731 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 21:57:18 ID:SK.3M4GI0前回のあらすじ・清浦捜索の手掛かりは絶たれた……・弘子が、弘子がいなくなったんです!・……なあ兄者。ここは一つ探偵らしく行かないか?
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | 流石だよな、俺ら | \_ _____ __/ V V d( ´_ゝ`)人(´<_` )b \ /. \ / l l l l //l | | l\\  ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | | | ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ | |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
732 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 21:57:51 ID:SK.3M4GI0Case12-Day1B/Day2 _.......----‐‐‐‐''''''-- 、..,, _,,......--‐‐''''''´ / ,-‐‐--- ll`‐‐-......,,__ /´ / / l l l ̄`''''‐--..二l―‐-...,,,_ / / / l l lヽ l ̄l l `''''''ー-l / ( ´_ゝ`) (´<_` ) / // ̄ ̄ヽ .l lヽヽ l l l l / G⌒Q ( ∞ ) /''‐、/ / ,,l lヽヽ l l l l ィ__,,.........----―‐‐‐''''''''''''''' ̄´/ l/_,......--‐‐''''´ ̄ l l ヽ-‐ l l / ./ l l l  ̄ ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄`l. /. l l ´ l l l_____,,,,......l-----―l.l l l ,,........--‐‐''''''''´l l l ll __........----‐‐''''l l l l l ll l ̄ ̄ ̄`-´ ̄ ̄ ̄ ̄´/ l l l l l / ̄ヽ ll l―――――――――l l / `l l /`ヽ -' ll`'-------------------l------.-------l / ̄ ̄〈 l _,,.,... l l /`ぃンl l l l / ̄ ̄\ ヽ l ....-‐'''´ l/ l l.l l .l l ./ /ヽ l l l ,,..-‐l'´ ヽ/l..l `‐‐‐---..............,,__ l __ l / / l l / l_,,..-‐'' ヽ_/ l l l  ̄ ̄ l l l..--‐T l l 〉‐''´ └---.._l...,,____l `‐-、l l l l l ´`''''''''‐---..........,,____,,......--‐'''''''〈 \__,/ / ヽ___/
733 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 21:58:25 ID:SK.3M4GI0
________. /_||_| |_||_||三三≡=─f目テ=、____|三三≡=─`て((◎)――(◎)三三三≡=─
( ´_ゝ`)「……なるほどな」
(´<_` )「探偵らしかろう?」
( ´_ゝ`)「反論の言葉を持たない」
(´<_` )「所長として反省の言葉を頂きたい」
( ´_ゝ`)「正直すまんかった」
(´<_` )「0点」
( ´_ゝ`)「反論の言葉を持たない」
(´<_` )「俺ら、探偵だからな? 流石探偵事務所だからな?」
( ´_ゝ`)「はい……」
734 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 21:59:31 ID:SK.3M4GI0
(´<_` )「しかしやっぱり現着は普通に日付回りそうだな」
( ´_ゝ`)「それはそう」
(´<_` )「寝床は確保したものの、どうする? すぐ動くか?」
( ´_ゝ`)「深夜にできることもあんまないし、明日でいいだろ」
(´<_` )「ま、そうだな」
( ´_ゝ`)「どんだけ猶予があるのかは気がかりだが、早々に仕掛けてくることはない……と思いたい」
(´<_` )「それなりに猶予はあるだろう、どれだけなのかはわからんが」
( ´_ゝ`)「今頃雨霧さん大暴れしてるだろうからな、それなりに足止めはできるはず」
(´<_` )「それに、砂緒さんの例を見るに試運転は必要だ、大仰なことやろうってんなら猶更」
( ´_ゝ`)「だが吹屋容疑者の例もある。いきなり動ける可能性も否定はできん」
(´<_` )「動ける、ってだけで使いこなせてはいなかったんじゃないか? あの場の面子で何とか対処できたあたり」
( ´_ゝ`)「あー……まあな。あの時点では破壊力とタフさ以外は全然だったし、雨霧主従なら楽勝かも」
(´<_` )「……改めてあの辺との戦力差はでかいな。俺らガチバトルとか絶対すべきじゃない」
( ´_ゝ`)「それな。俺も強くなってるし弟者も陰陽師にジョブチェンジしたけど、勝負にならんのは変わらず」
(´<_` )「いや別に陰陽師ではないが」
( ´_ゝ`)「そうか?」
(´<_` )「そうだ」
735 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:00:04 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「まあ逃げられる強さがありゃ十分よ」
(´<_` )「対別府はマジで運でしかなかったし、時雄とも対峙するたび死んでたが」
( ´_ゝ`)「……駄目だな、やっぱ身を守るためにはもうちょい強くなる必要がある」
(´<_` )「母者道場に旅立つか?」
(´<_` )「ん、まあ普通のトンファーだからな。今の兄者の身の丈に合っているとは言いづらい」
( ´_ゝ`)「神社で余ってる武器とかあったら借りられんかな?」
(´<_` )「マジで埃被ってる可能性高いからワンチャンあるかもな」
( ´_ゝ`)「とはいえ余所者に貸すってのはハードル高そうな感じ」
(´<_` )「恩でどこまで押せるかだな。可能性はゼロではない」
( ´_ゝ`)「あとは荒巻工房に発注か。そこまで生産力に余裕なさそうだけど」
(´<_` )「無理じゃね? 一人だしな、身内分でほぼ精一杯だと思うぞ」
( ´_ゝ`)「仁田さんは……銃器は弾以外間に合ってるしな、特課……絶対付け込まれる。 教授……ありえん。フィレンクトさん……絶対入信要求される、ハロルドさん……ピーキーなのしか出てこなそう」
(´<_` )「ツルさんの陰陽師時代のツテとかはちょっと興味ある」
( ´_ゝ`)「あー……確かに職人とかいそう、聞いてみてもいいかも」
736 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:00:37 ID:SK.3M4GI0
(´<_` )「なあ、ちょっと思ったんだが。母者の鉈って」
( ´_ゝ`)「……んん?? 言われてみると……あれどうなってんだ?」
(´<_` )「確かにめっちゃ肉厚の鉈だけど、母者のパワーに耐えられるもんか?」
( ´_ゝ`)「母者はあれでテクニックも超一流だからな、何とか壊さないように扱ってるのかも」
(´<_` )「若しくは、結構凄い職人とかの作品だったり」
( ´_ゝ`)「父者結構顔広いし、それもありえそう」
(´<_` )「そういう意味じゃ相談してみるのもアリなんじゃないか?」
( ´_ゝ`)「そうだな。こいつじゃいい加減不足だってのは自惚れではないと思うし。 玄葉師範くらい神業扱えりゃエモノなんて何でも良いのかもしれんが」
(´<_` )「兄者ほんと玄葉師範尊敬してるよな」
( ´_ゝ`)「今でも目に焼き付いてんだよ、あの時の一撃。理想を超えて物理法則のバグを突いたかのような、マジで信じがたい神業」
