74 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:16:47 ID:nf6dnQx20前回のあらすじ・わ、私は007……B-1地区の007番です・ここで俺らに出会ったのはマジで運がよかったな。こっちも助けるから、そっちも力を貸してくれ・っ……!?
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | 流石だよな、俺ら | \_ _____ __/ V V d( ´_ゝ`)人(´<_` )b \ /. \ / l l l l //l | | l\\  ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | | | ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ | |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
75 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:17:20 ID:nf6dnQx20Case12-Day6,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.'.'.': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '.'.'.'.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.'.'.'.' : : : : : : : : : : : ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : '.'.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.': : : : : : : : : : : : : : :、vw::=:=:=≡≡=:=:=:w:z;ィ:v:,: : : : : : '.'.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : : : : 、vゞ:'ヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:".:.イ vィ;';'; : : : : '.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : : : : 、vヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:"イ 'ィv,: : : : : '.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : ミxヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>-‐-<.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.彡;ィ : : : : '.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : ミ:ヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y'´::::::::::i::::::::::ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'彡,: : : : '.',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : :ミxゞ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._/::::::::::::::::||::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.';v'ィ: : : : .',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.' : : : : : : : :ミx゙`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.-=:::::;、::::::::::::::::::||::::::::::::::::::.ー-.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:."'ィ; : : : :.',',',',',',',',',',',',',',' : : : : : : ミイ".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄人 :::::::::::::||::::::::::::::::.-─  ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.彡 : : : :',',',',',',',',',',',',': : :_:_:,,::斗弍=‐-: : :.: _:_:_:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:乂:::::::.....i:::::::::::::.ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'彡; : : : ',',',',',',',',',',',;': ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : :  ̄: : `: ¨: :¬:=:―:-` =--‐―':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i彡ィ; : : .',',',',',',',',',',,',',',',',',',',',',',',',',',',',',' ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`: :ー-:::.:_::::::::;.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}爻ハ:_ : : ',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',' ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`:・:┴:-: : :-:―:一彡'゙ ̄:`: : : :.',',',',',',',',',,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',', ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ; ; ; ; ; ;,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','
76 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:17:54 ID:nf6dnQx20
<(' _';<人ノ「い、今のは……!?」
(;´_ゝ`)「視線、か……?」
(´<_` )「何だ、どうした?」
(;´_ゝ`)「地流さん、アクティブ探知頼む」
爪゚ー゚)「ふむ。……これといった反応はないね」
<(' _';<人ノ「ということは、超長距離……?」
(;´_ゝ`)「いや、木々の多いこの視界でそれは……」
爪゚ー゚)「透視系の魔術、とか?」
(´<_` )「……見られてたってのは間違いないのか?」
<(' _';<人ノ「恐らく……」
(;´_ゝ`)「右に同じ」
(´・_ゝ・`)「……空、とか?」
(;´_ゝ`)バッ!
