478 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 21:59:00 ID:pyDA1HN60前回のあらすじ・そう。アカウント借りてた、ってのが一番しっくりくるんだよな・一週間くらい前、視線を感じて振り向いたら変な男にガン見されてたんですよ・それを裏切るようなことは……しない、そうニダね?
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | 流石だよな、俺ら | \_ _____ __/ V V d( ´_ゝ`)人(´<_` )b \ /. \ / l l l l //l | | l\\  ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | | | ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ | |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
479 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 21:59:34 ID:pyDA1HN60Case10-Day2B
| | ̄ ̄ ̄|:l | | ::| ,| | | ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 流 石 探 偵 事 務 所 | | l__________________,| | | |`''-、_ | | | | 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | | | | | | | | | | | | | r‐┐| r‐┐ ,| | | | | | ||! ! .| |ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-, | | l └‐'゙ l└‐' | |―――――┐ス ! ! | | | | | ,レi | | |______,|_____,,| | | Z | | / ,|_|/ | ヘ |_|/
480 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:00:07 ID:pyDA1HN60
( ´_ゝ`)「さて、そんなとこか」
(´<_` )「ああ。予定とは違うが、白根さん達と合流するか?」
( ´_ゝ`)「そうだな、一度共有したいし」
(´<_` )「まだ九祖崇礼にいるかな?」
( ´_ゝ`)「さてな、武運敬町の方かもしれんぞ」
(´<_` )「目撃証言が多いのはそっちだったな」
( ´_ゝ`)「自宅周辺より多いってのもよくわからんがな」
(´<_` )「自宅周辺はそりゃ、日常だからだろ」
( ´_ゝ`)「ああ……そりゃそうか、そう考えると意外と近所付き合いは悪くなさそう」
(´<_` )「あ、確かにそうなるか。意外だ」
( ´_ゝ`)「どう考えても風体だけでご近所トラブルになりそうだからな」
481 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:00:41 ID:pyDA1HN60
(´<_` )「あー、でも九祖崇礼だからな。野宿者くらいで一々通報しない気も」
( ´_ゝ`)「……それも一理ある、あの辺割とホームレス多いし」
(´<_` )「前に聞き込みもしたよな」
( ´_ゝ`)「ゲンさんか。元気してるかな?」
(´<_` )「何で野宿者やってるのかよくわからん人だったが」
( ´_ゝ`)「まあ色々あるんでしょ。闇金に追われてとか筋モンの抗争の結果とか」
(´<_` )「いかにもありそうな話だな」
( ´_ゝ`)「あの様子だとたぶんもう卒業してんじゃないかな?」
(´<_` )「確かにな、野宿者生活を満喫してそうではあったが」
( ´_ゝ`)「腰掛けだからこそかなーという感」
(´<_` )「ああ、わからんでもない」
482 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:01:16 ID:pyDA1HN60
( ´_ゝ`)「……話が逸れたな」
(´<_` )「思いっきりな」
( ´_ゝ`)「えーと、白根さんと合流するかって話だったな?」
(´<_` )「あってる」
( ´_ゝ`)「……とりあえず白根さんに電話するわ」
(´<_` )「よろしく」
―――。
483 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:01:50 ID:pyDA1HN60【武運敬町】
/:::::::::::::::::,.;ゝ. /:::::::_,.-‐''~ ,、人 __ /:,.;‐''~ ,.ィ‐'~ |~`―- ,.、 / \~~~``ー--ゥ'~ ,.;;-‐''~~ |, :-| | ミ彡 /::::::::`> ,.-''~.‐'~~-‐''~~.| .| | |工___ ミミ|彡ム-''~~ーv'~ ~:::::;;;:: i-‐i |~~| | |\===| ミ-‐''~:::::_,.ィ''~~|~ ~~`|~ |T | |~I.| | | \==|======i__ ミ>,-|~~`i'~I | | | | | |_,.+‐ !┴!―--' \=|======|==|┴‐┐┐从 ,-、v-'~ 十''' |-‐'''~~~|| ,.. -‐''~~ ̄ ,,.;'~`i~`~`‐-, ||`i'~~`'~~'~~ミ―┼(`)‐i ̄~i→;;;;;/ ノヽ|~l ミ|'~::::::::::::__.