(´<_` )「……巨大チェーンソーで諸共お陀仏になりそうだったあの時か」
( ´_ゝ`)「何であれで逸らせるのか、未だにさっぱり理解できん」
(´<_` )「むぅ。俺はそもそも気づいたら攻撃が逸れてたからな、全然わからん」
737 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:01:20 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「……今回、いや今回もか。結構危ない橋だな」
(´<_` )「雨霧さんが飼鱈場沖で死んでたりしたら素直に諦めるしかないな。流石に勝算がなくなる」
( ´_ゝ`)「マジでもうちょいしっかりして欲しいんだがな、特課」
(´<_` )「コソコソ隠れながらじゃどうしても限界がある。……もしかしたら、そろそろマジで公表されるかもな」
( ´_ゝ`)「いやー……無理だろ。政治的に勝ち目がない」
(´<_` )「大惨事が起きてからじゃ遅いんだが、大惨事が起きなければ変われんか」
( ´_ゝ`)「民主主義最大の弱点だな。どうしたって動きが鈍い」
(´<_` )「かといって独裁じゃ猶更公表できんだろうな、難しい」
( ´_ゝ`)「あーくそ、悪堕ち千手様降臨の可能性がある以上バックレるわけにもいかんし、できることをやるしかねーな」
(´<_` )「ああ。その可能性があって阻止できる可能性もある以上、俺も気が進まんとは言ってられん」
―――。
738 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:01:54 ID:SK.3M4GI0【千手烏賊町】ミ;淡㍊h爻爻爻爻淡㍊h爻爻狄狄狄淡㍊h爻爻ノ'ッ,、爻i淡㍊h爻i爻爻爻淡㍊h爻爻狄狄狄淡㍊h爻i爻iノ'ッ,、狄狄i淡㍊h爻爻爻爻淡㍊h|二|爻i狄i狄淡㍊h爻爻i爻ノ'ッ,、_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ __i狄i狄i淡㍊狄爻爻爻爻// ̄\爻i狄i狄i淡㍊h爻爻i爻爻ノ'ッ,、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:淡狄狄狄㍊狄爻爻___| ̄| ̄ ̄|爻爻i狄i狄淡㍊h爻爻爻爻爻ノ'ッ,、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:淡淡狄癶¨¨¨\/_/_/\二二|'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"''ぅハミh、__rヘ.:.:.:.:.:.:rヘ.:.:.:.:.:____vvvvvv| ̄| ̄ ̄|_|_|__/\_\∠二癶爻xп巾叩卩ロュロ口匚匚] ノノ'ッ。,二二二二二二二|水爻水爻狄狄| ̄ ̄|ヽ「|\// ̄/\|爻狄/ ̄∧ニTニTニュニ二r‐┬─| ̄|\/ ̄ ̄/| /‐‐ァ ̄ ̄ ̄爻i水i爻i狄 / ̄ ̄/|,:゙} | | | ̄ |/ ̄ ̄// ̄ ̄ ̄∧二丁二|_|_|─┘ ̄ | ̄ ̄| / /iニニフ : : .:.:.:.:水爻i爻 | ̄ ̄|]| |,:゙{\...| |] |丁匸丁| | ̄ ̄ ̄| |大ニニ/\ / ̄ ̄ /i¨¨¨¨ア: : : .:.:爻i爻 _ | |_| | /,:゙,:゙\_|__|,,| ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄∧--匚|\/\  ̄ ̄ ), ̄ ̄.:⌒⌒´: : : : : :爻__| ̄|.:| |_|/〈_ ,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙ ̄ ̄ ̄|\| ̄ ̄ ̄| |  ̄\|\/\ ),: : : : : : : : : : : .:.:.:.:/____/ ̄| |__|//\ \/ ̄ ̄∧,:゙,:゙,:゙\|二二二〕=- '"  ̄\|\/\ ),: : : : : : : : : : : .:.:.:.:/ \| | /\\/ ̄| ̄ ̄ |「|_ニ=‐ ¨____ / ̄ ̄ ̄ ̄\_____),__: : : : : .:.:.:.:.:.:\/ |/ |\/ ̄| |___|二|/ ̄ ̄/____∧xi爻| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/二二二二/__/ ̄ ̄∧── |/ | | |../ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄| 匚]匚| |爻ツ|_____|_|_|_|_|二| | ̄ ̄ | |/ ̄ ̄ ̄/ ̄|二/ ̄ ̄ ̄// ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄|─|___|/爻狄狄狄狄狄狄\ | :|二| | |___/__,|_r──┬ー--------r--───┯¬冖 '' ¨¨¨二二二二二二二二二二二二二二二二二TT丁「 ̄| ̄ ̄ |‐‐‐‐‐|‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐|‐‐‐‐‐‐‐‐‐|=========|「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨ ̄ ̄ ̄\____ ‐‐‐|=========|=====||━━━━━━━━━━━━━━━━,_____ // //\_,,|_____,|_____,||________________  ̄ ̄ ̄ ̄\ // / / / / / / / / / / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄\ / / / / / / / / /
739 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:02:27 ID:SK.3M4GI0【民宿 ヨルイカ】 (二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 ////////////////////// /////////////////////// //////////////////////// └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴ ┏━┓│ ┃ヨル┃ |..┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐ ┃イカ┣┥└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘ ┗━┛│ /////////////////////// @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@_ .│ ┌─┬─┐ /゚━━━━━━━━゚/.┏━━┳┳ . │ │ │ │ ┃ ┃┗━┛ ┃┣━━┫┃ ├──┼─┼─┤ ┃ ┃ ┃┣━━┫┃ ─┴─┴─┴─┴─ ━━╋━━┓ ┃│ ̄ ̄|.| ┃
740 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:03:00 ID:SK.3M4GI0
(´・_ゝ・`)ノ「やあ」
( ´_ゝ`)ノ「盛岡さん」
(´<_` )「先日ぶりです」
(´・_ゝ・`)「いきなりどうしたのかと思ったよ」
( ´_ゝ`)「増田さんが攫われちまったからな」
(´<_` )「すみませんがご協力頂けると」
(´・_ゝ・`)「本当にびっくりした。心配だな、この間の結婚式はあんなに幸せそうだったのに」
( ´_ゝ`)「ああ……」
(´<_` )「ほんと、そうですよね……」
(´・_ゝ・`)「何か手掛かりが掴めるといいんだけど。とりあえず部屋は用意できてるよ」
( ´_ゝ`)「たすかる」
(´<_` )「ありがとうございます」
741 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:03:35 ID:SK.3M4GI0
―――翌朝。
.
