200306

六月三十日(月)

今日のギョーシュク系の授業は最初は五人しかいなかった。聞く者を選ぶ授業ということか。

今日の話は比較的分りやすかったであろう。

今日のかわいゼミは発表者が謎の失踪を遂げた為、「じゃあ、今日は自由質問タイムにしましょう。」と始まった。

開口一番「では、くりこみについて教えて下さい。」と僕が質問したら、とんでもないことになった。

まず, 彼は場の理論に対して経路積分を導入。経路積分での摂動論は相互作用でのそれよりはるかに分りやすい。二点グリーン関数が演算子の逆数になるということは この方法ではほとんど自明に近いと思わせる証明が可能だ。つぎにWickの定理の証明、ファインマンルールを書き統計因子について語る。次にフェルミオンで同じことをするために、グラスマン数の公理を書き次にその例として無限次元外積代数を持ってくる。つぎにグラスマン数での微分と積分を定義、グラスマン数でのガウス積分∫dx^n exp(-1/2 Aijxixj) nは偶数 Aは反対称行列 がPaffian(A)に等しいことを証明。paffianというのは反対称行列に対してdetのように定義される量でPeff(A)2=det(A)が成立するそうで、これの証明はグラスマン数を使用して来週にするそうな。で四時になったので来週に続く。ひょっとしてくりこみが説明できる段階にいたるまでの道のりを一人で私達におしえるつもりなのでしょうか?

しかし、これだけの内容を全くの即興で何も見ずにやってのけるってすごいじゃないですか。

Peff(A)2=det(A) .I found that by using this formula it is easy to show that det(Fμν) is equal to (E・B)2,which I wrote in this diary,

そして、その後B1の打ち合わせ。

六月二重苦に血(日)

Today's work :

1. reading Cats Eye

2. writing B1 report especially fittig experimental points with a function.

It took me a whole day to find the best function ! With some functions GNUPLOT said that singularity in inverse matrix took place .With other funcitons it produces abusurd fitting. I think this is because when there is singularity in fitting function -as I now analyze phase transition ,the fitting function inevitably contains singularity - fitting becomes difficult.

By the way there is not step function in the funciton library of Gnuplot. So I had to make it by myself. Can you see how I did that?

answer : θ(x) = (1+ |x|/x)/2

Using a computer all day long ,I suffered techno stress.

夕食は住人のμさんが作ってくれた。デザートつきで、五品。僕もサラダを作るのを手伝った。

食った。

涙が出そうなほど繊細で美味しい料理だった。

六月二十八日(土)

朝はクラインゴルドンの静的原点特異解を色々な方法で解いてみる。exp(r)/rも解になるようだ。

昼寝での夢;中学時代の女子同級生達にリンチを受ける。壁がそばにあり、そこを抜ければ逃げれるのだが、それを知られている為、壁際にも人員が配置されている。こうなれば最後の手段。時間静止。

時は停まった。しかし、囲いを抜けわずか50cmほど進んだ所で、時は動き始めた。で、また囲まれた。

近所の図書館に行き、岩波の現代物理学業書「場の量子論」「量子力学」を借りる。なぜこんな本がこんあところに?

フィリップKディックの小説を買う為に、雨の中丸善に。摂動とみなせた為、傘はささない。

梶井基次郎の昔より丸善の美術書コーナーは素晴らしい。そこで、藤原新也の花音女(アマゾンへのリンク)を見つけた。頭を殴られたような衝撃を受けた。

丸善から帰るときに大雨、傘が役に立たなくなったので傘はささなかった。帰ってからこれぐらいならたいして濡れているとはいえないなと思って、そのまま午睡をすると体力を大きく失った。

夕食は作ってもらった。

量子力学的ケプラー問題がO(4)対称性を持っていてそれがために、エネルギー準位は大きな縮退があることを知った。また、これに関連してケプラー軌道が円錐曲線であることの初等的証明を発見した。

証明の概略:力F=-Ar/r3 とする。

e≡r/r+L×p/mA は保存しLに直交する。

r・(-e)=-r+L2/mA

r e cosθ≡r・(-e) とすると、r=(L2/mA)/(1+e cosθ) これは確かに円錐曲線の曲座標表示となっている。

猫がベランダに居たので話し掛けたが、威嚇された。

パリティーの「ファインマンダイアグラム」の経路積分の項は読みにくい。

六月二十七日(金)