77 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:18:27 ID:nf6dnQx20::::::::::::::::::::::::::::.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . . . . . . . . 。 . . .::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . _,. -―- .,_ . ゚. . . ゚ . + .. .::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .. . . . ,. ' .,,,::::;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::..` 、 . + . . .::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . ,. '゙;:::::"''''' ::::: ::::..."'':::::''::''::;;;: ` .、 . . . ゚ . . .:::::.:.:.:.:.:.:.:.: . . . . , ':::::::::'' ,;;;;;;;;;;;:::::::::::::. ;;;;;;;::;,. .ヽ ゚ 。::.:.:.:.:.:.:. . . . . ,.':::::::::;;;::::;;:::;;;;;;;;:::::::::::::::::::..,;;;:::::::::;;:";;. ヽ . . . . ゚ .:.:.:.:.:.: . . . ,.';::::::::::.:.:.:.::..;;;;;;;;;;:::::::.:.:.:.:::.:.:;;;:;:;;::;;:::::::. ,. . '., . . * . 。:.:.. . . . /;;;;;;;;;;;:;:;::;;;:;:;::::;:;:;::::::::::::''",,..,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:::::,,. .;;;;;;;,. ', 。 ゚ . . . .:.:. . . ,'::;;;;;;;;;;;;;:: : ;:;:;::;::.:::::::;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;:;:;:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:: ";;;;;' ', . . 。 ゚ .:. . . ; ';;;;;;;;;;:;:;:::,,:::::.:.:.:.::::::::;:;;;;:::::.:.:.;;;;;::::::;;;:;:;;;;;;;;;;;;;::::::., ;;;. ; + . 。. .. . { ,. ';;;;;;;;;;;;;;:;:;::::::.:.:.:..:::::::::.:.:.:::.. '';;;;;;;;;;;'''';:';;:;:;;;;;::::.. } . . . . ', :;;.';;;;;;;;;;;:;::;:;:::::;:;:;::.:.::;:;:. ::;;;;;:::: '::;;;;;;;;;;'''::: ; . 。 + . . , ';:;;:;;:.:.:;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;::::.. ";;;;;;: "'';:;;::::. ,' . . ゚ , :::::: ,;;;;;;;;":;:;:;;;:;;;;;;;;;: ';;;;;;: '',:;;;''::: ,' 。 ゚ . 。 ... '., ':;;;;;:;:;:;:;;.;;;;;;;;;;;::. '' / . .. 、 ..'':.:. ::::::.:. '' ,.' . * 。 . 丶 ;;. '',. / . . . \ ::,. ,. ' ゚ + . ' , , '゙ ゙ 、 ,,,,,,_____,,,,... ''"
78 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:19:00 ID:nf6dnQx20
(;´_ゝ`)「……何もないな」
<(' _';<人ノ「ないですね」
爪゚ー゚)「うーん……上空も探ってみたけど、やっぱり何もなさそうだ」
(´<_` )「二人の気のせいってことはないのか?」
( ´_ゝ`)「ぶっちゃけありえる」
<(' _'<人ノ「この状況ですからね……。動物か何かの視線を勘違いした可能性も」
( ´_ゝ`)「殺気とか悪意は感じなかったしな……案外そういうオチかもしれん」
(´・_ゝ・`)「で、どうするんだい? 移動する?」
( ´_ゝ`)「いや……やめておこう。今々こんな所で発見されるようじゃ、逃げてもすぐ捕捉されるのが目に見えてるし」
<(' _'<人ノ「そう、ですね……。ここは体力を温存しましょう」
爪゚ー゚)「……じゃあ、僕らは予定通り寝るかな」
<(' _'<人ノ「そうしてください」
( ´_ゝ`)「何かあったらすぐ起こしてくれ」
(´<_` )「任せろ」
―――。
