2013/10/21 第18回 "小さなRNAが生成されるメカニズム"(福永流也)

投稿日: Oct 09, 2013 3:27:22 PM

**今回は場所がRangos490の上にあるRangos590ですので、ご注意ください!**

17:00-17:30 開場/ティータイム

17:30-17:40 製品紹介

島津様

17:40-18:30 セミナー

Ryuya Fukunaga, Ph.D.

Assistant Professor

Department of Biological Chemistry

タイトル:小さなRNAが生成されるメカニズム

要旨:遺伝子発現を制御するmiRNA, siRNA, piRNAなどの小さなRNAは生物において非常に重要な機能をはたしている。miRNAへの変異やmiRNA生成に関わる因子への変異は ヒトの様々な病気に関連づけられている。そのように重要な分子であるが小さなRNAの生成されるメカニズム、働くメカニズムはまだ十分によく解明されていない。2013年9月よりJohns Hopkins大学Biological Chemistryデパートメントにおいてスタートした福永研究室では、ショウジョウバエ遺伝学、生化学、結晶構造解析、次世代シーケンス、など多彩な手法を用いて、 小さなRNAが生成されるメカニズム、および働くメカニズムの解明を目指す。

miRNAを生成する因子の1つDicerはmiRNA前駆体(pre-miRNA)を切断することで成熟miRNAを生成する。miRNA の長さはこのDicerによる切断反応時に規定される。Dicerに結合するタンパク質の存在がいくつか知られているが、それらの役割はよくわかっていなかった。我々はDicer結合タンパク質(ハエではLoquacious-PB,  ヒトではTRBP)が、Dicerがpre-miRNA を切断する際の位置を変え、長さの異なるmiRNAを生成する機能を持つことを明らかにした。異なる長さのmiRNAは異なるmRNAを標的として制御していた。Dicerが別の結合タンパク質に結合している時にはそのような変化は見られなかった。すなわち、特定のDicer結合タンパク質がmiRNA の長さおよびその機能を制御していることが明らかとなった。

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島津様