先端エネルギー工学専攻 鈴木研究室 修士2年
研究内容
私は航空宇宙分野の研究室で羽ばたき飛行のメカニズムについて研究しています。鳥や昆虫が羽ばたきを行う際にどのような力が働き、空気の流れがどのように変化しているのかを実験を通して調査しています。
鳥はなぜ飛べる?
鳥が飛べるのは当たり前のことに思えますが、なぜ人は腕を羽ばたかせても飛べないのに鳥は飛ぶことができるのでしょうか?鳥が行っている飛行は、実は見た目よりもずっと複雑な運動であり、その全ては未だ解明されていません。
鳥や昆虫が羽ばたく時、また飛行機が飛ぶ時にはその周囲に渦と呼ばれる空気の流れが発生しています。この渦は翼の形や大きさなどによって様々に変化しており、鳥や昆虫はこの渦を巧みに制御することで自由に空を飛んでいるのです。
実験方法
私はこの渦がどのような条件でどのように変化しているのかを調べるために、羽ばたき運動を再現した模型を製作し、それらを用いて実験を行なっています。
実験には下の写真のような風洞と呼ばれる装置を使っており、これで風を起こすことにより実際に鳥が飛んでいる時と同じ状況を再現しています。
低速風洞(柏キャンパス基盤系実験棟)
何の役に立つ?
鳥や昆虫は優れた飛行能力を持っており、これを分析することでより優れた飛行機やドローンの開発に役立つのではないかと考えています。
もしかすると将来人が鳥のように自由に空を飛んだり、鳥型ロボットが街中を飛んでいる風景が当たり前になるかもしれません。そんなワクワクを胸に日々研究に取り組んでいます 。