112 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:43:31 ID:/YcuhCIQ0前回のあらすじ・それは……清浦さんは誰にも言っていないってことか?・比較的怪しげなのはその雨霧さんとうみねこの家っすかね・生ゴミを嫌うのに理由がいりまして?
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | 流石だよな、俺ら | \_ _____ __/ V V d( ´_ゝ`)人(´<_` )b \ /. \ / l l l l //l | | l\\  ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | | | ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ | |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
113 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:44:08 ID:/YcuhCIQ0Case7-Day2C::: i ;川: :.|:, :,':,;':,;',.:' :. ,: ';:';, ,: ,ゝ` , '; :. '` :, :' 、ゞ´ ,ソ:,:' ;. ;,: ゝ|゙.:.|:,、: :|、:j i; : : :::: :: ::i ;!州: :!:;,:ゝ、;.:' :. :,ィ:';: :, :,.イ ` ,:、` :, :',.:`:Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:, | ` ::| ::| !: :: : ::::. :|. :!ノ :!:.:!::..,ゞ:, 、 :. :,:' ;. ;,: ゝ ,.:'` :, :'´ ,‘ ,,;::!:.,ゞ;,: ,ぐ ゞ|:, 川;.::| ! 川 : :: :|..:川人:!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :': ゞ` .、 シ` :, :',.:` :. ノ:;,;':,:'`:,: ,:, :,':,;;:';i ,:,:,ゝ| |: : ::: ::. ::i从::川::|: .| !:.,:!:, :,.ィ:, ): :,ゞ`::.、,,、 ,,- 、ソ` :, :' ´ ,ソ!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :' :,、 ハ:|,,-,、 : :.!;:川:《:!::!゙|ゞ;::!:.,ゞ;,: ,ぐ:.、ー――――――――`;シ` :, :'―:,` :,そ― ;`り‘ ,,:,:':,: :,く:, :,: ゙:く≦ソ : :: 《:川: ! | |::;|:;':,:ゝ:,.、:、 |::弍ニニニニニニニニニぞ; :' ` ,: : :, 、ニ!:, ,.:` :´ ,ソ',.:' :. ,: ';:';, キゞ : i !: ::|リ:! |.:i:.|;;:':Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:,`ー―― ┐┬――弍ミ:x.、 ;, : ' ` :,シ`:, :i :.そ:, 、;,;':,:'`:,: , : :|`´ 川 .!.: :|ソ::!゙川 !:,';;':ゞイ:i:!` 、:,: ,:ゞ-` .! | ーイ:.,':`;, :' , '`ゞ,.:` :´ ,ソ:, :,':,;':,;',.:' :. : :! / :!:! !:.: :|ソ::!゙川 !: |:|ゞぐ`;|:,、:゙|:,ゝ | ̄ ̄ ̄i .! ̄ ̄ ̄戈ゞ;'`:,:: , ̄: ., ::‘,,! ,:, ,,!:,';;':ゞイ:i:!`ー升≧=≦: ::|リ:! |.:i:.|`:!:!:,:':,ゞ,;'; ,:ゞ;,:':,ゝ . ̄ ̄ ̄! | ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、:;. ` :, :':. ̄,;:`|: ,|,.:` :´ ,ソ::,'`ヾ、,..イ : :`ヾ: 《:川: ! | |,;'|:|;:'´`ヾ! :!`| |` ! | ´ゞ:., :, ::|戈;: |`゙|戈‘.:|:.::i !戈:!:;\ : ::!: :.!;:川:《:! i∧.|:|`` ! :! .! ! |::::トァ ´`ン`::,|:.,!; :'_|:| |`:、シ!: :|:i:|: : :|川戈マ. ::i从::川: ∧.! .| :| .| | . マ二/:::! i `シ"|: |` |!|:| ri===ァ!: :|:i:|: i :|!:|.!: :.`\ :|..:川人:!: :'i .!∧.! ! .|:..:|!:: |::| ,n.::;__j:::|戈!|:|:r.!: :i´ :!: :|:i:| i; ;|: !j: :l: : : ヾ:. :|. :!ノ :!: i : ::, ! .|| | .|.:.:|!:: |::| ,,≦圭ハ|.:!.」_;L;|≧!|.|: :|:.::| :|: :j: :! !:,:| !: ::! : : :: ::i ;!州゙人: ∧ | __|| | _.|:.:.|!:: |::ト=イ,,゙ ´゙゚゙゚´ ̄:|.:::|` .!|:|: :|:.::| :|:..:|:!j l: :j ::| ノ!: : : :::: i ;川,': :∧ : :,二二||二二二 .,ィ:.:.::|:.:.|!:: |.:|´ ├┤ヾ,,'!|.|: :|:.::|: :.|.: 川: : /,./ :./ : : :: 人: ;,: !:. :. ∧ ∧ || ___ l: : :.::.|:.:.|!:: |;;|:.、 ├┤ミ,.」|:|: :|::..| ,.;|:/:./:.:/ ./ ,ノ : : : :/: : :\:∨: : :∧ ∧ ̄ |_|_,オ≧=- .|:.:.|!:: |.: / ´ヾ``!ー=!: :!: :| `7::/ :,:'.::/ / ,.イ : :: :: :: :.∧:∨: : :.:\::\ <≧≡彡':|:.:.|! / .:/ `ヾ、≧::! .:|:,/≦イ_,ノ´ ,./ ! : :: : : : : :∧::\: : : :.:\::\ `ヾ 三>、゙|/ .:/ 弌x、:`゙゚´>=< : . ,.イ: : :| : : :ノ:. :./`ヾ: : :\、: : :.\::≧= 、 ミ圭彡/_.:/ `ヾ`ヾ从三乂≧=ヾ、ノ :,,:,.イ´ `ヾ:_:_!`ー≦:∧ ̄`___ _,,´ .イ \!艾≧三≧≦彡イ :|:., ,.ィ , _ ,,―< .ノ!-仝=イ 又彡イ≦三≧≡!人i/,.'´, < ̄ ̄>< >'::´ ̄|:..:|ノ `ヾソ戈三≦≧三
