200206

六月三十日(日)

 今日は、ぶんちゃんと京都にシャガール展を見に行きました。作務衣で。彼女の家での普段着は和服だそうですが、昨日の今日で約束したので、向こうも和服でそろえてくれるという訳には行きませんでした。

シャガール展は混んでました。シャガールの作品はこれまでなんどか展覧会に足を運んだことがあるのですが、前半生に焦 点を絞ったのを見るのは初めてです。シャガールは1887から1985年まで生きました。大抵の画家はその晩年の作品が最も素晴らしいのですが、僕はシャ ガールに関してはそう思いません。たしかに美しいことには美しいのですが、感動を与えないのです。巨匠となり自らシャガールと言う型にはまってしまった、 とそう感じてしまいます。

先週の今日と同じところで食事をとり、府立図書館前で何枚か写真を撮らしてもらい別れる。女性美についていろいろと会話を交わした。

彼女のいうことには、僕のページのトップは女子大のパソコン室で友達に囲まれた状況では開けないそうです。あの写真のせいで。それもむべなりと思って、彼女用に簡易トップをつくってみました。こんな感じです。

帰って昼寝して、家庭教師に向かいました。いつも英語ばかり教えているのですが今日から数学を教え始めました。今日は合同式や最小面積問題の図形的解法(例 f(t)=∫e1|log2(x)-t|を最小にするtを求めよ。)を教えました。これからいろいろなことを教えれると思えば心が躍ります。

今週の土日は先週の土日と全く行動パターンが同じでした。奇妙な感じです。

六月二十九日(土)

 朝起きて「すーぱー田中ぶらざーず」をやる。ほんとゲーム運動能力が落ちている。はまってしまって二時間もやってしまう。これ以上はまるのは危ないと感じ封印する。

昼は統計熱力のノートを読み返す。これがなかなか大変な作業で、式のチェックだけでも膨大な時間がかかる。テスト前になれば些細なことは飛ばせるんだけど、まだ無理のようです。

はてなむらの先生に碁を習う。今日が二回目、一目一目打つごとに「その手はどういう意味がある。」と尋ねられ、行きつ戻りつして指導を受ける。二時間教わって今日はこれまでということになる。

次に、先週に続いて「星の王子様」の朗読会が始まる。この本でちょっと引っかかるのは「大人たちは、大人たちは」とやかましい所である。

終った後HiCCo君とオセロをする。惨敗。次は早打ちでやろうということで第2戦もまた惨敗。オセロは単純だが、一 手の悪手で全て終るということを実感する。つぎはありさんとやってみる。途中とても勝てる気がしなくなった。信じられないミスをしてしまった。必死で考 え、なんとか相手のミスを誘発させることに成功し勝ちを収めることができた。くたびれた。

ありさんを駅まで送り、(無理やりついて行ったとも表現される)家に帰る。

と今日はこんな一日でした。明日はシャガールを見に行きます。

六月二十八日(金)

電車の中で、「カメラを通してみると、世界は互いに関連しあった抽象的な立体のつながりである」と言う言葉が頭に浮かんできた。

 今日は朝早く出た。学校に行くまでに朱色の花が道に落ちていたので拾った。そのまま演習室にプラスチックシンチを磨きに行く。ところがもう既にy君k君は来ていて、シンチは磨き終わっていた。細かい傷は取れないがまあいいでしょう。

その後皆で扇風機を掃除した。カバーも羽もとってそのまま水洗い。信じられないほどの埃がついていて、水は瞬く間に真っ黒になった。仕事も終わり二時間目がはじまる時間なので演習室を出た。

素粒子物理学:CP対象性の破れについて議論していた。Logicが全然分らなくなったので、授業後先生をつかまえてノートの一行一行を質問した。全て質問が終るまで四十五分間かかった。

統計演習:今日は一問発表しなかった。調和振動子n個の古典統計をやっていて圧力=0とでたが、ばねがn個並んだに過ぎない系に体積や圧力はどういう意味があるのだろうか?

総人の図書館に行く。レオナルドダヴィンチの「絵画論」が読みたかったが置いていなかった。みみこさんに偶然出あった。

家に帰って食事をとり、英会話に7時に行って終了したのは10時半、帰ったのは11時だった。

大川くんのサイトから「すーぱー田中ぶらざーず」をDLしてやってみた。ゲームの運動神経がまたく退化していることにびっくり。ボタンが思うように操れない!

六月二十七日(木)

フリスビーをやって叱られたとき(今週の月曜日日記参照)、「これは力学実験です。邪魔しないで下さい。」と言い張れば良かったと今から後悔。

朝、電車に乗っているとき、基礎法則の時間反転不変性とエントロピー増大の法則との一見の矛盾について考えました。問題の解決が少し見えてきたような。

量子力学演習:今日もたのしい演習の時間。僕は二つの問題(共にコーヒーレント状態についての)に別解を与えました。コーヒーレントは面白い。

そして今日はゼミ準備ゼミ。半分に切ったが二ミリほどの誤差があったプラスチックシンチレータをやすりで磨きつつ。ゆうけす君の発表を聞く。「クォークとレプトン」はとんでもない本だということが分った。来週の月曜日はどうなることやら。

笹尾先生にシンチを持っていくと、「まあこれでいいやろ」とのありがたい言葉。さらには「これで上手くいくかどうかは君達のレポートを見て決める。」とのありがたくない言葉。だんだん実験の失敗要因が増えていくような…。今日は七時半に学校を出ました。

アクセス数が以上に上昇した。七月末日まで一日70ヒットはないと予言してたのは見事に外れたようだ。結局、今日は90ヒットだった。冗談で「目標一日100ヒット」といってたのが実現されそうで恐ろしい。

六月二十六日(水)

夢:どこのか分らないが文化祭。今日の夢ではずーと壁抜けが出来た。便利だという ので、いろいろ雑用を押し付けられた。笹尾教授に会いました。「物置に入ってみ」といわれて入るとそこは20次元空間だった。もっとも光が当たると三次元 に戻るようだったが。これは宇宙がミクロには20次元だけどマクロには3次元だということと関係しているのでしょうか?DIO様に会った。小さなモーター を僕に渡して、「止めてみろ」というので指で止めようとするが止まらない。指は傷つくばかり。そこで僕は絨毯に押し付けて埃を絡ませて止めることに成功し た。中途半端だけど以上。

統計熱力学:今日は自主ゼミでよく話題に出る。Ising spinを学ぶ。脳と関係しているという話は面白かった、怪しさと興味深さ両方で。

今日は、文中の京都同窓会ということで昼休みが始まるや否や、自転車で鴨川に走った。しかし結局来たのはみどっこさん と僕だけだった。鴨川のほとりで食事をとりながら、近況を話し合った。人間生きていればいろんなことあるんですねえ。ついでだからここで宣伝です、彼女が 創設したNGO共育NGO ToBe 。彼女はpikotti君と同じ学年だったのでpikottiくんを知っているか聞いてみた。「あの爽やかそうな人ですか?」 …たぶん彼女はpikotti君とは面識がないのであろう。

 授業が始まるぎりぎりまで鴨川にいて、また急いで理学部に。

非線形科学:先生が解けなかった微分方程式を僕が「簡単に解けます」といったために黒板の前に出て解くはめになった。実際簡単に解ける問題だった。

自主ゼミが始まるまで、食堂にいる。ゆうけす君、しのみ君と恋の話をする。今日は僕が発表なので少し発表部分を見直した。

さて自主ゼミがはじまりました。さて始めようとしたところ、なにやらいい匂いが。見ると物理教室の中庭で焼肉が行われ ているようです。原子核物理の研究室紹介でのイベントらしい。肉の匂いにつられてふらふらと一人また一人と中庭に向かう。気が付けば全員、中庭にいまし た。

肉を食べ教官と話をしました。坂口先生から面白い話を聞きました。

1.先生は超強磁場(4~5テスラ)に入ったことがあるそうです。非常に興味深いことには、なんでもそこでは唾液がすっ ぱく感じるということらしいです。これはいったいどういう仕組みなんでしょう。誰か教えてください。またそのなかで例えば鉛のブロックを倒そうとすると渦 電流の抵抗のためゆっくりゆっくり倒れるそうです。金属球を投げてもスローモーションで落ちていくそうです。そんな所に入っても人体は大丈夫なのでしょう か。また人体はどれぐらいまでの磁場に耐えることができるのでしょう?

