社交不安アノニマスは、あなたが出入りした他の12ステッププログラムと、なぜ全く同じではないのか?なぜそうあるべきではないのか?について、あなた自身が回復するために重要な、いくつかの理由があります。社交不安に苦しんでいる人が既に他の12ステッププログラムに参加している場合 ( 過去と現在 ) 、このことを理解することは、SPA12ステッププログラムを回復作業に役立てるのに、必要不可欠です。その理由については後で説明しますが、その前に他のいくつかの12ステッププログラムを相互に比較することによって、これらの違いの例を示します。
まずOvereaters AnonymousとAlcoholics Anonymousとの、主な違いを比較してみましょう。どちらも12ステップのプログラムであり、多くの同じ概念と回復のツールを使用していますが、2つのアプローチの間には、それらが支援するように設計されている問題の相違点に基づいた、重要な違いがあります。
強迫的過食症はアルコール依存症と全く同じではなく、その問題に合わせて作られた12ステッププログラムのみが完全に対処できる、それ自体特有の問題があります。ここに私たちの論点を明確に示す一例をあげます。
強迫的過食症者は食べ物に依存していますが、食べ続ける必要があります。そうしないと確実に死にます。彼らが―食物―に依存している、その物質は、それでも日常的に摂取しなければなりません。これとは対照的にアルコール依存症者はA Aで、日常的に依存性物質(アルコール)を、たとえ一度でも決して飲んではならない、と言われています。そうでなければ、彼らは必ず再発するでしょう。
12ステッププログラム間の、このような違いは微妙ではありますが、明らかに関係者にとって生死に関わる結果をもたらす可能性があります。毎日の飲酒を控えめにしようとするアルコール依存症者は、その結果死ぬかもしれません。一方、完全に食べ物を忘れることができない強迫的過食症者は、それにもかかわらず自分の生命を脅かす依存に対処するために、回復のOA12ステッププログラムを使用する方法を見つけなければならないのです。そして拒食症もある強迫的過食症者はどうですか?彼らの依存の全てまたは一部は、実際には飢餓または食事をしないことになります。したがってO.A.とA.A.という2つの12ステッププログラムは同一ではなく、同一であるべきでもありません。しかし、どちらも何百万人もの命を救ってきた、正当な12ステッププログラムです。これはアルコール依存症のような深刻な問題で、より明らかになるかもしれませんが、生涯にわたる過食や拒食の健康への影響を考えると、O.A.の救命効果もまた、明らかです。
では、両方の問題を抱えている人(珍しい状況ではありません)は、どうでしょうか?例えば、アルコール依存症者に摂食障害があり、強迫的な酒飲みであると同時に、強迫的な過食症者でもあったとします。この人は、A.A.回復プログラムとO.A.回復プログラムが全く同じ12ステッププログラムである、と自動的に仮定するなら、不幸にも重大な間違いを犯す可能性があります。これらのプログラムは共通の12ステップを共有していますが、摂食障害またはアルコール依存症に固有の問題に対処するために、それぞれ独自の概念、ツール、および重点分野を持たなければなりません。これが自分が始めた12ステッププログラムが、第2の問題のために追加したのと「全く同じ12ステッププログラム」だと自動的に仮定することに、重大な誤りの可能性がある理由です。
このため社交不安アノニマスでは、他の12ステッププログラムから来た人たちがSPAプログラムの回復を最大限に成功させるため、これらの違いは何であるか?を学ぶことに心を開き、特別な注意を払うことを、強く推奨しています。
社交不安アノニマスと、他の12ステッププログラムとの主な違いの例を、以下に示します。
12ステッププログラムである、共依存アノニマスと社交不安アノニマスとの間には、非常に重要な違いがあります。これは社交不安の問題にすべての違いをもたらします。 共依存と社交不安は、非常によく似た2つの問題のように見えるかもしれませんが、実際にはこれら2つの問題は重なり合っているにもかかわらず、その違いを理解することが非常に重要なため、不幸な混乱の原因になる可能性があります。
例えば、共依存症者(社交不安を持たない)は、しばしば他人と対決し、自分自身への質問を減らし他人への質問を増やすことを学ぶことに、非常に重点を置きます。CODAの重点は ( 部分的に ) 「自分の考えをより信頼し、他人の考えを過大評価しないこと」です。私たちはCODAプログラムを批判しているのではありません。CODAプログラムは純粋な共依存症者を助けることができますが、極端な場合この回復プログラムは、社交不安に苦しむ人に深刻な結果をもたらす可能性があります。その理由は、共依存の回復に専念している社交不安症者は、社交不安が自分の思考や現実の認知に、どのような影響を及ぼすかを認識せず、現実ではなく恐怖や誤認に基づいて、人々に立ち向かったり対立したりするリスクがあるからです。これは社交不安が私たちに、他人を誤解させる原因となるやり方です。
