2010年7月27日
「第11回樋井川流域治水市民会議」議事録
日 時 : 2010年7月26日(月)18:30~
場 所 : 福岡大学 文系センター棟15階第5会議室
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議題
1. 前回のふり返り
2. 7/13 雨量と河川水位
3. 福岡県 県土木からの報告
4. 下水道料金について
5. 各地区での活動報告
6. 世話人会発足について
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1. 前回のふり返りと意見(ポストイット)
発表者:福岡大学渡辺先生
○ 避難場所
○ 下水道料金
○ グラウンド貯留
・昨年7月の雨に耐えられるのか。
・設計基準を明らかにしてほしい
○ 会議の進め方
・“「してくれ」ではなく「しよう」”と言っているが、「しよう」には無理があるのでは。
○ 河川改修
・現在の環境に配慮した川づくりを
・また、土砂が溜まる
・市民のコミュニティーガーデンとなるように
○ 雨水タンク
・有効な利用方法や効果について検討するべき
・ライフサイクルコストを知りたい
○ 缶バッジ ・キャラクターをホークスとタイアップしてはどうか
○ その他の意見
・市民だけではなく法人にも参加してもらう
⇒法人も市民会議に参加しています。
・市民ができる治水対策として他の地域の事例はないのか
⇒「市民」が主体としているのは我々が初めてだと思うので、ぜひ全国の手本になろう。
2. 7/13 雨量と河川水位
発表者:福岡大学渡辺先生
○この間の雨(2010年7月)で最も激しい雨は7月14日だったが、
福大の観測した水位計は13日までしか観測できなかった。
○ 水位計は水圧によって水位を計測している。
1分間に1回記録すると、13日間しかデータを取ることができない。
7月初旬から設置していたため、14日の降雨に関するデータが取れなかった。
○ 大学が用意できる水位計、雨量計は県や市のものに比べ、安価で記録容量が小さい。
○ 現在、雨量計の設置は3ヶ所。
○ 流域内でも雨の降り方が異なるため3ヶ所では雨量のデータ不足。
○ 今後は他にも雨量計を設置していきたい。
○ 使用する雨量データ
桧原運動公園⇒桜橋、横内橋、下屋敷橋、島めぐり橋、下長尾公園
福大グラウンド⇒新川橋、若宮橋
○ 桧原運動公園と福大では異なる降雨を観測。
○ 雨量と水位上昇に相関性が見られない。
○ 雨量を観測していない時刻に水位上昇がみられる。
上流での降雨の影響と思われるがはっきりとは分からない。
○ 1分間の水位上昇は樋井川本川で約8㎝、支流で10~30㎝
○ 現在のところ、支流の水位上昇が顕著である。
【質問】雨が降って水位上昇する時間は?今回の雨は山で降ったのではないか。
【回答:渡辺】今は分からない。水位計と雨量計の観測場所が1㎞でも離れたらダメかもしれない。
【質問】水位計の測定は瞬間値か平均値か?
波の影響も考えられるので、常に変動するものには平均化する必要があると思うが。
【回答:渡辺、福大伊予岡】おそらく瞬間値。
今回の水位については波形を見る限り、十分な精度があると思う。
【質問】川に流入する面積がいるのではないか。
【回答:渡辺】GISで流域区分を分けているが、どこにどういった雨を降らせるかはまだ分からない。
【回答:島谷】上流で雨量、水位を測ることで下流への勧告が可能になるかもしれない。
雨量計を増やし観測をしていきたい。
3. 福岡県 県土木からの報告
発表者: 福岡県土整備事務所織田さん
◎7月14日の降雨(観測所:柏原桧原運動公園)
○ 時間雨量 3:00-4:00 48㎜
6:00-7:00 58㎜(最大)
※2009年7月降雨の最大は時間雨量91㎜
○ 川からの越水はなかった。
○ 長尾1丁目グッデイ辺りで護岸が決壊。
⇒シートを被せ、通行止め。
⇒雨が落ち着いて、現地へ。河床が掘れていた。
⇒河床を埋める。壊れたアスファルトを補修。
⇒現在、応急対策中。遅くとも1週間で終わる。
○ 今後の対策は、まず国に災害の認定を受ける。その後本格的に復旧作業の開始。
◎床上浸水対策特別緊急事業
○ 先生たちと現地調査。問題点等を確認。
○ 護岸の補強をどうするのか、潮止め堰を撤去した際の影響など
○ 遊歩道については利用状況を調査し、断面形状を決める。
○ 地元の意見を聞きながら進めたい。
【質問】県と市の連携があると思うが、今回の件における進め方はどうだったのか。また、今後は?