2.日本で5~600億円かけて新しい超重元素をつくろうという計画が進んでいるそうです。新元素名はすでに決まっていて、「ジャパニウム」(由来はjapan)と「リケニウム」(由来は理科学研究所つまり理研)だそうです。坂口先生の言うことには「サカグチウム」も将来の視野に入れているそうです。周期律表の最後に燦然と輝く、「ジャパニウム」「リケニウム」そして「サカグチウム」。実現すれば素晴らしいことです。

九時ごろになって、残り火を中心に自主ゼミが始まろうとしました。が、すぐに片付けが始まってお流れに。その後、今井先生に学生紛争時代の話を聞かせていただきました。結局10時ぐらい残って帰りました。また来週も準備をしなければならない(泣)。

帰ってみるとアクセス数が70だった。しまった予言が外れたと思ったが、良く考えてみれば七十を越していないので外れていない。びっくりした。

六月二十五日(火) 地雨

深夜:シーツだけではとても寒くて目が覚める。部屋にある大布団を取ろうとするが、その上に本が大量に詰まれていて、寝ぼけ眼ではとても持ち上げることが出来ず断念。我慢して寝なおす。

今日は久し振りに加藤和也先生が大いに語ってくれました。二つの素数の間に成り立つ平方剰余の相互法則、(p/q)(q/p)=(-1)(p-1)/2・(q-1)/2を 加藤先生は『p君の心に映るq子さんの姿』と『q子さんの心に映るp君の姿』には素数界においては関連があり、人間界では関係のないことがありこれが悲劇 を生むといってました。そしてこの悲劇に関して二十年前の悲恋話をしてくれました。なぜ上手くいかなかったのか、今になってやっとわかったと言ってまし た。昔は先生は女性を前にすると動転していられたのですが、今では女性編集者へのメールに軽く気の利いた言葉を入れるぐらいになってきたと仰ってました。 それから先生は可換環は得意だけど、非可換環は苦手だそうです。それは可換だったら、いくらでも過去の取り返しがつくからです。そして恋は非可換だそうで す。ab≠baで失敗してから頑張っても取り返しはつかないそうです。

四条畷について家に向かうと畷高生がぞろぞろと霧雨の中を歩いてきました。七時間授業の帰りだそうだ。たにさんに遭遇。家にいったん帰ってから、文化祭の日に忘れてた帽子をとりに畷高に行きました。

帰ると五時半。食事をとって寝る。(夕の)八時ごろ起きる。それから明日の自主ゼミの発表から逃避する為に部屋の片づ けをする。今回のちらかりようは凄まじく、手のつけようがないほどである。案の定一時間の掃除では何の変化もなかった。その後自主ゼミの準備をする。二週 前から分らなかったところが分った。どうしてこの手法を最初からとらなかったのだと自責の念にさいなまれる。

六月二十四日(月)

夢:長く寝たのでいろいろと。地獄をみた。

 朝の電車で、ギタマン同輩の某H君に会う。変わらんなあ。

朝に学校に行く前に、ひゃくまんべん前の本屋に山下和美の漫画「不思議な少年」が置いてあったので買う。

量子力学。先生少々飛ばしすぎでは、最後の方は議論がついていけなくなった。

昼休みはしのみくんと食べる。お互い悲しい話をし合う。

今日は課題演習の日です。まずは測定装置の組み立てからです。今後A2の実験は続いていくでしょうが、測定装置を1か ら組み立てるのは私達だけでしょう。次にフォトマル(注 フォトマルとは光を電気信号にかえる装置です。)からの信号をコンピュータに入れようとしますが 上手く行きません。コンピューターに原因があるそうなのでそういうことはTAさんに任せます。紙やすり等必要な道具を買いに行き、ついでに旧P2の部屋に 使えそうなものをかっぱらいにもらいに行きました。笹尾研の前を通ると、秘書のお姉さんが「なんでさむえなの!」と叫 んで部屋を出てこちらを覗いていました。また線源ようのちいさな椅子を頭にかぶって移動していると、西川先生がf君に「この人大丈夫なの」と聞いてまし た。f君は「あでも、素粒子論だから」というと、西川先生答えて曰く「あ、それならもっとおかしくないといけないね。」

お次は去年の演習で使ったフォトマルが使用可能かを調べました。使用可能と分ったフォトマルにはめいめい思い思いの名をつけました。ちなみに去年フォトマルにつけられてた名前は「ダミアン」「宮部」「すみれ」「忘れな草」「ん!」とかです。

そのあとは分厚いプラスチックをのこぎりで切りました。交代で切っていきますが全然歯が進みません。延々と切りつづけました。

演習室にフリスビーがあったので、(もうみんな帰っていると思って。数学のセミナー室は誰も居ないことを確認して。) 廊下で軽くフリスビー投げをして遊び始めました。単に投げているだけでは面白くないので、ひとりのこぎり役を残して中当てを始めました。どんどん白熱化し ていきました。やっぱり身体を動かすのは気持ちいいなんてことを思っていると、がらっと隣の部屋が開きました。なんとお隣の演習もずっとやっていたので す。それでもしばらくやっていると(七時ごろです)上の階から怒った数学の先生がやってきました。叱られました。つい、六号館の上の方には数学の研究室が あることを失念していました。こんなんで叱られたのは何年ぶりかです、こんな年にもなって中学生のように怒られてしまいました。A2を代表して全ての迷惑 をかけた人に謝ります。うるさくしてすいませんでした。

これからは遊ぶときは外で遊びます。

プラスチックは結局最後まで切れず残りました。残りはまた今度。学校を出たのは七時十五分でした。

電車ではn君と「不思議な少年」を読み、彼のやっている明日の電磁気3のレポート磁気双極子のローレンツ変換について話し合う。二つばかり思うことあり。

1,磁気双極子はj=m×∇δ で表される。磁気双極子のつくるAを求めるにはこれを積分すればよい。磁気双極子のつくるポテンシャルの変換を見るには、(ρ,j)をローレンツ変換し、それを積分すればよい。電気双極子はρ=p・∇δでかけることと任意方向のローレンツ変換の式を考慮すると、電気双極子と磁気双極子はローレンツ変換で混在して変換されることが分る。

2.磁気双極子をmonopole二つと考えたときの電場と磁場を考える、これは磁気双極子のもとを回転電流だと考える ときの電場磁場と異なるか同じか。どちらの結果になるとしても非常に興味深い。また同じだとすると、monopole入り(ただしダイポールの形でしか存 在しない)のMaxwell方程式から導出されるポテンシャル(電荷からのと磁荷からのとで二種類ある)から、普通のときのポテンシャルを導ける一般的な 方法はあるか?あればどんなものか?