その結果、社交不安症者は風車を攻撃して自分が巨人だと思っていたという、伝説的な童話の騎士「ドン・キホーテ」 のような行動をとることになります。けれども残念なことに、社交不安症者が(共依存回復12ステッププログラムやいくつかの自助本で推奨されているように)対立的、攻撃的な立ち回りを選ぶのは、社交不安症者に誤解された無実の人間が、対立の対象になっている可能性があるのです。彼らの不安の問題が、社会的現実の認知を着色しています。これは社交不安に苦しんでいる人は、実際にはそうではなかったかもしれない言葉や、くだけた表情さえも批判的な意味を持っている、と想像しがちだからです。また社交不安症者は、本当の批判を誇張する傾向があります。そのため「常に自分の考えや感情を信じる」ことを学ぶべきだとする、一部の共依存からの回復の実践が、社交不安症者にとって悲惨な結果をもたらすことになります。社交不安の場合、自己信頼 ( self-trust ) と、健全な自己探求 ( self-questioning ) とのバランスを取る必要があるのです。そうでなければドン・キホーテになって、何年も罪のない人を責めて過ごすことになり、悲劇的なことに多くの重要な関係が犠牲になるでしょう。社交不安の場合、社交的な出来事を誤認する傾向があることを意識した、継続的な自分の棚卸し ( personal inventory ) が鍵となるのは、このためです。社交不安が現実の認知、特に周囲の認知を曇らせないようにするためには、実際にはそうでないのに他人が自分に害を与えようとしている、と思い込まないようにする必要があります。
私たち社交不安に苦しんでいる者はまた、やや有害な出来事 ( 人間同士の相互作用において時々避けられない ) を大げさに吹聴する傾向を持つことに注意する必要があります。時には、本当に人生に有害なことが起こることもありますが、それでも私たち社交不安症者は、これを非常に大袈裟にし、他の人よりもずっと長く持続する傾向があります。不必要に苦しみ、さらには恨みを抱いたり、健全な赦しを遠くに押しやることで、私たちの精神的、感情的健康が損なわれます。
社交不安に苦しんでいる人は、害のない人々に危害を加えないために、これらのことに細心の注意を払わなければならないだけでなく、友人、親戚、恋人との重要な関係を逃さないためにも、これを行う必要があります。重要なビジネスや仕事の機会は、言うまでもありません。これはまたSPAサポートグループから恩恵を得る能力にも、影響を及ぼす可能性があります。ただ助けを求めているだけのグループメンバーに恐れを抱かせないようにするために、SPAサポートグループではこの傾向を特に意識することが最も重要です。他の人が苦しむかもしれませんが、現実を支配する恐れを許せば、私たちは最も苦しむことになるでしょう。なぜなら想像上の中傷や想像上のドラマ ( サポートグループで時折見られるように、実際の問題を拡大したり誇張したりすること ) のために、私たちはサポートグループをあきらめるかもしれないからです。これらのことが原因で、サポートグループが提供できる、非常に必要な支援を受ける前に、サポートグループを去ることになるかもしれません。そのため恐れや反応を日常的に問いかける習慣を身につけることが、社交不安からの回復には欠かせないのです。
上記の論点は重要であり、理解し、( 自ら進んで ) 尊守する必要がありますが、この物語にはまた、もう一つ別のねじれが存在します。そしてこれは12ステップの平安と静寂で、解決できるものです。時々、板挟み ( dilemma ) が、ここに浮上します。ここで説明する全ての問題をさらに複雑にしているのは、社交不安症者が他人から被害を受け、それを認識し対応することを学ぶ必要のある場合です。社交不安を抱えている人は、時として当惑するような矛盾 ( paradox ) に苦しむことがあります。恥ずかしがり屋は、標的にしたがるいじめっ子の注意を引く傾向があります。つまり社交不安に苦しんでいる人は、実際に嫌がらせを受ける可能性が高いのです。同時に私たちは普通の人よりも、いじめられていない時にいじめられている、と想像する可能性が高い。このことがどれほど混乱する可能性があるかを考えると、社交不安の問題に特に焦点をあてた ( specifically focused ) 12ステップ、と言われている「私たちにピッタリの ( just for us ) 」12ステッププログラムの指針が、私たちの苦悩からの真の持続的な回復に、極めて重要である理由が分かり始めるかもしれません。
このことを念頭に置いて、ここでは他の12ステッププログラムや他の治療法、またはセルフヘルプアプローチからSPAに来た人々に、よくある質問に対する答えをいくつか紹介します。
他の12ステッププログラムから来る社交不安症者は、2つのグループに分類される傾向があります。
1) 別の12ステッププログラムで、しらふの状態を保っているにもかかわらず、まだ酷く社交不安に苦しんでいる人。
2) オリジナル12ステッププログラムで ( 完全に、または少なくとも大幅に ) 、社交不安から回復した、他の12ステッププログラムの参加者。
どちらのグループも社交不安アノニマスに関わることで、大きな恩恵が得られることを、私たちは発見しました。これらの問題に関する一般的な質問への回答は、次のとおりです。
Q.別の12ステッププログラムでは、しらふですが、社交不安はまだ解消されていません。それで、どのようにSPA12ステッププログラムは私に役立ちますか?