|l'~ ;'`'`゜ ;;; `i _ |r'~ ミ |. |ゝ-'| |~l~`1;;;;;;;;;;;;;L!;;|,,,,.i'~''1~T~~  ̄|__,,,.....r-‐ミ ;; ;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;::| ̄,;'~ ~~~`iー‐、二―--‐'~~コ:::::::::j. | | |エエエエ |:::::::ミ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽー-' ヽ. ヽ、_,,人_j |エエエエ |::::::::|ヾ:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / / \ ゝ'~_三~ト-、エエ |::::::::| 冫;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / / \ = ̄ '`‐-'‐-、j-、...__(;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /~~`ー'~~```` / `ー、 ヽ;;;;;;;;;_......... ム ( ` ヽ、
484 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:02:23 ID:pyDA1HN60 ________. /_||_| |_||_||三三≡=─f目テ=、____|三三≡=─`て((◎)――(◎)三三三≡=─
( ´_ゝ`)「どっちだっけ?」
(´<_` )「左」
( ´_ゝ`)「おけ。……田代神社って言われても正直覚えてない」
(´<_` )「まあそうだな」
( ´_ゝ`)「ここは真っすぐ?」
(´<_` )「暫く行くと左手に見えてくる」
( ´_ゝ`)「おっ、あれか」
485 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:02:57 ID:pyDA1HN60【田代神社】
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ||_______________________| | | || 田 || | | | |_.. || 代 || .._| | . | ̄| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄..| | ̄| . |_| |,______________,| |_| | | . | ̄| . | | | | _____/|_|\____ .| | | | |_____/ /\ ..\___|...| | | |/ / /|| || ||\ .\.. .ヽ.| | | |_ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. \. _| | ../| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄..| |\ ..  ̄| | | | ̄ | |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄..| | | || ̄| ̄ ̄ ̄ ̄~(¶ )~ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|| | | || |____ノ. ヽ,,____| || | | || | |十十十十十十十十十|.. || | | || | |十十 | ̄ ̄ ̄|.十十十|.. || | | || | |十十 | |.十十十|.. || | | ||.三三三三三三三三三三三三三|| |
486 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:03:31 ID:pyDA1HN60
( ´_ゝ`)ノ「おーい……って」
(´<_` )「えっ?」
( ´ー`) (<●><●> ) (=゚ω゚)ノ
( ´ー`)「おう、丁度いいところに来た」
(=゚ω゚)ノ「お疲れ様です」
( ´_ゝ`)「見つかったのか」
( ´ー`)「都合よく新鮮な証言があったからよ」
( <●><●>)「ここで出会うのは、ワカッテいました」
(´<_` )(思った以上に独特の雰囲気だな……)
487 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:04:04 ID:pyDA1HN60
( ´ー`)「で、一通り説明したところで改めて聞くが。何か知っていることはねーか?」
( <●><●>)「何人かの方は、占いました。それだけ、です」
(=゚ω゚)ノ「……占いの中で事件に関係のありそうな話など聞いていませんか?」
( <●><●>)「死の運命を」
(=゚ω゚)ノ「?」
( <●><●>)「死の運命を、負っていました。だから、忠告しました」
( ´ー`)「何だと?」
( <●><●>)「信じて頂けなかった、それだけのこと」
( ´_ゝ`)「……ちょっと待って欲しい。ひょっとして、それってこの人?」
( <●><●>)「お名前は、存じ上げません」
(´<_` )「白根さん、写真あります?」
( ´ー`)「伊藤」
(=゚ω゚)ノ「はい。ええと……この方ですね」
488 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:04:38 ID:pyDA1HN60
( <●><●>)「ああ、この方です。残念です」
( ´_ゝ`)「なるほどな……!」
( ´ー`)「……どういうことだ?」
( ´_ゝ`)「この人、順番が入れ替わってる中の一人。ひょっとして一時的に死を回避したんじゃないか?」
(=゚ω゚)ノ「んな馬鹿な……」
( <●><●>)「……ああ、その先も闇、でしたか。 残念、です……すぐにお支払いに来て頂ければ、助かったかもしれません」
(´<_`;)(マジで運命か何かわかってたんなら……魔術師、か?)