 

六月二十三日(日)

土日は来る人が少ないですね。

夢:Mulder君と学校の近くの交差点「ひゃくまんべん」で会話をしてました。彼の言うことにはβ関数に関係のある環:β環(実在しません。たぶん。)が重力の量子化に役に立つとのことです。話の半分も分りませんでしたが、興味深い話でした。

今日ははてな村のI子先輩と朝早くに待ち合わせて、カンディンスキー展に行って参りました。この人とは長い付き合いでして、十年以上前からの知り合いです。

京阪電車に乗って京都へ。カンディンスキーは素晴らしかったです。特に完全に具象を捨て去ってからの作品がよかったです。コンポジション6、7には圧倒されます。画材がないために書いた水彩画はあまりに静かに美しく、何度も何度も往復して見入ってしました。

僕はカンディンスキーは中1のころから好きでしたが、(僕はそのころ絵画とは精神世界を書くものであって具象を描くのは退廃だと思っていました。今は違います。)生でみたのはおそらく今回が初めてです。感動しました。

昼ご飯に茶そばを食べた後、帰りました。看護婦時代の心境、これからいかに生きていくのか等々、様々な話をしてもらいました。

三時に家につき、それから昏昏と五時まで寝続けました。

夢:夢の中でなんとか起きようと努力してました。身体が二つに分かれました。銃撃戦。なんとか二つの身体を融合させました。視覚が消えました。呼吸を整えると視覚が戻りました。もう一段階覚醒させ、目覚めました。

六時から家庭教師。今日も勤勉に働きました。

六月二十二日(土)

 夢:僕の知り合い達で合宿をしました。懐かしい人達に会えて良かったです。

今日は一日中はてな村塾にいました。朝はDirac理論を勉強。Dirac方程式からSchroedinger方程式 が出ずに苦労。昼は塾長に碁を教えてもらう。ルールを教えてもらった後、生まれて初めて碁を打ちました。当然のことながら惨敗しましたが、なかなか面白 かったです。趣味の一つに加わりそうです。

十二時半頃、畷高に行き、帽子を帰してもらおうと思いましたが、生徒会室は新旧ともに閉まってました。またいつか行くことにします。

夜は「星の王子様」の朗読会。

朗読会終了後、I子先輩がバッハのインベンションを弾いているのを横で聞きました。その後、I子先輩を家に送り(というより私の散歩につきあわせ)ました。今日は月がとっても綺麗でした。先輩とは延々と科学史の話をしました。

今日は視覚がいつもになく鋭敏な日でした。例えばありさんと喋っている時も彼女の表情の細やかな動きがはっきりと知覚 できました。こういう日に写真を撮ると良い写真が撮れます。常にこの状態を保てるように訓練しなければなりません。良い写真をとる方法というのは、「良く 視ること」これにつきます。そしてこのことに於いて私はまだ全くの未熟です。

近くの本屋「すばる」に行き、森鴎外の「舞姫・うたかたの記」を買いました。鴎外ちゃん文章は大好きです。

最近、夾竹桃の赤い花が綺麗ですね。とても上品な赤色です。至る所に生えてますが理学部でいえば生物館の前に生えています。強い毒を持っているので、くれぐれも口に含まないように気をつけてください。

六月二十一日(金)

 素粒子物理学:この前結晶物理学でやってたこと(散乱理論)についてやってました。ただしターゲットは陽子。陽子の中にはかたまりがあるそうです。つまりパートンのことです。

授業が終ると量子化されたf君が入ってきました。今年の夏は英語圏に物理をしに行こうとかの話になりました。計画をたててお金をためようとぞ思いました。

昼休みはn君と外で昼食を取りました。太陽がまぶしいです。六月は僕の大好きな月です。気温は温暖で湿っぽくて。

統計熱力学演習:今日の最初の問題で発表子がつっこまれて止まりました。僕は寝ていたので何を突っ込まれていたのか分 りません。僕も発表しました。簡単な問題でした。未定乗数方が分らないと突っ込みを受けました。適当な本を読めば分りますと流せばよかったのですが、つい ついその場で多様体がどうだか、線形空間がどうだかといった恥かしい話をしてしまい後悔。話は正しいのですが、舌足らずで非常に混乱を招く発言をしてしま いました。

授業の後で、K君に何を言いたかったを説明し、おまけにSchroedinger方程式も未定乗数法(Hの期待値最小、(φ、φ)=1)からでることを教えました。

図書館に行った後、帰る。

この間に畷高祭で貸していた備品を帰しに家を訪れた人がいたそうな、玄関のベルを押した女の子三人組に対し母は私と勘 違いし「ともちゃん、開いてるで。」と叫んだそうな。少し痛い。そういえば私を幼名のともちゃんと呼ぶ人はまだ居た(母、祖母、幼馴染)のだなと気が付き ました。自分の呼び方は普段全く気にしていないので、このような時「はっ」とします。

高校による、写真の回収のために。まだ残って文中の仕事をしている人たちがいた。ご苦労様です。

英会話に行き帰る。気が付けばもうこんな時間。

今日の格言:「機をみてせざるは勇なきなり」 ”Spirit of Wonder”鶴田謙二 より

解説―論語の「義をみてせざるは勇なきなり」(正しいことを分っていながらしない人は勇気がない。)のもじり。機会がありながらしないの人は勇気がないのだ、という意味。

六月二十日(木)

  夢:手に寄生獣がつきました。世には寄生獣が人に産卵してどんどん繁殖していってました。グロテスクなシーンを見たので気分が悪くなりました、僕と同じよ うに手に寄生獣がついた女の子と闘うはめになりました。敵の寄生獣は極めて知性が高く負けそうでした。今日も悪夢でした。

朝は早いので久し振りに満員電車に乗ることになりました。目の前は若い娘さんの首筋がありました。他に成すべきこともなく、そのしなやかなる首筋を見ていると、気管、頚動脈、頚椎が見えてきました。「そうだ解剖学を勉強しよう」と思い立ちました。

結晶物理学:私も含め、質の悪い質問しかなくなってきたのは憂うべき事である。この先生と対比して思うのだが、どうして数学の先生はあれほどまでに高速に板書をすることが出来るのだろうか?ノートで書くのが追い付かないほどの速度のときもある。今日の内容はとても簡単。

原子核物理:前半は殆ど全く分らなかった。私に足りない素養はD関数と剛体の量子化とみた。最後の「そして、今まで計 算してきた結果を具体的に何々に入れて実験と照らし合わせると、全く一致しませんでした。」に、こけた。オチつき授業?実際はなにか重要な項が抜けていた そうです。

コーヒーレント状態の調和振動子ポテンシャル内の運動を考える。楽で分り易い方法を考えていたが、よく分らないので、 fくんに相談を持ちかけた。何が問題か何をしたいのかを説明すると、アイデアが浮かんだ。その通りやってみると上手くいった。よく分らなかったのは単純な 見落としの為であった。

これを発表しようと演習に行くと、今日は量子ではなく電磁気の日だった。三時間でに三問しか進まないのは、良い傾向だ。

演習の後、京橋に飛ぶ。今日はチューリッパーさんに食事を誘われたのである。

彼女の発言1:

私「最近悲しいことがありまして。」 T「それは喜んでいいんですか!」

彼女の発言2:

私「今日は何故食事に誘ったんですか?」 T「日記に鬱と書いてあったので、隙あれば蹴落とそうと思いまして。」

彼女の発言3:

「高三のときは早めに縁切ろうと思ってました。」

こう並べるとひどいですね。でも本当は(ひねくれてるけど)いい人です。京橋のツインビル内のSubwayで食事をとりました。

家に帰ってから、某後輩から人生の岐路における相談を受けました。電話で一時間ぐらい話しました。とても勉強になりました。

その後Dirac方程式について考える。

今日の格言:

曾子曰、吾日三省吾身、爲人謀而忠乎、與朋友交言而不信乎、傳不習乎

曾子の曰わく、吾れ日に三たび吾が身を省みる。人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝うるか。

曾子がいわれた、「私は毎日何度も我が身について反省する。人の為に考えてあげて真心からできなかったのではないか。友達と交際して誠実でなかったのではないか。よくおさらいもしないことを[受け売りで]人に教えたのではないかと。」 (出典 論語)

六月十九日(水)

夢:本棚の上でコンロをつけてたら、忘れててぼやを起こしました。本と壁の一部が燃えました。畳からはタンポポが生えてました。

朝起きても腰の痛みがひきません。とりあえずは、真っ直ぐ立って歩くことは出来るので、学校は休まないことにしました。

その前に、朝八時に高校に文化祭の写真を届けようと行きました。先生は居ませんでした。部屋も閉まってました。仕方が ないので、部屋の前に置いときました。帰りに、弓さん(仮名)に会ったので、事情(真っ先に二乗と変換された!)を説明すると、彼女が先生に渡してくれる ことになりました。ありがとうございます。

統計熱力学:凝固点降下、沸点上昇、浸透圧の説明。二十二年生きてきて始めてよく知られた浸透圧の公式ΠV=nRTを正確な方法で導き出しました。高校の参考書などに載っている直感的な導出とどのような関係があるのでしょう?

