NanoStudioとは?

NanoStudioとは、サンプラー、シンセサイザー、シーケンサー、マスタリング機能を組み合わせた高度な統合オーディオアプリです。

NanoStudioはEdenという名のヴァーチャルアナログシンセと、トリガーパッドを叩いてサンプルを演奏できるTRG-16と名付けられたサンプラーの2種類の演奏イ ンストルメントを備えています。各インストルメントは詳細なエディットが可能で、オートメーション操作できるインサートエフェクト機能も実装しています。

最 大で5つのインストルメントを同時に使用することが可能です(インストルメントトラックは6つありますが、そのうち1つはミキサーインストルメントとして 割り当てられています)。さらにインストルメントを増やしたい場合は、アプリ内課金により、16トラック(うち1トラックはミキサーインストルメント)ま でインストゥルメントトラックを利用できるようになります。

※制作したプロジェクト(曲)のデータ量とお使いのハードウェアの性能により、16のインストルメントを同時に使用できないことがあります。

シーケンサー機能ではサウンドやコントローラーイベントの録音、編集、再生ができます。高度なクオンタイズ、複数回のアンドゥー/リドゥー、コントローラーイベントの編集・オートメーションといった多くの機能を備えています。

ミ キサーインストルメントは演奏インストルメントからのオーディオ信号をミキシングするものです。各ミキサーの入出力には最大4つまでのインサートエフェク トが使用可能で、さらに2つのセンド・リターンエフェクトも実装しています。ミキサーのボリュームおよびパンの動作はシーケンサーで録音・編集ができるよ うになっています。

サンプルの録音にはマイク入力を利用したり、または制作した曲の一部をリサンプリングしたりする方法があります。リサ ンプリングは強力な機能で、複数トラック上の素材を1つにまとめる「バウンスダウン」(エフェクト処理も含む)を可能にし、そのリサンプリングしたサンプ ルをトリガーパッドに割り当てることにより、別の目的でNanoStudioのインストルメントを再利用できるようになります。あるいは好みのエフェクト 処理を加えたサンプルを予備処理したり、シンセ音に割り当てることで、サンプル音のさらなる利用が可能です。

満足のいく楽曲が完成した ら、最終ミックスをWavやOgg形式の音楽ファイルで書き出したり、SoundCloudで共有したりすることができます。デスクトップ環境で楽曲制作 を続けたいと思ったら、NanoStudioが各トラックのミックスやパートを自動的に1つのZIPファイルにまとめてくれます。MIDIファイルのイン ポート・エクスポートやSonoma/Intuaペーストボード対応の他のiOSアプリとオーディオをコピー・ペーストすることで素材の共有をすることも 可能です。

NanoSyncはPCとMacで動作するスタンドアローンのアプリケーションです。 NanoSyncを使えば、自作のサンプル素材をWiFi経由でiOS機器に転送することができます。また最終ミックスをお使いのパソコンにダウンロードすることも可能にします。

これら各機能については、以降で詳細を解説しています。デジタルミュージック制作が初めての皆さんには、本マニュアルの最後にある専門用語集がお役に立つと思います。