2022年度5月号

令和4年5月11日

校庭の木々の緑が,見るものの目に,優しい光を投げかけてくれます。子供たちは,新たな学年での生活を軌道に乗せ,目標に向かって様々な取組を進めています。

よりよい学びを目指して

4月28日に実施しました保護者会には、たくさんの保護者の皆様にご参加を頂き感謝申し上げます。学校や学年・学級の目標や今後の教育活動について説明させていただきました。新型コロナウイルスの脅威は衰えることなく,学校でクラスターが発生するなどの事例が報告されていますが、本校では引き続き、市の指針に基づいて新型コロナウイルス感染防止に対応しながら、子供たちにとって充実した学びとなるような教育活動を展開できるよう尽力いたします。引き続き、御理解と御支援のほどよろしくお願いいたします。

本校の授業づくり

 さて、保護者会で説明いたしました通り、学校がよりよい学びの場となるよう、日々の授業改善にも取り組んでおります。ここでは、私どもが考えている授業づくりのポイント4つについてお伝えします。

一つ目は、「現実的で具体的な文脈で、情報を活用するような学習の過程をつくる」ということです。

学校や家庭などで身に付けた資質・能力は、様々な課題の対応に生かせるようにする必要があります。そこで、日常の文脈を各教科等に取り込み、その状況の中で問題解決をするような学習の進め方をしていきます。そして、その過程で、子供たちがこれまでに経験したことや実感したことを踏まえて、思考を深められるよう授業のデザインをします。

 二つ目は、「効果的・効率的な問題解決につながるようなテクノロジーの活用をする」ということです。

私どもは、「テクノロジーの特性」を次の7項目と捉え、この7項目を様々な教育活動に組み入れることにより、取り扱う情報を増大・拡大させながら学びを拡充させるようにします。

➀検索・収集 ②アーカイブ・再利用 ③共有・協働(共同編集、連携作業等) ④コミュニケーション ⑤整理・分析 ⑥表現・創造・発信  ⑦評価

このことを通して、子供たちが思考を深めていくことができるようにします。

三つ目は、「見方・考え方を働かせる」ということです。

「見方・考え方」とは、どのような視点で物事を捉え、どのような考え方で思考をしていくのかという,物事の特徴や本質を捉える視点や思考の進め方や方向性のことです。各教科等において、見方・考え方を働かせ、目的に応じて、情報メディア等を選択し、調査や実験等を組み合わせながら情報を集めたり、整理・分析したりすることができるようにします。

特に、考える際に必要になる情報の処理の方法(例えば「比較する」,「分類する」,「関連付ける」など)を,技法のように様々な場面で具体的に使えるようにするものを「思考スキル」として、系統的に学べるようにします。

また,効果的に思考を深めることができるようにする「思考ツール」を活用します。「思考ツール」とは,頭の中にある情報を具体的な形にして書き込むための図形や表などの枠組みのことです。これを活用することにより、子供は自分の考えを可視化・共有化しやすくなり、どこまでどのように考えることができたのかを、自身が明確に把握できるようになるとともに、教師側は効果的な支援が可能となります。

下記に挙げている思考ツールは、例であり、本校では様々なツールを活用して子供たちの思考を深めていくようにします。算数科での数直線や表などのツールも、そのうちの一つであると考えています。

子供たちが、新たな課題に粘り強く向き合ったり、多様な表現方法や共有方法を活用したりして、深い学びができるよう授業改善を図るとともに、積極的な支援を続けて参ります。

最後に

新年度が始まって一ヶ月、子どもたちは、精神的にも体力的にも疲れがたまってきた時期だと思います。連休を利用し、ゆっくり体調を整えられるようよろしくお願いいたします。


最後になりましたが、昨年度のPTA役員の皆様のご尽力に感謝と敬意を表します。あせて今年度の新PTA役員の皆様、この一年、どうぞよろしくお願い申し上げます。

校長   松本 博幸