研究室の特徴

English

自由な研究テーマ

 日下研究室が主とする研究テーマは身近な気象・気候すが、研究テーマの自由度は非常に高いです。身近な気象・気候に留まらず、「天気図の範囲内なら基本的に何でもOK」というのが先生の研究守備範囲です。変わったところでは、天気が人体に及ぼす健康影響評価や風車の研究をしている人がいます。
研究の方法については、観測器を持って野外で活動する人もいれば、数学とにらめっこして自分だけのシミュレーションモデルを開発する人もいます。最近では、ライブカメラ画像とにらめっこをする人もいます。

 「研究」とは今まで分からなかった事を明らかにすることです。あなたの研究テーマはあなたが主体となって、先生や仲間と取り組むことになります。
自らが主体の研究というのは、自分のやりたい研究を自由に出来るということです。

 研究室への配属にあたって研究テーマを決めることになりますが、決して先生から「これをやれ」と言われることはありません。本人の希望を第一に先生と相談して決めます。「○○についてやってみたい」なんて曖昧な興味でも、まずは先生に話してみてください。

 歴代の先輩たちも、自身の興味のあることを研究テーマにして、様々な研究に取り組んできました。過去の先輩たちの研究の詳細こちらをご覧ください。

充実したサポート体制

 日下研究室は自由度の高い研究室ですが、かと言って放任主義ではありません。研究に対するサポート体制も充実しています。

 日下先生とは、少なくとも月1回は面談を行います。中には数日おきに面談に行く学生もいます。

 研究室のゼミは週に2回行われます。日下研ゼミは非常に活発で、様々な切り口から意見が飛び交うので、毎回のゼミで沢山の学びがあります。月に1回は発表を行う機会があり発表時には日下先生や先輩から様々な意見をいただくことができます。

 面談とゼミ発表を合わせると、少なくとも2週間に1回は日下先生からの指導を受けることができ、日下先生からの指導をしっかりと受けられる環境が整っています。

 また、ブラザー・シスター制度、班、チームがあり、先輩からも手厚いサポートを受けることができます。

 ブラザー・シスター制度とは、配属初年度の学生一人ひとりに対して担当の先輩がつき、1年間サポートしてくれるものです。困ったことがあったら、まずはブラザー・シスターの先輩に相談してみましょう。

 班研究で用いるツールの使い方を学ぶチームは研究対象に対する理解を深める場ですこの2つについては以下のページで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください!

個性豊かなメンバー

 日下研究室には2023年3月現在30名のメンバーが所属しており、学内からの進学者のほかに他大学や海外からの留学生を積極的に受け入れています。

 また、他研究室と比べて博士課程の学生や研究員が多く、学類(学部)3年次で配属されたメンバーの約90%が修士課程へ、約20%が博士課程へ進学しています。他では見られない驚異的な進学率です。
日下研究室で長く研究を続ける理由は何でしょうか。研究テーマに高い志を抱いているのはもちろんのこと、それを支えるメンバーとの交流やプロジェクトによって得られる充実した研究生活に包まれているからです。

 研究室最大の財産は人であり、メンバーが生み出す知識と経験は後輩へと受け継がれ、多くの先輩が日下研究室に満足して卒業していきます。成果は海外共同研究や国際協力の場で提供したり、留学生への指導でも活かされます。人との繋がりを大切にして"世界のKusaka Lab."を目指しています。

楽しいイベントたち

 日下研究室では様々なイベントを行い、メンバーとの交流を深めています。

 また、企業や国内外の大学に訪問したり、国内外の研究者・学生を研究室に招いたりと、研究室内に留まらず、様々な人との交流を行う機会があります。

夏合宿

学群4年生が企画します。
研究や勉強は一切やりません!

クリスマス会

ビンゴ大会やプレゼント交換で盛り上がります!

企業訪問

日本気象協会やウェザーニューズ、竹中工務店など、交流のある企業を訪問し、様々なお話を伺っています。

大学訪問

国内外の大学に訪問し、様々な研究者と交流しています。
お話を伺ったり、研究発表を行って意見をいただいたりしています。

海外からの招待

世界をリードする研究者が研究室に滞在します。
教科書や論文で知っている先生方と交流できるよい機会になっています。

豊富な共同研究

 おそらく日下研究室の最大の特徴は豊富な共同研究です。国内をはじめとして海外や民間企業と共同研究を行っており、プロジェクトを立ち上げて社会的重要性の高い課題の解決に取り組んでいます。
プロジェクトには先生だけでなく学生も積極的に参加することで、研究テーマの専門性を高めると共に、将来の研究者・社会人としての人材を育てます。もし気になるプロジェクトがあれば、門は常に開かれているので相談してください。「今日学んだ知識は明日プロジェクトで使う」のが日下研究室です。

 国内における共同研究は学内外の他研究室にはじまり、政府機関や地方自治体とも精力的に行っています。例えば、多治見市とヒートアイランド現象の原因解明・対策提言などを行う連携協定を結び、大規模な観測を行いました。
 また、民間企業との連携は気象分野ではめずらしく、民間企業からの高い信頼を感じます。気象関連会社はもちろんのこと、電気機器メーカーや卸売業など、これからの気象サービスのあり方を支えていく企業とも研究しています。

 海外の研究機関との共同研究も活発に行っています。WRFの開発機関であるNCARとの繋がりは今も強く、ほかにもアメリカ、ベルギー、オーストラリア、中国、台湾、UAE、シンガポール、ベトナム、インドネシアなど世界各国の大学・研究機関・気象庁と共同研究を行っています(リンクのページもご覧ください)。これまでも日下研究室では複数の国・地域から留学生を受け入れており、これからその数はますます増えて行く予定です。

 このように共同研究が豊富に行われているのは、日下先生の人柄も然る事ながら、日下研究室の先進性と社会的ニーズを重視した研究姿勢が評価されているものだと思います。詳しくはプロジェクトのページをご覧ください。

将来の進路を見据えた環境

 研究室には様々なタイミングで配属になりますが、「個性豊かなメンバー」でも紹介したように、学類3年次で配属されたメンバーの約90%が修士課程へ、約20%が博士課程へ進学します。また、卒業後は様々な進路に進み、社会で活躍しています。日下研究室には進路を開拓してきた100名以上の先輩がいるので、困ったときは彼らに相談すると良いでしょう。

 日下先生は進路についての相談にも機嫌よく応じてくださいます。先生自身が民間企業出身の研究者であるため、常日頃から将来の進路を見据えた実践的な指導を行います。これは研究室の運営によく見て取ることができ、学生それぞれがリーダーとなって運営に参加します。 責任がありますが、自分たちの手で作り上げる研究室は進路の選択にも大切なことだと捉えています。

(文責:学生一同)