79 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:19:33 ID:nf6dnQx20,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: . ..;;., ` 、 ' ,,.;. ; :., .. .''... .. ' ..;,):.,, ‐― ○ - ‐ '' '.': ;,::. . ..., ;) , ' ヽ .''.:.:´⌒`.: .: ... . ...,. . ,; ,. ヾ.''':. .,'''.:;. .:: .'. ,.:,; ...,; '' , '-'' ' ' ー'' ー ''' '' .:: ..'...:⌒` : .: ..,,;., .: ...:::⌒` '' '.':. .,.; ,.. ( .: .....: ...:.: .: ⌒` .: ..:.: .: ... . .:.:. (., .: ... : . .: . ::: ....::.. : . .: ... .. . ` . :. .;;, .:;. . . .: . ..:: '' ' 'ー ''' '' ―''' '' ‐-''
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80 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:20:07 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「結局何もなかった、か」
(´<_` )「明け方とかちょっと不安だったが」
<(' _'<人ノ「やはり、勘違いだったんでしょう。泳がされているというのも考えにくいですし」
(´・_ゝ・`)「どうだろう。彼らの思考を僕らの常識で測り切れるのかな?」
( ´_ゝ`)「一理ある。……うーん、とはいえ打つ手がないしな」
<(' _'<人ノ「もしそうだったとして、放っておくしかありませんね……」
(´<_` )「こっちの探知の範囲外から遠視かけてくるような相手なら、どのみち逃げ切れんか」
( ´_ゝ`)「そうなる。よってその可能性は度外視する」
爪゚ー゚)「相変わらず良い割り切りっぷりだ」
( ´_ゝ`)「考えてもどうしようもないことに脳のリソースを割きたくねぇ」
(´・_ゝ・`)「道理ではあるけど、そこまで割り切れないなあ」
(´<_` )「……それで。じゃあ、予定通り食料調達か?」
( ´_ゝ`)「ああ。それと、可能なら集落方面に偵察にも行きたい」
(´<_` )「……大丈夫なのかそれ?」
81 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:20:40 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「レモナの話によれば、B地区は恐らくいけるはずだ。 信徒が急に訪れるなんてこともそれなりにあるようだからな」
爪゚ー゚)「逆に、鉢合わせしそうで怖いねそれ」
( ´_ゝ`)「無論そのリスクはあるがな。今のままじゃ敵の動きを察知できんし、今後のことを考えるともっと情報が欲しい」
<(' _'<人ノ「まあ、案外大丈夫なのでは? 問答無用で襲い掛かってあちらが偽物ということにしてしまえば」
(´<_` )「何言ってんだ美和ちゃん、戻ってこなきゃ普通にバレるだろ……」
爪゚ー゚)「ふむ、とっちめた上で夢の臨界かけちゃうのはアリかな? 情報も取れるし、誤魔化しもうまいことできそう」
( ´_ゝ`)「アリだな。その手があれば遭遇リスクもそこまで怖くはない」
(´<_` )「うまいことコントロールできるかは懸念だが」
爪゚ー゚)「相手の内面にかなり左右されるからね。まあ誤魔化す程度ならいけるでしょ」
<(' _'<人ノ「わたつみの兵がいた場合が厄介ですね。あれにも効くんでしょうか?」
( ´_ゝ`)「……それは正直怪しいと言わざるを得ない」
(´<_` )「ポイントはそこか。早期発見できないと厳しいな」
爪゚ー゚)「まあ、魔力隠蔽なんてしそうにないからパッシブですぐわかるさ。問題ない」
82 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:21:15 ID:nf6dnQx20
(´<_` )「……そういえば清浦さんが言ってたな。あいつら隠密には向かないって」
( ´_ゝ`)「見たまんまで助かる」
爪゚ー゚)「そこの裏も取れてるなら、リスクは対処可能なレベルまで落とし込めるね」
<(' _'<人ノ「では、まずは食料調達。その後、B地区に偵察ですか」
( ´_ゝ`)「うむ。そうと決まればパパッと食料調達しちまおう」
(´<_` )「そうは言うがそうパパっといくものか?」
( ´_ゝ`)「カロリーベースでのメインは魚介になりそうだから盛岡さん次第」
(´・_ゝ・`)「いや、漁は割と運次第なんだけど」
爪゚ー゚)「だ、そうだけど?」
( ´_ゝ`)「まあ、駄目なら鹿でも探すか。昨日も川で見かけたし」
<(' _'<人ノ「そちらも見つかるかはわかりませんけどね」
(´<_` )「結構自然は豊かな感じだし、意外と何とかなるかもな」
( ´_ゝ`)「ちらっと川行っただけで鹿と狸とトキがいたくらいだからな」
(´・_ゝ・`)「確かに、そう考えると川や海も生き物が多いのかも」
83 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:21:48 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「レモナ。実際のとこ魚介の取れ高とかはどんな感じなんだ?」
|゚ノ ^∀^)「トレダカ?」
爪゚ー゚)「魚が獲れなくて困る、なんて話は聞いたことあるかな?」