朝、窓を開けて寝ていると「ひょっとしたらここから猫が入ってきたらどうしよう。」という考えが頭を占めてしまい、物音が立つたびにおきるという非常に浅い睡眠になってしまう。ということでずっと夢を見ていました。

朝は「ファインマンダイアグラム」を読む。経路積分の項が読みやすい。

昼ご飯は御所で猫に囲まれパンを食べる。

そしてB1発表の打ち合わせ。結構やらなきゃいけないことが多くて面倒。

夕ご飯はお好み焼きを一人で作る。お好み焼きはどう作っても上手いのだ。多少焦げたり形が壊れたりしても。

映画「マイノリティレポート」を見た。小道具がいろいろ格好良かった。フィリップKディックの小説が読みたくなった。

六月二十六日(木)

夢:日本で殺人事件を犯してしまった僕はイタリアに高飛びした。

院試ゼミ:数式の足し算とか引き算とか掛け算とか割り算が出来なくなってきました。(昔からですが。)頭にマスマティカをインストールしたいが現在の技術では無理。(脳科学とナノテクが発達してインストールできるようになる時代が早く来て欲しいものだ。)

マーフィーの法則の中に

Johnson's Second Law

If, in the course of several months, only three worthwhile social events take place, they will all fall on the same evening.

と言うのが在りますが。B1の発表会とハイマート合唱団のコンサートと、京大交響楽団の演奏会が全て同じ日になってしまいました。

昼ご飯はくご先生と一緒に食べる。所長クラスの会議になると料亭で行われるそうだ。しかし、料金は参加者持ち(一回数万円 年数回 )だそうだ。みんないやがっているのだったら、普通の場所で会議をしたらいいと思うのだが。

統一論では、CP対称性の破れなど。マヨラナ質量項があれば(右巻きのニュートリノに質量があれば)自然にレプトン数の保存が破られ、それが宇宙に常物質の多い理由になっている(ということをおおのぎ先生が強く信じる)という話。

夜はいろいろとビリヤル定理について考える。あと分布関数 1/(expβε±1)をTr(a†a exp(-βa†a))から演算子の交換関係だけで出してみたりした。

六月二十五日(水)

夢:中学時代恋した人に会った。困ってたことを念動力で解決!「昔もこんなことあったね。」と言われた。中学時代に念動力を使った記憶はございません。

今日は自主ゼミの発表ということで、七時に朝起きてから10時まで予習。十時半に学校につき、統一論の授業を受ける為に、物理教室に。時間になって入ってきたのは知らない先生。

「今日は摂動論をやります。」

今日は水曜日だったか!統一論は木曜日だ。ということで急いで六号館に移動。物性物理2に10分遅刻してしまった。本筋とは関係ない話なのであまり害はなかった。今日は交換相互作用について、なんかよくやることをやってました。

それからも予習。(例)は結局何がしたいのか分らない。式をノートに写すだけ。そのうち、「なんで僕はこんなことをやっているんだろう。」と虚しい気分になってくる。

疲れてきたので走ったり、本読んだり、したけどやっぱり体が痛い。でそうこうするうちに発表。結局、区切りと時間がが 丁度いいので分らなかった部分は発表しなくていいことになりました。よかった。しかし、よくない。もし最初から走する予定なら、予習は昨日のうちに終わっ ていたではないか。

から揚げ食って、家に帰って日記を書く。手が腱鞘炎になりそうなほど書く。十七日からの日記を完成させる。

書き終わった! だいたい毎日日記がながすぎるんや!

六月二十四日(火)

ネット検索していたら、ある理学部一回生(知らん人)の日記でこんな感じの文章に出あった。「今日平田さんを見かけた。二日連続だ。」というもの。見られている!

