研究紹介

(学生)

柳内 千空 (Chisora Yanai)

先端生命科学専攻 大谷研究室 修士2年

研究テーマ:ポプラNAC転写因子PtVNS群の相互作用がもたらす木部形成ダイナミクス

万能すぎるを作りたい!


ところで皆さん、木を材料としたもの、いくつ思いつくでしょうか。


机、椅子、棚、箸、家、楽器は木でできているイメージがありますね。他にはどうでしょう......実は紙やプラスチックも木から作れるんです!木材の成分を抽出して、精製して、、、あれこれやると石けんや服、燃料なんかも作れちゃいます。つまり木材には無限の可能性があって、木材の成分が取り出しやすければ取り出しやすいほど、人にとって使いやすい木になるのです。

VNS転写因子による木質形成制御


成分を取り出しやすい木を作るには、まずその成分ができる仕組みを調べる必要があります。

木材は道管細胞や繊維細胞の二次細胞壁が厚くなったもので、道管細胞や繊維細胞の形成はVNS転写因子を起点として起こります。つまり、VNS転写因子から木質ができるまでの経路を解明できれば、木材の成分ができる仕組みを知ることに繋がるのです!

    (Ohtani, Demura, 2016)

最後に


「万能な木を作りたい!」という大きな目標に向けて、まずはVNS同士の相互作用や下流遺伝子への働きを調べることで木質形成経路を紐解いています。

研究は長い道のりですが、この小さな一歩が人類にとって偉大な一歩になることを信じて日々頑張っています!