211 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:02:20 ID:5H7U45Dk0前回のあらすじ・犯人は――滑川さん、あなたです・……まあ、刑事さん達の推測通りですよ。ずっと強請られてたんです。・やっぱ人間、食事が資本だな
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | 流石だよな、俺ら | \_ _____ __/ V V d( ´_ゝ`)人(´<_` )b \ /. \ / l l l l //l | | l\\  ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | | | ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ | |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
212 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:03:35 ID:5H7U45Dk0Case9-Day4「後日」:ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ /;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ |ii;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞヾ;ゞヾ:ヾノ;;ヾ ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ヾゞ;| <;;/::ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ;;::iiゞゞ;;ゞゞ;;ゞヾ;;>;ゞヾ;ゞゞヾ ;ゞゞ;ゞiilヾ;ゞゞ゙ゞ;;:::ii| |;:ヾゞ "ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾiii| <:;ヾ:ヾ;;>ヾ;ゞ'';ゞヾ;ゞ|;:ilヾ \ |::;ii| ヾ;ゞゞ''ノヾ|;:i| ノヾゞ:ヾヾ::ヾ\ |i;;:iii| /;;ゞ :;ヾ:, |i;ゞゞ|;:i| \`'';:::ii| ヾ:ヾ;;>;ゞヾ| |;:i|/^ '|i| |;:i| \`";;::ii| ノ / :ヾ;;>ヾ;ゞ ;ゞヾゞ|;:i| ゙ヽ,;:;;;l| /゙;ゞゞ;ゞ:::ii| |;:i| |i| |;:i| ~|ii;;:ii"´/ |;;::ii| |i|/|;:i| |:::;iii~ ノ ,,|;;::ii| |;:i| |i| |;:i| |i::;;iii|~ .|;;::ii| ''\|i|':;,`:ヽ|/,'|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;.:":::"''''⌒ヾゞ γ''"""''""''"' |ii;;i;('')''"''''"""''"""'''''"""''";*'.:.:;”:;゙|:;;iii|`:;,':,*”:;:;.,:;.:;'.:.:;”:;ヾヾ)) ((,:ソミ;.:';';';::;.:". |i;;;::;iii|`:;,':,:;.,:;.:;';',: ':::;.:".:;.:';.:;”:`:;,' *”|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;,':,*”:;:;.,:;.:;'.:ソ "''~`''"゙"'''~ノ;;ii;:iilli;ゝ"''~`''"゙"''~`''"゙"''~゙"''~`''"゙ ノノシillゝ"''~`''"゙"''~`''"゙"''~ "'''''''''''''''" ..,,、vji、iijww、ii.., "'''''''''" '""'''""'""" ,..,.,.,.,、 ,..,.,.,.,、 ''''""'"'''""";;;ゝ);;));ヾ;;) ,..,.,.,.,、 ''"""~))ゝ;;;ミ,,、,,;;;ゝ;;)ゝ))ゝ;;;) ;;;)ヾミゞ((;;;ゝヾ;⌒;;) iijww、ii. """~" ''"""~ヾミ;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ;;(::;ゝ;;;)) ,..,.,.,.,、
213 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:04:09 ID:5H7U45Dk0━━━━━━━━ ,イ━━ ,イ ,イ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |l!1!|!l./ム―7 レ .レ i| !i| !li| |i! |! | |l!1!|!l |l!1!|.//ニ7/ .i| !li| |i! l: |l!1!|!l |l!1!|/' ̄7/ il !li| |i! | |l!1!|!l |l!1!|!l. // !li| |i! |l!1!|!l. |l!1!|!l. /' . __ li| |i |l!1!|!l |l!1!|!l /´ > ,.イ i| |!: |l!1!|!l |l!1!|!l ´ ̄ /_/ !| | |l!1!|!l |l!1!|!l // | | |l!1!|!l |l!1!|!l // .| | | |l!1!|!l |l!1!|!l | |/,イ,イ ,イ | | l| |l!1!|!l |l!1!|!l |! レレ // ,ィ | | l| |l!1!|!l |l!1!|!l |! /' / .i | |i || |l!1!|!l |l!1!|!l |! ./ / .|/レ'i || |l!1!|!l |l!1!|!l |!, // .|/|i | i || |l!1!|!l |l!1!|!l |!i ´ .| l / .i i.|| |l!1!|!l |l!1!|!l |!l , イ |i | | И /| .l l:|| |l!1!|!l━━━━━━━━━━━レ'━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