夜、雷がなっていた。雷はいいなあ。

雨が降っていたので、バスで通学。帰りは友人の車に乗せて送ってもらった。ありがとう。

実験ゼ ミでは、ニュートリノの基礎をやっている。ニュートリノ振動とか分った。超巨大タンクに化学物質入れてニュートリノが一日一原子程度、その物質を放射性同 位体に変え、二ヶ月に一回それを精製して、太陽ニュートリノの数をみるという実験を数十年間やりつづけた人(小柴さんと一緒にノーベル賞をとった人)がい るそうだ。そんな程度(数十個)の量の原子は測定できるのかなあ?その人についた学生はちゃんと学位取れたのかなあ?

六月二十三日(月)

今日のかわいぜみは余り進まず。寧ろビリヤル定理の話しが中心になった。かわいせんせいは量子力学のビリやる定理 V(λq)=λmV(q) ならば2<K>=m<V> が定常状態について成立すると言うのを、「定常状態⇔Hの期待値が極小になる」 を用いてφλを1/λ2φ(λq) と定義すると、λ=1でd/dλ<φλ|H|φλ> =0から証明していた。「最近、このゼミは教養講座になってますね。」とはかわいせんせいの言。耳が痛い。

ところで、これに触発され僕は古典力学のビリヤル定理 「経路が有界ならば2<K>=m<V> 括弧は長時間平均を意味する。」について別証をあたえることに成功した。やりかたは簡単で、E-L軌跡q(t)にたいしq(t)λ=λq(t)とする。これに対してλ=1で、dS(q(t)λ)/dλ =0より、ビリヤル定理が得られる。

帰ってから電話で大きな失言をしてしまった。反省。

六月二十二日(日)

夢:非常に長い夢。僕は死んで幽霊になってた。能力:空飛び、壁抜け、人に見られない。集 団(十人ぐらいか)で大きめの家を借りて住んでいた。幽霊もお腹が減り、食事もする。食べ物の幽霊を食べるのである。で、みんなで旅行に出かけた。電車に 乗ろうとするとき、メンバーの一人のytさんが「逃げて!」と声を出すやいなや、あっというまに、線路にのった幽霊キラーに消された。このように人が集ま る所には幽霊キラーが出るのである。ということでちりじりばらばらになって逃げた。

虎猫くんと「今日の人形展」見に行く。人形芸術は今がまさに最盛期であることが分った。その後、虎猫くんの家に行き、そして虎猫くんと僕の家に行く。

そこではパーティーが行われていた。スローフード運動のパーティー。というわけで食べる。

写真好 きで素数好きの女の人に「はるかさん」と出会った。自分の誕生年、自分の誕生日が素数であることに喜んでるなど、なかなかの筋金入り素数人だった。このサ イトの素数の歌は気に入ってくれるだろうか?ちなみに数学とは無縁の生活をしているそうな。しかも!みどっこさんの知りあいだった。世の中というのは狭い ものだ。五人知り合いを辿れば世界中の殆どにはたどり着くことができるというのもあながち間違いではあるまい。

バケツタイプのろうそくを火をつけたまま、電子レンジに入れるとどうなるか?気になる。

夜は日記を書きつづけた。

六月二一日(土)

だいたい日記は一ヶ月50kBになります。ということは、僕の人生があと大体60年として、720ヶ月ということは、僕のあと残りの日記は36MB程度になるでしょう。

今日やったことを手短に。

朝四時蚊に足の裏をかまれて起床。

そのあと、量子力学の系の変換について考える。例えば回転変換、物理系を回転させるには、U≡exp(Jθ/i)を状態|ψ>かければいい。|φ>=U|ψ>。符号の覚え方は時間発展と同じと覚えておけばいい。よってφ(x)=<x|φ>=<x|(U|ψ>)=Uψ(x)。次に座標を変換することを考える。座標を変換しても状態は変わらないので、|ψ>を変化させてはいけない。座標を変換すると言うのは|ψ>を|x>ではなく、|X>≡U|x>で展開すると言うことである。よって展開係数φ(x)は座標変換により、<X|φ>=<x|(U-1|ψ>)=U-1φ(x)に変る。(これは、物理系を-θ回転させたのと同じ結果になる。)