742 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:04:08 ID:SK.3M4GI0【千手神社】::: i ;川: :.|:, :,':,;':,;',.:' :. ,: ';:';, ,: ,ゝ` , '; :. '` :, :' 、ゞ´ ,ソ:,:' ;. ;,: ゝ|゙.:.|:,、: :|、:j i; : : :::: :: ::i ;!州: :!:;,:ゝ、;.:' :. :,ィ:';: :, :,.イ ` ,:、` :, :',.:`:Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:, | ` ::| ::| !: :: : ::::. :|. :!ノ :!:.:!::..,ゞ:, 、 :. :,:' ;. ;,: ゝ ,.:'` :, :'´ ,‘ ,,;::!:.,ゞ;,: ,ぐ ゞ|:, 川;.::| ! 川 : :: :|..:川人:!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :': ゞ` .、 シ` :, :',.:` :. ノ:;,;':,:'`:,: ,:, :,':,;;:';i ,:,:,ゝ| |: : ::: ::. ::i从::川::|: .| !:.,:!:, :,.ィ:, ): :,ゞ`::.、,,、 ,,- 、ソ` :, :' ´ ,ソ!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :' :,、 ハ:|,,-,、 : :.!;:川:《:!::!゙|ゞ;::!:.,ゞ;,: ,ぐ:.、ー――――――――`;シ` :, :'―:,` :,そ― ;`り‘ ,,:,:':,: :,く:, :,: ゙:く≦ソ : :: 《:川: ! | |::;|:;':,:ゝ:,.、:、 |::弍ニニニニニニニニニぞ; :' ` ,: : :, 、ニ!:, ,.:` :´ ,ソ',.:' :. ,: ';:';, キゞ : i !: ::|リ:! |.:i:.|;;:':Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:,`ー―― ┐┬――弍ミ:x.、 ;, : ' ` :,シ`:, :i :.そ:, 、;,;':,:'`:,: , : :|`´ 川 .!.: :|ソ::!゙川 !:,';;':ゞイ:i:!` 、:,: ,:ゞ-` .! | ーイ:.,':`;, :' , '`ゞ,.:` :´ ,ソ:, :,':,;':,;',.:' :. : :! / :!:! !:.: :|ソ::!゙川 !: |:|ゞぐ`;|:,、:゙|:,ゝ | ̄ ̄ ̄i .! ̄ ̄ ̄戈ゞ;'`:,:: , ̄: ., ::‘,,! ,:, ,,!:,';;':ゞイ:i:!`ー升≧=≦: ::|リ:! |.:i:.|`:!:!:,:':,ゞ,;'; ,:ゞ;,:':,ゝ . ̄ ̄ ̄! | ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、:;. ` :, :':. ̄,;:`|: ,|,.:` :´ ,ソ::,'`ヾ、,..イ : :`ヾ: 《:川: ! | |,;'|:|;:'´`ヾ! :!`| |` ! | ´ゞ:., :, ::|戈;: |`゙|戈‘.:|:.::i !戈:!:;\ : ::!: :.!;:川:《:! i∧.|:|`` ! :! .! ! |::::トァ ´`ン`::,|:.,!; :'_|:| |`:、シ!: :|:i:|: : :|川戈マ. ::i从::川: ∧.! .| :| .| | . マ二/:::! i `シ"|: |` |!|:| ri===ァ!: :|:i:|: i :|!:|.!: :.`\ :|..:川人:!: :'i .!∧.! ! .|:..:|!:: |::| ,n.::;__j:::|戈!|:|:r.!: :i´ :!: :|:i:| i; ;|: !j: :l: : : ヾ:. :|. :!ノ :!: i : ::, ! .|| | .|.:.:|!:: |::| ,,≦圭ハ|.:!.」_;L;|≧!|.|: :|:.::| :|: :j: :! !:,:| !: ::! : : :: ::i ;!州゙人: ∧ | __|| | _.|:.:.|!:: |::ト=イ,,゙ ´゙゚゙゚´ ̄:|.:::|` .!|:|: :|:.::| :|:..:|:!j l: :j ::| ノ!: : : :::: i ;川,': :∧ : :,二二||二二二 .,ィ:.:.::|:.:.|!:: |.:|´ ├┤ヾ,,'!|.|: :|:.::|: :.|.: 川: : /,./ :./ : : :: 人: ;,: !:. :. ∧ ∧ || ___ l: : :.::.|:.:.|!:: |;;|:.、 ├┤ミ,.」|:|: :|::..| ,.;|:/:./:.:/ ./ ,ノ : : : :/: : :\:∨: : :∧ ∧ ̄ |_|_,オ≧=- .|:.:.|!:: |.: / ´ヾ``!ー=!: :!: :| `7::/ :,:'.::/ / ,.イ : :: :: :: :.∧:∨: : :.:\::\ <≧≡彡':|:.:.|! / .:/ `ヾ、≧::! .:|:,/≦イ_,ノ´ ,./ ! : :: : : : : :∧::\: : : :.:\::\ `ヾ 三>、゙|/ .:/ 弌x、:`゙゚´>=< : . ,.イ: : :| : : :ノ:. :./`ヾ: : :\、: : :.\::≧= 、 ミ圭彡/_.:/ `ヾ`ヾ从三乂≧=ヾ、ノ :,,:,.イ´ `ヾ:_:_!`ー≦:∧ ̄`___ _,,´ .イ \!艾≧三≧≦彡イ :|:., ,.ィ , _ ,,―< .ノ!-仝=イ 又彡イ≦三≧≡!人i/,.'´, < ̄ ̄>< >'::´ ̄|:..:|ノ `ヾソ戈三≦≧三
743 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:04:41 ID:SK.3M4GI0
(’T’)「お待ちしていました、流石探偵ですね」
( ´_ゝ`)「どーも。あんたが新しい神主さんか」
(’T’)「ええ、円谷達也と申します」
(´・_ゝ・`)「円谷さんは増田家の遠縁で、特課の方で働いていたらしいよ」
(´<_` )「なるほど」
(’T’)「当社としては、流石探偵には返しきれない恩があります。偽の先代があのままのさばっていたら今頃どうなっていたことか」
( ´_ゝ`)「成り行きだし気にしないで貰えると」
(´<_` )「それより、資料はどちらに?」
(’T’)「あちらの蔵です。ご案内します」
(´・_ゝ・`)「それじゃあ僕は一旦このへんで。何かあったら連絡頂戴」
( ´_ゝ`)「おう」
(´<_` )「ありがとうございました、盛岡さん」
(´・_ゝ・`)b
744 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:05:14 ID:SK.3M4GI0【千手神社 蔵】 ______________ ((__((__((__((__((__((___(__((__((__((__((__((_) // / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / / / / / / / / / / / /_/ //_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_ ∠=====@==@==@==@==@==@==@==@==@== | ┌─────┐ | | │| ̄ ̄|| ̄ ̄|│ | | │| .o||o. |│ | | │|__||__|│ | | └─────┘ | | | | /⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7 | |.. /⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7 | |_../⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7 ..____|/ |ヽ /二二二二二二二二二l/.゙,ハ__ノ乂_ゝ| エ | | | | .0||0 .| | |___匚ノ\/匚| |ヽ | | | |_ _||_ _| | |ヽ,ハ__ノ乂_ゝ| エ | | |..└─┘ └─┘ | |___匚ノ\/匚| |ヽ | | _|________..| |ヽ,ハ__ノ乂_ゝ| エ | | _|_______..| |___匚ノ\/匚| エ | |_|________..| |___匚ノ\/匚|/
745 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:05:48 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「めっちゃ趣ある」
(´<_` )「円谷さん、例の資料はどちらに?」
(’T’)「一番奥の棚です、ご案内します」
( ´_ゝ`)「うへ、何か結構物騒なもんも多いな」
(’T’)「化生どもとの戦いの歴史もありますから」
( ´_ゝ`)「まあそうだよな……ん?」
(´<_` )「どうした?」
( ´_ゝ`)「これは……トンファー? 胸当てと靴も……」
(’T’)「かつての神職が使用していた神具の一つですね。先の大戦の頃まで使われていたようです」
( ´_ゝ`)「……ちょっと身に着けてみても?」
(´<_` )「む」
(’T’)「えっ? ああはい、構いませんが」
( ´_ゝ`)「それじゃあ失礼して」
746 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:06:30 ID:SK.3M4GI0 | l | / | l | ノー‐=ャ、, | l | 。仁 ヽ, | l | _.ィ `'ー<,'¨ ヽ, ' , | l |__,.。 -‐ ''¨>' `'・ャ, `丶, ' , ' , | l .ィ仁  ̄ `丶, `> ヽ, ヘ i, .>'´ | l .イ <> __ `'・、 .ィ´ ハ ヘ i, .。 ・''’ | l .イj ' .ィ ヽ'´ ¨ i ! i! ,.。 ・''’ | l iヘ!_ ,i i' リ _j リ ,.。 ・''’ | l / i `y'‐=ュ。_リ_ リ´ .>'_,.。 ・''’ | l ,' リ i ノ `丶, .ィ .イー=''¨  ̄ | l V / , ' ヽ,r"`'・´ュ_ .ィ´ | l i ,' / / .ィ ´¨ ヽ, / | l iヘ.,i ヘ く . ' i/ | l i ゝ。, ', ', l! i' | l i i ゝ。,ヽ, >ャ, i リ | l i i |¨ヘ,_ .ィ’ `< .イ | l i l | ¨7 . ・´ア´  ̄ | l i l | L.i.ィ´ | l i l | | l i l | | l i l | | l i l | | l └‐一┘ ! | l | | l | | l | | l |