214 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:04:43 ID:5H7U45Dk0 / / ,;` (` / /i// 、 (\ / / //i/7 ∧ \、 /i/〈i/ // /i/ / / i// ∧/ ̄\ \ /i/i/ ii| i/ / / / //7 ∧ \ \ i/i/ |〈_,/ / / ) \/ / / / / /i/ / / / ,;`‘・ /i/ // 丶 , / / /、ヘ、 /X゛ /⌒ 〉 〈i/ \ '/ / // /
215 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:05:17 ID:5H7U45Dk0三三三三三三三三三三三ニニニニニニニニニニニニニニニニニ=========─────: :: :.! _ -、_,....__ ,.:::::::::::::/,':::::::: :: :| __,,.. -──‐ ニラ ,.::::::::::::: //::::: ..:,': :: :! \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\::{ イ ::::::::::::://::::::::::,': :: |\ ヽ\ ノ)j /:::|::::::::::::://::::::::::/: :: !::::::丶 丶`''ー─‐'' 。ノ / :::::::'::::::::::://::::::::::/ / |: : | ::::::::::::>。 `''ー─‐'' /:::/::::::/:::::::::://::::::::::/ / |: : | ::::::::::::::::::>。 / :::::/::::::/::::::://::::::::::/ / リ三三三三三三三三三三三ニニニニニニニニニニニニニニニニニ=========─────
「貰ったッ!!」
─────=========ニニニニニニニニニニニニニニニニニ三三三三三三三三三三三 __|ハ l! ./. /<ノ'∧ r― 、 / / / ( '∧ \::::::ヽ ´ / / \ \ ` ::\ / < \ \ ` '' ., ,.. / /‘, ` ミ\  ̄ / _ ィ: : : : ‘, `\ ,。i´─────=========ニニニニニニニニニニニニニニニニニ三三三三三三三三三三三
216 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:05:50 ID:5H7U45Dk0 ,,、 、 `'ミ'‐ ,,、 リ、 \ `''ー ..,_ .゙ミ'ー ,,,、 .|.ヽ \ .`゙"''''''゛ `゛ ヽ i、 \ ヽ, ,バ, ヽ `'- ‐゛ ..l, _______ゝ _、 ヽ  ̄'''''ー ,,_ ,i'´ . ´゙'''.ー l, ___> │ `''‐、. ヽ -ニ二 ̄ ̄ ! `'‐ ヽ `''-、. .l `'' \ `'-, l, `┐ ゙'、 、i|_ ゙'、 `''-、 .ヽ _,ゝ \ ゙゙'ニr .ヽ _,,.. -‐''"゛ \  ゙゙゙゙゙̄"''''―- ..,,,_ \ `゙'''ー ..,、 .\ `'-、 .\ .,,....> \ `゙'''ー _. \ `\ \ \\ \
217 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:06:23 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)┫川;゚ -゚)/ 「チェック」
.
218 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:06:57 ID:5H7U45Dk0
川;゚ -゚)「むぅ。今のは入ったと思ったんだが」
( ´_ゝ`)「相変わらず攻撃が素直過ぎる」
川 ゚ -゚)「そうか……」
(;'A`)(な、何がどうなったんだ……完全にヤムチャ視点)
( ´_ゝ`)「制御はよくなってきたと思うんだが。駆け引きがどうも」
川 ゚ -゚)「……どうも、こうなる前と比べて攻撃時に視野狭窄になっているきらいはある」
( ´_ゝ`)「ふむ」
川 ゚ -゚)「どうしても本能的なというか、衝動的な攻撃になってしまうな」
( ´_ゝ`)「なるほどな」
川 ゚ -゚)「しかし私は人間を辞めたつもりはない。手懐けてみせるさ」
( ´_ゝ`)「良い心意気だ。気持ちで負けたら終わりだからな」
川 ゚ -゚)「ああ」
219 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:07:32 ID:5H7U45Dk0
(;'A`)「だ、大丈夫ですか? 怪我とか」
( ´_ゝ`)「大丈夫だ」
川 ゚ -゚)「問題ない」
('A`)「いやー、それにしても凄いですね二人とも。何がなんだかわかりませんでした」
川 ゚ -゚)「だろうな。私はともかく相手は人間のはずなんだが」
( ´_ゝ`)「俺なんか母者や玄葉師範とかと比べたらまだまだ常人だぞ」
川 ゚ -゚)「いつも思うが本当にそんな人類がいるのか?」
( ´_ゝ`)「人類って枠で言えば魔術師連中も相当だな。 特に「ですわー」とか冗談みたいな口調の魔女は超級にやべーから絶対喧嘩売るなよ」
川 ゚ -゚)「ああ、マスターが注意喚起していた例の……。 そう考えたら私など、ちょっと力が強いくらいで大差ないなと思えてくる」