114 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:44:44 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「さーて、頼むぞ盛岡さん」
(´・_ゝ・`)「……そう念を押されると緊張しちゃうんだけど?」
(´<_` )「いえ、事情説明と顔つなぎだけでいいので別にそこまで……」
( ゚∋゚)「そっすね。無駄にプレッシャーかけないでください」
( ´_ゝ`)「う、うっす」
(´<_` )「それじゃあお願いします」
(´・_ゝ・`)「うん。行ってくるよ」
( ´_ゝ`)「頼んだ」
( ゚∋゚)「よろしくっす」
―――。
115 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:45:21 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「さて……どうかな?」
(´<_` )「うーん……行方不明の娘さんの情報なら、普通に話くらいは聞いてくれると思うが」
( ゚∋゚)「どうっすかね。ひやかしだと思われるかも?」
( ´_ゝ`)「それはないんじゃないか? 12年前の方は大々的に報道されてたからそういうのもあったろうが」
(´<_` )「増田さんの方は検索しても2chの過去ログくらいしか情報ないレベルだからな。 変なのが押し掛けたりはしてないと思うぞ」
( ´_ゝ`)「その情報も噂程度だってんじゃな」
( ゚∋゚)「そう言われるとそうかもっすね」
(´<_` )「問題あるとしたら余所者の探偵ってとこだろうな」
( ´_ゝ`)「それな。信用度が……」
( ゚∋゚)「……いざとなったら警察手帳出しますわ」
( ´_ゝ`)「それはやめといた方がいいって話しなかったっけ?」
(´<_` )「問い合わせとかされたらヤバいぞ」
( ゚∋゚)「うーん……」
(´・_ゝ・`)「戻りました」
116 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:45:57 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「どうだった?」
(´・_ゝ・`)b「オーケー。話を聞きたいって」
( ´_ゝ`)b「おっし!」
( ゚∋゚)「よかった」
(´<_` )「ありがとうございます」
(´・_ゝ・`)「そんな大したことは……」
( ´_ゝ`)「あるんだよ」
(´<_` )「本当に助かります」
(´・_ゝ・`)「……まあいいや。それじゃ着いてきて」
( ´_ゝ`)「おけ」
117 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:46:34 ID:/YcuhCIQ0【増田家 居間】┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || |┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || |┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || |┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |/││ | || |┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |/││ | || |┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || |┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |─┘├――| || |┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ |┴―┘ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| || |──┐ | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ |──┐ | | || |__,」 | l_________,| | l_________,| |__,,| |_____| || |____|___________|___________|____l==========\|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / \ / \ / \ / \ l二二二二二二二二二二二二二ニ二二二二二二二二二二二二l | |l l | | |_,,ソ !,|_,ン
118 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:47:18 ID:/YcuhCIQ0
(´・_ゝ・`)「増田さん、お連れしました」
/リ ゚O゚)「うむ、ご苦労」
( ´_ゝ`)(落ち武者みたいな髪型……一目で只モノじゃないってなるから宗教家としてはありなのか?)
(´<_` )(なんか特徴的な顔した人だな……)
(´・_ゝ・`)「探偵の流石さんご兄弟と協力者の大木さんです」
( ´_ゝ`)「「探偵の流石です」」(´<_` )
( ゚∋゚)「大木です」
/リ ゚O゚)「お初にお目にかかる。増田誠二と申す」
( ´_ゝ`)(なにやら口調まで落ち武者っぽい件)
(´<_` )「これはどうもご丁寧に。お目にかかれて光栄です」
/リ ゚O゚)「して、我が娘についてということであったが?」
(´<_` )「ご説明します」
―――。
119 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:47:54 ID:/YcuhCIQ0
/リ ゚O゚)「なんと。そのようなことになっていたとは」
(´<_` )「何か心当たりなどありませんか?」
/リ ゚O゚)「ふむ……生憎だが、ないな」
( ´_ゝ`)(うーむ……清浦さんの怪しげな言動について話すべきか否か。難しいな)
/リ ゚O゚)「そうだ、布川なら何か知っておるやもしれぬ」
(´<_` )「陸船亭の布川さんですか?」
/リ ゚O゚)「左様。あれで噂などには耳聡い男でな。 娘が帰ってきているのならば、何か耳に入っていてもおかしくはない」
( ´_ゝ`)「なるほど」
( ゚∋゚)「だとしたらすぐに町長さんに伝えそうっすけど……」
/リ ゚O゚)「む……それはまあな」
( ´_ゝ`)(……?)
