研究紹介

科学系・学生)

夏目幸奈

環境学研究系 人間環境学専攻 人間拡張学研究室 修士2年

【わたしの研究】

人の認知や思考がどんな時にどんな風に変化するのかを、認知課題やアンケート、脳波や心電図などの生体情報計測を通して調べています。関連する分野は、人間工学、心理学、認知科学、生理学、脳科学などです。

私は人の生体計測装置を使ったことがなかったので、大学院に入学後まずは自分の身体を計測してデータを読むところから始まりました。今は被験者さんに来ていただき実験をしています。


【どうしてこの研究を選んだの?】

の中には、環境問題や様々なハラスメントなど対処していくべき問題が溢れていて、それに対して呼びかけが行われています。それなのに、なぜ人は行動を変えられないのだろうどうやったら人は思い込みや過去の成功体験にとらわれずに、今目の前の出来事に柔軟に対応できるようになるのだろうという疑問を持ち、研究して社会に還元したいと思ったからです。ひとりでも多くの人が幸せに生きられる社会を実現したい!というモチベーションがあります。

あとは、学部時代に【行動生理学】という分野でネズミを使った研究をして脳科学の面白さを知り、【脳科学で社会を良くする研究】がしたい、もっと【人】に近い研究についても勉強してみたいと思ったからです。


【中高生のころに興味があった学問】

いろいろなことに興味がありました。語学、脳科学、理学療法、医学、心理学、ダンス。まだまだたくさん色々。テレビドラマの影響もあったかも。今もいろいろなことに興味を持っています。

↑ 私はここで生理心理学実験を行っています。

【人間拡張学】って?

私の研究は心理学に関連する分野ですが、実はバイオメカニクスやサービス工学など幅広い分野を扱っています。

人間拡張学とは、人に寄り添い、人の身体機能や生活機能を高めるシステムやサービスの研究開発をする分野です。加齢や障がいで機能低下した人はもちろん、普通に生活している人も対象です。

自分の機能が高まったと感じることで、人はよりアクティブに活動するという考えのもと、生活の一部をテクノロジーで手助けすることで、健康維持増進や就労機会の拡大を目指します。


どんな【研究】をするの?

ずばり2つ!【人を知る基礎研究】【人を高めるシステム開発】の両方を行います。基礎研究は、人の感覚・運動・心理の働きを深く知ってモデル化するというようなものです。システムの開発は、人の状態を測る身体装着型センサや、人に働きかけるロボット、振動デバイス、VRなどを扱います。


どんな【研究環境】なの?

この研究室は、国の研究開発機関である産業技術総合研究所柏センターとの連携講座で、センサ、ロボット、心理学、サービス工学、デザイン等、各分野のプロフェッショナルである研究者と連携して進めます。

技術やサービスを実用化して社会に役立ちたいという想いを大切にできる環境です。


(人間拡張学講座HPの内容をわかりやすくまとめました)