平成26年度「上尾市社会福祉基金活用事業」
小田原市における支え合いの仕組みづくり
視察研修ツアーを実施しました!
まごころサービスを今後実施していくにあたり、本サービスの目的・内容に共感くださる会員「志縁者」のみなさま、
ご入会をご検討中のみなさま、関心をお持ちのみなさまとともに、視察研修ツアーに出かけてまいりました。
市民が地域で安心して暮らし続けていくため/地域福祉の担い手として活躍するため、市民参加型の支え合いの
しくみづくりを行ってる小田原市の取り組みについて、お話を伺いました。概要につき、下記ご参照ください。
本研修では、小田原市役所の近くにある「鈴廣」(かまぼこ屋さん)での昼食、小田原城の散策を通して、参加者の
みなさまと交流する機会にもなりました。
<研修―小田原市 企画政策課・福祉政策課・高齢福祉課による説明および意見交換>
■日 程: 2014年11月25日(火)
■研修時間: 10:30~12:10
■研修場所: 小田原市庁舎4階第3委員会室
■内 容:
(1)総合計画策定時の市民・団体・行政間の対話手法「Tryフォーラム」について(小田原市企画政策課よりご説明)
企画政策課早川氏より、資料に基づき、小田原市のまちづくりにおける考え方、「おだわらTryフォーラム」の内容
およびその成果などについて説明がなされた。
「新しい公共」の考え方に基づき、行政のみならず市民も公共の担い手としてまちづくりを進めるという方針のもと
市内地域ごとに市民がワークショップに参画し地域別計画を策定する取り組みとして、「小田原Tryフォーラム」が
実施された。本フォーラムへ参画する市民は公募方式に拠らず、男女比・年齢比に配慮しつつ無作為抽出した。
市民174名・52の市民団体・行政職員多数により10日間にわたって開催された本フォーラムでは、8分野63テーマ
について802本の提言がまとまることとなった。
この方法により、それまで市の取り組みに関わったことのなかった多くの市民の参画が得られるとともに、市民が
自分ごととして主体的に議論し、参加者同士の連帯もうまれるなどの成果が生まれた。
(2)地域福祉推進の経緯:ケアタウンについて(小田原市福祉政策課よりご説明)
福祉政策課岡部氏より、資料に基づき、支援を必要とする方々を市民・事業者・行政などが一体となって支える
仕組み「ケアタウン」の事業内容および現状が説明された。
平成26年度現在、市内全26地区のうち15地区においてケアタウン事業が実施されている。中でも、ゴミ出しや
買い物支援などの生活支援サービスを有償で行う生活応援隊事業が、これまでに3地区で進められている。
社会福祉協議会による研修を受けた地域福祉コーディネーターが中心となり、有償ボランティアを組織化して
具体的要請への対応を行っている。来年度以降はさらに2地区で新たに実施予定とのこと。
(3)アクティブシニア応援ポイント事業について:高齢福祉の充実(小田原市高齢福祉課よりご説明)
高齢福祉課川口氏より、資料にもとづき、60歳以上の方々によるボランティア活動にポイントがつく「アクティブ
シニア応援ポイント事業」につき説明がなされた。
平成25年に市内の高齢化率が25%をこえたことを契機として、高齢者が元気で生きがいを感じながら社会参加
する仕組みとして本事業が始められた。介護保険施設38施設でボランティアを行うことによりスタンプがたまり、
年間のスタンプ数に応じて地場産品と交換できるというシステム。産品の交換はインセンティブであり、高齢者の
社会参加を支援することが本来目的である。平成25年度には135人、平成26年度にはこれまでに152人が登録
したとのこと。
(4)上尾市における地域福祉「上尾市総合計画」の概要説明、セーフティネットに関する説明
セーフティネット代表 清水より、上尾市の総合計画に関する資料をお渡しするとともに、概要説明を行った。
またセーフティネットが掲げる「セーフティネット構想」、これまでの活動経緯(キズナ・プロジェクトおよびサロン
活動など)、およびまごころサービスの今後の展望について説明を行った。
(5)質疑応答
小田原市からのご説明内容について、質疑応答・意見交換を行った。主な内容としては下記の通り:
・生活支援事業の実施に当たっては2人1組で出動することによりリスクを低減していること、ボランティアの
担い手の方々は60歳以上の方々が中心的存在であること、利用ニーズとしてはまだそんなに多くはないこと、
・Tryフォーラムに際して行われた無作為抽出は上尾市でも有効な方法であると考えられること、
・アクティブシニア応援ポイント事業では、ボランティア実施先として現在は個人宅は対象としておらず、介護保険
施設のみとなっているが、今後は対象を広げていくことを検討中であること、
・平成27年度から始まる総合事業への対応については現在、具体的方策を検討中であること など。
■研修参加者からの声(概要抜粋):
・小田原市の熱心な取り組みに感銘を受けた。小田原市における成果を上尾市でも地元に伝えていく。
・行政や社協と地域住民との連携の必要性を痛感した。今後の業務においてもケース会議をもっていきたい。
・今回の研修は市民として提案をしていくきっかけになった。
・まず自分で動くこと、地道に活動を積み重ねていくことが大切。
・出会いを大切にしながら、地域福祉の活動に誠意をもって臨みたい。
・上尾市でも地域コーディネーターの育成が必要だと思われる。
・今後のまちづくり・防災の仕組みづくりの参考にしたい。 など
小田原市役所にて。小田原市の取り組みについてお話を伺いました。
上尾市の取り組み紹介及びセーフティネットの活動説明を致しました。
本研修では秋雨に濡れる小田原城にも足を延ばし、散策してきました。