微妙な問題ではこの上の二つの違い(特にあまり重要視されていない太線部)をはっきり把握することは、決して無駄ではない。

これを考えているうちに二度寝する。

昼ご飯を作ってもらって、昼からビールを飲む。その後、したことをリストアップすると以下のようになる。

統計力学関連:状態の実現確率がexp(-β×(自由)エネルギ)になることを導出。統計力学でも確かにラプラス変換とルジャンドル変換は対応していること。その違いはlogN/N 程度。つまりN=100なら数パーセントある。等分配則の証明。ステファンボルツマンの法則。プランクの公式の導出。

量子力学関連:関数の内積のとりかたに重みf(x)がついていた時は正準運動量はf-1/2(-i)h(d/dx)f1/2であることの証明。

古典力学関連:ポアンカレ変換について読む。あと古典的断熱定理について知る。慣性モーメントについて復習する。

四時から六時まで散歩する。千本三条の商店街をぶらりと歩く。いろいろ変な店がたくさんあって楽しめた。写真家、藤原新也が新作「花音女」を出したそうな。見たい。手に入れたい。

といった一日でした。

六月二十日(金)

九時起床。学校によるまえに、郵便局により往復はがきを買って十時に学校に着く。十時半までにString2003の申し込みをしてきた。往復はがきで投稿せねばならないのだが、もう間に合わないので直接事務所まで出しに行った。

電車に買うまでに「銃夢LO」の新刊を購入。十時半に京阪電車にのり銃夢を読む。ちょっと展開がぬるいかも。ノヴァ博士を出して欲しい。

ちなみに

「現在は一瞬のうちに過去となり! 誰もがいつかは死に!

運命は人智をこえて荒れ狂う! それが当然だといわんばかりに!!

私はそんなこの世のすべてを憎む!

熱力学第二法則を憎む!!」

というノヴァ博士の至言が昔の巻であった。

十二時四條畷。畷高が昼休みになるのを待ち、なってからトニー君に電話をして高校に入る。今日の目的は二つ。1畷高祭に撮った文中の写真を文中の人たちに渡す。2畷高祭で忘れた靴を取り戻す。

すぐに二つの目的は達成される。1に関してはこれから皆にまわして貰って注文を受け付け無料で配付するのである。

久し振 りに学校がやっているときに畷高に行き面白いことを発見した。畷高には制服はあるのだが着用義務がなく好きな格好をしていっていいのである。で、今、女子 の間に絢爛な創作制服の文化が花開いているのが見てとれた。つまり、どっかの高校の制服ぽいのだが、どこの制服でもない服を作って着ているのである。

これを写真に収めたかったのだが、すぐに出て行くと思ってカメラは持ってこなかった。残念である。

二時まで実家にいたのち、すぐに京都に戻る。三時四十分に大学に到着。自転車に飛び乗り、四時に家の近所の歯医者に到着。予約していたのである。

ということで今日は忙しい日であった。ご飯は同居人σさんが作ってくれた。「作るから待っててね、親分☆」て言ってくれた。嬉しい。

六月十九日(木)

自主ゼミでは、二十一日に書いたこと関連(回転変換について)でつまづいて混乱した。三問やってきて二問しか進まなかったので、来週がらくだ。

夜はm川嬢とカンフォーラで食事をしに行った。おいしかった。

六月十八日(水)創立記念日

kmさんと映画Matrix(行列)を見に行く。

感想:最 初の三十分間は結構だるい。スミスさんは何人いても弱い。映画を見ながら、「あ、あれできる(夢で)!」と思ったこと多数、ネオ君達に出来て僕に出来ない ことはあまりないななどと思う。もっとも映像は非常に勉強になった。この映画第三部でどう収拾つけるのだろうか?

