デッキ作成-基本編

このページは更新を終了しました。最新情報は公式ページまたは公式フォーラムでご確認ください。

はじめに

カードデータの集まりがデッキです。1つのデッキは紙の暗記カード帳1冊に該当します。ここではFlashcards Deluxe用デッキの作成方法について説明します。

注意:ここでは基本フォーマットと呼ばれる、バージョン2.6よりも前からあるフォーマットについて解説しています。「3面カード・2つのカテゴリー」のシンプルなデッキであれば、以下の解説で十分です。より高度な5面カードのデッキや4つのカテゴリーを利用するには、デッキデータを新フォーマットで記述する必要があります。その場合は「新フォーマットのリファレンス」をご覧ください。

デッキ構成の基本

最低2項目のデータで、カード1枚を構成可能です。

データフォーマット:

データ1[タブ]データ2[改行]

例:

today 今日

tomorrow 明日

このデータをFlashcards Deluxeで読み込むと、1枚目のカード表に「today」、裏に「今日」、2枚目のカード表に「tomorrow」、裏に「明日」と表示されます。

データ項目の詳細

デッキにはカード1枚あたりのデータ項目を最大5つ設定できます(6つ目は学習スコア用)。カード1枚分のデータは1行にまとめられ、記述順に、

  • カード第1面(いわゆる表)

  • カード第2面(いわゆる裏)

  • カード第3面(単独でも、第1面、第2面と組み合わせて表示させることも可能)

  • カテゴリー1

  • カテゴリー2

となります。それぞれの項目はタブで区切ります。例えば単語帳用データなどは次のようになります。(各項目間のスペースはタブで区切られているとみなしてください)

注(2010年4月27日追記):カテゴリー内容は、1と2の合計で100種類まで指定できます。(参考:公式フォーラム2010年4月26日の作者コメント)

river 川 1問目 名詞 初級

lore 言い伝え 2問目 名詞 中級

zephyr そよ風 3問目 名詞 上級

have 持つ 4問目 動詞 初級

上記の例でデッキを作成した場合、1枚目のカードを表示させると、

カード第1面:

カード第2面:

カード第3面:

となります。

設定したカテゴリー1とカテゴリー2を確認してみましょう。カード表示画面右上の「i」をクリックして学習オプション画面に入りましょう。「Cards to Study」がカテゴリー選択画面になるのでタップします。画面を下の方に少しスクロールさせると以下のような画面になると思います。

初期設定ではすべてにチェックが入っています。カテゴリーの選択によって「名詞」のみ、「動詞」のみといった学習や、初級だけの単語を学習する、といったことが可能になります。

2つのカテゴリーの間にある「And」をタップすると「Or」によるカテゴリー選択に切り替わります。つまりカテゴリー1または(Or)カテゴリー2で選ばれたカテゴリー項目に該当するカードが学習対象となります。

またダブルタップによってカテゴリー項目の全選択、全クリアが簡単に行なえます。カテゴリー項目が多い場合は便利です。

デッキデータを作成する

では実際のデータ作成手順について、上記の例を使って説明します。例のようにデータが少ない場合はメモ帳やテキストエディットで作成してもよいのですが、データ量が多くなってくるとタブ区切りなどが分かりにくくなるので、表計算ソフトによる元データの作成をおすすめします。

なぜ表計算ソフトを使うのかというと、デッキデータの各データ項目をセルごとに分けて入力することで、簡単にセル区切りを タブ区切りとして出力できるからです。デッキデータを表計算ソフトで入力・表示することにより、各項目の見通しがすっきりし、データ項目の省略がある場合などに間違いが少なくなります。

エクセル、openoffice.org(の表計算ドキュメント)、Googleドキュメント(のスプレッドシート)、いずれでも可能です。ここではGoogleドキュメントを使用しますが、基本は同じです。

デッキ名をtestdeckとして作成すると以下のようになります。

test

デッキデータのバックアップとしては、このように表計算ソフトのデータとして持っていると、後で大幅な修正が必要となったときに楽かもしれません。

データ項目の省略

単純な暗記用デッキの場合、データ項目の3番目(カード第3面データ)は不要という場合が多いのではないのでしょうか? 私の場合はここに必ず連番を入れておき、データ修正の際に元データから該当部分を探しやすくするのに用いています。(ちょっとした修正ならばiPhone/iPod touch側で行なって、修正し終えたデッキデータを「エクスポート」しておくのがよいと思います) そして表示オプションを変更し、第3面目データは第2面目データの下に表示されるようにしています。

