一つと納得。
「コンニャク屋漂流記」
はじめのところしか読んでいなくて、しかも多分全部は読めないとは思うけど、これ面白い。評判いいのに納得。
東京で地方出身の田舎者たちがささやかにコミュニテイーを徐々に広げながら培地を作ってゆくその歴史そのもの。読んで損は無い。
なるほど、こうやって東京の下町は形成されて来たのかと納得しました。なんだか南米の文学読んでいるような濃さがたまらない。
「アンダーザドーム」
福岡の紀伊国屋で買ったというから何年前だ?(苦笑)ようやく読み終わりました。「IT」は途中で挫折したけど、これはなんとか最後まで。
傑作ですね、これは。バラバラにしないで持っていて良かったあ。つぎは邦訳の方の下巻でまた味わうという予定。るんるん。