ほんの累積 平成22年11月
平成22年11月30日
「アースバウンド」地縛霊 リチャード・マシスン ハヤカワ文庫 ISBN:978-4-15-041229-6 C0197
「祝もののき事務所」 茅田砂胡 中央公論新社 ISBN:978-4-12-501129-5 C0293
おみごとなゴシックホラー。楽しめます。金字塔である「地獄の家」を知っていたら加えてもっと楽しい。
後書きにあるようにある意味「パロデイ」でもあるわけで。
ほかの作家が同じテーマで書いても、この切れ味の鮮やかな恐怖をだすのは難しかろうと思います。さすがマシスンというわけ。
結末が秀逸なんですよねえ。うまい!座布団10枚!
「祝もののき事務所」
茅田砂胡先生、漢字の名前の物語をって考えたそうですがむやみやたらに画数が多すぎません?
ひょっとして「驚きものの木」から名前をつけたわけではあるまいに。新シリーズ開陳ということで楽しみであります。
まだ重要人物のご登場が各一名なきようで、ちらりちらりとお名前がでておりますがどのような怪物?キャラクターなのか今後が楽しみであります。
まずは一本、期待大!
平成22年11月23日
「シェルター」 近藤史恵 祥伝社 ISBN:4-396-63236-3 C0093
「三谷幸喜のありふれた生活8 復活の日」 三谷幸喜 朝日新聞出版 ISBN:978-4-02-250676-4 C0095
「死者の短剣 遺産」 L・M・マクマスター・ビジョルド 創元推理文庫 ISBN:978-4-488-58709 C0197
近藤史恵の「エデン」を探しているのだがまだ出会わない。かわりに整体師シリーズの第三作目というこの本に出会う。
1・2作よりこれを先に読んだ方が話が早いと後書きにあり。たしかに。とはいえ、やはり出版順に読んだ方がいいかという気がしなくもなし。ちょっと推理仕立てに読めるので。とりあえず三作揃えられる環境で読むのがベスト。
テーマ的にはちょっと暗い。
三谷幸喜は、見つけ次第読んでいるワリには何処まで読んだのか忘れてしまっており。ひょっとしたら二回目かも。
たのしめるから良いのですが、おとっつあんが亡くなってしまいぐたりのところの話読んだのかなあ。
たいていは読んでいる時に思い出すのだが今回おもいだせないところをみると相当ボケはじめているのか。
「復活の日」という表題は東京サンシャインボーイズの限定復活の意味であった。その頃の動画がないかしらんと探してみたら、returnsとショー・マスト・ゴー・オンが見つかったので連続で楽しませてもらった。
この方の脚本集は出されない方針なのでシナリオさえも読めないから動画があるというのは非常に嬉しい。このエッセイを種本にして、楽しませてもらいました。
「死者の短剣」はシリーズ第二作目。この作家のSFもファンタジーどちらも一筋縄ではゆかない話になる。
なかなか悪鬼の所など気味悪きことおびただし。絵空事で済ませないところがこの作家らしいところ。
さてさてどういうふうにこの夫婦が歩んで行くか、まだ始まったばかりである。
このところやたらと忙しく、活字の方も進まなかったけれども一段落しつつあるような気がする。
ともかくBone By Boneを進めて次はキングに進みたいもんである。早川書房のサイトにフランシスの遺作「矜持」が翻訳間近とあった。もう一作あったのね。
これは、どうするかなあと思案するが、大分册のキングがあるしなあ。ええともう一冊面白そうな話があったんだが、忘れた。
そういえばマーテインの「ドラゴンとの舞踏」の巻はどうなっているのかしらん。
デイーヴァーの「Burning wire」も速攻で翻訳が出そうだし。ちょっと楽しみなこのごろ。
平成22年11月16日
「食べて、祈って、恋をして」 エリザベス・ギルバート ランダムハウス講談社 ISBN:978-4-270-00553-8 C0098
「ウオリス家の殺人」 D・M・デイヴァン 創元推理文庫 ISBNISBN:4-488-24004-2 C0197
典型的アングロサクサン系の能天気さ満開。
「私が世界の中心よ!」的なところがベースにある人間って、自分がそうでないからか敬服する。と同時におつきあいしていると段々疲れてくるんですけどね。
この人に「反省」はないのだただ猛進するのみ。なんか主題的にはこの姿勢にそぐわないんですけど。
とまあ、批判的なことをいいながらついつい読んでしまうこの語り口の上手さ。
どこにも「悟り」を得ている行者なんかいないんじゃあないか、とまあそう言う気にさせられるのはいまいちですが。
ジュリア・ロバーツはどういうふうに演じたのでしょうね。この映画「笑える」タイプの映画なんだろうか。
「ウオリス家の殺人」
後書きでネタバレされたら怒りまっせ。ああいうことを書かんといて下さい。
他の本を読むのが無駄みたいにみえてしまう。ということでこの文庫の後書きは絶対読まないことをお勧め。
十分面白いし、名作家と言う程ではないにしろ(クリステイーとかクイーンと比べたら大概の作家は負ける)上出来な作品残しているのだから読者を素直に楽しませてくださいな。
やっぱりそうかな、という最後でしたけど人物もキャラたっているし面白かったです。
で、この作家もう一冊借りて来てあるんですが、さて読む気合いがなくなっちまった。え〜ん。
鬱気味なのとやたらと「TO DO」する事項が重なりまして活字を読む集中力産まれず。
今日は年末調整説明会。ひょんなところで、知り合いに出会いました。今年の忘年会どうする〜?と聞かれまして。
帰りに大井の目無水(めなしみず)の横を走る道路に通りかかりましたら、中海越しに伯耆大山が白く冠をかぶってるのがみえました。
まだスキー場までは白くはなっていないけど…。
秋ですね、じゃなくてもう冬にむかっているんだわ。黄砂が消えたのか綺麗にみえました。
平成22年11月3日
「西巷説百物語」(にしのこうせつひゃくものがたり) 京極夏彦 角川書店 ISBN:978-4-04-874054-8 C0093
「RDG 3」 レッドデータガール 夏休みの過ごし方 荻原規子 角川書店 ISBN:978-4-04-874052-4 C0093
仕事そっちのけで読みふけってしまった。最近読めなかった反動か。いかんいかん。仕事が山積しているというに。
ほなさいなら、で終わる百物語の最終巻?否最新刊。今更のように気づいたのだが、これって江戸版「スパイ大作戦」だよねえ。
お若い方なら「ミッションインポッシブル」っていうのか?それともジョージ・ペパード主演がハンニバルやっええと、あれ?(出て来ない)
ともかく、流石京極夏彦のエンターテイメント。落としどころも決まっておりまして。このシリーズ、これで最後なんだろうか?
「RDG 3」
第三巻なんですが相変わらず全容が見えて来ない、これぞ日本版オリジナルファンタジー。じっくりと楽しんでおりますです、はい。
漫画アイシールドにも居ましたが、「雪政」っていう名前語感がいいなあ。
子供がいたらつけてみたい名前、って本人には迷惑かもしれんが。今回は「真澄」の正体が垣間みられるという、驚きの回であります。
なるほど日本は「もののけ」の国だったのかあ。