747 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:07:05 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「おお……滅茶苦茶しっくりくる」
(´<_` )「なんと、サイズぴったりだな」
( ´_ゝ`)「ン……何だ、これは……魔力?」
(’T’)「これは……驚きましたね。あなたは神具に認められたようだ」
( ´_ゝ`)「え、何。これ、意思とかある感じ?」
(’T’)「いえ、そういうわけでは。単に使用条件に合致したということです」
(´<_` )「珍しいことなんですか?」
(’T’)「そうですね。一定水準の体力と魔力、これはいい。強い邪気を持たない、これもいい。 ……問題は、現在登録されているのは増田の血族なんです」
(;´_ゝ`)「……えっ?」
(´<_`;)「何ですって?」
(’T’)「あなた方も私と同じく増田の遠縁、ということかと。こんな偶然があるのか……」
(;´_ゝ`)「嘘ぉ……そんなことある?」
748 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:07:44 ID:SK.3M4GI0
(´<_`;)「た、確かに父者も前町長もハゲ散らかしてるが……」
(;´_ゝ`)「いや確かにそこは被ってるけども。え、だとしたらハゲの遺伝子強すぎんか……?」
(;’T’)「そ、そう言われると最近私も頭頂部が……父もハゲていますし」
(´<_`;)「ど、どう足掻いてもハゲる……?」
(;´_ゝ`)「嫌すぎる事実。母者の血頑張ってくれ……!」
(;’T’)「何だか親近感が湧いてきましたよ」
(´<_`;)「確かに。こんなことで親近感湧くのも複雑ですけどね」
(;´_ゝ`)「ま、まあ一応遠い親戚ってことだしな、うん。ハゲは関係ないはず、うん」
(’T’)「……あ、よく考えたら前町長は入り婿ですね」
( ´_ゝ`)「あっ」
(´<_` )「そういえば……じゃあ、ハゲは関係なさそうですね」
(’T’)「ふぅ……焦りましたよ」
( ´_ゝ`)「まったくだ。弟者が変なこと言うから」
(´<_` )「いや、うん……何かすまん」
749 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:08:19 ID:SK.3M4GI0
(’T’)「そうだ。そちらの神具、よろしければお持ちください」
( ´_ゝ`)「えっ、いいのか? そんなにあっさり」
(’T’)「神職の人数がいない都合、当面埃を被っていそうですからね。 何かしら恩を返したいとも思っていましたし」
(´<_` )「使っていないとはいえ、こんな歴史のありそうなものを頂くのは」
(’T’)「そこは、一応貸し出しということで。遠縁の流石家に貸し出したと記録を着けておきます」
( ´_ゝ`)「正直こっちとしては助かるが、本当に良いんだな? 壊れるかもよ?」
(’T’)「それならそれで仕方ありません、道具というのはそういうものですし。 今後トンファーの使い手が神職になる、というのも中々なさそうですから」
( ´_ゝ`)「それはそうか、あっちには刀とか槍とかもあるし」
(´<_` )「ちなみに円谷さんは何を使われるんですか?」
(’T’)「私は弓ですね。刀も護身程度には扱えますが」
( ´_ゝ`)「……んじゃ、遠慮なく借りてくぞ」
(’T’)「ええ、そうしてください」
750 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:09:02 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「で、本題だけど」
(’T’)「ああそうでした。ご案内します」
(´<_` )(誂えたようなパワーアップイベントだったな……都合はいいが、うーむ)
( ´_ゝ`)(何を考えてるかはわかるが考えすぎだろ。マジで運命操られてるってんならどうにもならんし)
(’T’)「こちらの一角が古文書の類です」
( ´_ゝ`)「ありがとう。ちなみにこれ、普通に読めるもん?」
(’T’)「なかなか難儀ですね。漢文のものは特課の方で解読済ですが、 カナ書きと思われるものは地域特有らしい癖が強くて解読が進んでいません」
(´<_` )「解読済の部分で竜宮会、あるいは浮き鮫の根城に関するような情報は」
(’T’)「沖合の岩礁、とだけ。ただ、沖合にそれらしい岩礁はないんですよ」
(´<_` )「ふむ。解読済のデータ、どこかで見れたりしますか?」
(’T’)「一部秘伝のものを除き、社務所の方にある端末で閲覧可能です」
( ´_ゝ`)「なるほど。未解読のもの、地元の人に相談したりは?」
(’T’)「え? いえ、流石にモノがモノなのでしていませんが」
751 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:09:42 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「よし、なら可能性はあるな。弟者、解読済の方は任せていいか?」
(´<_` )「うむ」
(’T’)「待ってください、誰か連れてくるつもりですか? それはちょっと……」
( ´_ゝ`)「なに、下手な人間なら連れてこないさ。例えば現町長なら構わないだろ?」
(’T’)「それは、まあ」
( ´_ゝ`)「それに、読めるとしたらそう下手な人間じゃないだろうな。 町の歴史に深く関わる部分だ、それなりの重要人物だろうよ」
(’T’)「な、なるほど……言われてみれば道理ですね」
( ´_ゝ`)「というわけで俺はちょっと出てくる」
(´<_` )「おう、行ってこい」
―――。
752 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:10:16 ID:SK.3M4GI0【民宿 ヨルイカ】 (二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 ////////////////////// /////////////////////// //////////////////////// └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴ ┏━┓│ ┃ヨル┃ |..┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐ ┃イカ┣┥└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘ ┗━┛│ /////////////////////// @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@_ .│ ┌─┬─┐ /゚━━━━━━━━゚/.┏━━┳┳ . │ │ │ │ ┃ ┃┗━┛ ┃┣━━┫┃ ├──┼─┼─┤ ┃ ┃ ┃┣━━┫┃ ─┴─┴─┴─┴─ ━━╋━━┓ ┃│ ̄ ̄|.| ┃
753 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:10:53 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「というわけなんだが」
(´・_ゝ・`)「ふむふむ、話はわかったよ」
( ´_ゝ`)「で、誰か心当たりある?」
(´・_ゝ・`)「小川さんかなあ」
( ´_ゝ`)「小川って言うと……え、あの駄菓子屋の?」
(´・_ゝ・`)「駄菓子屋の」
( ´_ゝ`)「マジか」
(´・_ゝ・`)「ああ見えて町のご意見番だからね、みんな頭が上がらない」
( ´_ゝ`)「ああ……あの立地だし、ここで育った人はみんな世話になってる感じか。……ん、なんか前にも言った気がする」
(´・_ゝ・`)「それだけじゃないんだけどね。町長も渋ってたけど小川さんに言われて引き受けたし」
( ´_ゝ`)「なるほどな。……あれ、でもそれ解読と関係ある?」
(´・_ゝ・`)「旦那さんが教師だったんだよ。町の古文書に造詣が深かったらしくて雨霧教授とも交流があった」
( ´_ゝ`)「あー……そういうことか。それなら確かに可能性はありそう」
754 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:11:26 ID:SK.3M4GI0【小川駄菓子店】 | | ┌──┴──‐┬──────┐:::........| | . 文具・菓子 . .| | | | | | | | 小川駄菓子店| | | |_______|________|__|_____ _。r≦ .。s≦ ト 、 _。r≦ .。s≦ | `ト、 r≦――――――――――――≦――――‐‐ |___`ト、 `trtri-----!--!ュ------ュ-----┘::r--ュi_i_i_i_i_i_i_||‐┬――! i 〕iト、__ |}}}}| .|冊|.||_i_i_i_i_i_i| | |i_i_i_i_i_i_i_|| .|: : : : :.| | `ー―― |冊|.||_i_i_i_i_i_i| .└‐┘_i_i_i_i_i_i_|| . |: : : : :.| | | ||_i_i_i_i_i_i| .|i_i_i_i_i_i_i_|| .|: : : : :.| | | ||_i_i_i_i_i_i| .|i_i_i_i_i_i_i_|| .|: : : : :.| | | i箱箱!菓_i| ィ----ュ_i_i_|| .|: : : : :.| | | |箱箱!菓_i| i!三::| ̄| ̄|`i .|: : : : :.| | | _r-f‐-i|箱箱|菓_i| i!三i.l|㍊|樫|. i .|: : : : :.| | | .| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i .| ____i!三!:l|柘|柘|`! .|: : : : :.| | | | | i .| {=========.{二|二|-.! :|: : : :.:.| | |
755 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:11:59 ID:SK.3M4GI0
88 @-@)「いらっしゃい」
(´・_ゝ・`)「こんにちは」
88 @-@)「おや、珍しいね。どうしたんだい?」
( ´_ゝ`)「ども」
88 @-@)「ん、あんたは……あー、前に来た観光の人だね」
( ´_ゝ`)「まさしく。流石は客商売、よく覚えてるな」
88 @-@)「今日はまた観光かい? 町を気に入ってくれたなら嬉しいね」
( ´_ゝ`)「町は気に入ってるけど残念ながら今日は仕事」
(´・_ゝ・`)「古文書が解読できなくて困ってるらしいんですよ」
88 @-@)「古文書? っていうとあれかい、千手仮名」
( ´_ゝ`)「千手仮名。そういうのがあるのか?」
(´・_ゝ・`)「いや、僕に聞かれても知らないけど」
88 @-@)「懐かしいねぇ、旦那が生きてた頃はよく読んだもんさ」
( ´_ゝ`)(そんなん読んでるって、この人も魔術師だったりしないだろうな?)