|゚ノ ^∀^)「ええと……ないです」
(´<_` )「そもそも食べ物が少ない……ってことはなさそうだ、な」
<(' _'<人ノ「累次くん」
(´<_`;)「えっ?」
爪゚ー゚)「ふっ、どこを見て言ってるんだい?」
(´<_`;)「や、そんなつもりは……」
<(' _'<人ノ「……やっぱり、大きい方がいいですか?」
(´・_ゝ・`)(心配しなくても貧乳派でしょ、彼)
( ´_ゝ`)「馬鹿を言うな、弟者は妹者に欲情するロリコンだぞ?」
<(' _'<人ノ「いくらピーちゃんでも累次くんは渡しませんよ?」
(´<_` )「兄者、ちょっと黙れ。美和ちゃんはちょっと落ち着こうな?」
84 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:22:41 ID:nf6dnQx20
(´<_` )「俺が信じられないってんなら殺せ。美和ちゃんに殺されるなら本望だ」
<(' _'<人ノ「えっ?」
( ´_ゝ`)「自分からもっとややこしくすんなアホ」
爪゚ー゚)「だよね。どれだけ美和の乳が好きか熱弁でもすればいいのに」
(´<_` )「黙っててもらえます?」
(´・_ゝ・`)「……いやあ良い天気だなぁ~」
|゚ノ ^∀^)「???」
( ´_ゝ`)「おっ、そうだな。実に良い天気だ」
爪゚ー゚)「そうだね。絶好の狩猟採集日和だなぁ~」
( ´_ゝ`)「というわけで先に行ってるゾイ」
爪゚ー゚)「美和、レモナのこと頼むね?」
<(' _'<人ノ「えっ?」
( ´_ゝ`)/「さあ出発進行だ、地流さん、盛岡さん」
(´・_ゝ・`)「え、あ、うん……」
85 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:23:15 ID:nf6dnQx20
(´<_` )「……美和ちゃん」
<(' _'<人ノ「は、はい」
(´<_` )「俺は、兄者流に言うなら君に片腕を捧げているつもりだ」
<(' _'<人ノ「ん……」
(´<_` )「加えて、敢えて俗なことを言うなら……」
<(' _'<人ノ「……言うなら?」
(´<_` )「君の全てが好きだ。凛々しい顔も、素晴らしい張りの小さな胸も、引き締まった腹筋も。 貴き志も、その強さも、うまいもんにがっつくとこも、意外に嫉妬深いとこも、全てだ」
<(' _'*<人ノ「……」
(´<_` )「正直今でもわからない。俺なんかが君のパートナーで良いのかって」
<(' _'<人ノ「いいえ。累次くんが良いんです」
(´<_` )「兄者がいなきゃ何もできない陰キャだぞ?」
<(' _'<人ノ「真理男くんがいなければ私を助けてくれなかったんですか?」
(´<_` )「いや……それは、ない」
<(' _'<人ノ「だから大好きですよ、累次くん」
86 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:23:49 ID:nf6dnQx20,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.'.'.': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '.'.'.'.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.'.'.'.' : : : : : : : : : : : ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : '.'.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.': : : : : : : : : : : : : : :、vw::=:=:=≡≡=:=:=:w:z;ィ:v:,: : : : : : '.'.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : : : : 、vゞ:'ヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:".:.イ vィ;';'; : : : : '.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : : : : 、vヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:"イ 'ィv,: : : : : '.'.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : ミxヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>-‐-<.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.彡;ィ : : : : '.',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : : ミ:ヾ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y'´::::::::::i::::::::::ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'彡,: : : : '.',',',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.'