カード面データの省略を行なう場合、その部分はタブ入力とし、省略はできません。従って第3面データが不要な場合は以下のように入力します。(任意のカードに第3項目を入力して、そのカードだけ3面構成にすることもできました)

test02

またカテゴリーが不要な場合、第3項目以降は空白セルとして何も入力しません。1つだけカテゴリーを使いたい場合は、第1カテゴリー(第4項目)のみを使用し、以降は空白セルとします。各カテゴリー対応箇所にタブを入力してしまうと「Unassigned」という余分なカテゴリーが作成されてしまうため、カテゴリーを省略する場合、転送時に表計算ソフトから行なうコピーペースト(後述)で空白セルを選択しないよう注意が必要です。

作成したデータを利用する

こうして作成したデッキデータをFlashcards Deluxeで利用するためには、デッキをiPhone/iPod touchに転送する必要があります。

デッキのダウンロード方法で紹介した3つの転送方法のうち、作者 ホームページorangeorapple.comを利用する場合は、上記手順で作成したデータを開いたまま、データの入力されたセルを選択してコピーし、「Upload」ページにある「Flashcard Text」と書かれたボックス内にそのままペーストします。この方法の詳細として、作者ホームページから抜粋して翻訳したものを以下に紹介します。

OrangeOrApple.comにデータをアップロードする

  1. フラッシュカードデータのテキストをすべてコピーする(Control+CまたはCommand+Cキーで)

  2. アップロードページに入り(http://orangeorapple.com/Flashcards/Upload.aspx)、コピーしたテキストを「Flashcard Text」ボックスの中にペーストします。

  3. 「Deck Code」ボックスにデッキコード(英数字)を入力します。このコードはFlashcards DeluxeがインストールされたiPhone/iPod touchから自分のデッキを特定し、WiFi経由で探し出すために必須となります。

  4. 「Upload」をクリックします:

  5. あとは以下の要領で、Flashcards Deluxeから自分のデッキをダウンロードします。

  6. メイン画面の右上にある「+」(追加)ボタンをタップします。

  7. 「Private Deck」をタップし、先ほどのデッキコードを入力します。

  8. 「Download Cards」(カードのダウンロード)をタップします。

OrangeOrApple.comについての注意

本アプリのユーザーの皆さんが、パソコンとiPhone/iPod touch間で簡単に自作のデッキをやり取りできるよう、このOrangeOrApple.comを立ち上げました。皆さんはフラッシュカードデータを本サイトにアップロードしiPhone/iPod touchにダウンロードすることが可能となります。また、OrangeOrApple.comは一時的なデッキ保管用ストレージとなりますので注意してください。自分のパソコンにバックアップデータを保存しておけば、必要となった場合、テキストデータ、画像データ、音声データを再アップロードすることは非常に簡単な作業となります。

個人用デッキ(private decks)の場合、それに含まれる画像、音声ファイルは、1ヶ月でorangeorapple.comのサーバから削除されます。テキストデータについても、更新や書き換えがないデッキは、2ヶ月後に削除されます。Flashcards Deluxeアプリ内で新しいコンテンツを加えた場合は、時々バックアップを取るように注意してください。 あるいはOrangeOrApple.comの「Export」ページから、自分のフラッシュカードデータ(テキスト、画像、音声)をパソコンにバックアップとして送信することも可能です。

自分のWebサーバ、あるいはパソコン用のWebサーバソフトやWebサーバ機能を使ってデッキデータを転送する場合、表計算ソフトのデータファイルはそのままでは使えないので、一旦タブ区切りのテキストファイルとして保存する必要があります。具体的にはorangeorapple.comと同じで、ペーストする場所がWindowsならメモ帳、Macならテキストエディットの新規ファイルに変わるだけです。

ペースト後は適当なファイル名で保存します(上記の例では「test.txt」としました)。通常はこのファイル名から拡張子を除いたものがデッキ名としてアプリに登録されます。ファイル名は日本語でも可能ですが、ダウンロード時にファイル名を日本語で入力する必要があり面倒なので、私は半角アルファベットにしています。

デッキ名についてはこちらでも解説しています。

テキストファイルで保存する場合の注意は、「UTF-8」(保存ダイアログ下部で選択)で保存するということです。

あとはデッキのダウンロード方法で紹介した手順を使い、デッキデータをiPhone/iPod touchに転送するだけです。