756 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:12:33 ID:SK.3M4GI0
88 @-@)「明日で良ければ構わないよ、お休みだからね。解読したい古文書はどれだい?」
( ´_ゝ`)「あー、それなんだけど。神社の蔵の中」
88 @-@)「神社? あー、そういうことかい。みんないなくなっちまって、読める人がいないんだね」
( ´_ゝ`)「そういうこと」
88 @-@)「寂しいことだよ、みんな年寄りを置いていなくなってく。美里ちゃんも最近見ないし」
( ´_ゝ`)「いや、あの人は神奈川で元気にやってるけど」
88 @-@)「あら、そうなのかい?」
( ´_ゝ`)「元気が有り余って大暴れしてるくらい」
(´・_ゝ・`)「うわぁ……」
88 @-@)「そうかい、ならよかった。たまには顔を出すように言っといてくれるかい?」
( ´_ゝ`)「ほいほい、言っとく」
(´・_ゝ・`)「僕は正直会いたくないなぁ……」
( ´_ゝ`)「その気持ちはわかる」
757 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:13:07 ID:SK.3M4GI0【千手神社】::: i ;川: :.|:, :,':,;':,;',.:' :. ,: ';:';, ,: ,ゝ` , '; :. '` :, :' 、ゞ´ ,ソ:,:' ;. ;,: ゝ|゙.:.|:,、: :|、:j i; : : :::: :: ::i ;!州: :!:;,:ゝ、;.:' :. :,ィ:';: :, :,.イ ` ,:、` :, :',.:`:Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:, | ` ::| ::| !: :: : ::::. :|. :!ノ :!:.:!::..,ゞ:, 、 :. :,:' ;. ;,: ゝ ,.:'` :, :'´ ,‘ ,,;::!:.,ゞ;,: ,ぐ ゞ|:, 川;.::| ! 川 : :: :|..:川人:!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :': ゞ` .、 シ` :, :',.:` :. ノ:;,;':,:'`:,: ,:, :,':,;;:';i ,:,:,ゝ| |: : ::: ::. ::i从::川::|: .| !:.,:!:, :,.ィ:, ): :,ゞ`::.、,,、 ,,- 、ソ` :, :' ´ ,ソ!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :' :,、 ハ:|,,-,、 : :.!;:川:《:!::!゙|ゞ;::!:.,ゞ;,: ,ぐ:.、ー――――――――`;シ` :, :'―:,` :,そ― ;`り‘ ,,:,:':,: :,く:, :,: ゙:く≦ソ : :: 《:川: ! | |::;|:;':,:ゝ:,.、:、 |::弍ニニニニニニニニニぞ; :' ` ,: : :, 、ニ!:, ,.:` :´ ,ソ',.:' :. ,: ';:';, キゞ : i !: ::|リ:! |.:i:.|;;:':Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:,`ー―― ┐┬――弍ミ:x.、 ;, : ' ` :,シ`:, :i :.そ:, 、;,;':,:'`:,: , : :|`´ 川 .!.: :|ソ::!゙川 !:,';;':ゞイ:i:!` 、:,: ,:ゞ-` .! | ーイ:.,':`;, :' , '`ゞ,.:` :´ ,ソ:, :,':,;':,;',.:' :. : :! / :!:! !:.: :|ソ::!゙川 !: |:|ゞぐ`;|:,、:゙|:,ゝ | ̄ ̄ ̄i .! ̄ ̄ ̄戈ゞ;'`:,:: , ̄: ., ::‘,,! ,:, ,,!:,';;':ゞイ:i:!`ー升≧=≦: ::|リ:! |.:i:.|`:!:!:,:':,ゞ,;'; ,:ゞ;,:':,ゝ . ̄ ̄ ̄! | ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、:;. ` :, :':. ̄,;:`|: ,|,.:` :´ ,ソ::,'`ヾ、,..イ : :`ヾ: 《:川: ! | |,;'|:|;:'´`ヾ! :!`| |` ! | ´ゞ:., :, ::|戈;: |`゙|戈‘.:|:.::i !戈:!:;\ : ::!: :.!;:川:《:! i∧.|:|`` ! :! .! ! |::::トァ ´`ン`::,|:.,!; :'_|:| |`:、シ!: :|:i:|: : :|川戈マ. ::i从::川: ∧.! .| :| .| | . マ二/:::! i `シ"|: |` |!|:| ri===ァ!: :|:i:|: i :|!:|.!: :.`\ :|..:川人:!: :'i .!∧.! ! .|:..:|!:: |::| ,n.::;__j:::|戈!|:|:r.!: :i´ :!: :|:i:| i; ;|: !j: :l: : : ヾ:. :|. :!ノ :!: i : ::, ! .|| | .|.:.:|!:: |::| ,,≦圭ハ|.:!.」_;L;|≧!|.|: :|:.::| :|: :j: :! !:,:| !: ::! : : :: ::i ;!州゙人: ∧ | __|| | _.|:.:.|!:: |::ト=イ,,゙ ´゙゚゙゚´ ̄:|.:::|` .!|:|: :|:.::| :|:..:|:!j l: :j ::| ノ!: : : :::: i ;川,': :∧ : :,二二||二二二 .,ィ:.:.::|:.:.|!:: |.:|´ ├┤ヾ,,'!|.|: :|:.::|: :.|.: 川: : /,./ :./ : : :: 人: ;,: !:. :. ∧ ∧ || ___ l: : :.::.|:.:.|!:: |;;|:.、 ├┤ミ,.」|:|: :|::..| ,.;|:/:./:.:/ ./ ,ノ : : : :/: : :\:∨: : :∧ ∧ ̄ |_|_,オ≧=- .|:.:.|!:: |.: / ´ヾ``!ー=!: :!: :| `7::/ :,:'.::/ / ,.イ : :: :: :: :.∧:∨: : :.:\::\ <≧≡彡':|:.:.|! / .:/ `ヾ、≧::! .:|:,/≦イ_,ノ´ ,./ ! : :: : : : : :∧::\: : : :.:\::\ `ヾ 三>、゙|/ .:/ 弌x、:`゙゚´>=< : . ,.イ: : :| : : :ノ:. :./`ヾ: : :\、: : :.\::≧= 、 ミ圭彡/_.:/ `ヾ`ヾ从三乂≧=ヾ、ノ :,,:,.イ´ `ヾ:_:_!`ー≦:∧ ̄`___ _,,´ .イ \!艾≧三≧≦彡イ :|:., ,.ィ , _ ,,―< .ノ!-仝=イ 又彡イ≦三≧≡!人i/,.'´, < ̄ ̄>< >'::´ ̄|:..:|ノ `ヾソ戈三≦≧三
758 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:13:40 ID:SK.3M4GI0
(´<_` ) / \ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ヽ ヽ FMV ヽとニ__) ヽ_____ヽ/
(´<_` )「なるほどな」
( ´_ゝ`)「何がなるほどなんだ?」
(´<_` )「む、兄者。どうだった?」
( ´_ゝ`)b「ばっちり。駄菓子屋の婆さんが明日読んでくれるってさ」
(´<_` )「駄菓子屋……?」
( ´_ゝ`)「言いたいことはわかる」
(´<_` )「いやうん、一目置かれてるような話はちょっと聞いた気がするが、そうか」
( ´_ゝ`)「で、そっちは?」
(´<_` )「思ったより難航してる。現代語訳こそされてるが全く整理されてなくてな」
( ´_ゝ`)「じゃあ手分けして見るか」
(´<_` )「ん、ちょいめんどいがディスプレイ2つあるから一応可能か」