( ´_ゝ`)「そそ。ドッくんもそう思うよな?」
('A`)「ん、はい。砂緒さんがストイックでカッコイイ先輩なのは変わらないですし」
川 ゚ -゚)「……ありがとう。正直、不安になることもあるんだ」
('A`)「そうなんですね……」
220 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:08:05 ID:5H7U45Dk0
川 ゚ -゚)「力加減をミスってレジを壊してしまった時、店長にぶつかって吹っ飛ばしてしまった時。 面倒な客を「殺したい」ではなく「殺そう」と考えてしまった時、妹の頬が無性においしそうに見えてしまった時。 やはり自分は化け物なのか、と思わされる」
('A`)「そんな……」
川 ゚ -゚)「いや、すまない。言っても仕方のないことだった」
('A`)「いえ、どんどん言っちゃってください。愚痴ならいくらでも聞くんで」
川 ゚ -゚)「愚痴……愚痴、か。ふっ、そうだな。ちょっと内容が普通じゃないだけで、ただの愚痴だ」
('A`)「あ、いや、そういう意味じゃ……」
川 ゚ -゚)「こんなおかしな話でも普通の愚痴として聞いてくれるということだろう?」
('A`)「え? はい、それはそうですけど」
川 ゚ -゚)「ふふ……こんなにありがたいことはない」
( ´_ゝ`)(あー……バーボンハウスの面々じゃ共感されちゃって益々……って感じだろうしな)
('A`)「はあ……よくわかりませんけど、いつでも聞きますんで」
川 ^ -^)「ありがとう。茂手内がいてくれてよかった」
('A`)ドキッ
221 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:08:40 ID:5H7U45Dk0
川 ゚ -゚)「……さて、ではもう一本お願いしよう」
( ´_ゝ`)「別に構わんが……本当にこんなのが対価でよかったのか?」
川 ゚ -゚)「別段、まずは彼女とメル友になっただけだからな」
('A`)(メル友って今日日聞かねーな……)
川 ゚ -゚)「それに、割と切実に丁度いい訓練相手がいないというのもある」
( ´_ゝ`)「マスターは手加減が壊滅的ってのは聞いたけど他の人は?」
川 ゚ -゚)「長岡は自分が何をやっているのかも理解していないから全く参考にならんし、他の面子も色々と……。 金庫番の房木さんは……皆に振り回されっぱなしで可哀想だから休ませてやりたい」
( ´_ゝ`)「苦労人なんだなその人」
川 ゚ -゚)/「マスターがあんな感じだからな。面倒ごとは全部あの人に行く」
( ´_ゝ`)「苦労人なんだな……」
('A`)(その点うちの店長はあんな感じなのにちゃんとやることやってるからな……)
川 ゚ -゚)/「さて、では」
( ´_ゝ`)┫「うむ」
222 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:09:13 ID:5H7U45Dk0 \ / \ \ 丶 / / / \ \ 丶 i | ./ / / ヽ \ \ 丶 i | / / / / ヽ \ \ 丶 i. | ./ / / / ヽ \ \ ヽ i. .| / / / / ヽ \ \ ヽ i | / / / / ヽ \ / \ /! ,,.rァ / l゙ ,,、r'´ / ---‐‐‐ ‐‐‐‐--- | l_,.r''´ / | ,.、r'! / -----‐‐‐‐‐ ー―――――――― ,,l ,,r'’ l /____________ ./ .l゙ l ./ ----------- 二二二 / ./! l! l゙/ _,,.rァ === 二二二  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ r'´ ./ .| | r''´! ./゙ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ --------‐‐‐‐‐‐‐‐ | ./ | | /| .| ,l / ./ ‐‐‐‐‐‐‐‐----- | ./ | | | | |/./ . / ---‐‐‐‐‐ レ' | / .| ./ ./ ./ ‐‐‐‐--- |./ l/ / ./ / / ;'_/ / / / \ / / / 丶 \ \ / / / / | i, 丶 \ \ / / / / | i, 丶 \ \ / / / / | i, 丶 \ \ / / / | i, 丶 \ \ / / / | i, 丶 \
223 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:09:47 ID:5H7U45Dk0【流石探偵事務所】
| | ̄ ̄ ̄|:l | | ::| ,| | | ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 流 石 探 偵 事 務 所 | | l__________________,| | | |`''-、_ | | | | 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | | | | | | | | | | | | | r‐┐| r‐┐ ,| | | | | | ||! ! .| |ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-, | | l └‐'゙ l└‐' | |―――――┐ス ! ! | | | | | ,レi | | |______,|_____,,| | | Z | | / ,|_|/ | ヘ |_|/
224 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:10:21 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「戻ったぞー」
(´<_` )「おう」
( ´_ゝ`)「こっちの鍛錬にもなって丁度良かったわ」
(´<_` )「そりゃよかった」