自主ゼミの準備が出来ていないので、非線形科学は自主休講に。この時間にある程度今日の発表の部分をさらりとやりました。

物理の英語はファインマン先生の聞き取り。

自主ゼミの時間です。やっぱり準備の不十分さを感じ、またMinamiさんも休ま れているので、発表は来週に延期させてもらいました。というわけで、いつもは時間が遅くていけないレストランに行きました。延々と四人で物理的な会話を続 け、結局帰ったのはいつもと同じ時間でした。

オープンキャンパスで喋る内容についての話題で盛り上がりました。(今までの日記を読んでいない人に注 僕はオープン キャンパスで理系代表として喋ることになっています。)僕が良く知っていることで、大学で学んだことを話すべきだそうです。つまりは物理と素数です。多項 式と整数環は実は兄妹であることや、宇宙より素数の方が先に生じたとか、”beautiful mind”でのナッシュの発言「ζ関数の零点と一般相対性理論における時空の特異点は対応している」とかです。さる偉大な先輩が「愛は長時間平均だ」と いったことも喋ってくれとの要望もありました。

京大のオープンキャンパスは今年が最初ですが、今年が最後になるかもしれません。

六月八日(火)創立記念日

夢:いろいろ大量に。

今日は朝遅く起き、昼まで指輪物語を読みつづけます。ようやく二部が終りました。来年の映画化に期待。

文化祭の写真の現像をとりにいく。撮れてないと思っていた写真が撮れていて、撮れたと思ってた写真がピンぼけで撮れてなかった。

昼には梅田のジュンク堂に旅発つ。鶴田謙二の「アベノ橋魔法☆商店街」 とジャクソンの「電磁気学2」と土屋賢二の「紅茶を注文する方法」を求めに。まずは鶴田謙二からと、漫画置き場を一時間探すが見つからない。店員に聞く と、品切れでいつ入るか分らないそうだ。ジャクソンも土屋賢二も見つからなかった。無駄足を踏んでしまった。とはいえ清水玲子の漫画「秘密―トップ・シー クレット (1)」を読めたのは収穫であった。

帰ってからしばらくして突然の腰痛に襲われる。笑いがこみ上げてくるほどの痛みで、まともに歩くことも出来ない。所謂ぎっくり腰であろうか。座るのも痛い。寝ころぶしか楽な姿勢がない。明日の自主ゼミの準備ができない。

六月十七日(月)

夢:重力による時空の歪みを説明しようと、実際に時空を歪めて説明しました。

学校に行く前に出町柳の駅で(焼き)八橋を購入しました。その所以は何かといえば、先々週のことです。私達のゼミで笹 尾教授が私達に問題を出しました。私達はそれに答えることが出来ませんでした。その罰として私達は労役を与えられました。それは即ち六月十五日(土)に学 校に行き、旧P2の部屋を片付け、使えるものを徴収してくることです。私は十五日は大切な用事があったため労役は受けることが出来ませんでした。よって私 はそれを物納で済ませようとしたのです。

量子力学では、角運動量の合成をしてました。ここが初等量子力学の中で最も難しい所でしょう。(本質的に難しいわけではないので、混乱を招くと言い換えた方が良いかもしれません。)

課題演習です。今日は実験の日です。机には放射線よけに使うレンガ状の鉛が無造作に置かれていました。高エネルギー研 究所に入るためにはこれを片手で持ち上げれないと駄目だそうです。嘘か真かは知りませんが、面接でテストされるそうです。私はといえば両手で持ち上げるこ ともつらかったです。これを六階の演習室から落としたらどれぐらいの破壊力があるか議論しました。

今日の実験は基本的な装置の使い方の習熟が目標です。放射線源Na22からの生シ グナルをフォトマルで見ました。その後、宇宙線ミューオンの通過を観測しました。笹尾さんが出て行った後、皆で「線源が同時に前後にガンマ線を出している のを見よう」ということになりました、(これの精密な観測が今回の実験の目的ともいえます)。一度目は失敗しました、TAさんの助けを借りてよく調べる と、信号を受け取る閾値を低く設定しすぎたようです。二度目は成功しました。確かに二つのフォトマルを線源を中心として直角においたときより平行に置いた ときの方が、観測量(二つのフォトマルに同時にガンマ線が入ってくるイベント数)は多くなりました。満足して演習を終えました。

その後、n君とf君とで食堂に行きました。f君は言いました。「人生は確率過程だ!」この言葉は私を大いに勇気付けました。一時間ほど喋った後にn君と帰路につきました。

帰ってからは、身体についた疲労を追い出すために、21時から翌朝の8時半まで寝ました。

 

六月十六日(日)畷高祭二日目

今日も朝から畷高祭です。今日も朝から写真を撮りまくり、四十枚程度撮りました。

今日は大劇場を三つ見ました。オペラ座の怪人の怪人役がなかなかの名演でした。しかし演劇の全体的なレベルが確実に落ちてきています。演劇部の衰退がその大きな原因と思います。

今日もさまざまな懐かしい人と会いました。のりちゃん、あーさん、まさちゃん等々。驚いくべきことに(電磁気1を教えておられる)前川先生に会いました。「妙な所で会いましたね」とは彼の言です。

茶道部がお茶会をやっているので、行ってみました。初めてです。とてもおいしかったです。浴衣着の茶道部員が美しかったです。

今日も昨日に引き続き、生きる苦しみを感じました。生きる苦しみとは生・老・病・死・愛別離苦(愛するものと分かれる苦しみ)・怨憎会苦(憎むものと会う苦しみ)・求不得苦(求めているものが得られない苦しみ)・五陰盛苦(感覚からくる心身の苦しみ)のいずれかです。

出し物が全部終れば、片付け。片づけがある程度終ったら、フィナーレです。フィナーレが体育館で行われている間、OBは本部で待機です。活気溢れ ていた校舎が水を打ったように静かになり、時間が流れていないような不思議な感覚を感じます。フィナーレが終って現役生が帰ってきたら本格的な片づけで す。他のOB達と共に延々と片付け作業を手伝いました。ASO先生曰く「君達OBは大切な労働力だ」と。

七時に全て片付けがすみました。小反省会をやっているのをOBは外で見てました。集合写真を撮って帰りました。帰るとき、みんな口々に大きな声で「ありがとうございました」といってくれたのは感激です。

昨日の補記1

「明日浴衣を着るので写真撮って下さい」と言ってくれる方がいました。涙が出るほど嬉しいです。今日たくさん撮らせていただきました。

昨日の補記2

「先輩、私が百歳になったとき、もし私が誰とも一緒になってなかったら、先輩をもらってあげますよ。」とある後輩に言われました。僕が今後82年間誰とも一緒にならないというのは前提なんでしょうかね。

六月十五日(土)畷高祭一日目

 

今日は十時から五時まで、畷高祭にいってました。本当に一杯の友人に会いました。ありさん、まだむさん、あんD君、ぶんちゃん、文中幹事等々。今日は約三十枚の写真を撮りました。文化祭で撮ると、露光不足、時間不足、周囲に無駄なものが入ると苦労が絶えません。