( ´_ゝ`)「ちなみに、何て忠告したんだ?」
( <●><●>)「その夜は、バーボンハウスにいれば、助かるとワカッテマス」
( ´_ゝ`)「なるほどな」
( ´ー`)「……お前、ナニモンだ?」
( <●><●>)「占い師、です」
(´<_` )「ひょっとして魔術師の方ですか?」
( <●><●>)「魔術師、ではありません、占い師、です」
489 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:05:11 ID:pyDA1HN60
( ´_ゝ`)(バーボンハウスにいれば、そりゃ助かるだろうな)
(´<_` )(だがそれはこの人が嘘をついていないなら、だ)
( ´ー`)「そんなことを言って、本当はあんたが犯人なんじゃないのか?」
( <●><●>)「であれば、言う必要が、ありましたか?」
(=゚ω゚)ノ「確かに……」
( ´_ゝ`)「そうだな、それならもっとどうでも良いこと言って胡麻化すのが最善だ」
( <●><●>)「はい。それが可能であることは、ワカッテマス」
( ´ー`)「むぅ……」
(´<_` )「白根さん。今夜バーボンハウスに来て頂くというのはどうでしょうか?」
( ´ー`)「む、そいつは……ありだな」
( ´_ゝ`)(もし犯人であるなら敵地……易々とは踏み込めまい)
( ´ー`)「悪いが、来てもらっていいか?」
( <●><●>)「構いません。場所を、教えてください」
490 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:05:44 ID:pyDA1HN60
( ´ー`)「お得意の占いで調べたらどうだ?」
( <●><●>)「一日三回と、決まってマス」
( ´ー`)「ふん、そうかよ」
( ´_ゝ`)(回数制限……魔術ってより異能と考えた方が妥当、か?)
(´<_` )(本当に知らないのか、惚けてるのか、仮にそうだとしてどういう意味が……うーん)
( ´ー`)「伊藤」
(=゚ω゚)ノ「はい。今地図を出すのでちょっと待ってくださいね」
( <●><●>)「はい」
―――。
491 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:07:28 ID:pyDA1HN60
( ´ー`)「それで、わざわざ早めに合流したってことは」
(=゚ω゚)ノ「何かわかったんですか?」
( ´_ゝ`)「犯人らしき人物がわかった」
( ´ー`)「ほう、それは……」
(´<_` )「我々が奥多摩で出会った化け物です。事情通からは、ミルナ、と呼ばれていました」
( ´ー`)「……全然意味がわからん、詳しく話せ」
( ´_ゝ`)「ああうん」
(´<_` )「膝出さんとイ・スンヒョンさんですが。お二人とも最近、目つきが特徴的な薄着の男と遭遇していまして」
( ´_ゝ`)「俺らも奥多摩でそんなのと出会ったことがあって、そいつは事情通からミルナと呼ばれていた」
(´<_` )「その男は途中で化け物に変身し、戦闘になりました」
( ´_ゝ`)「ちなみに奥多摩と五月館にはともに酷似した祠があり、何らかの関係があると思われる」
(´<_` )「更にちなみに。ミルナの変身後の姿は先日駅前で我々が遭遇した化け物と酷似しています。 恐らく同族か何かだと思われ、今回の事件の裏に複数いる可能性が否定できません」
( ´ー`)「……なるほど」
492 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:08:01 ID:pyDA1HN60
(=゚ω゚)ノ「えっ、じゃあ何ですか。結局五月館運営が?」
( ´_ゝ`)「いや、アカウント貸し出し説が濃厚かな?」
(´<_` )「運営が直接関与しているなら、特課の初動捜査で明らかになっていると思うんですよ」
( ´ー`)「それは……そうかもしれねーな」
( ´_ゝ`)「それに、手口というか動き方というか……ちょっとかけ離れてるし」
(´<_` )「もちろん、絶対とは言えませんが」
( ´ー`)「……ま、何となく相手の姿が見えてきたのは何よりだ」
(=゚ω゚)ノ「やっぱり協力して頂いて正解でしたね」
