この夕涼み体操は、多世代交流を目的として地域活動団体や福祉事業所、東地域包括支援センターなどが連携した初めての試みです。9月14日から18日にかけて南公園と北公園で各30分ずつ開催しました。9月16日は、アニメ鬼滅の刃の曲に載せた「花山鬼滅ver.笑顔プラス版」の体操からスタートし、その後は、社会福祉法人 長岡せいしん会総合事業通所型ぷらっと 天神の杜の介護福祉士が進行しました。乳幼児、児童、保護者世代、高齢者まで、挨拶を交わし、体操で体をほぐす、ほのぼのとした空間が生まれました。
参加者のほとんどが団地住まいで、450世帯、高齢化率34%、70歳以上の住民が230人おり、阪急電鉄の駅やスーパーや商店に隣接する八条が丘自治会で、夕涼み体操開催に至る過程では、地域生活課題や地域活動団体の課題などの見える化や共有化を長岡京市社会福祉協議会の“地域の中でのつながりづくり”を進めるきずな事業のコーディネーターや生活支援体制整備事業の生活支援コーディネーターがサポートしています。
老人クラブ、子ども会、ふれあいのまちづくり事業、自治会などの地域活動団体が参加したグループワークでは、5階建ての団地にはエレベーターがなく要援護者の中には外出ができない方もおられ、生活環境の課題から住み替えをされる方がいることが明らかになりました。各団体が活動者の高齢化や負担、担い手不足、団体間の連携などの課題も見えて来ました。
そこで、体操を通じて高齢者の外出のきっかけとなり、地域課題となってきている高齢者の生活課題解決への一助となるのではないか、団体の垣根を越えて一緒に活動すれば、担い手の負担や団体の弱体化が解決に向けたきっかけになるのではないかと、多世代交流、つながりづくりを目的とした夕涼み体操の開催に至りました。加えて、コロナ禍の中で地域貢献活動ができていない5事業所は体操を担当し、商店街も関わりを持つことが出来ています。無理のない活動として継続するために10月からは週1回の開催を予定しています。
このつながりづくりの取り組みは、10月31日(土)に第2弾「ハロウィーンつながりプロジェクト」が計画されています。フェースシールドをデコレーションした子どもたちが団地の高齢者宅を訪問するものです。高齢者には事前に生活の様子や困り事のアンケート・カードを渡し、子どもたちはお菓子とカードを受け取ります。アンケートの回答を基に、自分が住んでいる地域の高齢者が困っていることに対して一人ひとりが何が出来るか検討する機会を持つ予定です。
掲載日:2020.10.05
文・写真:コミュニティ・エンパワメント・オフィスFEEL Do 代表 桒原英文