今日はある些細な事柄を原因として、自分の弱さ脆さを感じました。私はこれらと向き合い共存せねばなりません。

この上の文章を見て僕が失恋したと思った人は、少々早合点です。

今日は家庭教師だったのですが、直前に電話がかかってきて今日はお休みとなりました。

というわけで、八時ごろもう一度畷高によってみました。三芸の方達がへとへとになりながらも作業をしていました。暗いなかペンライト一本で作業し ていて非常にやりにくがってたので、急いで家に帰り携帯蛍光灯を持ってきました。大いに喜ばれました。「先輩、今日は本当にありがとうございました!」 と。人に喜ばれるほど喜ばしいことはこの世にありません。無限の慈愛をもって人に接し、もっと人に喜ばれる、そんな人に私はなりたい。

六月十四日(菌)

夢:心不全で死んだ所から始まりました。幽体となりました。死神に会いました。若い女性でした。なんでも、死んだ人のうち、良い人は転生し、悪い 人は消滅するそうです。僕は当然よい人なので(笑)転生の切符を渡されました。あと数時間でバスに乗らないと、次の便は来年の今日になるとかわいい死神は 言ってました。「それなら、」僕は言いました「もう少しこの状態でこの世界を見たいので転生は来年にするわ」といいました。「それでもいいよ、でも絶対に そのチケットは無くさないでね、転生できなくなるから」死神は言いました。自分で持っていると無くすのは当然なので、ありさんに会い(出演ご苦労様で す。)預かってもらいました。桜のとても美しい季節でした。どうせまだしばらく居るんだろうと、葬式はだしてもらえませんでした。

その後、五十年前のアメリカで、赤ん坊に憑依したり、二人幽霊仲間ができたり、魔術師にあったりとしたのですが。余りまとまってません。

今日は素粒子物理から。授業始まったときに教室にいたのは六人だけだった…。えらく減ったものだ。今日も授業 中に何度も質問をする。何故僕しか質問をする人がいないのだろう?みんな分かっているのだろうか?授業後、先生が何か質問のある人はいませんかと聞いたの で、「分配率ってなんですか?」と尋ねました、すると「どうしてそれを授業中に質問しないんだ。」と怒られました。いや、ぼーとしてて質問しそびれたので す。

物理数学演習:今日はつっこみ専門です。次のプリントを解く人を決めるとき、全ての問題に手を上げたのですが、一問も当ててくれませんでした。

終って食堂に行くと、みんなテレビを見てました。非常に珍しい光景でした。電車に乗ってもテレビ電車は満員でした。拍手とか歓声が沸きあがってました。こういう風景を見るのは大好きです。

今日は高校の文化祭前日です。帰り道にいろいろお菓子を買って高校に向かいました。まさに前日の雰囲気でした。まずは文中に行ってみました。いろんな人と知り合いになりました。次は生物部。手編を頑張っておられました。

そして帰宅。指輪物語の続きと土屋賢二の「ソクラテスの口説き方」を読む。

九時ごろにもう一度高校に。ジュースを買っていく。残っていた生徒はわずかだった。大劇場に行き、ASO先生と最後の作業を二人だけでする。照明 の微調節を続け、終ったのは10時になる。あの作業は最低二人いるはずなのに、僕がたまたま行かなかったらどうやってするつもりだったのだろう。

六月十三日(木)

今日は遅刻しそうだったので、朝食はコーンフレークだけだった。これがために午前中は血圧が異常に低く苦しかった。二時間目前にコーヒーを飲んだが、効かない。というか感覚だけが暴走する。幻触(幻の触感、幻覚のようなもの)が続く。幽体離脱の一歩手前だった。

電磁気演習は時間切れのために一問もとけず。点電荷に誘起される、誘電体球の電場と言う問題を黒板でみたが、ルジャンドル関数をつかって一応答えはでたが、これはどういう意味なのだろう?

δ関数に虚数を入れることは非常に危ないことに気付いた。∫exp(iwt)dw=2πδ(t)であるが、例えばt=iとすると、左辺は発散する。これはどういう意味なのだろう。

演習自主ゼミです。今日はひたすらオシロスコープを練習してました。どうしても計算とあわない謎の現象がでてそれを考えていました。が結局謎に残る。

笹尾先生に鍵を返しに行く。このとき、いまやっていることをいうと、一言「T字路に抵抗は入っていないよ。」この一言で僕たちが何時間も悩んでいたことが、全くの徒労だったことが明らかになりました。

へろへろになって帰る。帰ってからは指輪物語二部上巻2を読む。読み終える。

六月十二日(水)

夢:葵玲さん(数学系)にしかられました。

A:「昨日の日記に書いてあったδ関数の中に微分演算子が入っているのはなんなんですか?」

私:「ああ、あれはexpに微分演算子が入るように、Dがδ関数のなかに入ったのです。」

A:「だから、そんなことしちゃあ駄目なんだよ。」

統計力学では、蔵元さんがファンデルワース気体の相面を書いて、それをいろんな方向から眺めた図を書いてられました。

非線形科学では、三体問題に第三の解析的解が存在することを知りました。天体が8の字運動をする運動があるそうだ。

物理数学ではファインマンさんの英語を聞きました。一度聞いただけでは分りませんが、前野先生が数式を指しながら言っているのを聞くとなんとか理 解できました。ところでファインマン先生の講義テープには学生の質問とか板書ミスの指摘などがないのだろうか。かの国は学生はよく質問すると聞くが…。

自主ゼミの前に、滝音くんとToshi君といっしょに3体鬼ごっこをする。一回目で不自然な方向転換をしてしまったせいで、腰を痛めてしまった。 その後、障害物(木)ありの条件でもやってみた。木の周りをぐるぐるぐるぐる回り、まわり損ねた人がつかまる、という結果が出た。

障害物なしのときは、まず中心付近に集まり、そこから曲率の高いカオス的な軌跡を描き、時に一直線上の動きが誘起される、というのがもっとも確からしいシナリオだろうか?

f君にルバイヤートをあげた、とても喜んでくれて嬉しい。

自主ゼミは素励起の話し、結構簡単だった。教科書でみつけた変な文章、「このような不安定系を量子力学的にあつかうには、大変むずかしい数学を必要とするが、…」。大変むずかしいと感じるか否かは人によると思うのだが…

葵玲さんに実際に2πiδ(D)δ(x)=1の話をしてみると、困った顔をしてました。しかられはしませんでした。

帰ったのは十二時半、水曜日の日記を当日に書くのは難しいようです。

六月十一日(火)

環論と体論:この前、僕の時間割りを見て、「先輩、環境の授業受けているんですか」と聞いてくれた方がいましたが、ちがいます。これは数学の授業です。

今日は方程式論の続き、ついに五次以上の方程式に一般解がつくれないことを証明した。ガロア(享年21歳)はえらい。僕もついにガロアの享年を超 えてしまいました。まあ人生これからですが。今日は加藤先生は「試験は苦しめないようにします。(小さな声で)講義が失敗でしたから。」と言ってました。

昼休みは、虎猫くんとMulder君とで理学部前の空き地で三体鬼ごっこの実験をしました。三体鬼ごっこというのは僕が考えたゲームで以下のようなものです。

考案の動機:鬼ごっこは何人で行おうと、基本的に二体問題である。つまり、鬼と鬼に最も近い人との追いかけっこに過ぎず、動きは非常に単純で予測可能である。三体鬼ごっこの考案の動機はこれを改良することである。

ルール:三人(A,B,C)で行う。AはBを追いかけ、BはCを追いかけ、CはAを追いかける。ゲームをエンドレスにする為には、誰かがタッチされたら、「交代」と叫び、追いかける順番を逆転させるというルールを付け加えればよい。

実験の結果、予想通り非常に複雑な運動が生じました。これは非常に面白いゲームです。他の人の動きを読まねばならないという点から非常に頭脳的なゲームにもなりうるでしょう。

他にもいろいろと、このルールは改造できるでしょう。

例1:四体鬼ごっこ

A→B→C→D→A と追いかける。この場合AとC、BとDがペアを作って互いに守りあうという作戦が生じるだろう。

例2:n体鬼ごっこ

どのようゲームになるかは、想像し難い。ルールとしてはタッチされた人が一人ずつ抜けていき、残った二人の勝ちとするのが良いだろうか?