( ´_ゝ`)「やっぱたまには組手しないとだな、ずっと一人でやってると変な癖着く」
(´<_` )「武術はやらんからわからんが、何となく想像はつくな」
( ´_ゝ`)「あと、二人結構いい感じになってたよ」
(´<_` )「ほう?」
( ´_ゝ`)「いやー、案外うまくいっちゃうんじゃないか?」
(´<_` )「……そうだといいな。ドクオさん好青年だし」
( ´_ゝ`)「うむ」
225 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:10:54 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「武田さんからメールきてたぞ」
( ´_ゝ`)「む?」
(´<_` )「増田さんと結婚するんだとさ」
( ´_ゝ`)「おー、よかったな」
(´<_` )「ほんとにな。未だに狙われてるんだろうか?」
( ´_ゝ`)「んー、どうだろ。待ちの姿勢かもしれん」
(´<_` )「……増田さんの精神が堕ちるまで?」
( ´_ゝ`)「ああ。無理押しせずともいずれ手中に落ちるわけで。 元々本腰入れて探してなかったのもそれが理由じゃないか?」
(´<_` )「そうとも言い切れんだろう。全員がそうなるわけじゃない……よな?」
( ´_ゝ`)「どうもバーボンハウスには老人もいるって話だから、恐らくは」
(´<_` )「なら理由としては弱い気がする」
( ´_ゝ`)「そうかもしれんが、天霧さんいたらどのみち易々とは手ぇ出せんだろ。 おまけに筆府は教授とかいう奴の縄張りだって言うし」
(´<_` )「……まあ、そうか」
226 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:11:29 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「あれ……? 教授とやら天霧さんは普通に受け入れてんのか?」
(´<_` )「あんなキレッキレな人を? 器ガバガバすぎんだろ」
( ´_ゝ`)「……ひょっとして元々関係者、か?」
(´<_` )「うーん……今の実家は筆府、だったか」
( ´_ゝ`)「可能性としちゃ、養子とか?」
(´<_` )「今の実家って言うくらいだから、本人か関係者の養子って可能性は高いな」
( ´_ゝ`)「えぇ……俺ら最悪元締めと敵対する?」
(´<_` )「マジで最悪はな。でもあれから音沙汰ないから大丈夫じゃないか?」
( ´_ゝ`)「白髭さんがちゃんと手綱握ってくれてんのかねぇ」
(´<_` )「あの人も大変そうだよな……人じゃないらしいけど」
( ´_ゝ`)「人外の従者より人間のお嬢様の方が明らかにイカレてんだよなぁ」
227 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:12:02 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「あ、そうだ。非常にどうでもいい話だが姉者の店が央名さんとこの4Fに移転するらしいぞ」
( ´_ゝ`)「実にどうでもいいな。……完全に曰く着き物件なのわかってて選ぶんだからもうね」
(´<_` )「姉者らしいっちゃらしいが」
( ´_ゝ`)「中二病拗らせすぎ」
(´<_` )「俺も曰くとか別に気にしないが評判には響くだろうに」
( ´_ゝ`)「……占い師なら逆に話題になりそうではある」
(´<_` )「た、確かに……そういうことか?」
( ´_ゝ`)「しかしすぐ下の階に馴染みの飲み屋とか仕事になるのかあのアル中?」
(´<_` )「何が何でも定時閉店を死守しそうだな」
( ´_ゝ`)「姉者レギュラー化したらますます濃くなるなあの店……」
(´<_` )「ボス三人でお腹いっぱいレベルなのに」
( ´_ゝ`)「黒尾さんは言動がボスというよりHIGEだが……」
(´<_` )「余計に濃いわ。ちづるの可能性とかいないだけマシか」
( ´_ゝ`)「代わりに姉者が入るけどな」
228 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:12:56 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「……5chもようやく落ち着いてきたようだ」
( ´_ゝ`)「別に普通の事件だったのにな」
(´<_` )「推理ごっこするには面白いシチュエーションだったからな、ワイドショーで面白おかしく取り上げられたのがでかい。 伊国さんのコスプレの完成度が高すぎて神(59)みたいな扱いになってるのもあるが」
( ´_ゝ`)「みんな好きだもんな、推理ごっこ」
(´<_` )「楽しむ所までは不謹慎ながらいいと思うが、そっから誹謗中傷に流れる奴は楽しむ資格がない」
( ´_ゝ`)「奥さん酷い言われようだったもんな」
(´<_` )「姉者に聞いたところによると、夫婦仲良く精神科通ってるらしいな」
( ´_ゝ`)「確かに奥さんは隠し事があると思うが、結果仲良し夫婦だわ」
(´<_` )「そういうもんなのかもな」
( ´_ゝ`)「色んな夫婦関係があるけど。あの二人はお互い一人では立てない感じ」
(´<_` )「ふむ。そう言われるとそんな感じはする」
229 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:13:30 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「母者と父者は足りないものを補い合ってるパターン」
(´<_` )「それはまさしくだな。髪もそうだし」
( ´_ゝ`)「いや髪は関係ないだろ」
(´<_` )「そうか?」
( ´_ゝ`)「そうだ」
( ´_ゝ`)「……母者達といや、凄い馴れ初めだよな」
(´<_` )「修羅道に堕ちた幼馴染に平手見舞ったんだよな、父者」
( ´_ゝ`)「我が父ながら凄い男だ」
(´<_` )「俺だったら恐ろしくてできん」