( ´ー`)「パソコン強くない俺らじゃ時間かかったろうしな」
493 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:08:44 ID:pyDA1HN60
( ´_ゝ`)「で、この後はどうする? まだちょっと早いが」
( ´ー`)「行っとくか? メンタルクリニック」
(´<_` )「……急に警察がクリニックに押し掛けるのは流石にどうかと思いますが」
( ´_ゝ`)「患者さん動揺で悪化しちゃうかも」
(=゚ω゚)ノ「ですね。今日のところはアポ取りだけにしましょうか」
( ´ー`)「ん、任せる」
( ´_ゝ`)「あ、マスターに一人追加って連絡しとかんと」
(´<_` )「そういやそうだな」
( ´ー`)「しかし……来るかな?」
( ´_ゝ`)「たぶん来そうな気はするけど」
(´<_` )「……ファランクス組んでカチコミに来たりしたら嫌だな」
( ´_ゝ`)「それならそれで、飛んで火に入る何とやらだけどな」
494 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:09:18 ID:pyDA1HN60
( ´ー`)「いや、バーボンハウスにいて避けられたってことは、攻めてはこないだろ」
( ´_ゝ`)「フェイクじゃなきゃね。……フェイクだったとしても流石にないか」
(´<_` )「敢えてそのタイミングでってのはないだろうな」
( ´ー`)「こそこそ動き回っててそこだけ思い切りがいいのは考えにくい」
(=゚ω゚)ノ「少なくともバーボンハウスを大きな障害だと見なしてそうですね」
( ´_ゝ`)「思ったんだけど、候補全員バーボンハウスに監禁すれば解決じゃね?」
(´<_` )「ないわ」
( ´ー`)「全員監禁し続けるなんざ不可能だし、また順番がズレるだけだろうな」
(=゚ω゚)ノ「予防的措置には限界がありそうですよね」
( ´_ゝ`)「やっぱ、現場押さえてぶっ倒すしかねーか」
(´<_` )「そういうことになるな」
―――。
495 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:09:54 ID:pyDA1HN60
(=゚ω゚)コ「――はい、それでは失礼します」
( ´ー`)「アポは取れたか」
(=゚ω゚)ノ「はい」
( ´_ゝ`)コ「――うん、すまんね。じゃあよろしく」
(´<_` )「問題ないって?」
( ´_ゝ`)「ああ。むしろ廃棄減って助かるって」
(´<_` )「ああ……」
( ´ー`)「……ちと早いが行くか?」
( ´_ゝ`)「準備中って言ってたけど」
( ´ー`)「待ってりゃいいだろ」
(=゚ω゚)ノ「あの店の前でですか?」
(´<_` )「公衆便所に列をなしているような異様な光景になりますね……」
496 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:10:28 ID:pyDA1HN60【BAR バーボンハウス】
Ⅲ A Ⅱ ∨ 日≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡|つ凵⊂| _________ ̄ ̄ ̄ ̄. ――――――――――――
━┳━ ━┳━  ̄ ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ┻  ̄
(´・ω・`)「いらっしゃい。まだ準備中なんでちょっと待っててください」
( ´_ゝ`)「だってさ」
(´<_` )「店の中でも大丈夫ですか? 寒いので」
(´・ω・`)「あとはテーブルとカウンター拭くだけなんで大丈夫ですよ」
(=゚ω゚)ノ「あ、手伝いましょうか?」
(´・ω・`)「結構です。適当に座っててください」
(=゚ω゚)ノ「あっはい」
497 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:11:02 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「お飲み物何にしましょう?」
