ナガバノイシモチソウ

ナガバノイシモチソウDrosera indica L.

シロバナナガバノイシモチソウDrosera indica L. f. albiflora Makino

(Drosera makinoi Masam.)

ナガバノイシモチソウ(左)およびシロバナナガバノイシモチソウ(右)の草姿

日本に分布するほかのモウセンゴケ類とは異なり、立ち上がる茎と葉身と葉柄の境界が不明瞭な線形の葉を有する。近年の研究では、これらの2タイプは別種とする説も存在する。

限られた地域の湿地に分布する湿生一年草。赤花と白花が認められる。赤花は愛知県の豊明市および豊橋市、白花は宮崎県、愛知県、栃木県、茨城県および千葉県で認められる。立ち上がった茎に線状の葉を作るのが特徴。赤花の方は植物体から甘酸っぱい匂いがし、白花ではしない。日本に産する赤花と白花のナガバノイシモチソウは、それぞれ別種とする説が存在する。また、大陸産のナガバノイシモチソウとも分けるという考え方もある。種小名indicaは「インド産の」という意味であり、その意味通りインドでも産し、熱帯を中心に分布する。白花の方の品種名albifloraは「白花の」を意味し、花の色に由来する。また、白花の方の種小名で使われることのあるmakinoiは「牧野の」を意味し、日本の植物学者、牧野富太郎に由来する。和名は「長い葉のイシモチソウ」の意味。