例3:三グループ鬼ごっこ

全体を3グループに分け、AグループはBグループを追いかけ、…とする。先に全滅したグループの負け。欠点は、誰がどのグループに属するかを示す帽子やリボンなどを準備しなければならないという点である。

例4:四グループ鬼ごっこ

この場合、A,Cグループ、B,Dグループが固まって動かない状態になるかもしれない。

帰りの道でおのりさんに遭遇しました。畷の駅まで戻りながら話をしました。すると、今度は松っちゃんに遭遇しました。三人で話を三十分ほどしていると、高校生みやもさんに合いました。彼女と会うのは1年ぶりです。

家に帰ってからは指輪物語を読み進める。二部上巻一を読み終えた。流れる文章がこの上もなく美しい。

19時から25時まで睡眠をとり、その後起きつづける。関数をδ関数のn回微分で展開するという変なことを研究する。奇妙な式(Dを微分演算子として)2πiδ(D)δ(x)=1を手に入れた。

昨日の補足:髪を切ったことについての皆の感想;「さっぱりした」「すっきりした」「表現が異なるようだ」「無限次元が有限次元になったようだ」等々。

六月十日(月)

 夢:世界は終わろうとしていた。激しい暴風雨。絶望して僕は入水自殺を試みた。しかし死にきれなかった。流された場所で、電気が通っているある程度安全な避難所を見つけた。生きれるだけ生きてみようかと思った。

今日の量子力学は、スピンの話の続きで、電磁場をあらわすハミルトニアンのゲージ対称性や、グラビトンのsuper partner グラビティーノのスピン、磁気能率などについて言及していた。スピン2以上の粒子は禁じられているらしい、何故だろう。またディラック方程式は経路積分からは自然なやりかたではでないことを授業後に聞いた。

今日は僕のゼミの発表です。昨日にペーパーを作って、丹精こめてまとめて来たので、難なく終了する。やっと終った!三人目が長引き、今日のゼミは 六時十五分までかかった。僕の後の二人はDirac方程式の章を全部やった。ヘリシティやP変換に対する変換性などこの前素粒子物理でやってた内容が大分 かぶっていて、前やったことがよく分った。

帰ってからは、指輪物語の第二部を読みだす。そして、長い日曜の日記を書き、寝る。

六月九日(日)

 夢:今日の夢は悪夢だった。目の前で男が巨大ネズミを解剖していた。彼はあやしげな赤茶けた物体をネズミの中に入れ、粗雑に糸でネズミの身体を閉 じた。そのネズミは私に襲い掛かってきた。私は全身を食われた。目が覚めた、しばらくするとまた巨大ネズミが襲い掛かってきた。まだ夢だったのだ。全身を 食われた。目が覚めた。またネズミが襲い掛かってきた。これを何度も繰り返した。途中でなぜかパソコンの中にある「呪いのファイル」を消せば倒せることを 知ったが、削除に間に合わずやられることを繰り返した。

最終的に、ネズミから出てきた赤茶けた物体を手で押さえ、引っ張り、銃を押し付け三発打ったところで物体が破れ倒すことが出来た。

久し振りの悪夢で、起きたときには恐怖で体が震えていた。

さて今日ですが、今日は十一時から五時まで高校に文化祭の舞台設定の準備を手伝いに行ってました。昨日か一昨日に手伝い要請の連絡をまわしたそう で、来ていたOBは微々たるものでした。僕は延々とOGのふみさんと照明のコードつなぎをやってました。昼はふみさんとでASO先生におごってもらいまし た。昼ご飯のあと、体育館が空っぽで暴れたいとある後輩が言ったのをきっかけに氷鬼をしました。最初は鬼が七人中一人だったのですが、それでは全く進展が 無いので、鬼を二人にしました。それでも進展が無いので、鬼を三人にしたらあっというまにゲームが終わりました。なかなかバランスの難しいゲームです。久 し振りに全力で走るのは気持ちよいです。今度学校で鬼ごっこをやりましょう。六号館横の空き地で。

校内では映像作品を取っている人達がいました。聞くと、「畷高版バトルロワイヤル」をつくっているそうです。完成が楽しみです。

その他、あるクラスの大道具さんに「朝顔などが巻きつく支えの棒」をかして下さいと頼まれたので、家に帰って持っていきました。

四時ごろには水分不足の為かして、精神状態が極度に悪化。人生は辛く悲しく孤独で寂しい、何て事を考えてました。

五時に帰宅。食事をとって家庭教師に。今日は意外に早く終わり、九時に帰宅できた。しかし何故僕は延々と英語のみを教えているのだろう?適材適所では無いと思う。

九時から風呂に入り、オマル・ハイヤームの「ルバイヤート」を読む。オマル・ハイヤームは十二世紀にイスラムで活躍した大科学者で数学、天文学、 医学、語学、歴史、哲学を蘊奥を極めた人物である。「ルバイヤート」はそんな彼が七十才のときに、「この世で大切なのは酒だけだ」という極致に達して書い た詩である。

例1:第七十六歌

身の内に酒がなくては生きておれぬ、

葡萄酒なくては身の重さにも耐えられぬ。

酒姫がもう一杯と差し出す瞬間の

我は奴隷だ、それが忘れられぬ。

例2:第九十九歌

おれは有と無のあらわれを知った

またかぎりない変転のもとを知った。

しかもそのさかしさのすべてをさげすむ、

酔いの彼方にはそれ以上の境地があった。

例3:第百四十歌

さあ、ハイヤームよ、酒に酔って、

チューリップのような美女に喜べ。

世の終局は虚無に帰する。

よろこべ、ない筈のものがあると思って。

読んでいて、強くf君を思い出した。彼の誕生日プレゼントにこの本を挙げよう。

そして、十時ごろから明日のゼミの準備をする。

六月八日(土)

 今日はとことん寝た。10時まで寝た。そのため大量の夢を見た。

夢1:今日は時間を止めようとしたが失敗した。局地的に時間を止めることは出来た。走っている自転車の周りの時間を止めて、自転車を静止させることが出来た。しかし夢の全空間の時間を止めるのには失敗した。

夢2:季節は冬。高い山を飛び越そうと、少し上に傾斜をつけて飛んでいたのだが、結局飛び越せずに帰路についた。

夢3:季節は夏。島に行って泳ぎました。

起きてからは「クォークとレプトン」を読む。

散髪に行った。4cm短くしてもらった。髪の毛が伸びるのは蛋白質の無駄使いだと思う。

七時から十時半まで寝た。畳の上で寝ると疲れます。

「ハリーポッター」のDVDをかりて見た。映像がよかった。ハーマイオニ-役の子役がはまり役だった。はやっている本というのはつい敬遠して読ま ないままになることが多いのだが、こんど原作を読んでみようと思った。気に入った言葉は「敵と立ち向かうときには勇気がいるが、仲間に立ち向かうときは もっといる」(といった感じの言葉)。

と、今日はこんな感じのとりわけ何の出来事もない一日でした。

六月七日(金)

最近時間の進むのがやけに遅い。一日前のことが一ヶ月前のことのように思える。

定期が見つかりません。困った。

まずは素粒子物理学。何をやっているのか分らない。授業後、先生を捕まえて、分らなかった所を全部質問する。大体ノート一枚につき、3箇所ぐら い。三十分絡んでようやく疑問点がなくなった。F君が次の授業の為に来て、「毎回こんな風に絡まれているのですか」と先生に尋ねていた。

次の授業は物理数学演習です、「ポアソン核の公式」を解いていかなければならないのだが、解けない。昼休み中考えてもどうも計算が合わない。問題 についている、ヒントをどう使えばいいのか分らなかったので、オリジナル(フーリエ展開)の方法で考えてみた。いろいろ計算をしてもなかなかでない。面白 いことになんとコーシの積分定理がでてしまった。昼休み終了。