.' : : : : : : : :ミxゞ`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._/::::::::::::::::||::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.';v'ィ: : : : .',',',',',',',',',',',',',',',',','.'.' : : : : : : : :ミx゙`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.-=:::::;、::::::::::::::::::||::::::::::::::::::.ー-.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:."'ィ; : : : :.',',',',',',',',',',',',',',' : : : : : : ミイ".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄人 :::::::::::::||::::::::::::::::.-─  ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.彡 : : : :',',',',',',',',',',',',': : :_:_:,,::斗弍=‐-: : :.: _:_:_:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:乂:::::::.....i:::::::::::::.ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'彡; : : : ',',',',',',',',',',',;': ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : :  ̄: : `: ¨: :¬:=:―:-` =--‐―':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i彡ィ; : : .',',',',',',',',',',,',',',',',',',',',',',',',',',',',',' ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`: :ー-:::.:_::::::::;.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}爻ハ:_ : : ',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',' ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`:・:┴:-: : :-:―:一彡'゙ ̄:`: : : :.',',',',',',',',',,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',', ; ; ; ; ; ; ; ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ; ; ; ; ; ;,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','
87 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:24:22 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)ノシ「おーい、戻ったぞ」
爪゚ー゚)ノシ「大漁大漁!」
(´・_ゝ・`)「いやーほんとよく獲れたね」
(´<_` )「うわ、すげーなそれ」
<(' _'<人ノ「流石は元漁師さんですね」
( ´_ゝ`)「よい、しょっと」
ドンッ!
|゚ノ ^∀^)「わっ!?」
(´・_ゝ・`)「いやいや、僕はただ居そうなポイントを教えただけだけどね」
爪゚ー゚)「まさか素潜りで鮫やクロアナゴと格闘した末に仕留めてくるとはね」
( ´_ゝ`)「伊達に伝説の猟師の息子やってねーからな」
(´<_` )「いや猟師であって漁師ではないんだが」
( ´_ゝ`)「そうか?」
(´<_` )「そうだ」
88 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:24:56 ID:nf6dnQx20
、_ ヽ::\_ `\::`\_ \;;:::..`\_ \;;;:::.. \ \;;;:::.. \ \;;;::.... ヽ_ ,);;;;;;:::.. \_ /;;;;;;;;;;\;;::: ::\ ー-―;' ヽ;:: ::;;;ヽ /;;| ノ:: .:;;;;| / ;;;;ヽ/:: .:;;;;;;:|、_ _, イ ;;;;;;;;;;;\, .::;;;;;;:ノ;;:ノ _/:...|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;::/ ̄ /::......... l .::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::/ / ::..........:: : . ::;;;;;;;;;;;;::/ / ::................:: : . ー-( | ::...........::: ..... : .. `\_ _, | ::...:::::: ..... .. :::.. \-――';;;;/_入 ;;....::::: ...:: :. :.  ̄\_;;;;;;\ ......:::: : : `\;;;;;;;;;;;;\(((( | ::::::;;;;;;::::..... ....\-――' ー、 ` :::;;:o,;;;;;;;...........::;:::::;;:;::;;:::;;;;;;;;;;;;)  ̄`ー- 、 ,___,yvvvvv-─' ̄ ーニ二二二 ̄__ノ