120 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:48:31 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「……ちなみに町長さん、娘さんが神奈川にいたのは知らなかったで合ってる?」
/リ ゚O゚)「うむ。全く寝耳に水である」
(´<_` )(……何らかの理由で敢えて遠ざけた可能性も考えたが、それはなしか)
( ´_ゝ`)(うーん……)
/リ ゚O゚)「すまぬがあまり力になれそうにないな」
( ´_ゝ`)「ちょっと話はズレるけど、雨霧さんについて聞きたいな」
/リ ゚O゚)「む? あの厄介者の話か?」
( ゚∋゚)「あ、やっぱりそういう扱いなんすね」
/リ ゚O゚)「当然であろう。余計な騒ぎばかり起こしおって……」
( ´_ゝ`)(余計な、かぁ……)
(´・_ゝ・`)「失礼。この際だから改めて聞きますけど。本人だと思いますか?」
/リ ゚O゚)「本人のはずがなかろう。安堵の娘はもっと聡明であった」
( ゚∋゚)「え、住民票とかどうなってるんすかそれ?」
121 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:49:08 ID:/YcuhCIQ0
(´<_` )(確かに……鋭い指摘だ)
/リ ゚O゚)「むう……書類は完璧なのである」
( ゚∋゚)「そんなことあります? やっぱり本人なんじゃ?」
/リ ゚O゚)「何らかの方法で成り代わったのだと思っておるが……」
( ゚∋゚)「……それ、外国人スパイとかの可能性あるっすね。警察は?」
/リ ゚O゚)「……文書には特に問題がないと」
( ゚∋゚)「うーん……きちんと捜査した結果ならやっぱり本人だと思うっすけど……」
/リ ゚O゚)「むむむ……」
( ´_ゝ`)(あんな派手なスパイがいてたまるかって話もあるな……)
(´・_ゝ・`)「うーん……本当にあれが……?」
( ´_ゝ`)「それはもう結論出ないから置いといて。増田さん、清浦さんについては?」
/リ ゚O゚)「清浦殿であるか? 色々と手を貸してくれて助かっている」
( ´_ゝ`)「……娘さんの居場所を知ってたみたいだ、と言っても?」
/リ ゚O゚)「何……?」
122 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:49:43 ID:/YcuhCIQ0
(´<_` )「どうもそうらしいんですよ」
/リ ゚O゚)「盛岡、まことであるか?」
(´・_ゝ・`)「はい。そういえば神奈川に、と確かに」
/リ ゚O゚)「むぅ……これは清浦殿に話を伺わねばならぬか」
( ´_ゝ`)(ふむ……)
(´<_` )「この後うみねこの家の事務所に伺う予定なのでご一緒に如何ですか?」
/リ ゚O゚)「ほう……だがその必要はない」
( ゚∋゚)「えっ?」
/リ ゚O゚)「この後、清浦殿と約束があるのだよ」
「ごめんくださーい」
/リ ゚O゚)「む、丁度来たようだな。話を聞かせて貰うとしよう」
( ´_ゝ`)(マジかよ……絶妙なタイミングだったな)
123 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:50:21 ID:/YcuhCIQ0
マス ゚ o ゚)ミ「どもー増田さん。……あれ?」
( ´_ゝ`)ノ「よっ」
(´<_` )「「こんにちは」」(´・_ゝ・`)
( ゚∋゚)「ども」
/リ ゚O゚)「うむ、良く来たな清浦殿」
マス ゚ o ゚)ミ「なんや、お茶会でもしてはったんですか?」
(´・_ゝ・`)「はは、そうだったらよかったんですけどね」
/リ ゚O゚)「今丁度、清浦殿の話をしていたのだ」
マス ゚ o ゚)ミ「えっ、うちの話ですか?」
(´・_ゝ・`)「実は――」
―――。
124 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:51:05 ID:/YcuhCIQ0
マス ゚ o ゚)ミ「ええっ、うちそんなこと言うた?」
( ´_ゝ`)「いやめっちゃナチュラルに言ってたけど」
マス ゚ o ゚)ミ「あー、せやったか?」
(´・_ゝ・`)「……あんなにすんなり言ってたのに、何で誤魔化すんですか? 本当のことを言ってください」
マス ゚ o ゚)ミ「あー……やっぱ駄目やろか?」
(´・_ゝ・`)「駄目です」
マス ゚ o ゚)ミ「はぁ……ほんならしゃあないなー。実はうち、弘子ちゃんから相談受けててん」
/リ ゚O゚)「なんと!?」
マス ゚ o ゚)ミ「今更どんな顔して帰ればーなんて言うから気にすんなー言うたったんやけど。 踏ん切り着くまで黙っといてー言われて」
( ´_ゝ`)「……なるほど」
(´・_ゝ・`)「だからって……僕はともかく増田さんにまで黙ってたんですか?」
マス ゚ o ゚)ミ「せやで? NPOの代表なんちゅうのは信用第一やからな」
(´<_` )「……」
125 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:51:41 ID:/YcuhCIQ0
/リ ゚O゚)「清浦殿……困るな、そのような大事を伏せるなど」
マス ゚ o ゚)ミ「や、えらいすんません。遠からず帰ってくるもんや思っとったさかい」
/リ ゚O゚)「帰ってくるどころか……また姿を眩ませたというではないか」
マス ゚ o ゚)ミ「何やて? なあ神奈川の……どっちやっけ? 元気や言うとったやろ?」
( ´_ゝ`)「ああ、あれ嘘。何か知らないかと思ってカマかけた」
マス ゚ o ゚)ミ「えぇー……なんや人が悪いわー」
(´<_` )「すみません、俺達は彼女を探しに来た探偵なんです」
マス ゚ o ゚)ミ「探偵やて? こりゃけったいな話になってきよったで」
( ´_ゝ`)(むっ?)