( ´_ゝ`)「『自分より強い男』が理想の男性像だった母者がそれで父者に惚れたの両親の話なのにエモ」
(´<_` )「実は小便チビりそうだったって言ってたな父者」
( ´_ゝ`)「県内の不良全員シメて『伝説の総番』とか未だに語られてる母者をだもんな」
(´<_` )「修羅道から脱した後で道場破り県内制覇してるのは本当に脱したのかと思うが」
( ´_ゝ`)「不良時代みたいに捻くれずにストイックに強さを追求してただけだからいいんだろ」
(´<_` )「悪い、俺には全然違いがわかんねぇ……」
230 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:14:13 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「近隣校の番格に腰かけて姉者口調で話す母者を思い浮かべると、 シュールすぎてギャグみたいなのに恐ろしい」
(´<_` )「そんなやべーやつに平手入れられんわやっぱり」
( ´_ゝ`)「それはどうかな? 例えば、美和ちゃんがそうなっていたら」
(´<_` )「む」
( ´_ゝ`)「断言しよう。弟者は平手を入れる」
(´<_` )「どうかな……。まるで想像がつかんから何とも」
( ´_ゝ`)「絶対やる」
(´<_` )「うーん、自分ではわからんな」
( ´_ゝ`)「まあそんなもんだわな」
231 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:14:46 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「逆に、兄者なら殴り合って友情を育みそうだな」
( ´_ゝ`)「あー……そうかも」
(´<_` )「で、二人で巨大な敵に挑むんだ」
( ´_ゝ`)「目に浮かぶようだな」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「どうした?」
(´<_` )「……本当のところ、兄者は美和ちゃんのことどう思ってるんだ?」
( ´_ゝ`)「えっ」
(´<_` )「遠慮すんなよ」
( ´_ゝ`)「や、遠慮というか……。どう思ってるかというなら……ライバル、かな?」
(´<_` )「む……?」
( ´_ゝ`)「あ、別に弟者を巡って争う恋のライバルではないぞ?」
(´<_` )「死ね」
232 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:15:20 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「弟が辛辣」
(´<_` )「はぐらかすな。どうなんだよ」
( ´_ゝ`)「だから、ライバルだって。武の」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「なまじ強いからな俺。同じくらいの実力で当面同じように伸び続けそうなの美和ちゃんくらい」
(´<_` )「ふむ」
( ´_ゝ`)「フィレンクトさんは一歩先んじられてるが遠からず抜ける。母者は未だに背中が見えない。 砂緒ちゃんはたぶん追いついて来ない。美和ちゃんとは長いこと切磋琢磨できそうだと思ってるよ」
(´<_` )「……なるほど」
( ´_ゝ`)「で、弟者。お前がそこまで言うってことは……ちゃんと自覚できたってことか?」
(´<_` )「……ああ」
( ´_ゝ`)「よろしい」
(´<_` )「その生暖かい眼差しをやめろ」
233 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:15:53 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「弟者が言ったから俺も言うけど。かっちゃんマジ好き」
(´<_` )「知ってた」
( ´_ゝ`)「一挙手一投足が俺の心を捉えてやまない」
(´<_` )「……兄者より強そう、って言ってたけどそこはどうなんだ?」
( ´_ゝ`)「銃ありならたぶん負ける」
(´<_` )「なるほど」
( ´_ゝ`)「だけどそんなことじゃないんだ。 ……絶望的な状況でも笑っていられる、それがかっちゃんの強さだ」
(´<_` )「あー……」
( ´_ゝ`)「俺じゃ足元にも及ばねーよ」
(´<_` )「……母者もそんな心境だったのかもな」
( ´_ゝ`)「実際、気持ちはわかる」
(´<_` )「だろうな」
234 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:16:27 ID:5H7U45Dk0 ( ;; ;: ) ⌒ヽ ( . ;.; .; :.: ⌒) ..;.;:⌒):.ノ ___ノ ノ⌒) .;;:.;.) _____,ノ ノ⌒) .;. :.:ノ、:.`)_ _ ̄  ̄ _ _ ___丿  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄` . .. ;: ;.:.:;;`ヽ _:;,):.;....)´ ̄ ̄ ̄ __ノ⌒ーー'⌒ヽ _ノ .. . .;: .:; .:_,ノ: .. =─ -  ̄ ̄ヽ . :. :;.;;;);.;;ヽ  ̄`ヽ_,ノ ⌒ ̄ ̄´ r´`; `ーー⌒‐-、__`ー、__一⌒) `゙´  ̄ ̄::.:、::.`ヽ_ー' ̄ ̄´
235 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:17:01 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「しかしあれだな。平和なのはいいが仕事がないのは困る」
( ´_ゝ`)「ちょっと細いよなあ今月……」
(´<_` )「天丼さんは相変わらずだがそれだけではな」
( ´_ゝ`)「まあそろそろ何やかや大口来るんじゃないか?」
(´<_` )「だと良いがな」
( ´_ゝ`)「そして大口は大抵ヤバい」
