(2017/10/28)
長いことやっているといろんなことに遭遇するもんですね。火薬の異常燃焼(たぶん)、口径は6mmBR、撃発でガスが後ろに吹いてきたそうです。弾頭は銃口から出てますが、高圧になってボルトが開放できなくなりました。
写真はストックのボルトハンドルを閉鎖する溝に大きめのマイナスドライバーを入れそれを梃子にして押し上げた状態です。何とかボルトを引いて排莢しました。
その薬莢です。変形し雷管はブローン・プライマー、さらにピアシング、雷管内のアンビルが取れてます。
恐らく、薬莢内にエアスペースがあって偶発的に火薬の異常燃焼が起こったものと思います。
通常、薬莢はほぼ水平の状態で撃発されるが、エアスペースがあると発火した雷管の火花が水平になった薬莢内に広がり火薬表面のみが急速に燃焼し、そのエネルギーで弾頭がライフリングに食い込んだ状態になる。その後、火薬本体が燃焼するため(2段燃焼)、ライフリングに食い込んだ弾頭が抵抗になり異常高圧になると言われている。
昔は減装弾と言って薬量を減らしたリローディングのやり方もあったので、エアスペースによる異常燃焼は必ず起こるわけではありませんが、何らかの条件のときに発生すると思われます。
本人の話では、”パウダーメジャーの火薬がちょうど切替えどきで、少なめに入ったかも知れない”と言ってました。
いや~本当に、滅多にない現象を見るとは!、話には聞いてましたが実際にあるんですね~
雷管の小さな金属片がボルト内に入り込んでる可能性があるので、念のため撃針を外し点検、清掃しました。