( ゚∋゚)「何も知らないってことっすかね?」
マス ゚ o ゚)ミ「そらそうや。知っとったら元気や言われて「あれ?」ってなるやん」
(´<_` )「そうですね」
( ´_ゝ`)「彼女は実家に帰るって言っていなくなったんだけど……」
マス ゚ o ゚)ミ「そうなんか? でも帰ってきてへんよな?」
/リ ゚O゚)「うむ……」
126 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:52:18 ID:/YcuhCIQ0
(´<_` )「それが嘘だったのか、帰ってくる途中でトラブルでもあったのか……」
( ゚∋゚)「帰ってきたはいいけどバツが悪くて隠れてるとか?」
(´・_ゝ・`)「それは流石にないと思うけど……」
/リ ゚O゚)「うーむ……」
マス ゚ o ゚)ミ「ほんならうちの方でもちっと探してみます」
/リ ゚O゚)「おお、それはかたじけない」
マス ゚ o ゚)ミ「そら知らん仲やありませんしそれくらいの協力はしますわ」
(´・_ゝ・`)「……それじゃあこの場は解散しますか?」
( ´_ゝ`)「あっ」
(´<_` )「ん、どうした兄者?」
( ´_ゝ`)「……帰る前にトイレ借りていい?」
( ゚∋゚)「えぇー……」
127 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:52:53 ID:/YcuhCIQ0
___ |.Ю)_) | |.| ~~~~| φ | ,.--.、___ / ̄l'i⌒.i l /.,., // /// '、'-_,'/
( ´_ゝ`)(さて……ふむ……)
( ´_ゝ`)(おっ……?)
( ´_ゝ`)(なぁるほどねぇ……これがあるってことは……)
128 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:53:29 ID:/YcuhCIQ0【民宿 ヨルイカ】 (二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 ////////////////////// /////////////////////// //////////////////////// └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴ ┏━┓│ ┃ヨル┃ |..┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐ ┃イカ┣┥└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘ ┗━┛│ /////////////////////// @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@_ .│ ┌─┬─┐ /゚━━━━━━━━゚/.┏━━┳┳ . │ │ │ │ ┃ ┃┗━┛ ┃┣━━┫┃ ├──┼─┼─┤ ┃ ┃ ┃┣━━┫┃ ─┴─┴─┴─┴─ ━━╋━━┓ ┃│ ̄ ̄|.| ┃
129 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:54:04 ID:/YcuhCIQ0
(´<_` )「さて、二人の話を聞いたわけだが……」
( ´_ゝ`)「どっちも胡散臭いな正直」
( ゚∋゚)「その心は?」
( ´_ゝ`)「まず増田さんだけどさ。感情の揺れが少なすぎるんだよね」
(´<_` )「……そうだったか?」
( ´_ゝ`)「表情こそ変えてたけど内心は全然波立ってなさそう」
( ゚∋゚)「それは……そんなことあります?」
(´・_ゝ・`)「あんな話題だったのに?」
( ´_ゝ`)「もっと決定的なのは次だ。あの家にあるはずのないものがトイレにあった」
(´<_` )「えっ?」
( ゚∋゚)「あっ……まさか」
( ´_ゝ`)「生理用品。盛岡さん、あの家って男と婆さんだけだよな?」
(´・_ゝ・`)「……うん、増田さんとお手伝いの宮下さんだけ。なら一体……」
( ´_ゝ`)「ここまで来たら一つしかないだろ。弘子さんは、あの家にいる」
130 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:54:41 ID:/YcuhCIQ0
(´・_ゝ・`)「馬鹿な……!」
(´<_` )「……ちょっと早計じゃないか? 愛人でもいるのかも」
( ゚∋゚)「田舎町ならすぐ噂になりそうっすけど……そういった噂は?」
(´・_ゝ・`)「……そういえば、一時期あったよ」
( ´_ゝ`)「えっ、マジ?」
(´・_ゝ・`)「清浦さんとデキてる、って噂」
(´<_` )「それは……」
(´・_ゝ・`)「清浦さん、こっちに来てる時は割と増田さんの家に通い詰めだからね」
( ゚∋゚)「それは仕事上、町長と話し合う必要があることは多そうっすけどね」
(´・_ゝ・`)「そうなんだよ。最終的に宮下さんが否定して噂は収まっていったんだけど」
(´<_` )「うーん……」
( ´_ゝ`)「どのみち、同棲してるんでもなきゃんなもん置かないだろ」
(´<_` )「それもそうか」
131 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:55:18 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「しかし二人の距離が近いってのはますますクサいな」
(´・_ゝ・`)「清浦さんにも何か?」
( ´_ゝ`)「言動全てが演技臭く感じる」