A.焦点の違いは、重要です。12ステップのプログラムにはそれぞれ独自の焦点があります。ステップを使用するすべてのプログラムには共通点がたくさんありますが、それらの間にも重要な違いがあります。
これらの違いは、さまざまな問題に対処するためにもたらされるステップの、癒しの力に要約することができます。あなたがいる12ステップグループが、主に社交不安に焦点を当てておらず、社交不安を持っている場合、そのフェローシップから ( 社交不安に関する限り) ステップの恩恵を十分に受けられないかもしれません。
だからこそ、強迫的に過食をする人々は、他の強迫的過食症者たちと一緒に12ステップグループに座る必要があるのです。アルコール依存症者たちは、部屋いっぱいのアルコール依存症者たちの中でステップを実行する必要があります。そして社交不安のある人々は、社交不安アノニマスミーティングの中で、12ステップの作業をさらに進歩させることができるでしょう!
Q.私は、違う12ステッププログラムで、部分的に ( おそらく途中まで ) 社交不安から回復しました。私の恐れは、ここまでではないでしょうか?この仕事を終えるために、他に何か ( 外部療法または治療 ) が必要でしょうか?
A.社交不安アノニマスは社交不安に対する他の治療法に、全く反対しているわけではありません。これらの方法のいくつかは、大きな助けになります。
ただし、社交不安の問題に特に焦点を当てた ( specifically focused ) 12ステッププログラムに参加することで、より充実した、より強力で、より一貫した回復を得ることができます。
さらに追加で、重要な欠けている要素を取得できます―社交不安に悩む仲間たちの実際のコミュニティや、全く同じ ( またはほとんど同じ ) 問題を抱えている人々と親交を深めることによる、癒しの力。この分野で他の誰にもできない、あなたを理解しサポートすることのできる人々です!
もちろん、同じ問題を抱えている人たちに奉仕を提供することが、社交不安の回復を獲得し強化するための、強力な機会であることは言うまでもありません。
Q.私は、オリジナル12ステッププログラムで、社交不安から完全に ( 少なくとも大幅に ) 回復した、他の12ステッププログラム参加者の数少ない人の一人です。だから、なぜ私はSPAのミーティングで時間を無駄にしなければならないのでしょうか?
A.ここでの答えは簡単です。それを維持するためには、それを与える必要があります。
まだ苦しんでいる人たちを助けることほど、長期的な回復を保証する、優れた保険はありません。
さらに、あなたは心の中をのぞいてみるなら、まだこの病気の破滅的な地獄に囚われている人たちに、社交不安の回復という素晴らしい贈り物を手渡すことから、本当に背を向けることができますか?
もちろんバランスが重要です。回復して自分の人生を取り戻せるように―楽しんで!!
しかし、1人でもスポンサーになる、または例えば1つの定期的なSPAミーティングで、少人数のグループに刺激を与える時間を頻繁に取ることで、私たちの生活にもっと多くのことが開かれるのは、驚くことではありません。
誰にも、貢献する何かを持っています。私たちの中には、今でも何らかのタイプの対人恐怖に苦しんでいる人もいますが、古いプログラムの知識を社交不安アノニマスで共有することで、突然、何年も経った後に社交不安に対しても、そのステップが働き始めたということに驚いています!
必要だったのは、古いプログラムからの知恵と経験を、この新しい分野に持ち込んで、最終的に癒しを開始することでした...
ここには本当に謎はありません!不足していたのは12ステップの旅で共同体として機能する、社交不安の仲間意識だったのです。
その結果私たちは、社交不安の牢獄から解放される喜びを感じ始めました。
長年の痛みを伴う社会的孤立の終わり、貴重な友情を享受し、家族関係からの不必要な分離を終わらせ、尊厳と健全な誇りを持って仕事に行き、おそらく親密な関係という神聖な特権を初めて経験する、素晴らしい能力。SPA12ステップを丁寧に活用して社交不安を乗り越えることで、これらすべてのことが可能になります!
これらは、この辛く悲しい症候群から解放するため、社交不安の回復に焦点を当てた特定の概念やツールと合わせて、社交不安の回復に本領を発揮するSPA12ステップを使うことに完全に焦点を当てた仲間意識を、自分自身に与えることからやってくるたくさんの贈り物の内の、ほんの一部なのです。
When the darkness comes for me, I will light a lamp.
With that lamp, I will light the way for others.
Together, we will find the new day.
暗闇が私に来る時、私はランプを灯す。
そのランプで、私は他の人に道を照らす。
共に、私達は新しい日を見つける。