( ´ー`)「生」
(=゚ω゚)ノ「生で」
( ´_ゝ`)「カミカゼ」
(´<_` )「ジントニックお願いします」
(´・ω・`)「あいよ」
(´<_` )「会議的な何かなのに普通に酒飲むんですね」
( ´ー`)「そりゃそーよ、じゃなきゃ探偵事務所でやるわ」
(=゚ω゚)ノ「お酒頼まないとお店にも悪いですし……」
( ´_ゝ`)「そこで事務所なのはマスター署に呼ぶのもあれだしって感じか」
(´・ω・`)「ま、あんまり大っぴらにするといらぬ軋轢を生みますからね。 ……これでよし、っと。今お飲み物お持ちしますね」
( ´_ゝ`)「ほい」
498 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:11:36 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「生二つと」
( ´ー`)「おう」
(=゚ω゚)ノ「ありがとうございます」
(´・ω・`)「カミカゼ」
( ´_ゝ`)「うむ」
(´・ω・`)「で、ジントニックね」
(´<_` )「ども」
( ´ー`)「署長はまだかかるし始めちまおう」
(=゚ω゚)ノ「はい」
( ´_ゝ`)「んじゃお疲れー」
,. -‐==、、 ,. ===、、 o ○o. i :::ト、 _,/ `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l :::ト、\ // .::::/ :::::!===l :::|ス. ', /./ .::::/ ::::l | __ ..... _::::|} ヽ l-、. ,ィク ,'..__ .::::/ ::::l :l '´ `)'`ヽ ヾ;\ /::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l `'::┬‐--<_ } ./;:::::\ /::::::::! ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、 |l::ヽ /;';';';';::::\. /|::::::;';';'\/} (ヽ、 _/| (´ _,.ィ!::ヽ. ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、
499 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:12:10 ID:pyDA1HN60
( ´ー`)「っくーうまい」
(=゚ω゚)ノ「仕事上がりの一杯は格別ですねー」
( ´_ゝ`)「いや半分仕事じゃね?」
( ´ー`)「それはそれ、これはこれ」
(´・ω・`)「あとは署長さんと謎の占い師が来るんですよね?」
(´<_` )「はい」
( ´_ゝ`)「あ、ちなみに徘徊する占い師ワカッテマス、知ってる?」
(´・ω・`)「いえ、寡聞にして」
( ´ー`)「奴の話が本当なら命の危険を的中させたようだから、 魔術かなんか使ってるかもしれんぞ」
(´・ω・`)「ふむ。そのような予知めいた魔術もちょっと心当たりがないですが」
( ´_ゝ`)「とすると固有の特殊能力か?」
(´・ω・`)「見てみないことにはなんとも」
500 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:14:32 ID:pyDA1HN60
(´<_` )「……仲間を引き連れて襲撃してくる可能性もないではないのでご注意を」
(´・ω・`)「ないですね。あるなら既に来ているかと」
( ´_ゝ`)「やっぱそう思う?」
(´・ω・`)「こちらからは完全に隠れおおせていますからね。意識している証拠です」
( ´ー`)「ま、そういうこったな。意識してなきゃ避けられん」
(´・ω・`)「それに、来たところで――」
ヽ/\ , , | \ヾ // |, , ヾ //,, \ /" 丶 (´ ω `) /, \ d つ /" ヽ | | | /,, \__(_(__)_/"
(´・ω・`)「手間が省けるだけですが」
(;´_ゝ`)(っ! すげぇ闘気だ……!)
