投稿日: Jan 09, 2018 6:27:49 PM
みなさま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
直前でのお知らせで申し訳ありませんが、第59回JSSBセミナーを1/11(木)に開催いたします。
今回はメリーランド大学の鈴木力憲先生に、嗅覚情報処理におけるセロトニン神経修飾の性差について発表して頂きます。セロトニンは睡眠・覚醒の制御や体温調節を始め、うつ病の発祥メカニズムなどにもかかわると考えられており、ヒトの脳内でも極めて重要な役割を果たします。さらに、ヒトにおいても男女で産生量に大きな違いがあるなど、その役割に性差があることを強く示唆する事実が知られています。
皆様ぜひご参加ください。
*今回の会場はRangos 490です。いつもの会場、Abel Libraryの入り口からみて正面の橋を渡って、左手の部屋となります。ご注意ください。
Suzuki Yoshinori
鈴木力憲
略歴:2015年東京工業大学大学院博士課程修了(理学)。2016年よりUniversity of Maryland, Gaudry Labにて博士研究員としてショウジョウバエ嗅覚系におけるセロトニン神経修飾の役割を明らかにすべく研究を行なっている。2018年から日本学術振興会特別研究員(PD)として早稲田大学 木賀研究室に異動予定。
発表タイトル:ショウジョウバエの嗅覚情報処理における神経修飾の性差
動物の嗅覚系では神経修飾物質であるセロトニンによって匂い情報の伝達が調節されていることが知られています。これは昆虫の嗅覚系も例外ではなく、カイコガやショウジョウバエなどにおいて、セロトニンが匂いに対する神経応答を調節することが知られています。最近、我々の研究室では、このセロトニンによる神経修飾に性差があることを発見しました。具体的には、ショウジョウバエの雄フェロモンであるcVAに対する神経反応について、セロトニンによる神経修飾がオスとメスで異なっていることがわかりました。cVAは両性において性行動に関係し、例えばオスにおいて性行動を抑制し、メスでは逆に性行動を促進させます。従って、この神経修飾の性差は匂い情報処理だけでなく性行動の制御にも影響している可能性があり、感覚情報処理・行動制御に対する神経修飾物質の働きを明らかにする上でとても興味深いモデルとなります。本発表では、セロトニン修飾の神経機構を概観し、その性差のメカニズムについてお話しします。
開始時間; 5時半
会場;Rangos 490
スポンサー;島津さま
会場へのアクセス:
車の方→N. Wolfe stに路駐可(~$0.5/hr)
1. Preclinical Teaching Building (PCTB、N. WolfeとMonumentの北東角)に入る。
2. フロントでIDをみせてサインアップし、リストバンドもらう。
3. 行き先は490 Rangosと書いてください。
4. Green Cafeを通り過ぎた奥のエレベータで3階へ。
5. 右(北方向)へ向かい、Rangos Research Buildingにつながる橋を渡る。
6. 490の部屋は橋を渡ってすぐ左にあります。
*Rangosビル入り口はエレベーター起動に専用バッヂが必要です。
当日の連絡先
410-419-6500(中村cell)