さて、演習が始まって当てられました。「すいません。恥ずかしながらまだ解けてません」と言って問題を飛ばしてもらう。それからもずっと考え続け る。前の黒板で二、三題進んだ所で、証明が完成する。なかなかcuteな解法が出来た。僕の解法は積分と無限和の交換を無制限に認める等、数学的には厳密 さに欠けるやりかたなのでどこにも乗っていないのだろう。

帰る前にしばらく、パソコンルームで時間をつぶしました。虎猫さんがいたので、脅威の連打術をみせてもらう。速い!音が連続的に聞こえる。

電車に乗って四條畷に。今日は多くの知り合いに会いました。まず、駅のホームで、楽器を持った四つ下の後輩二人、三つ下の後輩一人、家に向かって 歩いていると、楽器を持った六つ下の後輩一人、いったん家に帰り、さし入れを手になわこうの旧生徒会室に行くと、一つ下の後輩みどっこさんがいました。

それから、みどっこさんとASO-Teacherとこの日知り合ったさのさんとで、しみじみと話をしました。

英会話に行き、帰る。

九時から十二時半まで眠った。しまった十一時に虎猫と彼の友人-東京のひらたくん-とチャットをする約束だった。

十二時半に慌ててパソコンをつける。どうやら虎猫君も寝てたそうだ。そこから二時半まで三人でチャットする。東京のひらたくんも、奇妙な夢がみれるそうで、延々と夢について語り合った。

六月六日(木)

朝起きると、隣には南さんが寝てました。ちなみに南さんは男性です。部屋には私達二人しかいません。みんない つの間に帰ったのでしょう。また昨日横にいたのはT君のはず。<南|T>≠0 なんてことをぼんやりと考えました。(注 この式の大まかな意味はあ る人間がTであったとき、その人間が南である確率は0ではないということです。このような状況を抽象的に「直交していない」とも言ったりします。内積が0 でないということですね。)

さて、朝起きると体が特に腰が痛いので、ヨガをしました。南さんにも教えました。

さて、登校です。自転車に乗って大学にいけるなんて、何て贅沢なんでしょう。朝自転車乗るのは気持ちよいです。結晶物理です。逆格子を考えてました。原子核物理です。原子核を剛体として(量子的)回転エネルギーを考えてました。D関数とはなんだろう。

ご飯は今日もカレーです。これでカレーを食べたのは三日連続になります。今日はほうれん草カレーです。ほくとのカレーではこれが秀逸でしょう。緑色のカレーで見かけはいささか不気味です。

量子力学演習です、(少し中心がずれた。)ガウス型関数の(x^2)の期待値の時間発展等を、ハイゼンベルグ描像(びょうぞう って打ち込んで変 換されないのは何故だろう?読み方間違っているの?)で一度も積分を実行せずに解いてみました。途中でいろいろな小技を使うのですが、これがなかなか楽し いのです。

量子力学演習が終われば、ゼミ対策自主ゼミです。実は今日発表なのですが、一週間前に準備をし終えたきり一度も本を読まずに望みました。大失敗で した。やっぱり準備はしていかなければいけません。でも皆で考えれたので良かったかも。前準備したときわかったと思ってたことが、きれいさっぱり頭から抜 け落ちていたことには驚きです。

家に着くともう八時半です。それ以後、生産的な活動はしませんでした。

おしまい。

六月五日(水)

夢:手からひも状の物体を出して物体を操作する技を使えました。念動力より遥かに精密性があるので、なかなか便利です。

今日は統計力学がお休みなので、昼まで家にのんびりと過ごしました。出発しようとしますが、定期が見つかりません。家の中になくしたのでしょう。困ったもんだ。

非線形は途中で耐え切れずまた十分ほど眠ってしまいました。しかし今日は具体的な微分方程式の挙動を調べてたので、いつもより内容がありました。

今日は、自主ゼミのメンバーでf君の誕生日会をするので、帰れないことがあらかじめわかってました。だから、作務衣で学校に行きました。もう誰も何も言わなくなってきたので良い感じです。

物理の英語が終わったら、自主ゼミに臨む前に一人で銭湯に行きました。出町柳の近くに銭湯があるのです、行ったのは今日が初めてです。今日はなにやら菖蒲を入れる日であったらしく、風呂の中には菖蒲が束になって浮かんでいました。大きい風呂は気持ちよいです。

風呂から上がっては、銭湯に置いていた少年サンデーを読みました。知らぬ間に「ARMS」が終わってました。最後の部は少し短すぎるのではないかと思いましたが、まあ面白いのでよいとしましょう。

自主ゼミです。帽子を被って行ったら、ひらたくんも量子化されたんですか?と南さんとf君に言われました。このつっこみは予想外のものでし た。(注 量子化というのは要はx[座標]やp[運動量]に^(hat)[帽子]を被せることで行われる。)(注の注 この説明はひどく大雑把である。)

f君の誕生日記念講演です、複素場と電磁場が量子化されてました。

さて誕生日会の前にお食事です、カレーを食べに行きました。そこでは主に十進法の有用性について論議が成されました。まとめ:十進法の良い所 1 掛け算の表(九九)が81個ですむ。例えば60進法なら九九表ならぬ、五十九五十九表(3481個)の掛け算を覚えなければならない。 2 あまり小さ い数の進法なら桁数が異様におおきくなる。例 二進法で二十二は10110(五桁)となってしまう。 3 約数がある程度多い。また2と5という二つの素 数を約数にもつ。(例えば8は2しか素数を約数にもたない)このことにより二つの数をかけて1の位が0になることが多く計算が多少楽になる。

さて誕生会です。実数体や複素数体は破廉恥だそうです。僕には良く分りません。でも実数体がどことなくエロティックだということは、なんとなく分ります。あまり覚えていませんが、二時ごろまで起きてそして寝ました。

六月四日(火)

夢:失恋しました。実に婉曲な方法で断られました。海の上に立てられた超高層の高校での出来事でした。その他、サバイバルゲームに参加したりしました。

夢日記を現実の日記と混同している人がいました。くれぐれも注意してください。

 環論と体論:道を見失いました。方程式論の話をしていたようです。五次以上の方程式には解の公式がないとかあれです。証明をつけるまえに加藤和也 先生がユークリッドの原論に言及しました、そこから話は横道にそれ五分間ぐらいギリシャの歴史について語ってくれました。今日はガロアの生涯について語る 予定だったそうなのですが、本が見当たらなかったので、かわりに「ガロアの生涯」という本を書いた人のことについて語ってくれました。

昼ご飯:ほくとのカレーはなぜか激辛がおおいです。セイロンカレー然りイエローカレー然り。今日は勇気をだしてレッドカレーに挑戦してみました。見本を見ると真っ赤なルーです。この赤色は唐辛子ではなくトマトの色だ、とかすかな期待に全てをかけ注文をしました。

食器に顔を近づけるだけで眼が痛みます。一口入れました、この赤色は全て唐辛子ということが判明しました。しばらく食べていると胃が悲鳴をあげてきます。異様な辛さです。爪を立てて自分の顔をかきむしりたくなるような辛さです。新たな能力が覚醒しそうなほどの辛さです。

最後には精神が耐え切れなくなってきたので、一気食いをして無理やり食事を終わらせました。食事を終えただけでこれほどまでの達成感を味わえたのはかって無いことです。しばらく胃痛が治まりませんでした。

結論:ほくとのレッドカレーは食用に適さない。

 学校のコンピュータ室で、連打をしました。学校のマウスは連打に不向きなようで、3分1000回しかでませんでした。>このときコンピュータ室にいた人へ うるさくしてしまって申し訳ございませんでした。

帰ったら六時です。いつの間にか量子力学の角運動量の議論に大分なじんでいたようで、「クォークとレプトン」の二章、対称性とクォークがすらすらと読めました。ここを読み終えたら、次は以前挫折した「群と物理」にもう一度アタックしようと思ってます。