(´<_` )「……ほんと何なんだろな。楽して稼げやしないって普通の話ではあるが」
( ´_ゝ`)「内訳が普通じゃないんだよなあ。行方不明者を捜索したら山中に埋まってたり、 活動家の素行調査の最中に闇討ちされたり」
(´<_` )「楽して稼ごうとまでは思わんが少々スリリングすぎる」
( ´_ゝ`)「アウトロー寄りの探偵なんかやってちゃしゃあないが」
(´<_` )「お行儀の良い探偵じゃ大手に手も足も出ないからな……」
( ´_ゝ`)「せめてオカルト塗れは勘弁して欲しいが」
(´<_` )「だな」
236 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:17:35 ID:5H7U45Dk0【中華そば 小池】. :|:..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...:|: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|__| |__小___________.十___________| ̄| |_____ | |{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', | |_| | |:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.,,:.:.:.:.:.:.:.;;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', |___| | |:::',:.:.:.:.:〝:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.#:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', | ;,::,:,| | |:::::',,,,,,,,,,,,,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', !. | | |_ ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,|. | | ||γ!:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\____|______ | ||〈大_\_____________________\.!__|___ | |.-.-.-.-.|::::::::::::::::::|::::::::::::::::: |::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::|::::::::::::::::: |.! !三三三三三 | ||「 ̄ ̄.|::::::中::::::||::::::華::::::||::::::そ::::::||::::::ば::::::||:::::小池:::|| ;. |三三三三三 | ||| // .!:::::::::::::::::|| :::::::::::::: ||:::::::::::::::::|| :::::::::::::: ||::::::::::::::::: || |三三三三三 | ||| /  ̄/|| ̄ ̄ ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||/ / ̄ ̄/ || ̄ ̄! !三三三三三 | |||′ / .|| ||// // || / / . ||:::┐::| ,, |三三三三三 | ||「 ̄ ̄ ̄ ̄| |「 ̄ ̄ ̄ ̄.[!|「 ̄ ̄ ̄ ̄.!三[:::| # .|三三三三三 | |├ ――‐,┤ .||----------||--------.||:::]三| |三三三三三 | ||| || || ,;, || .||三;/:| |三三三三三 | ||| || || || .||:::] [::|,, |三三三三三 | ||| || || || ##" ||ニニニ| |三三三三三 | |||========|| ||==========||========.||::::::::::| |三三三三三 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\:::::::::::::\:::::::::::::\:::::::::::::\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄人_人 ̄ ̄ ̄ ̄
237 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:18:08 ID:5H7U45Dk0
( "'Д')「らっしゃーせー!」
( ´_ゝ`)ノ「ちっす」
(´<_` )「ども」
( "'Д')「おっ、あんたらか。いつもので?」
( ´_ゝ`)「うっす」
(´<_` )「はい」
( "'Д')「あいよ!」
238 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:24:51 ID:5H7U45Dk0
( "'Д')「さっき刑事さん来てたよ」
( ´_ゝ`)「……最早割と常連だなあの二人」
(´<_` )「何か言ってました?」
( "'Д')「あー、後で事務所に顔出すとか言ってたな。入れ違いになってねえといいが」
( ´_ゝ`)「おっと、お仕事かな?」
(´<_` )「この時間帯だとそうかもな。飲みの誘いじゃなかろう」
( "'Д')「何、警察の仕事もしてんのか?」
( ´_ゝ`)「最近はたまにちょっとお手伝いを」
(´<_` )「守秘義務があるので詳しくはお話できませんけどね」
( "'Д')「ほーう。大したもんだな」