デパートの喫茶店で食事を食べる。

その後マンレイ展も見に行く。

帰って自炊して明日の予習をして寝る。

六月十七日(火)

kmさんと創立記念音楽祭に行く。ぎりぎり間に合う。前にはn君たちがいた。n君は寝ていた。

その後、kmさんとファミリーレストランで食事をして帰る。

畷高祭の写真が出来上がった。せっかくの機会だったので一人一人もっと詳しく撮りたかった。今回はスナップが多く、ポートレイトが少なかった。

六月十六日(月)

かわい先生みたいに賢くなりたいものだ。

今日のゼミでは衝撃の事実をかわい先生から聞く。

1.フーリエ変換とルジャンドル変換には対応がある。

2.変換を受ける関数が二次式ならそれは完全な対応。それ以外なら近似的な対応になる。

3.それを示すには、鞍点法を用いる。

4.一般にラグランジアンがqの時間微分の二次式で書けているとき、

∫Dq dt L(q ,qdot)は∫DqDp dt p qdot -H(q,p)に等しい。

5.正準置き換えによって得られる運動方程式つまりSchroedinger方程式は

∫DqDp dt (p qdot -H(q,p)) タイプの経路積分による表式を導く。

6.4は1,2,3に対応している。つまりラグランジアンがqdotについて二次式以上なら4は成立しない。つまり、正準置き換えによって行う量子化と、経路積分∫Dq dt L(q ,qdot) による量子化は異なる結果を導く。

7.ただしプランク定数を0にする極限では4は常に正しい。

8.また、まともなラグランジアンはqの時間微分の二次式で書かれている(因果律の要請からこれは言える。)ので、このような心配はめったしなくてよい。

家に帰って三日ぶりにパソコンを開くと、メールが53件きていた。これまでで最高の件数だ。(こんだけパソコンに出した人がいるわけではなく、携帯のメールのログを取っているため。)

六月十五日(日)

畷高祭二日目

今日も写真を撮りつづける。とはいえ、皆、戦場のようにいそがしく、撮る隙を見せてこない。朝ギタマンの演奏に行くと、これまた鹿児島にいるはずのクラブの同級生に会う。彼女もまた、教育実習できていたのだ。なんでおしえてくれへんねん。

僕が教育実習生と同じ年と言うと、大抵の高校生は「先輩、若いですねえ!」と反応する。これは僕が若く見えるというより寧ろ、教師役は年上に見えやすいからだろう。また若い若いと言われるのは、逆に年を取った証拠でもあろう。

知り合いが増えた。10m歩けば誰かしら知りあいに会うと言った感じに。

ある後 輩(高校生 女性)が「先輩!ピーターパン見に来てください。Wちゃんが出てますよ。猫耳ですよ。萌えですよ!萌え!」と宣伝してきたので、(実際の所も ともと見に行くつもりだったのだが)大劇場の「ピーターパン」を見た。小劇場の要素を取り込んだ演出は、来年再来年の大劇場に影響を与えるだろう。

大劇場「モンテクリスト伯」も見た。友人が主演女優を演じていて「先輩絶対に見に来てくださいね。写真撮ってくださいね。」と言われていたので見に行った。豪華豪華の演出であった。というわけで写真を数枚とった。

二時ごろに全ての出し物は終わる。そこにいたOB数名は立て看板の移動をやまだ先生に手伝わされる。

ついでにと、フィナーレを体育館の三階から、他のOB.OGらと見る。フィナーレ後の窓開けは何故か毎年OBの仕事。三つ下のフミさんに再会する。あいかわらず、滅茶苦茶元気な人だった。「先輩、何回生ですか?え、四回!飛び級とかしたんですか。」と彼女は言った。

その後も片づけを手伝い、家に帰ったのは八時。こんなこともあろうかと、月曜日の授業の準備は持ってきてたのでそのまま実家で寝る。

さのまさんが片付け後に「畷高祭というのは春の夢のよう。」なんて主旨のことを言っていたが、確かにそうであるな。終わった後は在ったことすら、定かでない気分。まあ、これは全てに当てはまることだと思うが。

ここ二三日で会った人たちの多くとはもう会うことはないのだろう。ほんと実にもって寂しいものだ。というわけで、このHPを見ている人はたまにはメールや書き込み下さい。

六月十四日(土)

朝方、久し振りに、幽体離脱ができた。(ちなみに幽体離脱の正体は夢です。)抜けれそうだったので、位置感覚をゆっく り体から話していく。外では近所のおばさんが井戸端会議をしているのだが、その声が離脱後も聞こえてくる。玄関を越え、はてな村塾に行く。このへんで、耳 から入ってくる情報と位置感覚の矛盾に耐え切れず、目が覚める。

しかし、いつも思うのだが、幽体離脱後はなぜあんなに疲れるのだろうか?

