第39回 (2014/9/24)
「第39回樋井川流域市民会議」議事録
日時:2014年9月24日(水)18:30~
場所:福岡大学 文系センター15階
*************************
議題
1. 床上浸水対策特別緊急事業の実施状況
2. いい川づくりワークショップ
3. 100mm/h安心プランアンケートについて
4. 緑の基本計画
5. その他
*************************
1. 床上浸水対策特別緊急事業の実地状況
発表者:福岡県土整備事務所 永井さん
・しじみの放流の様子
・いかだまつりの様子
・工事実地スケジュール(仲良し橋~)
期間;平成26年9月~平成27年6月
Q. 今は土木事務所じゃないのか?
A. 福岡”県土”整備事務所。 (”県土”でひとつの単語)
以前の土木事務所。福岡地区にあるため、福岡県土。飯塚地区では飯塚県土となる。
Q. 具体的に何をする工事なのか?
A. 21年に降った大雨に対応可能な河川にするために、河川改修工事とその対策を行っている。工事期間は五年で、主な工事内容としては、河川の流量を増やすために河床掘削をしている。河川のそばには、すでに住宅が建っており、川幅を広げることができないため、幅ではなく、深さを調節する。
Q. 土は何処から来たのか?土はどうするのか?
A. 流れてくる土については維持管理が担当している。今回の改修工事はたまった土を掘る作業ではなく、21年の大雨に対応できる河川断面の確保ために行っている。
2. いい川づくりワークショップ
発表者:福岡大学 古藤さん、江本さん、黒瀬さん
一日目:パネル観覧、全体発表3分間
ヤマタノオロチのストーリーを用いて、野川との連携、世代の連携を表現
二日目:パワーポイントでそれぞれの活動を発表
樋井川→雨水カルタ、ハウスなど 野川→世田谷ダムなど
Q. 評判は?
A. 二次審査までは調子よく、グランプリになれると思ったが、最終審査で風当たりが悪くなってしまった。
雨フレダンスは好評だった→実演
洪水の被害にあったというのをスサノオノミコトの話になぞらえて市民の力で洪水を防ごうというメッセージをおもしろおかしくしながらもきっちりと発表した。
3. 100mm//h安心プランアンケートについて
発表者:九州産業大学 松田さん
基本情報
・100mm/h安心プランの計画名 ・対象地域
・プロジェクトに深く関わる担当者の所属
・目標年数 ・対象の地域の市街化率
・何mm対応か ・協議会の有無
流域対策
・活動に対して助成があるのか ・公的な(雨水)施設はあるのか
・他に取り組んでいることはあるか
・今後取り組もうとしていることはあるか
減災対策
・自助、公助、協働の取り組み
・ハザードマップの有無
・自助、公助、協働の取り組みを促すために対策
その他
・気づいたこと
・意見
Q. アンケートはメールで案内するのか?
A. やりたいと考えている。
Q. いつごろ開始予定か?
A. 完成し次第。
Q. 全市町村に案内するのか?
A. 現在取り組みを行っているのは11コであるが、内2地点は同市であるため、案内は10の市に案内する。
Q. 100mm/h安心プランはどこに登録するのか?
A. 国土交通省に市町村が申請。
Q. 水害被害にあった地区にあった地区についてプランを行う予定があるのかを聞かなくてよいのか?
A. 今回はプランを行っている地区を対象とし、どういった特徴があるか知る。
Q. どこの係が担当しているか?
A. 下水道の係。
Q. 何がしたいのか? どういう風にしてほしいという意見は持っている。っそれをどういう形で取り上げてもらえるのか?地域はそういうことをやっているのを知らない。
A. 100mm/h安心プランは市町村が国土交通省に登録する制度で昨年の4月から開始している。内容は、計画規模を超えるような雨が降った時に、行政だけでは対応でできないような対策について書かれている。ここでの対策とは流域治水を実現する流域対策のことである。市民の活動を含めて、地元の市町村が計画を作り、それを国土交通省に出す。計画が登録されると様々なプラス面があり、話が進む。
樋井川水系河川整備計画は去年つくられ、今年5月に公布された。100mm/h安心プランが明確に書かれている。
計画は県が作ったもので、市と一緒にやっていく。
登録の主体は市町村長。
100mm/h安心プランは、河川管理・下水管理・地元の自治体の三者が登録に関わる。今現在は、この3者が協力してやっていく方向に進んでいると理解している。
行政の人たちがやっていることがでてきてから意見、アイディアを出す。そうしなければ5年間は無意味になる。
他方で取り組んでいるのは11件。取り組みはどんなことをしているのか、どういった背景でどういうことをやろうとしたのか意見をいただければ、内容もより深く実効性の高いものになる。行政と共同で進むスピードが速くなるのではないか。と考え、100mm/h安心プランの内容を聞いてみたい。
樋井川整備計画で70mm/h→100mm/hにしようということで市民会議が提案したのが、”100mm/h安心プラン”であり、これを国が制度としてつくった。つまり、樋井川が元祖ということになり、アイディアは樋井川流域治水市民会議が出している。しかし、樋井川では、このプランはまだ走っていないので、今、実地しているところの話を聞いて、樋井川はさらに先に行きたいので事例をまず集める予定。