(´<_`;)「……頼もしいですね」
(;´ー`)「まったくだ」
(;=゚ω゚)ノ「はは……」
501 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:15:05 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「それより何か食べますか?」
( ´_ゝ`)「さっきからめっちゃ良い匂いしてんだけど」
(´・ω・`)「今日はトマトポトフを仕込んでみまして」
(´<_` )「おっ、いいですね」
( ´ー`)「ほう、知らん料理だ」
(´・ω・`)「極めて雑に言えば西洋版おでんのようなものです」
( ´ー`)「ほーう」
(=゚ω゚)ノ「コンソメ味で肉と野菜を煮込んだやつですね」
( ´_ゝ`)「でもトマトが入るとまた違った趣」
( ´ー`)「ま、せっかく仕込んだってんなら食ってみるか」
(´・ω・`)「あいよ。皆さんも?」
( ´_ゝ`)「もち」
(=゚ω゚)ノ「「お願いします」」(´<_` )
502 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:15:39 ID:pyDA1HN60 : :: : : : :: : : . , ::. - : 、 :. : : :. :. : . :. , ´ニ::. -:. ハ .-‐= ニ: : :.二:. :.ニ=-:. . /ニニニニ :. :, '´: .: .: .: : :. :. :`丶, 〔_- 、 ニニ / :. :: :. : .:. .: : :. :. ヽ `ヽkく〃 :: : :; -‐=≦こス冖::_:‐ .: ._ :: . い )/,' ::。 '´ -.::‐ f厂I _,ニ、:: ` :.、.: } } _ , -―- 、 {{ :X:( ⌒) , ‐=ニ`:く :: .. L __〕 :_ :: ヽ //'/ニニニニニ∧ 人ゝ: .`ニ´ ,: 〈 、 _ ..:::〕 :: .; -‐ 、'ー=' ⌒:)ノ/ニニニニニ /, ' | 丶` <:. `ニ二´ ,, 〈 /.:: :} .:: > '/ニニニニニ // | ` `ニ ー------一…≡ニ´ r K,二二. ー' / |  ̄ ̄ ̄´ f ∟/ | `¨´ | l l| | l l| 八 l l| ヽ l 〃 \ l / 丶 . ノ . ´ `≧=ー-----‐=≦´
503 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:16:13 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「トマトポトフお待ち」
( ´ー`)「すぐ出るのがいいな。どれ……」
( ´_ゝ`)「おー……香草とニンニクの香りがたまらんな」
(=゚ω゚)ノ「頂きます」
(´<_` )「……旨い」
( ´ー`)「あー……良いなこれ。ビールに合う」
( ´_ゝ`)「結構濃いめの味付けだな、旨味に負けず、香りに負けずのしっかり塩味」
(´・ω・`)「その方が酒に合いますからね」
(´<_` )「ジャガイモうめー。よく染みてる」
(=゚ω゚)ノ「トマトの旨味と酸味がいい感じです」
( ´ー`)「このソーセージ、たまらんな」
(´・ω・`)「粉チーズとタバスコをかけてもいいですよ。お好みでどうぞ」
( ´_ゝ`)「いいねぇ」
( ´ー`)「確かに合いそうだ」
504 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:16:47 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「お、いらっしゃい」
( ´ー`)「署長」
( ・∀・)「やあ、もう始めてるかな?」
(=゚ω゚)ノ「あ、すみませんお先に始めてます」
( ・∀・)「え、何かめっちゃ良い匂いする」
(´<_` )「トマトポトフです」
(´・ω・`)「いかがですか?」
( ・∀・)「貰おうか」
(´・ω・`)「お飲み物はどうします?」
( ・∀・)「ウーロン茶で」
(´・ω・`)「あいよ」
505 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:17:23 ID:pyDA1HN60
( ´ー`)「思ったより早かったですね」
( ・∀・)「あー、無理やり切り上げてきた」
(=゚ω゚)ノ「えっ、大丈夫なんですか?」
( ・∀・)「はは、ちょっとくらい変わらないさ」
(´<_` )(それだけ問題山積みってことかな?)