239 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:25:25 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)(こないだは結局流れの魔術師の逮捕に付き合わされたんだよな……)
(´<_` )(しかしヘボ魔術師だったなあれ。ほっといてもどっかの勢力に潰されたんじゃないか? 殺人犯だったから放置するわけにもいかんけど)
( ´_ゝ`)(魔術師っぽいってことで警戒して俺らまで呼んだのに、蓋開けたら糞雑魚で白根さんも何とも言えない顔してたな)
( "'Д')「ん、どうかしたか?」
( ´_ゝ`)「いや」「何でもないです」(´<_` )
( "'Д')「?」
( ´_ゝ`)「あ、そうそう。こないだ連れてきた武田さん覚えてる?」
( "'Д')「ん? ……ああ、美容師の兄ちゃんだっけ?」
(´<_` )「今度結婚するらしいです」
( "'Д')「へぇ、そりゃめでてぇな!」
( ´_ゝ`)「もし来たらお祝いしてあげて」
( "'Д')「おう! そんときゃ煮卵サービスだな!」
240 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:25:59 ID:5H7U45Dk0
( "'Д')つ「お二人さん、チャーシュー大盛とタンメンお待ち!」
ζζζ ____ ( "'Д')つ\∽∽/ └─┘
( ´_ゝ`) ズー (´<_` ) ズー (っ. 川 .o (っ川 .o ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄ ̄ ̄`ー―′ ̄\
( ´_ゝ`)b「「うめぇ……!」」d(´<_` )
241 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:26:32 ID:5H7U45Dk0【流石探偵事務所】
| | ̄ ̄ ̄|:l | | ::| ,| | | ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 流 石 探 偵 事 務 所 | | l__________________,| | | |`''-、_ | | | | 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | | | | | | | | | | | | | r‐┐| r‐┐ ,| | | | | | ||! ! .| |ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-, | | l └‐'゙ l└‐' | |―――――┐ス ! ! | | | | | ,レi | | |______,|_____,,| | | Z | | / ,|_|/ | ヘ |_|/
242 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:27:06 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「あっ」
( ´ー`)「おっ」
(´<_` )「こんにちは」
(=゚ω゚)ノ「ども」
( ´_ゝ`)「ひょっとして待たせたかな?」
( ´ー`)「いや、留守なの確認して出直そうとしてたとこだ」
( ´_ゝ`)「予め連絡くれればいいのに」
( ´ー`)「急ぎならそうするけどな」
(=゚ω゚)ノ「別に面倒なら連絡くらいやりますって言ってるんですけど」
( ´_ゝ`)「……実はちょっと後ろめたいから、留守ならしゃあないってしてる?」
( ´ー`)「……そんなことはねーよ?」
(=゚ω゚)ノ(絶対図星だ……)
(´<_` )「立ち話もなんですので、中へどうぞ。今開けます」
243 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:27:40 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)つ旦「ほいお茶」
( ´ー`)「ああ」
(=゚ω゚)ノ「ありがとうございます」
(´<_` )「それで、本日はご依頼でしょうか?」
( ´ー`)「まあ、そういうことになるな」
( ´_ゝ`)「署長さんの懐大丈夫なのか……?」
( ´ー`)「……いや、今回はポケットマネーじゃねぇんだ」
(´<_` )「え? 逆に大丈夫なんですかそれ?」
( ´_ゝ`)「公金使うと言い訳難しくないか?」
( ´ー`)「その辺は特課がやってくれる」
( ´_ゝ`)「……待って、もしかして今回の依頼」
( ´ー`)「特課のヤマだ。そして特課からご指名だよお前ら」
(´<_` )「えぇ……?」
244 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:28:13 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「なに、何か風向き変わった感じ?」
( ´ー`)「署長によれば人員よりも予算の方がまだ余裕があるんじゃねーか、って話だ」
(´<_` )「人手不足が深刻過ぎる状態というわけですか……」
( ´ー`)「詳しくは知らんが奥多摩の方が不穏らしいぞ」
( ´_ゝ`)「タンさんが動いたのか……?」
( ´ー`)「そのタンさんが誰かは知らねえが、警戒が必要な状況らしい」
( ´_ゝ`)(かっちゃんとクックル大丈夫か?)
(´<_` )(クックルと香那さん心配だな……)
( ´ー`)「で、ご指名の理由だが。お前ら「五月の声」って知ってるらしいな?」
(´<_` )「っ……はい」
( ´_ゝ`)「ここでまたその名前を耳にするとは」
(´<_` )「それで……「五月の声」が何か?」
( ´ー`)「そこの元会員がここんとこバタバタ死んでんだよ」
245 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:28:46 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「別府の仕業か……? もしそうなら俺らじゃ手に負えない気がするが……」