(´<_` )「正直口止めされててそんなポロっと出ちまうような人間じゃ地域に信頼されないしな」
( ゚∋゚)「そっすね。平気で約束破るような余所者が歓迎されるとは思えない」
(´・_ゝ・`)「……うん、清浦さんは義理堅い人だよ。だからね、やっぱり疑ってしまうよね」
( ´_ゝ`)「清浦さんがクサいとなればうみねこの家の怪しさも一気に増してくる。 弟者、オカルト勢に照会頼むわ。神社の方もついでに」
(´<_` )「今やってる。宛先はこっちの判断で決めるぞ」
( ´_ゝ`)「流石」
(´・_ゝ・`)「しかし、帰ってきているなら。どうして増田さんはそれを隠して……?」
( ´_ゝ`)「これ完全に妄想レベルの直感なんだけどさ。彼女が失踪した理由と関係してると思う」
(´<_` )「だな。仮に理由が虐待とかだったとしたら……家出の罰とか称して軟禁されてても違和感はない」
(´・_ゝ・`)「そんな……!?」
132 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:55:53 ID:/YcuhCIQ0
( ゚∋゚)「うーん……それなら帰ってくるとは思えないっすけど……」
( ´_ゝ`)「例の感染症で死にかけて故郷が懐かしくなった、ってのは全然ありえると思うぞ」
(´<_` )「もしくは……何かオカルト的な理由なのかも」
( ゚∋゚)「オカルトっすか……神社の娘だし、なくはないのか……?」
(´<_` )「もう一つありそうなのは、清浦さんに脅された」
(´・_ゝ・`)「あっ……」
( ゚∋゚)「うわ、いかにもありそうなの来ましたね。もうそれで決まりじゃないっすか?」
( ´_ゝ`)「組織力を持ってる愛人から帰るよう脅されて、か。筋書としては十分。 愛人じゃなかった場合、清浦さんの動機がわからんが」
(´<_` )「俺、それこそオカルト的な理由なんじゃないかと思うんだが……」
(´・_ゝ・`)「それは?」
( ´_ゝ`)「……生贄、とか……?」
(;´・_ゝ・`)「!?」
133 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:56:31 ID:/YcuhCIQ0
(´<_` )「以前関わった事件で、竜宮会というカルト教団の関係者が少女を何人も生贄にしていた、ということがありまして」
( ´_ゝ`)「竜宮会は海に関係するイカレたカルトで、ここも海辺……」
(;゚∋゚)「うわぁ……」
(;´・_ゝ・`)「まさかそんな……流石に……!」
( ´_ゝ`)「だから言ったっしょ、妄想レベルだって」
(´<_` )「だが、正直可能性はあるな……その場合増田さんと清浦さんの関係性が謎だが」
( ´_ゝ`)「まさか由緒ある神社の神主が竜宮会ってこともないだろうしな……マジで愛人だったりして?」
(´<_` )「虐待していた娘を愛人の為に生贄に? 根野さんが聴いたら助走つけて殴りそうだな」
( ゚∋゚)「……どっちみち確証ないと何ともっすね」
(´<_` )「そうなんだ、何かしら確証を得る必要がある」
( ´_ゝ`)「もしくは、もう手っ取り早く娘さん誘拐でもしに行くか?」
(´<_` )「あっ!」
( ´_ゝ`)「えっ?」
(´<_` )「……もしかしてそれ、失踪当日ここに泊まってた冨竹風の不審者もそうしたんじゃ……?」
( ゚∋゚)「なんだろう、何の根拠もないのに凄いしっくりくるっすね……」
134 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:57:08 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「……生贄にされようとしていたのを特課の人間が救出した?」
(´<_` )「筋、通ってね? 一人で神奈川まで家出ってより」
( ´_ゝ`)「確かに……いや、特課なら元凶の方を対処するだろうから、 あくまで境遇を不憫に思って家出に協力した、ってとこか」
(´<_` )「サラっとそこ協力できる時点で只者じゃないが、確かに特課とかではなさそうか」
( ´_ゝ`)「案外探偵だったりして?」
(´<_` )「……娘さんから依頼を受けて、とか? うわ、俺らやりそう」
( ゚∋゚)「……なんか暫く会わないうちに随分色々、ヤバい事件に出くわしたみたいっすね」
( ´_ゝ`)「「それほどでもある」」(´<_` )
(´・_ゝ・`)「うーん……いまいちついて行けてないけど、本当に彼女が軟禁されてるなら……」
( ´_ゝ`)「まずは当人に話を聞かんことには、って正直思ってる」
(´<_` )「が、それには増田家に潜入しないとか……」
( ゚∋゚)「……警官としては止めなきゃいけないんすけど、うーん」
(´・_ゝ・`)「そうだ、警察。軟禁されてるなら警察に頼ればいいんじゃ?」
135 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:57:42 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「ご家庭内のことって中々動けないんだわ、警察」
( ゚∋゚)「ですね。本人が訴え出たりでもしないと……」
(´<_` )「それでも警察動かなくて殺されちゃったとかも実際過去にあったしなあ……」
(´・_ゝ・`)「むぅ……」
( ´_ゝ`)「なのでやっぱり潜入かな?」
(´<_` )「盛岡さん、増田さんが家を空けるタイミングとか心当たりないですか?」
(´・_ゝ・`)「うーん……今日は休みだからね、正直わからないな」
( ゚∋゚)「飲みに誘って貰うとかどうっすかね?」