高校の文化祭。i.e畷高祭。

写真を撮りながらうろちょろする。足が棒になるまでに!

有志団体が作った映像作品「TRICK」を見た。非常に良質な作品だった。過去の畷高の名作「飯盛原人」や「風呂男」に匹敵する作品といってもいいだろう。ときどきこういうすごい人たちが現れるものだと感心した。

これを見たために大劇場のニュージカル「ライオンキング」は見れなかった。道行く人たちの会話に耳を傾けるとみな「泣いた。」「感動した。」「十分テレビ出演できる」と言っていた。そんなすごい作品がやっていたのか…。今年は当たり年なのかな。

昼休みはまったん様と一緒に食堂で食べる。ここのカレー、具がないんですけど…。

いろいろと友人に出会う。なんと、中学時代の友人の妹に会ったのだ。なんで顔知っているのだろう?この前会ったときは八歳か九歳ぐらいのときだったはず。

また新たに知り合いが増えもした。

今日も飴を配り歩いた。

客が帰ったあと、スリッパを洗うのを手伝って帰る。

六月十三日(金)

朝:力学的運動量と正準運動量について考える。古典電磁気学を考えたとき、場の運動量とあわせて保存するのはどっちでしょう?微小並進運動の母関数になるのはどちらでしょう?

面白い解析力学の定式化を本で見た。t(=q0)の正準運動量を-Eとし系の自由度をNとする、運動はS=∫∑(from i=0 to N)pidqi を最小にするように生じる。ただし、運動にはE=H(p,q,t)の拘束条件がつく。

といったもの。非常に美しく、示唆に満ちた定式化だ。

で、高校の文化祭「畷高祭」に行く為に実家に帰る。

到着は昼。お菓子屋で飴やジュースを差し入れにと買う。高校に入り、差し入れ配りと写真撮影をしながら、あちこちうろ つく。飴は喜ばれた。「わーい。ありがとうございます。私、なんか先輩に餌付けされているみたいですね。」とはさのま女史のお言葉。大劇場の仕込みは大変 そうだった。

廊下を歩いているとき、ふと横を見ると、ここにいるはずのない高校の同級生の顔が。声をかけてみると、教育実習生をやっているそうな。実習生の待機部屋に行くと、他にも何人か僕の同級生がいた。

家に帰ってご飯を食べ、もう一度高校へ。八時ごろ。

丁度みんな終わって帰るところだった。

心に残った言葉:

「先輩のボランティア精神に感謝して、三分間ぐらい名前を覚えてあげます。」

六月十二日(木)

院試ゼミ:時間足りずして発表する分しか解けなかった。ううう。

院試ゼミ後は付属図書館にこもり、電子1を(0,0)におき速度(0,v)を持たせる。電子2を(0,1)に置き速度(0,-v)を持たせる。この系は電子だけ見れば、エネルギー、運動量、角運動量は全て保存しない(つまり全部場に逃げてしまう)ということを発見し、相対論的に厳密な計算をする。場を含めれば大丈夫ということまでは計算していない。

昼ご飯はkmさんと植物園で食べました。

六月十一日(水)

夢:明治時代からタイムスリップしてきたお嬢さんを保護するというお話し。さらには二十年前から祖母がタイムスリップしてきた。くご先生と原因を調べると最近行われた素粒子実験が時空のひずみを引き起こしたのが原因のようだ。

今日は授業後、一人で京都駅のマンレイ展に行く。彼の遊び心がたまらない。

バスに乗ると驚くほど多くの修学旅行生が乗ってきた。なんか嬉しい。

六月十日(火)

夢:サザンアイズ最後らへんの影響。人類はもうあと数十人しか残っていない。あとは皆、敵に命を奪われてしまった。敵に闘いに行く。霊木で作った木のナイフを心臓に差せば勝てるのだ。しかしあえなく破れ、生気を30年分ほど吸い取られミイラになる。