今日は二千ヒットを越したので、読者サービスの一環として、前回の電磁気Ⅲのレポート(今日がしめきりだそうな)の任意方向のローレンツ変換(困難な計算をしている人がたくさんいた様なので)を解いてupしました。see here 。僕の問題用紙は旅行中なので、これで正しいかどうかも分りませんが、まあ見てやってください。

六月三日(月)

 今日の量子力学は中心力場のSchroedinger方程式の解説です。去年の説明より、川合本の説明よりずっと分りやすくなってました。なかな か面白いです。今日は二十分延長でした。昨年は同じところでたしか四十五分!延長した記憶があるので、やはり去年より授業が上手くなっているようです。

演習です。昨日必死の思いで作ったグラフは一瞥されただけで用済みです。伝送線についての復習をしてくるのを忘れて後悔。今日は組み立てて、電気 器具の買出しをし、(伝送線をつなげる小さなピンが一本2000円強それを4.5本書いたしました。金銭感覚がおかしくなってきます。ちなみに今回の実験 の為の初期投資は何百万円だそうです。すいません国民の血税を使わせていただいています。元はいつか返せるのだろうか…。)オシロスコープの使い方やフォ トマルの使い方をいろいろといじりながら学びました。

笹尾先生が僕達をしごくためにいろいろと問題を出してきます。なかなか難しいです。

恐ろしいことに、僕がこの演習のパソコン係りにさせられたようで。よく分らないのですが、Linuxの何かのネットワークで管理人に命じられました。Linuxなんて触ったこともありません、これから大丈夫なのでしょうか?未来は暗雲に立ち込められてます。

へとへとになって演習が終わりました。

家に帰ってからは、家庭教師先からかりたサザンアイズを読みました。いつの間にか終わりかけているようでビックリです。

最近忙しいはずなのですが、勉強に方向性を欠いて困ってます。

六月二日(日)

夢:今日の夢は設定が少々複雑です。時は2020年代、主人公たる僕は平田朋義の息子で、八歳児でした。今日は父(=平田朋義)の旧友に連れられ て、遊園地に来てました。日本初のジェットコース―ターの復元に乗ったりしてなかなか楽しかったです。この夢で一番の傑作は、この父の旧友とやらの二十年 後の姿です。具体名を出すと非常に失礼だと思うので出すのはやめときますが、皆さん見事におじさんおばさんになられておられました。ついでながら、父と母 (すなわち平田朋義とその配偶者)に会うことは出来ませんでした。

家に帰り、輻射の問題について考えたところで夢が終わりました。

さて現実です。今日は高校のクラブの音楽祭に行ってまいりました。事前にたにさんから十時会場と聞いたので十時にホールに着いたのですが、十時会場というのは出演者の立場からの話で、客としての会場は十二時でした。をい!

というわけで楽屋に入れてもらい時間をつぶします。練習の邪魔になってはいけないので、隅っこで日経サイエンスを読んでました。昆虫に寄生して性転換をおこさせる細菌がいるそうな。

12時になったので、ホールに行きました。バッハの大フーガが非常に良かったです。さて四条畷の演奏です。演奏は少し不安げでした。僕も二度ばかりこのホールで弾いた事があるのですが、音が通らなくて非常に不安になるホールです。

全ての演奏が終わった後、賞の発表を前に、僕が生成消滅演算子で遊んでいると、横からたーなさんがそのa上の^は何ですか、と質問をされました。 微分演算子を例に演算子の説明がはじまりました。さらに量子力学とは何かという話になったので、ヤングの実験の実験を弾丸、波、電子でしたときの違いを説 明して、なんとか乗り切りましました。何故、弾丸の場合は干渉が起こらないのかと質問がでました。非常に良い質問です。不確定性原理にも踏み込んで見事に 説明に失敗しました。

賞は例年通り銀賞でした。その後、たにさんと一年の男の子とで帰りました。最後にたにさんと多く話ができてよかったです。

帰った後、疲れたので仮眠をとりました。すると時計の針が七時から十一時に変わってました。明日のゼミのためにあるグラフを作成しなければならないなかったのですが、そんなものはすぐできるとたかをくくって作業を始めました。

30分経過、グラフを書くためのソフトgnuplotがまず見つかりません。去年の夏休みに先輩からもらったはずですが、それのフロッピーが見つからないのです。仕方ないのでどこかからダウンロードしようと探すのですが、インストール方がよくわかりません。

しばらく苦戦したのにちにマイドキュメントにgnuplotを発見。灯台下暗しです。さて説明本を片手にグラフの数式を打ち込みました。何度もエラーを繰り返し、表示に成功させましたがなんだかおかしいグラフになってしまいました。そこから地獄が始まりました。

つかった式のチェックをです。教科書に書かれた式を1から自分で追っていきました。苦戦の末ついに分りました。教科書の符号が間違っているので す。さてそれをもう一度パソコンに入力です。度重なるエラーの末ついに二枚のグラフが得られました。形もそれなりに綺麗です。とき既に、四時。窓のそとは 次第に白んできます。

布団に入りました。ところが寝れません。コーヒーを飲みすぎたのも一因です。眼をつぶりながらいろいろなことに頭を巡らせます。ここで発見したこ となのですが、以前、二桁以上の自然数で、ひっくり返して二乗して各けたの数字をたしたら元に戻る数字は18だけ (18→81→81×81=6561→6+5+6+1=18)といい、そのよい証明法はわからないとこの日記に書きました。間違ってました。19もその数 字です。また良い証明も布団のなかで思いつきました。

証明:求める数字を10から36(=9×4)に絞るのは省略。さてこの一連の操作の各過程において9で割った余りが同変化するかを考えましょう。 1ステップ目、ひっくり返すだけだから変化せず。2ステップ目、二乗される。3ステップ目、各桁を足して数字と元の数字の9で割ったあまりは変化しないか ら変化しない。よって求める数は二乗により9で割ったあまりが変化しない数でないといけない。このような数を9で割ったあまりは0か1です。よって求める 数は、18,19,27,28,36です。後はしらみつぶし。

と、こんなことを考えていると夜がふけました。

今日の日記を終わります。

六月一日(土)

朝は「エレガントな宇宙」を最後まで読みきる。熱力学第二法則からの要請でブラックホールにエントロピーがあること。そして超ひも論でブラック ホールのとりうる空間の状態個数?を計算することにより得られるブラックホールのエントロピーが熱力学的に要請されるエントロピーと一致していることを知 りました。超ひも統計ってやつは本当にあるのですね。

昼ご飯を食べる前に、塾に来ていた友人のShigeto君をよんで、大学の友人のサイト―大川勇気のホームページっぽいページ (>大川くん すいませんこんなところで紹介して。早めにリンク集つくります。)の実験室にある超連打測定器をやりました。彼も僕も三分間で連打1200台が限界でした。虎猫くんの1800台はいったいどのようにしたら達成されるのでしょうか?マンドリン弾きさんやピアノ弾きさんは一度挑戦してみてはいかがでしょうか?

昼は高校の部室に散歩。NnくんとTkさんがいました。程なくしてNnくんが帰ったので、一時間ほどTkさんとよもやま話をしてました。やはり休日はこのようにのんびりと過ごすのが一番です。

三時ぐらいに帰り、その後は量子力学演習の調和振動子の問題について、考えました。生成消滅演算子で遊ぶのは楽しいです。

六時からは家庭教師です。給料がもらえました。嬉しい。これでジャクソンの電磁気上下巻(あわせて約二万円)を買うぞ。しかし、人を教育するのは 大変です。いままで、僕の先生たちに頭が下がります。教育とは教えるだけではだめなんですね、育てなければ。とはいえ、彼はコンスタントに自分で勉強を続 けているようなので、とりあえずは安心です。

九時に帰ってからは、何をしたのやらもう十二時です。駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ、何をしているのか分らない時間をつくっちゃ。反省です。

昨日の日記に書き忘れたことですが、誰かが演習でn!(えぬのかいじょう)を「nのビックリマーク」と言ってたのは面白かったです。