ヒメミミカキグサ

ヒメミミカキグサUtricularia minutissima Vahl

ヒメミミカキグサの花(左上)と果実(右上)

タヌキモ属の中で断トツで花が小さく、まともにピントを合わせることすらできなかった(2敗)。こんな小ささのため、生育地では事前情報なしに見つけることは困難である。

愛知県、静岡県および岐阜県のごく限られた湿原に分布する湿生一年草。花茎が出ても3 cm足らずのごく小さい植物体が特徴。日本産の他のミミカキグサ類に比べて、砂礫質の土壌に分布する。シデコブシ、シラタマホシクサなどとともに東海丘陵要素植物(もしくは周伊勢湾要素植物)を構成する(植田, 1989)。種小名minutissimaは「最小の」という意味であり、その植物体の大きさに由来する。和名は「小さいミミカキグサ」の意味。