759 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:14:14 ID:SK.3M4GI0;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;,,- ――― - 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;( ⌒‐ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:ヽ、_ニ__,ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;;::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ___ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:;:;:;;:;:;:;:;:;:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. / \ ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.;:;:;:;:;::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / ヽ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. | | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::;:―――――――――――-―‐‐-‐―‐‐-――――――――――――――:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.... ~~ ~~~ ~~ ~ ~~ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.. ~~ ~~~ ~ ~ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.... ~~ ~ ....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:................................................................................................................................................................................~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
760 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:14:48 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「……ふー、結構しんどいな」
(´<_` )「俺のPC接続できりゃもうちょい楽なんだが、特課のサーバーに不正アクセスするわけにもな」
( ´_ゝ`)「いくら弟者の腕を信頼しててもそれは止める」
(´<_` )「しっかし、日も落ちてきたしそろそろ一息入れるか」
( ´_ゝ`)「メシ行かないか? どうせ本命の解読は明日だし」
(´<_` )「ん、わかった。丁度腹も減ってきたからな」
( ´_ゝ`)ノ「そうと決まれば早速!」
―――。
761 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:15:21 ID:SK.3M4GI0【居酒屋 陸船亭】_,,,,,,,.........7 ,' ,ム===== =ー- ...,,,_,.イ ,. '゙ _,.<;;;;>''" ,,.:≦彡'''"´‐''"::;;≦;;;;;_,,,,,,........7 ,' /===''''====ー- ,ッ'" ,. '゙_,.<;;;>''" ,,.:≦㌢'"‐''",..≦、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;‐===''7.,' ,ム========ェ..,,.イ , '´,.<;;>'"1ヽ ,,.:≦=''"‐''",,,;;≦イ: : : :};;;ァ=ミ:::;;;;;,,..ニ¨~~7.,' ,/ェニ゙===゙ニェァ'",. '゙ ,.<;>'" _,ィ| l :;l''"r::、"::≦;;;,.='''、='ゞ.;,,ノY゙: : : :Y:::;;-= =''7.,' /'""¨¨ ̄ ̄¨¨/,.イ, '゙,.<>'" ,,.:≦ゞ'゙1.!.:;|'"1 :|:;;r'"゙Y,´: : ヾ::::;;;;;;;;{l: : : : :リ;;;;;,三二゙7,' ,ム-====--:'゙.イ,. ,'゙.<''''" _,,.:≦'''"_,,,;;≦;! !..:|ハ;| .:!::{!:.:.:.}{! : : : }}::::;;;;;;;弋; : ;ンィ≦≡='7.゙ /;;;;;;;;;三三;;;㌢"ィ"<''"-rァ'升''::f '"´!|::;Y;'´ ゙! !..:l: :}!..:|::;ゞ:,;从;.: : :,リ;;_;:ニ=-;;三r'´: : :三≡7. /≡;;;;;;;;;;;;;イ,.:'",;:''"_,;;'_''1.:f;;;;;;;;!.:.:lll.:.:.:.l.! .:{l : : | l .:| ノ| .:!::;;,r;;=ュ、¨ア´~:゙ヾ:::;;ヾy゙: : : : :川川ー''川川川川川 :|゙ l l l l l''"|..:|r'".:l_,,,..!.;;;;;;!| ::弋ン! !..:|~,ォ..:|Y;': : : : Y,゙: : : : : :Y::;;;;;!l.: : : : :川川川 川川川川川 :|! l l l l l,,,..!..:!::-‐|:/:'''" !|:Y~YY:| l ::|,'.:| .:|:l:l.: : : : :l.l.: : : : : : !::;;;;代 : : : :川川川 川川川川川 :|! l l l l lテ|.::レ"~;|:ゝ''゙ー;''!|:{!:.:.}:{!:! !:::|!i:.! .:!从: : : :.从: : : : : :从;;;;;;;ゞ、: :_:川川川 川川川川川 :|! l l l l l..:::!.:,ゝ-く:ゝ-ゝX!|λソノ、| l ::|ゞ1..:!;;刄.:,,ン;;;夂,,_少;;;;;;;;;;;;;`"'';;;∧川川 川川川川川 :|!:r==ャ;;;;;/ ,;;}:===!|:=::=! !..:lニ!..:|ニニ/;~; ̄~ヾ.二二三三;;;;;;;;;;\\川 川川川キニ7;F丑三::;;;rシ ,;;イ|:>:-く,,;;l.!(,,,;;;;|lr| l ::|;/1 :|レ=、'fT~i ̄!:;;;i;;;;;ア゙ ̄ヾヽ;;;;,r=\\,夂,,丈丈丈弋'ゞL_」;_三ヒシ=-=::;j'''!ー゙=く,,_l.!く.,,,_|lk! !..:|{;;;| .:!{:.:.:};l..i...l.....l.;;;;!;;;f.!: : : : ゙! !;i゙: :、 \夂ミヘ、゙ヽ、゙丶、`丶、`丶 、゙ ', .,`゙ ' ‐- ..,,_'' ''Ll__j`"ー'' ー''代i T:::T;;リ;;;;l.!: : : : リ;,!;l : ::::\ \,夂ミ::.、 ゙ヽ、.`ヽ、. `丶、 `丶 、' ",'' ‐- ..,_ `゙ ' ‐- ...,,,_¨""''''゙''ー‐''゙::'''''夊,,_,..夕从: :;;:::::::\, \,夂ミ≧、. ゙ヽ、 `ヽ、. `丶、 `丶 、"' - ., "'' ‐ ..,,_ `"' ‐- ...,,_ ¨"'''' ー-'' `"::;;;;;;::::::::\, \,゙'ミ≧:.、 ゙ヽ、 `丶、 `丶、. `丶 .、 `"' - ., `"' ‐ ..,_ `゙ ' ‐- ...,,_:::::::;;;;;;;:::::::::\, >.,,ミ≧::... ゙ヽ、 `丶、 `丶、. `丶 .、 `"' ‐ ., `"' ‐ ..,_ ¨
762 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:17:11 ID:SK.3M4GI0
//・し・//「ん? おーあんたら!」
( ´_ゝ`)ノ「ども」
(´<_` )「こんばんは」
//・し・//「よく来た! まあ座んな」
(oしo)「こちらのお席にどうぞ」
( ´_ゝ`)「よっこらせ」
(´<_` )「年寄り臭いぞ」
(oしo)「お飲み物どうされますか?」
( ´_ゝ`)「日本酒お勧めは?」
(oしo)「廣喜の純米吟醸 秋酒なんて如何でしょうか?」
(´<_` )「季節限定ですか、いいですね」
( ´_ゝ`)「んじゃそれグラスでー」
(oしo)「かしこまりましたー!」
763 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:17:46 ID:SK.3M4GI0
