イシモチソウ

イシモチソウDrosera peltata Thunb. var. nipponica (Masam.) Ohwi

イシモチソウの草姿(左、捕虫葉(右上)、花(左下)および塊茎(右下)

ナガバノイシモチソウ同様、明瞭に立ち上がる茎を持つ。その一方で、日本産モウセンゴケ属の中で球根(塊茎)を有する唯一の種である。柱頭も多分岐する点でほかの日本産モウセンゴケとは異なっている。盾状となった半月型の葉も特徴的だ。

他のモウセンゴケ類と比較して、水はけが良く、比較的乾燥した環境を好む湿生~中湿生多年草。塊茎と立ち上がった茎に三日月に近い捕虫葉を有することが特徴。4~7月のごく限られた期間だけ生育し、それ以外は塊茎で過ごす。種小名peltataは「盾状の」という意味であり、その捕虫葉の形に由来する。変種名nipponicaは「日本産の」という意味である。和名は「石持草」と書き、「小石を持つほどの粘液を有する草」を意味する。