*最初に激白
「バックロードホーンを熟知しない者はバックロードホーンを
造るな!・語るな!・公開するな!」
「バックロードホーンを熟知しない者はバックロードホーンを
造るな!・語るな!・公開するな!」
かなり過激なタイトルで始まりましたが、多くの方がバックロードホーンと言うスピーカーシステムを誤解しているからなのです。
まず一番大切な事は、バスレフ型等の他のスピーカーシステムと違って、バックロードホーンは一つのエンクロージャー(箱)に違ったスピーカーユニットを付け替えて楽しむ事が出来ない事です。
これはHP内の「様々な疑問点 」で個々に解説していますが、知識の乏しいユーチューバー達は何の疑いも無く平然と愚行を繰り返し、バックロードホーンと呼べない偽物(似せ物)を公開しています。
バックロードホーンはそれぞれのスピーカーユニットの諸元を基に専用設計された物で、諸元の合わない他のスピーカーユニットを取り付けた場合は、バックロードホーンとして働かないばかりか、スピーカーユニットその物の性能も台無しにしてしまう事が多々あるのです。
バックロードホーンの本質であるスピーカーユニットが持つ最低共振周波数(f0)以下の周波数を拾い出す事が出来ない物は論外ですが、バックロードホーンの癖と呼ばれる「気柱内共鳴」や「定在波」対策がなされていない物、長い音道内で位相が正逆を繰り返し、それが開口部から漏れだす事で起こるスピーカーユニット正面から出る音との干渉で起こる位相歪等の不具合解消が全く行われていない物だった場合、どんな音を聞く事になるのでしょう。
そしてその音を評価した場合、それが何を意味しているか皆さんならお判りですよネ。
結果としてスピーカーユニットその物の優劣を評価している事になるのです。
バックロードホーンとして体を成さない物まで「バックロードホーン」と称して紹介している事に対し、怒りを通り越して哀れみまで感じてしまう私でした。
と言う事で、バックロードホーンを熟知しない者は動画公開しないで欲しいし、その音を聞いた方は安易にコメントする事を控えて欲しいのです。
バックロードホーンと聞いて興味のある方は長岡鉄男氏の事を思い出す方が多いでしょう。
彼の前歴は置いておくとして、良くも悪くもバックロードホーンと言うスピーカーシステムをオーディオ評論家として世に知らしめた功績は評価したいと思います。
ただアンチ側から意見した場合、設計の狙いと工作の紹介・測定結果だけを紹介し、欠点を一切公表しなかったと言う事があげられると思います。
しかし彼は、当時音響メーカーが採用するような周波数特性を計測できる機器を導入し、バックロードホーン本来のそれぞれのスピーカーユニットが持つ最低共振周波数(f0)以下の周波数を拾い出すエンクロージャーの設計に注力していたいました。
それが故に低域は豊かだが、「癖のある音」と評価されがちだったのです。
しかし欠点を一切公表しなかったとは言え、周波数特性のグラフを公開していたと言う事は、多少でも知識のある方でしたら、そのグラフから音の傾向はある程度は想像できたはずです。
ただ彼は多少の癖は個性と感じ、誰もが自作しやすい設計図を公開した事で、自作スピーカーブームの先駆けとなったのも事実です。
そしてこの自作マニアたちの中では「長岡教信者」というマニア集団まで出来上がってしまいました。
その後、私も含めた研究者たちは「癖」と呼ばれる「気柱内共鳴」や「定在波」等の軽減対策に注力し現在に至っています。
しかし彼が他界した2000年以降には、彼の残した設計に様々なスピーカーユニットを搭載し評論し始めた者が現れます。
長岡氏が生前に製作したバックロードホーンは、対応したスピーカーユニットは既に廃番となり入手が困難なため、「後発のスピーカーユニットで対応したものを探す」と言うスタンスでの紹介であれば納得も出来ますが、その様な記載が曖昧だったためバックロードホーンは「スピーカーユニットを取り換えて楽しむのもアリなんだ」という風潮が広まり始めたのも事実です。
それが原因であるかは定かではありませんが、バックロードホーンエンクロージャーの多くは「口径の合うスピーカユニットに対応」と言う汎用品を思わせるキットや製品が世に出回っているのも事実です。
未だにバックロードホーンは「土管臭い音」とか「癖のある音」と言われ続ける要因がコレなのです。
話を長岡氏に戻しますが、彼が公開した設計図は取り付けるスピーカーユニットを限定し、更に誰もが造りやすい設計図を公開しました。
絶対に彼の中ではスピーカーユニットを取り換えて聞くことが出来るという「汎用品」的な作品は実在しません。
もしそんな存在が有ったとしたら是非紹介して頂きたいと思います。
長岡氏の作品には生前から賛否両論ありましたが、バックロードホーンに関しては「スピーカーユニットが持つ最低共振周波数(f0)以下の周波数を拾い出す」と言う基本中の基本はどの作品でも外した事は無かったと言う事です。
是非、私のHP内の「様々な疑問点 」をご覧いただき、バックロードホーンとは何なのかを知って頂きたいと心から思います。