第74回JSSBセミナーのお知らせです。
<演者>泉泰輔 先生
Assistant Professor in Virology, Department of Biological Sciences, University of the Sciences
<講演要旨>
ヒト免疫不全ウイルス1型 (HIV-1) はレトロウイルス科レンチウイルス属に属し、後天性免疫不全症候群 (AIDS) を引き起こすウイルスである。ウイルス研究全般で最もその生活環が解明されたウイルスであるが、現在の治療では根治には至っていない。一方で、その感染機構を利用したレンチウイルスベクターは様々な遺伝子治療に用いられている。しかし、レンチウイルスベクターに取り込ませた目的遺伝子 (Gene of Interest) は宿主ゲノム中にランダムに挿入される為、導入細胞のガン化など予期出来ない副反応が心配されている。本公演では、2021 年初頭に発表したレンチウイルスを遺伝子ではなく、ゲノム編集リボヌクレオタンパク質 (CRISPR-Cas9) の運び屋として利用する為の前駆研究成果 (レンチウイルスの可視化技術)を紹介し、将来のゲノム編集ツールの in-vivo デリバリー法としての可能性を論じたい。また、後半は演者の現況を紹介し将来的な共同研究などに繋がれば幸いである。
協賛:島津製作所 様
開始時間:2022年5月20日(金)17時 -
会場:Rangos 590
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