( '>')ノ「よう布川!」
(´・_ゝ・`)「こんばんは」
//・し・//「おっ、うるさいのが来たな」
( ´_ゝ`)ノシ
(´・_ゝ・`)「あっ、もう来てた」
( ´_ゝ`)「先来ちゃった」
(´<_` )「あれ? 約束してたのか?」
( ´_ゝ`)「いやしてないけど」
(´・_ゝ・`)「まあここで会うだろうなって」
( '>')ノ「おっ、また会ったな!」
( ´_ゝ`)ノ「おひさ」
(´<_` )「ご無沙汰してます、町長」
(oしo)「お待たせしました、廣喜 純米吟醸 秋酒です」
764 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:18:27 ID:SK.3M4GI0
┌‐┐ ├‐┤ | ...| i .i ,' ..', ,' ', ,' ', ,' ', .,'‐-------‐', i .i | 廣| | l=l'ヽ./`喜| | .//|| <’ )......| | .)( = / . | | ( ) ( l, . | | |__| / ..ヽ | |.............................| |‐-=======-‐| ゞ========='"
※リ゚▽゚ リ<l「過去一再現度低くてごめんやで」
765 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:19:02 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「お、可愛らしいラベルだな。ウサギが餅つきしとる」
(´<_` )「ほんとだ、秋っぽい」
( '>')「おっ、廣喜か。たけし、こっちにもくれ」
(´・_ゝ・`)「あ、じゃあ僕も」
(oしo)「かしこまりましたー!」
( ´_ゝ`)「せっかくだしちょっと待つか」
(´<_` )「そうだな」
( '>')「ん? 何だ、別に遠慮しなくていいぞ?」
( ´_ゝ`)「遠慮というか、せっかくだから乾杯したいじゃん?」
(´<_` )「すぐ来ると思いますし」
(oしo)「グラス追加でお持ちしましたー、こっちも注いできますね」
( '>')「ああ」
(´・_ゝ・`)「ありがとうたけし君」
766 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:19:39 ID:SK.3M4GI0
,ニニ-一===/ /  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ー 〟'"~´ ./ /ーー ー ー、ーーー… ____ / / / `ヽ ` ` ヽ i( / / )| \ | ` .、 i ノ シ´.| ゝ | ` ー- ニ 二 、_.i_ ノ _ , ニ ニ - ‐ ´ ..| \ | ! ! | \ | i .i | \ | i i | | ;、, ,_〟" `ヽ i i .〟 、 | | i "~´ ヾ、 ⌒ i ⌒'" ` :、 | | l ` 、. ゜ ○゚ ( ノ .⌒ ` ´"i | | | ` ー. ゚ O O。 、, ,_〟.l | | i 。〇 ∩ "~´ | | | ; . ( )゜ ∪. i | | : (⌒ヽ ; | | 。( )o . : | | ( ノ | | (0 ノ | | ル | | | | | | 〟' " 、 | |∠ ヽi | 八 八 ` 、 , シ´ ` ー-ニ二、_____ , ニニ-一 ' ´
767 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:20:13 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)「んじゃ、乾杯!」
( ´_ゝ`)( '>')「「乾杯!」」(´・_ゝ・`)(´<_` )
( '>')「っくー、うめえな」
( ´_ゝ`)「おお、まろやかなのにすっきり」
(´<_` )「ふわっと香って、しっかり旨味を感じて、スッキリ抜けてく」
(´・_ゝ・`)「バランスのいい秋酒だね。食中酒に丁度いいんだ」
( '>')「布川、千手盛りくれ!」
//・し・//「4人前でいいのか?」
(´・_ゝ・`)「いいよね?」
( ´_ゝ`)「もち」
(´<_` )「お願いします」
768 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:20:46 ID:SK.3M4GI0
( '>')「話は大方聞いてるが、どんな感じだ?」
( ´_ゝ`)「小川さんに協力して貰えることになって明日解読作業」
(´<_` )「解読済の方も整理されてなくてなかなかしんどいですね」
( '>')「なるほどなー。あんま力になれそうもないが、何かあれば言ってくれよ」
//・し・//「ん? 何だ、小川の婆さんってことは古文書解読か何かか?」
( ´_ゝ`)「そ。ちょっとわけあって神社の蔵書を見せて貰ってる」
//・し・//「ほーう、そりゃまた。まああんたらには次期町長を救って貰った義理もあるしな」
(´・_ゝ・`)「ええと、まだ次期町長とかではないんですけど?」
( '>')「ああん? 何眠たいこと言ってやがる、お前が次期町長だ」
//・し・//「そうだな、大方の連中はもう認めてる。お前が次期町長だってな」
(´・_ゝ・`)「えぇ……そんなことあります?」
( '>')「ったく、そういうとこさえ直ればなあ」
(´・_ゝ・`)「だから僕は漁師を辞めたんですってば」
( '>')「漁協の方は間違っても任せらんねーのは確かだな! ははは!」
769 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:21:36 ID:SK.3M4GI0
(´<_` )「そういえば布川さんっておいくつなんですか?」
//・し・//「ん、俺か? 66だ」
( ´_ゝ`)「え、じゃあ婆さん呼ばわりしてた小川さんって何歳?」
//・し・//「確か90近いな。89だったか?」
(´・_ゝ・`)「あってます」
(´<_` )「えっ、てっきり80くらいかと思ってました」
( '>')「30年前からずーっとあんな感じだ。100超えてもあのままなんじゃないか?」
(´・_ゝ・`)「やっぱり仕事続けてるのが若さの秘訣なんですかね」
//・し・//「それはあるな。俺も引退したら一気に老け込みそうだ」
( '>')「だな。まあ俺は役職は下に譲っても隠居するつもりはないが」
//・し・//「ふっ、そうなったら嬉々として漁に出てそうだな。船上でポックリ逝って迷惑かけるんじゃないぞ?」
( '>')「お前こそ厨房でぶっ倒れてたけしに迷惑掛けんなよ?」
( ´_ゝ`)「二人とも歳とっても意気軒昂ですげーな、俺らも頑張らないとと思えてくる」
(´・_ゝ・`)「ふふ。上の人が良い背中見せてくれると気合入るよね」
770 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:22:12 ID:SK.3M4GI0
//・し・//「待たせたな、千手盛りだ」
( ´_ゝ`)「おお、これが……! 放射状に盛り付けられた純白のイカの身が花弁のようだ」
(´<_` )「イカ、めっちゃ透き通ってますね」
//・し・//「鮮度がいいからな。早いとこ食いな」
( ´_ゝ`)「んじゃ失礼して……おっほ! うま! しっかり冷やされてて、良い食感だ」
(´<_` )「見た目通り透き通るような旨味、それに地元の刺身醤油とわさびが相まって」
( ´_ゝ`)「醤油の甘みとわさびの爽やかさが引き立てるなあ。こりゃうめーわ、一番人気も納得」
(´<_` )「あー、わかっちゃいたけど酒にもあう。うめー」
( ´_ゝ`)「てかこの酒食中酒として優秀だな、全然邪魔しない。廣喜だっけ?」
(oしo)「廣喜の純米吟醸 秋酒です!」
( '>')「はは、いつも食ってるがいつもうまい! これが千手烏賊の自慢の味よ!」
(´・_ゝ・`)「布川さん流石ですよね。跡を継ぐたけし君も大変だ」
(oしo)「頑張ります!」
( '>')「そうだ頑張れ! 布川なんぞさっさと追い越しちまえ!」
(oしo)「はいっ!」
//・し・//「ふっ、期待してるぜたけし!」
771 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:22:52 ID:SK.3M4GI0
( ´_ゝ`)(……やっぱ見捨てらんねーよな、この町。俺らも頑張らんと)
(´<_` )(縦しんば見捨てたところで被害はどこまで及ぶやら。保身に走ってる場合じゃない)
Case12「海色の声」 Day1B/Day2「老兵の背中」
To be continued...