(´・_ゝ・`)「あ、それは良いかも。でも探偵さんが来ないならカバーストーリーがいるかな?」
( ´_ゝ`)「今日は部屋呑みの気分だ、って感じで酒とか色々買い込みに行くか」
(´<_` )「まあそんなところだろうな」
( ゚∋゚)「で、暇になった盛岡さんが増田さんを飲みに誘う、ってことっすね」
(´・_ゝ・`)「……うん、悪くないと思う。じゃ、ちょっと電話してみるよ」
136 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:58:18 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「さて、オカルト勢の方はどうだ?」
(´<_` )「うむ、どちらも決定的なものはないな。神社は「今代になってから町外での評判がいまいち」、 うみねこの家は「竜宮会と繋がりがある可能性あり」ってとこか」
( ´_ゝ`)「可能性ってもなあ……どっちも海だしそりゃ何かしらありそうだよな」
(´<_` )「どの程度なのかが問題だが……特課の監視対象ではないらしいからそこまでではなさそう」
( ´_ゝ`)「でもなあ……繋がってると考えると雨霧さんの生ゴミ発言が納得できるんだよな」
(´<_` )「……竜宮会に家族を殺された、と?」
( ´_ゝ`)「更に言えば弘子さんの方の推測を重ね、自称大学教授の外国人が彼女を助けたとしたら」
(´<_` )「で、復讐のために帰ってきたってか? 復讐って言うには嫌がらせレベルのようだが」
( ´_ゝ`)「……研究、ってもしかして調べてるんじゃないか? きっとまだ確証ないんだろ」
(´<_` )「あー……何の根拠もないが綺麗に繋がっちまったぞ」
( ´_ゝ`)「案外彼女、情報収集のために今の俺らの動きを監視してるかもな……」
(´<_` )「尾行されて二人とも気づかないって……まああるか、土地勘ないし」
( ´_ゝ`)「筆府ならともかくな」
137 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:58:55 ID:/YcuhCIQ0
(´・_ゝ・`)「戻ったよ」
(´<_` )「どうでした?」
(´・_ゝ・`)b「オーケーだって」
( ´_ゝ`)b「よっしゃ」
( ゚∋゚)「よかったっす」
(´<_` )「それじゃあ潜入は今夜決行か」
( ´_ゝ`)「いやその前に腹ごしらえをせねば」
( ゚∋゚)「食わないと力出ないっすからね」
(´・_ゝ・`)「あ、買ってくるなら良い店があるよ」
―――。
138 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 22:59:31 ID:/YcuhCIQ0
…………流石食事中……………………………
( ゚∋゚) ズー ( ´_ゝ`)ズー (´<_` )ズー (っ. 川 .o (っ 川.o o 川⊂) ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄ `ー―′ ̄\
…………………………流石食事中……………
139 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:00:08 ID:/YcuhCIQ0 + ゚ . + . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。 . . ゚ . o ゚ 。 . , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。. . 。 。 *。, + 。. o ゚, 。*, ゚ o . 。 . . , . , o 。゚. ,゚ 。 + 。 。,゚.。 ゚ , , 。 . + ゚ 。 。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚ 。。 . .。 . 。 ゚ ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . 。 . 。 . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. . . 。 . . . . . 。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。 , .。 ゚ 。 ゚ . +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚. . . . . 。 . . 。 。゚. 。* 。, ´。. 。。. ゚。+ 。 .。 . 。 ゚ , . 。 ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 . 。 . ゚ .゚ ゚ 。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 。゚. 。 . . , , .゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 。 . , ゚ ゚ 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚., . ゚ , 。 。 . . ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。 ゚゚` .゚ .゚. ゚. . ゚ . ゚ . , . . . 。 ゚ . . . . , 。 . . , . 。 ゚ . 。 , . . , . .