【回答:福岡市】福岡市では床上のみを対象にした推進室である。
市の職員は14日の暗いうちから確認へ行っていた。
その結果、内水はなかった。マンホールが浮き上がっていた。
推進室は市の道路局と県の間に立って行っている。
【質問】長尾3丁目では根入れがえぐられた状態。蕎麦屋さんのところも直したばかり。
【回答:福岡県】護岸の調査を行い、直すべきところは直したい。
【要望】「ここは県の管轄」「ここは市の管轄」と市民はいつもたらい回しにされる。
樋井川は小さく、せっかく同一行政区域なんだから、市で一元的に管理したらいいんじゃないか。
地元がそういった要望を持っていることを知ってもらいたい。
【回答:福岡県】重々分かる。出来る限りの連携を取って頑張りたい。
【要望】改修にあたり環境に配慮してほしい。
ただコンクリートで固めるのはやめてほしい。
22年ほど前遊歩道があったが、1週間でなくなってしまった。遊歩道はいらない。
【回答:島谷】県から具体案ができたら話し合いましょう。
4. 下水道料金(福岡Yahoo!ドームの雨水利用について)
発表者:九州産業大学山下三平先生
○ 下水道料金は、2ヶ月で566万258円
○ 下水使用量は年間 81711(t)
うち、雨水は年間 18893(t)/81711(t)=23.1%
植栽散水量 5730(t)/81711(t)=7.01% (減免申請)
⇒年間256万円の節約!!
○ Yahooドームは日本で一番雨水を利用している。
【質問】市が下水道料金を取りたがっている。
【回答:山下】この案は規制しようとするものではない。メリットがあるから、誘導する案である。
本来、雨水は無料で良いはずだがいきなりは難しい。段階を踏んで取り組む必要がある。
【要望】全国でも数多くやっているだろう。ここでも実績をつくり、データを取ろう。
【回答:山下】東京の国技館やスカイツリー周辺はもともと浸水地区。
努力して雨水をためている。樋井川でも各大きな施設でためよう。
【質問】ドームでは何年でもとを取ったのか?
中村高校もしくは城南高校にもタンクがあると聞いたが?
【回答】次回までに調べたい。
5. 各地区での活動報告
発表者:南畑ダム貯水する会山下さん、福岡大学渡辺先生
◎樋井川5丁目
○ 雨水タンクを30基予約。利用は町内会で話し合い決める。
○ 先日、9:00~11:00 樋井川の清掃
○ その後話し合い。
・下流を助けられるのは上流の自分たち
・雨水タンク利用で節水できてうれしい。
・タンクを設置すると必ず緑が増える。
◎別府団地
○ 7月24日(土)環境学習を行った。
○ 子供たちとボラやアユなどを観察。
○ 水が濁っていた。 ⇒県が護岸改修を行っていたから
○ 今週の金曜(7/30)には、田島の子供たちと行う。
【質問】魚を取っても大丈夫か?漁業権は?
【回答:渡辺】樋井川、室見川には漁業権はない。
県から特別採捕許可を取っている。子供たちと魚を取ってクレームが来たことはない。
【質問】タンクの流出抑制の実証は?
【回答:渡辺】いかに効率よく使うか。結果が出れば発表したい。
【質問】避難勧告はどういう風になっているのか。
例えば夜中の勧告の際はどうしたら良いのか。
法的拘束があるのか。絶対に逃げなければならないのか。
【回答:島谷】次回以降に詳しく市から話してもらう。
また、非難についてきちんと話し合いの場を設けよう。
6. 世話人会発足について
発表者:九州大学島谷先生
○ 今まで発起人としていたが、いつまでも発起人では。
○ 運営を世話する。
○ 共働で進める推進役。仲介役。
○ 各校区での個別の活動への中心人物。
○ 活動を広げる伝道者。
○ 参加者募集。それぞれの地区にも世話人がほしい。
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お知らせ
8月7日(土)6:20~
日本テレビ「ズームインサタデー」に樋井川が取り上げられています。
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