しかしまだ安心。ナイフを少し削り、木屑を炊いた湯を飲むことにより回復する。

回復したあと、もう勝っても人類は滅ぶのだからどうでもいいかもしれない、と思ったりする。

にしかわ先生とのゼミでは、発表者が一人(二人のうち)休んだので(!)すぐ終わった。

その後、くりこみゼミで、ファインマンダイアグラムでは、非連結部分を消せるだけではなく、1.トポロジー的に同じものは同一視していいこと、および一つの線を切って二つに分けれないもののみ(既約)考えていいことを学ぶ。

今日はときどき体調が悪かった。昼ご飯を食べる前には手が震えていた。昼ご飯を豪勢に食って少し回復。二度目の谷は自主ゼミ中、息が突然荒くなって、全く集中できなかった。一時退席して少し歩いて少し回復。だから上に書いたくりこみゼミの内容は誤解かもしれません。

教訓は二つ。1.睡眠時間は六時間では不十分。2.朝食は300kcalでは不十分。

と言ったところ。

六月九日(月)

かわい先生とのゼミでは、「何故漸近場をとってもいいのか?なぜ相互作用を入れないハミルトニアンでの真空が相互作用を入れても無限時間発展で安定といえるのか」について激しくつっこみがされていた。

ファインマンダイアグラムを考えるとき、非連結部分があるダイアグラムは無視していいことの照明がすばらしかった。非連結部分の和の具体的な表式も面白い。

六月八日(日)

朝は場の理論について考える。

昼映画「CUBE2」を見に行く。一人で見に行った映画で、十人以上客がいるのは久し振りだ。前作のCUBEは評価A+の衝撃的な映画だったが、今回はBかな。前作はあのアナログ感ある罠がよかったのかも。

帰ってからインターネットで他の人のレビューを見てみたが、

ただ1つ,上映中に素因数分解をしていた僕の努力を返してほしい.ちなみに,素数だ!!

ここを参照しました。)

に笑った。

六月七日(土)

朝は統計力学の本を読んで、フェルミ気体についての復習。電子比熱に関してですが、f(E)=1/(expβ(E-μ)+1) とするとき、∫from 0 to ∞ g(E)f(E) dE = ∫from 0 to μ g(E)dE+ π2/6 1/β2 g’(μ) +O(β-4)

とういうゾンマーフェルト展開というのがありますが、これはf(E)をδ関数展開すれば一発で求まることを発見した。

δ関数展開と言うのは、fのフーリエ変換をF、微分演算子をDとして、f(x)=F(iD)δ(x)と展開する手法のことです。ちなみにゾンマーフェルト展開の第一項は1/(iD+ε)δ(x)に対応しています。

昼には散歩をする。雨が降ってきたので、カフェに入り人間観察をしながら昼食をとる。日本人の労務者風のおじいさんと 外国人の女の人がフランス語で会話をしていて、別れ際に軽く口づけを交わしてしていたのだが、どういう関係なのだろうか?それはそうと、恋人達が街中で仲 良くするのを嘆く人たちにとって外国人の恋人達が外国の街中で仲良くするのはどうなのだろうか?

雷の音が響く。雷の音は好きだ。

雨が小ぶりになってきたので本屋によって家に帰る。

六月六日(金)

隣りで μさんがピアノを弾いていた。ベートベンの「熱情」に始まり様々な曲を、夜の一時頃に終わり。急にグールドの弾く「熱情」を聞きたくなって、CDをかけ た。不思議なものです、二百年前に書かれた曲を四十年前にグールド氏が弾いているのを今耳にしているとは。二人とも既に亡くなっているというのに。

今日は朝の四時ごろ目が覚めた。天井裏で何かが動いている音が聞こえた。何かいる!登って見るが何も確認は出来なかった。

可能性は次の5つ。

1.猫が閉じ込められている。

2.猫以外の動物が侵入している。

3.猫が塞いだ部分以外から侵入している。

4.猫が屋根を歩いていてそれを誤認した。

5.猫が穴ふさぎの壁をよじ登って入ってきている。

昼頃また音がしたので天井裏にあがった。いた、猫だ。ライトを照らすと穴から逃げていった。器用にも壁をよじ登っていく姿を目にする。なんということだ!