140 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:00:44 ID:/YcuhCIQ0【千手神社】::: i ;川: :.|:, :,':,;':,;',.:' :. ,: ';:';, ,: ,ゝ` , '; :. '` :, :' 、ゞ´ ,ソ:,:' ;. ;,: ゝ|゙.:.|:,、: :|、:j i; : : :::: :: ::i ;!州: :!:;,:ゝ、;.:' :. :,ィ:';: :, :,.イ ` ,:、` :, :',.:`:Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:, | ` ::| ::| !: :: : ::::. :|. :!ノ :!:.:!::..,ゞ:, 、 :. :,:' ;. ;,: ゝ ,.:'` :, :'´ ,‘ ,,;::!:.,ゞ;,: ,ぐ ゞ|:, 川;.::| ! 川 : :: :|..:川人:!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :': ゞ` .、 シ` :, :',.:` :. ノ:;,;':,:'`:,: ,:, :,':,;;:';i ,:,:,ゝ| |: : ::: ::. ::i从::川::|: .| !:.,:!:, :,.ィ:, ): :,ゞ`::.、,,、 ,,- 、ソ` :, :' ´ ,ソ!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :' :,、 ハ:|,,-,、 : :.!;:川:《:!::!゙|ゞ;::!:.,ゞ;,: ,ぐ:.、ー――――――――`;シ` :, :'―:,` :,そ― ;`り‘ ,,:,:':,: :,く:, :,: ゙:く≦ソ : :: 《:川: ! | |::;|:;':,:ゝ:,.、:、 |::弍ニニニニニニニニニぞ; :' ` ,: : :, 、ニ!:, ,.:` :´ ,ソ',.:' :. ,: ';:';, キゞ : i !: ::|リ:! |.:i:.|;;:':Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:,`ー―― ┐┬――弍ミ:x.、 ;, : ' ` :,シ`:, :i :.そ:, 、;,;':,:'`:,: , : :|`´ 川 .!.: :|ソ::!゙川 !:,';;':ゞイ:i:!` 、:,: ,:ゞ-` .! | ーイ:.,':`;, :' , '`ゞ,.:` :´ ,ソ:, :,':,;':,;',.:' :. : :! / :!:! !:.: :|ソ::!゙川 !: |:|ゞぐ`;|:,、:゙|:,ゝ | ̄ ̄ ̄i .! ̄ ̄ ̄戈ゞ;'`:,:: , ̄: ., ::‘,,! ,:, ,,!:,';;':ゞイ:i:!`ー升≧=≦: ::|リ:! |.:i:.|`:!:!:,:':,ゞ,;'; ,:ゞ;,:':,ゝ . ̄ ̄ ̄! | ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、:;. ` :, :':. ̄,;:`|: ,|,.:` :´ ,ソ::,'`ヾ、,..イ : :`ヾ: 《:川: ! | |,;'|:|;:'´`ヾ! :!`| |` ! | ´ゞ:., :, ::|戈;: |`゙|戈‘.:|:.::i !戈:!:;\ : ::!: :.!;:川:《:! i∧.|:|`` ! :! .! ! |::::トァ ´`ン`::,|:.,!; :'_|:| |`:、シ!: :|:i:|: : :|川戈マ. ::i从::川: ∧.! .| :| .| | . マ二/:::! i `シ"|: |` |!|:| ri===ァ!: :|:i:|: i :|!:|.!: :.`\ :|..:川人:!: :'i .!∧.! ! .|:..:|!:: |::| ,n.::;__j:::|戈!|:|:r.!: :i´ :!: :|:i:| i; ;|: !j: :l: : : ヾ:. :|. :!ノ :!: i : ::, ! .|| | .|.:.:|!:: |::| ,,≦圭ハ|.:!.」_;L;|≧!|.|: :|:.::| :|: :j: :! !:,:| !: ::! : : :: ::i ;!州゙人: ∧ | __|| | _.|:.:.|!:: |::ト=イ,,゙ ´゙゚゙゚´ ̄:|.:::|` .!|:|: :|:.::| :|:..:|:!j l: :j ::| ノ!: : : :::: i ;川,': :∧ : :,二二||二二二 .,ィ:.:.::|:.:.|!:: |.:|´ ├┤ヾ,,'!|.|: :|:.::|: :.|.: 川: : /,./ :./ : : :: 人: ;,: !:. :. ∧ ∧ || ___ l: : :.::.|:.:.|!:: |;;|:.、 ├┤ミ,.」|:|: :|::..| ,.;|:/:./:.:/ ./ ,ノ : : : :/: : :\:∨: : :∧ ∧ ̄ |_|_,オ≧=- .|:.:.|!:: |.: / ´ヾ``!ー=!: :!: :| `7::/ :,:'.::/ / ,.イ : :: :: :: :.∧:∨: : :.:\::\ <≧≡彡':|:.:.|! / .:/ `ヾ、≧::! .:|:,/≦イ_,ノ´ ,./ ! : :: : : : : :∧::\: : : :.:\::\ `ヾ 三>、゙|/ .:/ 弌x、:`゙゚´>=< : . ,.イ: : :| : : :ノ:. :./`ヾ: : :\、: : :.\::≧= 、 ミ圭彡/_.:/ `ヾ`ヾ从三乂≧=ヾ、ノ :,,:,.イ´ `ヾ:_:_!`ー≦:∧ ̄`___ _,,´ .イ \!艾≧三≧≦彡イ :|:., ,.ィ , _ ,,―< .ノ!-仝=イ 又彡イ≦三≧≡!人i/,.'´, < ̄ ̄>< >'::´ ̄|:..:|ノ `ヾソ戈三≦≧三
141 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:01:21 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)「よし、クックルは外で見張っててくれ」
(´<_` )「緊急事態の合図は打ち合わせ通り防犯ブザーで」
( ゚∋゚)「……ここで一人で待ってるの地味に怖いっすね」
( ´_ゝ`)「降りるか?」
( ゚∋゚)「いやー……ここまで来てそれはないっすわ」
(´<_` )「頼んだぞ」
( ゚∋゚)「先輩たちこそしっかりお願いします」
(´<_` )「ああ、兄者がふざけてたらしばいとく」
( ´_ゝ`)「俺の扱いェ」
( ゚∋゚)「日頃の行いっすね」
(´<_` )「さて……緊張も解れたところで」
( ´_ゝ`)「行くか……」
―――。
142 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:01:58 ID:/YcuhCIQ0
. , -- 、 { ト, \¨´ \------- 、 / \ \_,,.、丶´ \ / \ \ / \/ \ \/_/ ∨ |\ .\∧ ! ___| \ \, | U \_>―=ミ、_| ___〉 、\_______,,.、丶´ ̄ . \ \ \ \ \ \ \
カチャッ……
( ´_ゝ`)9m ヨシ! m9(´<_` )
143 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:02:34 ID:/YcuhCIQ0【一階廊下】 | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴‐\ | | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ | ┌――‐\\| | l_________,| | l_________」 | l___ \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|___________|___________|____  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´_ゝ`)(明かりが着いてたのは昼間行った居間だけ……たぶん使用人はそこ。 それを踏まえた上で……やっぱ二階からかな?)
