2023年秋、松本深志高等学校で独自に行われている企画『深志課題研究ゼミ2023』にて、信州大学教員・研究員が講座を開講しました。
2023年秋、松本深志高等学校で独自に行われている企画『深志課題研究ゼミ2023』にて、信州大学教員・研究員が講座を開講しました。
今回お招きいただいた『深志課題研究ゼミ2023』では、地球科学(古気候・古海洋学)を専門としている信州大学 理学部 日本学術振興会 特別研究員の関有沙さんが、「昔の地球環境はどうやって知るの?~研究現場の紹介と実践~」というテーマで2回の講座を、バイオベースドマテリアル・植物細胞壁科学を専門としている信州大学 工学部 助教の田川聡美さんが「生物から学ぶものづくり」というテーマで1回の講座を開講しました。
今回のレポートでは、その内の1回である11月18日に開講の 関有沙さん2度目の授業の様子をお伝えします。
この授業は「海底の堆積物から昔の地球環境の手がかりを見つけよう」というテーマで、信州大学理学部の教室・実験室で行われました。参加した松本深志高等学校2年の生徒のみなさんは海底と陸上露頭の堆積物についての講義を聞き、サンプルの観察・分析するなどの研究の一部を体験しました。
海底堆積物コアの観察では、有孔虫や放散虫などの微化石と呼ばれる小さな化石を顕微鏡で観察しました。生徒の皆さんは砂の中から一生懸命に化石を探し、写真と見比べながら種を特定しました。特徴的な形の微化石を見つけたときはお互いに見せ合って、どの種類のものなのか活発に議論していました。
陸上露頭の堆積物の観察では、堆積物の一部を取り、顕微鏡で観察しました。高校では使わない特殊な顕微鏡に興味を示している様子でした。観察では生徒さん同士で異なる鉱物や植物を発見し、堆積した環境によって堆積物の組成が変わることに驚いている様子でした。
参加した生徒さんからは「楽しかった」「研究の一部が体験できてよかった」「大学生が教えてくれたのが良かった」などのご意見を頂きました。
この回を含め、今回の信大教員・研究員の講座にご参加いただいた松本深志高等学校の生徒の皆さん、ありがとうございました。