(´・ω・`)「トマトポトフとウーロン茶お待ち」
( ・∀・)「おっ、ありがとう。いやーうまそうだ」
( ´_ゝ`)「実際ウマイ」
(=゚ω゚)ノ「ちょっと濃いめなのでご飯かパン貰った方が良いかもしれません」
( ・∀・)9m「言わずとも何か用意してくれてるみたいだけど?」
(´・ω・`)「バターライスです。お嫌いですか?」
( ・∀・)「いいね」
506 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:17:57 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「バターライスお待ち」
( ・∀・)「さて……おー、こりゃ旨い。薄味のバターライスともよく合う」
(´・ω・`)「ありがとうございます」
( ´_ゝ`)「いいな……俺もバターライス欲しい」
(´・ω・`)「あいよ」
(´<_` )「バターライスっていいよな」
( ´_ゝ`)「弟者も頼めば?」
(´<_` )「いや、一旦いいや」
( ´ー`)「生とポトフおかわりくれ」
(´・ω・`)「あいよ」
( ・∀・)「……で、捜査の方はどういう状況?」
( ´ー`)「そうですね――」
507 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:18:31 ID:pyDA1HN60…………警部説明中…………………………… Ⅲ A Ⅱ ∨ 日≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡..(ω・`) 目 W ][ ∩ Ⅲ⊂ ⊂| _________ ̄ ̄ ̄ ̄. ――――――――――――
━┳━ ━┳━  ̄ ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ┻  ̄
( ´ー`) (・∀・ ) (=゚ω゚)ノ ( ´_ゝ`) (´<_` )
…………………………警部説明中……………
508 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:19:04 ID:pyDA1HN60
( ・∀・)「……なるほど。で、これからその占い師が来るわけか」
( ´ー`)「そうです」
( ・∀・)「うーん……でも、犯人ではなさそうかな」
( ´ー`)「ですね。念のためってやつです」
(´<_` )「来たとして、どうするつもりなんです?」
( ´_ゝ`)「囲って脅すか?」
(=゚ω゚)ノ「あのー、我々一応警察なんですけど?」
( ´_ゝ`)「全盛期の神奈川県警ならやりかねない」
( ・∀・)「あー……耳が痛いね全く」
( ´ー`)「来た時点である程度信用は置けるだろうよ。 避けてる相手の本拠地に堂々と来やしないだろう」
(´・ω・`)「何なら多少殺気向けてみても良いですけど?」
(;=゚ω゚)ノ「いやそれは犯人じゃなかったら可哀想なんでやめてあげてください……」
(;´_ゝ`)(さっきの感じからして殺気向けられんのは勘弁願いてーな……)
509 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:19:38 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「お、いらっしゃい」
( <●><●>)「……」
( ´ー`)「来たか」
(=゚ω゚)ノ「あ、こちらへどうぞ」
( <●><●>)「はい」
( ・∀・)「……」
(´・ω・`)「お飲み物何にしましょう?」
( <●><●>)「……宝焼酎の水割りを」
(´・ω・`)「あいよ」
( ´_ゝ`)「焼酎好きなん?」
( <●><●>)「甲類焼酎が好き、です」
( ´_ゝ`)「なるほど」
510 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:20:12 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「水割りお待ち。よかったらトマトポトフもどうですか?」
( <●><●>)「……おいくら、ですか?」
( ´ー`)「あ、払いは俺が持つから気にせず食ってくれ」
( <●><●>)「よろしいのですか?」
( ´ー`)「わざわざ来て貰ったしな」
( <●><●>)「ありがとうございます」
(´・ω・`)「じゃ、用意しますね」
( ・∀・)「初めまして、若伝さん。私は彼らの上司の又利といいます。 捜査にご協力頂きありがとうございます」
( <●><●>)「若伝、です。お気になさらず」
(´・ω・`)「トマトポトフお待ち」
( <●><●>)「……おいしそう、です」
( ´_ゝ`)「うまいよ」
( <●><●>)「では」