今日はいい日差しの一日であった。洗濯物が良く乾いてうれしい。昼ご飯は近くの公園でパンを食べる。木の下でそよ風に吹かれ心地よい。「これ以上に幸福なことがこの世にあるのだろうか?」などと言ったことを考える。

昼、部屋に羽虫が入ってきた。ゆっくり観察する。しばらく畳を歩いても死ぬことはなかった。ということは畳にはもう殺虫剤の成分が残っていないということだ。観察後、手に乗せ窓に放つ。あのような虫は普段はどこで生活しているのだろうか。

今日は久し振りに長く寝たので。夢を大量にみる。朝起きたときにはこの日記に書くべく、何度も反芻して忘れないようにがんばっていたのだが、夜中の一時半の今になってはすっかり忘れてしまった。

1999年度の写真もHPに載せようかと何枚かスキャナーで撮ってみるがどうもしっくりこなくて破棄してしまう。

ときどき、屋根裏のにおいが突然何もないときにフラッシュバックするという現象が最近続いている。今もそうだ。全くかなわない。

朝はデバイモデルを計算する。何故か高温で古典論が再現できず、四苦八苦する。単なる計算上の間違えであった。

今日は暑かった。温度計で測ってみると31℃もあった。これはかなわないと思い、歩いて三分の図書館に行く。勉強しようと思って行ったのだが、結局小説を読むだけに終わった。

この図 書館は「京都市中央図書館」といい、少し小さめの市図書館なのだが、物理の本の品揃えがいい。今でも、岩波の現代物理学業書「場の理論」「素粒子物理学」 および「ファインマン講義 重力の理論」を借りているのだが、何故こんな本がこのようなところにあるのだろうか?

夕ご飯はμさんに教えられながら、「魚ときのこのホイル焼き」「味噌汁」「大根煮」を作る。美味しかった。

六月五日(木)

月曜に掃除したのだが、畳を検査すると虫が二、三匹死んでいた。顕微鏡で三十倍に拡大して、外傷や乾燥の痕がない事を確認する。つまり、薬剤がまだ畳に残っているのか、あるいは半死半生の虫が往生を遂げたかのどちらかであろう。ということで部屋を徹底的に掃除する。

六月四日(水)

ゼミが ないので二時半にはるんるんるんとお家に帰る。それから、パリティ物理学コースの「素粒子物理学」を読む。この本は概論書としては最適であろう。弱い相互 作用がSU(2)からなるということを理解した。簡単な本なのでどんどん読みすすみ、今日だけで半分読むことが出来た。

あと昨日上げれなかった残りの写真をあげた。

天井裏から足音が聞こえたようなので、あがって確かめたが何もいなかった、ふさいだ部分も壊れてはいなかった。音が聞こえたと思ったのは単なる気のせいか。それとも…。

六月三日(火)

大量に写真をアップした。

六月二日(月)

宇宙の物理は助手の方の話し。暗黒物質の探索について。非常に興味を持っていた内容だったので嬉しかった。暗黒物質は、超対象性粒子ニュートラリーノの可能性が高く、それは直に見つかるだろうという話し。簡単にいうと

http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0306/dark.html あるいはもう少しだけ専門的には

http://www-hep.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~yosuke/review/darkmatter.htmlと言ったところです。

今日のゼミはかわい先生が「場の量子化について少しまとめたいと思います。」といって話をはじめた。すぐ終わると思いきや、四時間ぶっ通しで話は続いた。四時間話を続けてもかわいせんせいは全く疲労しない。既に超人の域に達しているためだろうか?

話の要点は「場の量φは波動関数とは違います。」と言う話でした。

六月一日(日)

昼までに戻る。来る前に高校によったが、Lieさんに会っただけだった。

家は少し薬品くさくなっていた。布団を上げようとして体を動かすと気分が悪くなった。やはり、換気を先に徹底的にするべきでした。

住人の毅さんと一緒に猫穴をふさぐ。二時から初めて作業が終了したのは七時。完全にふさぎきりました。

今、猫がその壁を壊そうと、かりかりしているのが天井裏から聞こえてきます。

写真をHPに載せるべく次々と取り込んでいった。