(´<_` )(流石に一階にいるにしてはさっき警戒感なかったし、たぶん二階だな)
( ´_ゝ`)9m(階段行くぞ)
(´<_` )コク(兄者も同じ考えのようだ)
144 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:03:12 ID:/YcuhCIQ0【階段】 | | ::::::::: / / .:.:.:.:.:.:. |______| | |:::::: / /.:.:.:.:.:.:.:/ | | |/ / / .:.:.:.:.:.: |´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | / ./ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:|_______,| | / | ̄|:.:.:.:.:.:.:./ | | / | |:.:.:.:.:.:.:|´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | / | |:.:.:.:.:.:.:|_________,| | / | |:.:.:.:./ | | / | |:.:.: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | / | |:.:.: |_________| | / | |:/ | | / | |´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|_________|/ |_|___________,|___
145 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:03:48 ID:/YcuhCIQ0
-┼-’’ | - ヽ- | ・ ・ ・ . ヽ_` ヽ_/
-┼-’’ | - ヽ- | ・ ・ ・ . ヽ_` ヽ_/
( ´_ゝ`)(五月館と比べたら気楽なもんだな……弟者がいるからか……)
(´<_`;)(うぅ……緊張する……)
146 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:04:24 ID:/YcuhCIQ0【二階廊下】 | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐ | | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴‐\ | | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ | ┌――‐\\| | l_________,| | l_________」 | l___ \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|___________|___________|____  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´_ゝ`)φどっから行く?
(´<_` )φ奥
( ´_ゝ`)コク(まあそうなるよな、隠すなら奥だ)
(´<_` )コク(……行くか)
147 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:05:00 ID:/YcuhCIQ0
-┼-’’ | - ヽ- | ・ ・ ・ . ヽ_` ヽ_/
-┼-’’ | - ヽ- | ・ ・ ・ . ヽ_` ヽ_/
( ´_ゝ`)(下に聞こえかねないから一応気を付けておかないとな……)
(´<_`;)(そーっと、そーっと……)
148 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:05:35 ID:/YcuhCIQ0__________|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::□|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::U|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 0 |||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
149 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:06:11 ID:/YcuhCIQ0
( ´_ゝ`)(おっとぉ、外鍵……これはビンゴじゃね?)
(´<_` )(軟禁どころか監禁か……こりゃ一層キナ臭くなってきた)
. , -- 、 { ト, \¨´ \------- 、 / \ \_,,.、丶´ \ / \ \ / \/ \ \/_/ ∨ |\ .\∧ ! ___| \ \, | U \_>―=ミ、_| ___〉 、\_______,,.、丶´ ̄ . \ \ \ \ \ \ \
カチャッ……
(;´_ゝ`)(おし、そーっと……)
(´<_`;)(さぁて何が出るか……)
150 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:06:48 ID:/YcuhCIQ0【外鍵付きの部屋】 i゙ ゙̄i /___ヽ || ! ,.、 || ゚ .| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | | || | |\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ⊆⊇ i_i\ノ´ー-'´゙ ゙̄`ー-'´, -- `ー、 ヽ ´  ゙̄`ヽ ゙̄、 \ヽ\ヾ ; ! ヽ \ヽ\ `゙ ´ ゝ- \ゝ`ー───── `ゝニニニニニニニニ '-゚
151 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:07:23 ID:/YcuhCIQ0
(;´_ゝ`)(!! 明らかにいるよな、あのベッド)
(´<_`;)(うわ……マジで監禁か……)
「……お父さん?」
(;´_ゝ`)「「!!」」(´<_`;)
「別に逃げたりしないから、鍵は外してくれない?」
「……また犯しに来たの? いいよ、どうせ抵抗しても無駄だし……早くして」
「でも、絶対に協力なんてしないから」
「だって……」
152 : ◆KDJGUfbY2o [] :2022/08/14(日) 23:08:01 ID:/YcuhCIQ0
「腐っても、私は千手の巫女なんだから」
Case7「千手烏賊の夏」 Day2C「千手の巫女」
To be continued...