511 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:20:46 ID:pyDA1HN60
( <●><●>)「……」
(=゚ω゚)ノ「……どうしました?」
( <●><●>)「……おいしい、です」
(´・ω・`)「それはよかった」
( <●><●>)「それで、来ましたが、どうすれば?」
( ´ー`)「あー……詳しくは話せないが、来た時点で疑いは薄れたというか」
( <●><●>)「そうなのですね」
( ´_ゝ`)「せっかくだし占って貰う?」
(´<_` )「えっ?」
( ´ー`)「……ま、それもいいか」
(=゚ω゚)ノ「えっ? ……ということらしいんですけど、大丈夫ですか?」
( <●><●>)「大丈夫です」
512 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:23:58 ID:pyDA1HN60
( <●><●>)「料金は後払い10,000円です。占いが役にたった場合のみ、払ってください」
( ´_ゝ`)(情報通りマジで当たるなら、良心的な値段だ。いや、むしろ――)
(´<_` )(――ダンピングと言っても全く過言ではない価格設定。 知れ渡れば拉致や暗殺されてもおかしくないほどの異能だ)
( ´_ゝ`)(放浪……いや、徘徊しているからこそ、都市伝説風になって許されている。 そんな感じがするな……)
(´<_` )(その分稼ぎは悪いようだが……)
( ´ー`)「おう、頼む」
( <●><●>)「では占いマス」
(´・ω・`)「……」
―――。
513 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:24:32 ID:pyDA1HN60
(;<●><●>)「……これ、は……」
( ´ー`)「何だ、どうした?」
(;<●><●>)「あり、えない……どうして……」
(=゚ω゚)ノ「大丈夫ですか?」
( ´_ゝ`)「え、めっちゃ不安になるんだけど」
(;=゚ω゚)ノ「ちょっと、大丈夫ですか?」
(;<○><○>)「ありえない……ありえない……!」
(;=゚ω゚)ノ「あの……」
(´<_`;)「これは……?」
(´・ω・`)「……どうやら、何か視てはいけないものを視てしまったようですね」
(((;<◎><○>)))「あ、りりりりりり――」
(;´ー`)「おい、しっかりしろ!」
(´・ω・`)「ふっ!」
514 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:25:05 ID:pyDA1HN60 _ [][] | | | |__ | ___| | | | |  ̄ ` \ ,,_人、ノヽ )ヽ ( - < >─ ) て /^⌒`Y´^\ __ |__| /\ / / ___/ / |___/
515 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:25:38 ID:pyDA1HN60
ドサリ...
(´<_`;)「ちょっ、何してるんですか!?」
(´・ω・`)「一旦意識を断つべきと判断しました。後程うちのヒーラーを呼びます」
(;´ー`)「ちっ、一体どうなってやがる? 何で占いをしただけで……」
(;・∀・)「……これは」
(;=゚ω゚)ノ「何ですか?」
(;・∀・)「彼は本当に未来が視える異能か何かを持っていて、 何かとんでもないものを視てしまったのか?」
(;´_ゝ`)「……正直、そうとしか解釈できんな」
516 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:26:12 ID:pyDA1HN60
(´<_`;)「しかしとんでもないものと言っても、ここまで取り乱すとは……?」
(´・ω・`)「……」
(;・∀・)「……君、さっき何か言ってただろう? 心当たりがあるのか?」
(´・ω・`)「そうですね……俄かには信じがたいですが、ない、と言えば嘘になります」
(;=゚ω゚)ノ「そ、それは一体?」
(´・ω・`)「……皆さんはこの世ならざる化け物や魔術を視て、精神にダメージを負った経験は?」
(;=゚ω゚)ノ「ありますが、それが」
(;´ー`)「何だってんだ?」
(;´_ゝ`)「……俺もある。そうか、そういうことかよ」
(´<_`;)「それは、まさか……!」
(;・∀・)「……嘘だろ、そんな……!」
517 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/02/18(土) 22:26:46 ID:pyDA1HN60
(´・ω・`)「彼が視てしまったもの、それは……恐らく、極めて強大で邪悪な神霊の降臨」
Case10「連続自殺事件」 Day2B「徘徊する占い師」
To be continued...