772 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:23:24 ID:SK.3M4GI0Case12-Tips1 先生のお力
( ・3・)「――報告は以上です」
( `ゝ´)「なるほど。探偵は岩手へ、魔女は飼鱈場沖でダンスパーティ、と」
( ・3・)「岩手には連絡済です。飼鱈場の方はどうしますか?」
( `ゝ´)「放っておくほかないだろう、下手に手出しもできん」
( ・3・)「そっすね」
( `ゝ´)「……しっかし、万が一奴らの危惧通りならば。岩手の体制じゃちと不安だな」
( ・3・)「神霊降臨しかねないっすからね……」
( `ゝ´)「最初から巫女を始末しておけばこんな懸念もなかったんだが、まあ言っても仕方ない」
( ・3・)「……」
( `ゝ´)「最悪の場合は先生に動いて貰うしかない、か。ままならんねえ」
( ・3・)「あまり永田町から離れて貰いたくないんすけどね」
( `ゝ´)「その通り。日本の中枢を守れているのは先生のお力あってこそだ、何とも情けない話だがね」
( ・3・)「ですね……」
773 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:23:58 ID:SK.3M4GI0Case12-Tips2 迷い
( ・∀・)「――と、凡田が言うにはそんな状況らしい」
( ´ー`)「全く、次から次へと」
(=゚ω゚)ノ「うーん、今回は流石に何もできませんかね」
( ・∀・)「ああ。歯がゆいけどね」
( ´ー`)「で、マスターはどうする気なんです?」
( ・∀・)「ちょっと迷ってるような感じだったが、どうかな」
(=゚ω゚)ノ「迷う?」
( ・∀・)「電話越しだから自信ないけど、色々と思う所があるみたいだ」
( ´ー`)「……マスターの助けがないなら、今度こそ死ぬぞあいつら」
(=゚ω゚)ノ「ですよねぇ……」
( ・∀・)「うーん、岩手に行くようなことは言ってたから迷ってるポイントは別なのかも。ちょっとわからないな」
774 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:24:42 ID:SK.3M4GI0Case12-Tips3 竹葉不明門
从'ー'从「マスター。結局、竹葉不明門って何者なんですかね?」
(´・ω・`)「あいつか……さてな。僕も一度会ったことがあるだけだし」
从'ー'从「それは聞きましたけど。どういう出会いだったんですか?」
(´-ω-`)「……あれは本当に最初の頃だな。僕とフサさんが伊藤さんや荒巻さんに片手で転がされてた頃だ」
从'ー'从(その光景めっちゃ見てみたい)
(´・ω・`)「当時、女子中学生のメンバーがいたんだ。名前は節子。 なかなか不憫な境遇の子で、伊藤さんが実の妹のように可愛がっていた」
从;'ー'从(私たち基準で不憫な境遇って結構ヤバくない……? そりゃ長岡くんみたいな例外もいるけど)
(´・ω・`)「ある時、その子が殺された」
从'ー'从「あー」
(´・ω・`)「犯人は教授の下っ端のイカレロリコン野郎。聞くところによると処刑人ヘリカルに惨たらしく殺されたらしい」
从'ー'从「展開早いですね」
(´・ω・`)「伊藤さんはそれじゃおさまらなくて、教授のところにカチコミに行ったんだ」
从;'ー'从「実質自殺じゃないですか!」
(´・ω・`)「僕らも伊藤さんを止めようと追いかけたんだが、時既に遅しで」
从;'ー'从「えぇー……よく全滅しませんでしたね」
775 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:25:20 ID:SK.3M4GI0
(´・ω・`)「正直、荒巻さんは全滅も覚悟してたと思う。 若かった僕やフサさんはそこまでの考えは正直なかった」
从'ー'从(いや、フサさんはあったと思いますよ? フサさんだし)
(´・ω・`)「僕らが一条邸に乗り込むと、最初に目に入ったのは門の中の庭でぼろ雑巾みたいになった伊藤さんだ。 一瞬どころか数十秒、脳が理解できなかったな。伊藤さんがそんなに簡単にやられるなんて思ってなかったから」
从'ー'从「私から見たらマスターがぼろ雑巾になってるみたいな感じですもんね、逆によく数十秒で済みましたね」
(´・ω・`)「ああ。で、我に返った時には既に取り囲まれてて。ああこれは終わったな、と思ったもんだ」
从'ー'从「……それで、そこからどうやって助かったんですか? まさか竹葉が颯爽と助けに……?」
(´・ω・`)「いや、ちょっと違うな。奴は邸宅の中から現れた……それも、教授と並んで」
从;'ー'从「えっ? ちょ、ちょっと待ってください。じゃあ、竹葉は教授の……!?」
(´・ω・`)「言いたいことはわかるが、そうじゃない。どうも、客として訪れていたらしい」
从'ー'从「ほぇ?」
(´・ω・`)「で、教授は騒がせた詫びと言って竹葉に僕らの処遇を委ねたんだ」
从;'ー'从「か、完全に舐められている……」
(´・ω・`)「僕が"こいつ絶対ぶん殴る"と決意した瞬間だ。で、竹葉は僕の目を見てこう言った。"一つ、勝負をしようじゃないの"と」
从;'ー'从「……」
776 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/09/18(月) 22:25:53 ID:SK.3M4GI0
(´・ω・`)「何故荒巻さんではなく僕だったのか、それは今でもわからない。 だが、僕には頷くことしかできなかった」
从'ー'从「それで、どんな勝負を?」
(´・ω・`)「……話したくない」
从'ー'从「えっ?」
(´-ω-`)「すまん、これだけは、殺されても話せない。フサさんや荒巻さんに聞いても無駄だぞ?」
从;'ー'从(マスターが話したくない……伊藤さん関連、かな? それ以外ないよね……マスター伊藤さん狂いだから)
(´・ω・`)「まあ、それで。勝負に勝って、放免されたわけだ。満足そうにワインを飲んでる教授をぶん殴れなかったのだけが心残りだ」
从'ー'从「はぁー……余計にわけがわからなくなりましたよ、竹葉不明門」
(´・ω・`)「その時わかったのは、霊能力探偵を自称していること。教授が客人として招くだけの実力を持っていること。 ……そして、紛れもなく人間であること」
从'ー'从「……人間なんです?」
(´・ω・`)「荒巻さんを欺くだけの高度な擬態でなければ、ね」
从'ー'从「ほぇー……結局何者なんですかね?」
(´・ω・`)「わからん。少なくとも、霊能力探偵なんていうおちゃらけた存在ではないだろう」