(´<_` )「確かに……あれは魔術師連中の中でも格が違う感じだ」
( ´ー`)「別府ってのが管理人だったって話だっけか? そんなにヤベェのか」
( ´_ゝ`)「たぶん沢近より各段に危険度高い」
( ´ー`)「そりゃまた……なるほどな」
(´<_` )「何がなるほどなんです?」
( ´ー`)「……バーボンハウスのマスターの裏の顔、知ってるよな?」
( ´_ゝ`)「ああ」
( ´ー`)「いざという時は呼び出すことになってる。こっちは署長のポケットマネーだが、 後から署長のボーナスに上乗せされるとかいうややこしい話だ」
(´<_` )「……確かにややこしい話ですね」
( ´_ゝ`)「柔軟な対応、と言える気はするがな。名目上の敵対組織に頼るほど余裕がないってことか」
( ´ー`)「そういうこったな」
246 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:29:19 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「つまりいざという時の戦力はそっちで、俺らは捜査の方で期待されてるわけか」
( ´ー`)「ああよ。特に累次はパソコン強いんだろ?」
(´<_` )「いや、流石に消えたSNSなんてどうしようもないですが」
(=゚ω゚)ノ「いえ、例の事件の際に特課の方でサーバーは押さえてるそうです」
(´<_` )「なるほど」
( ´ー`)「ま、サーバーに手掛かりがあるかはわかんねーけどよ」
( ´_ゝ`)「どうも受ける前提で話が進んじまってるが、断ったらどうなる」
( ´ー`)「署長がいよいよ心労で死ぬかもしれん」
(;=゚ω゚)ノ「……否定はできないですねえ」
( ´_ゝ`)「うーむ……それはいくらなんでも忍びないな」
(´<_` )「ちなみに報酬はおいくらほど?」
( ´ー`)っlコ
(´<_`;)「……期間にもよりますが、思ったより高額ですね」
( ´_ゝ`)「どれどれ……おー、中々気前がいい」
247 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:29:53 ID:5H7U45Dk0
(;=゚ω゚)ノ「ちょ、警部! ちゃんと見積もり貰ってから出せって署長言ってたじゃないですか!」
( ´ー`)「んなもん知らねーよ。この方が話が早い」
( ´_ゝ`)「ん、さっすが白根さんよくわかってる」
(´<_` )「前向きに考えます。詳細を聞いて検討させてください」
( ´ー`)「会ったことない署長と違って俺は戦友を信頼してるからな」
(=゚ω゚)ノ「……」
( ´_ゝ`)「俺は会ったことない署長さんマジリスペクトしてるけどな」
(´<_` )「うむ。私財投げ打つとか中々できることじゃない」
( ´ー`)「ああ、そう言って貰えると嬉しいね。中々熱い男なんだよあいつは」
(=゚ω゚)ノ(いくらなんでも自己犠牲が過ぎるところはあるけどなあ)
( ´_ゝ`)「実際皆が見習ったらダンピング見本市で虫一匹草一本の荒廃した世界になるけども。心意気は尊敬できる」
(´<_` )「そういうことだな」
(=゚ω゚)ノ(虫一匹草一本生えないの間違いでは……?)
248 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:30:26 ID:5H7U45Dk0
( ´ー`)「虫一匹草一本、か。言い得て妙だな」
( ´_ゝ`)「でしょ? 最後元締めだけ一瞬生き残るから。繁殖できないからそのまま終了だけど」
(=゚ω゚)ノ「あっ、そういうことですか……!?」
(´<_` )「実際はそこまで行く前に革命入ると思うがな」
( ´_ゝ`)「まーな。歴史を振り返る限りな」
( ´ー`)「だからそうなる前に元締めを引っこ抜かなきゃなんねぇ。それが俺の考えだ」
( ´_ゝ`)「ひゅぅ。やっぱ漢だわ白根さん」
(´<_` )「まあ、革命なんて必要ないならない方がいいですからね……」
(=゚ω゚)ノ「人類全体で見たら無駄そのものですもんね……」
( ´ー`)「問題はどれがクロなのか見極めるのがあまりにも難しすぎることだ」
( ´_ゝ`)「ほんとそれ」
(´<_` )「……人類には難しいところですね」
( ´ー`)「だからだ。どう見てもクロでしかないものは全力で引っこ抜くのが俺らの役目ってわけだ」
(=゚ω゚)ノ「確かに警部、グレーゾーンは触りたがらないですもんね」
249 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:31:08 ID:5H7U45Dk0
( ´ー`)「……どう見てもグレーゾーンなら司法に委ねるがな。 シロなのかクロなのか、マーブル模様は苦手だ」
( ´_ゝ`)「気が合うな」
(´<_` )「兄者の場合シロをクロにもできるし逆もそうだから余計にだろうな」
( ´_ゝ`)「……それだけ聞くととんでもない詐欺師みたいじゃないか俺?」
(´<_` )「何か間違ってるか?」
( ´_ゝ`)「大体あってるからタチ悪いんだよ」
( ´ー`)「はっはっは! そりゃ探偵より弁護士の方が向いてるんじゃないか?」
( ´_ゝ`)「それで言うと宗教家の方が向いてるかな?」
(´<_` )「兄者が宗教家や思想家が嫌いで本当によかったよ」
( ´_ゝ`)「下手したら世を乱していた自覚はある」
( ´ー`)「あー……自分に正直すぎて向いてねーんじゃねーか?」
( ´_ゝ`)「結果そうなる。自分には嘘をつけない」
(´<_` )「……すみません、めっちゃ脱線しましたね」
( ´ー`)「ん? あー……そうだったな」
250 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/01/15(日) 02:31:42 ID:5H7U45Dk0
( ´ー`)「事件の詳細を説明しようか」
Case9「地味な愚かしさ」 Complete!
To be continued...