登録主体は市町村だが、市民会議が主体としてつくっていけるようにしたい。
Q. 調べないとわからないのか?
A. 公開はされているが、もう少しミソのところを、より深い所を聞きたい。また、枠組みだけなので、どういったことを聞いたらいいのかという意見とやっていることのお知らせをこの場でしたかった。
Q. 100mm/h安心プランの中を提案していこうと言っているが、例えば、どんなことができるのか、具体的なことを知りたい。
A. 市民の流出抑制というのが1番進めたいところ。
樋井川流域の市街化率は7割ほどで、ほとんどが民有地である。なので、民有地から流出しないようにすることが役に立つようにしたい。
福岡県、福岡市も雨水貯留浸透施設について助成制度がある。+αで出てるので、メリットとして感じていただけるように。細かいことは書かれていないのでよくわからないが今の制度+αになるのは間違いない。
Q. それは国からお金は出るのか?
A. 国から出される
Q. 提出する段階である程度盛り込んでおき、後から案を盛り込んでもいいのか?
A. 登録した時点で、取り組む年度がある程度決まっている。
雨水を貯める方法として、バイオスウェイル、レインガーデンなど、いろんな方法ができてきたので、最新のものを取り入れたい。コストも安い、速い、持続的、市民生活が豊かになるように。
元祖なのであれば、他から参考とされるような取り組みを発信していきたい。
4. 新・緑の基本計画
発表者:福岡市緑化推進課 田代さん
緑の基本計画とは、福岡市の上位計画であり、都市の緑全般に関する幅広い総合計画。
緑とは、樹木や花、山林や海の水面を対象とする。
緑の役割は①都市環境の改善、②生物の生息・生育環境の維持、③災害の防止、避難場所の確保、④レクリエーションの場の提供、⑤美しくやすらぎのある風景を形成、⑥歴史的風土の継承の6つ。
対象地域は、福岡市全域。内、三分の二は民有地。目標年次は2020年。
緑の現状として、全市域の55.4%が緑被地。
緑の課題は①環境問題に対応した緑の充実、②風格やにぎわいのある緑の風景づくり、③緑の質の向上による緑のストックの有効活用、④市民・企業などによる主体的な緑のまちづくりの推進、新たな制度の活用の4つ。
市民アンケートで緑を増やすべき場所として、天神や都市部が挙げられた。
基本理念は”風格ある 緑豊かな 環境共生都市・福岡をめざして~市民・地域・企業とともに~”
基本方向①骨格、②むすぶ、③拠点、④身近、⑤安全安心、⑥共働の6つを実現するための施策紹介。
Q. 樋井川流域上下流交流でグリーンロードにしたいという意見が出た。そういうものは、”新・緑の基本計画”との関係性があるのか?
A. この”新・緑の基本計画”とは、地域全体の将来像を描いたもの。なので、個別計画まではふみこんでいない。
樋井川はかなり市街化が進んでいるため、オープンスペースのようなものの確保がかなり難しいので、何かいい案があれば、と思う。いろいろな形で協力いただければと思います。
海から山に風が通る緑道計画は、基本計画にあり、樋井川にも入っているので、そこに関しては協力できる。
・多自然型川づくり(島谷先生にお願いをする)
・多自然型道づくり
以上二つを取り組むことで公園になるのではないか、と。つながるような政策ができれば、と考えています。
5. その他
○市民普請大賞結果
発表者:NPO南畑ダムを貯水する会 角銅さん
樋井川活動については残念ながら最終の選考まで残れなかった。
それとは別に九州大学の林先生が上西郷川の事例(こどもたちと川をつくった)ことについて発表。
○グリッピキャンペーン
発表者:NPO南畑ダムを貯水する会 角銅さん
グリッピキャンペーンは緑化月間の催しであり、今回は樋井川流域治水市民会議と水と緑の楽校が行う出し物についての発表。
樋井川流域治水市民会議
・ゴミ箱を用いた家庭で作れる雨水ダムづくり
・ゲーム形式のワークショップ
水と緑の楽校
・大学対抗雨水タンクコンテスト
・雨水戦隊ショー
・雨水カルタ
・間伐材を用いた椅子づくり
◎感想◎
樋井川流域上下流交流をきっかけに市民会議に来て頂いた。考えたことを実現していく、人の動きをつくっていく。そういう機会にますますなっていけばよいと思っています。
~次回~
第40回樋井川流域治水市民会議
2014/11/25(火) 時間…18:45~
会場…福岡大学文系センター棟15階 第5会議室