89 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:25:29 ID:nf6dnQx20
爪゚ー゚)「いやー、新鮮な鮫は刺身もうまいんだねぇ。初めて食べたよ」
( ´_ゝ`)「俺もだが。思った以上にうまいな刺身」
<(' _'<人ノ「マグロの中トロみたいですね。おいしいです」
(´<_` )「焼きもうまいな。意外なほど癖がない」
(´・_ゝ・`)「鮫は新鮮なら結構いけるよ、足が速いけどね」
( ´_ゝ`)「クロアナゴは山椒焼きにしてみた」
|゚ノ ^∀^)「おいしいです」
(´<_` )「山椒は強いな、多少臭いもんも旨味に変える」
爪゚ー゚)「この山は結構自生してるみたいだね」
( ´_ゝ`)「正直助かる。多少獣臭い肉でも何とかなるからな」
(´<_` )「コショウはそこそこあるとはいえ、香草系は優先的に確保しときたいな。食生活に雲泥の差が出る」
( ´_ゝ`)「ああ。塩は海水である程度何とかなるが、スパイスは割と生命線」
爪゚ー゚)「うまいもん食べないとやってらんないからね、正直」
<(' _'<人ノ「しっかり英気を養って、みんなで脱出しましょう」
90 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:26:08 ID:nf6dnQx20
(´・_ゝ・`)「あれ……? そういえば鮫って食べて大丈夫なのかな?」
( ´_ゝ`)「……言われてみれば。どうなんだレモナ?」
|゚ノ ^∀^)「えっ?」
爪゚ー゚)「レモナの反応が答えじゃないかい?」
(´<_` )「……まあ、禁忌であれば何かしら反応はありますか」
( ´_ゝ`)「あくまで見た目が似ているだけ、ってことだな」
<(' _'<人ノ「レモナさん。鮫を食べるのは問題ないんでしょうか?」
|゚ノ ^∀^)「問題……? ないです。あれが神様に似ていると言うのは」
<(' _'<人ノ「言うのは?」
|゚ノ ^∀^)「とても怒られます。罰、です」
(´<_` )「なるほど」
( ´_ゝ`)「自意識過剰かよ」
爪゚ー゚)「ま、そんなもんなんじゃないかい? 信者数たぶん世界一位の某4文字様も言ってるし?」
( ´_ゝ`)「それ以上いけない」
91 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:26:41 ID:nf6dnQx20,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: . ..;;., ` 、 ' ,,.;. ; :., .. .''... .. ' ..;,):.,, ‐― ○ - ‐ '' '.': ;,::. . ..., ;) , ' ヽ .''.:.:´⌒`.: .: ... . ...,. . ,; ,. ヾ.''':. .,'''.:;. .:: .'. ,.:,; ...,; '' , '-'' ' ' ー'' ー ''' '' .:: ..'...:⌒` : .: ..,,;., .: ...:::⌒` '' '.':. .,.; ,.. ( .: .....: ...:.: .: ⌒` .: ..:.: .: ... . .:.:. (., .: ... : . .: . ::: ....::.. : . .: ... .. . ` . :. .;;, .:;. . . .: . ..:: '' ' 'ー ''' '' ―''' '' ‐-''
;"ヾ; ;"ヾ ;" ;:;:.;:ヾ ノ ;ヾ ;"ヾ ;":;:.;:ヾノ)) " ;"; "ヾ ;" " ;ヾ " ; ヾ ;ヾ ;;;ヾ ";;;ヾ";"" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ;" ;ヾ ;ヾ ; r""ヾ ;))ヾ ;":;:.;:ヾ ; ;ヾ ;ヾ ;;: ノ ;"ヾノ:;:.;: ;ヾ r:;:.;:;":;:.;:;ヾ ;ヾ ;"ヾ ;:;:.:;:)) ";ヾ ":(^);r ;ヾ ; ";:""; ";:;:.;: ; " ;;" ヾ((ヾ:;:.;: ;" ;ノヾ" ; ;:(^) ヾ ;";ヾ ;ヾ "〃;ヾ ;ヾ":;:.;: ; ;ヾr ;;" ..,,
92 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:27:15 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「さて、それじゃB地区潜入やってくぞー」
(´<_` )「それはいいが、どういう設定で行くんだ?」
( ´_ゝ`)「普通に視察という名の悪趣味な遊びに来た信徒様として。レモナの話じゃ結構いるらしいからな」
<(' _'<人ノ「作戦目的は?」
( ´_ゝ`)「正直、家畜の人たちの持ってる情報は必要とは思えん。 信徒の誰かを捕らえて情報引き出したいとこだ」
爪゚ー゚)「メンバーはどうする? 君は確定として」
( ´_ゝ`)「俺と地流さんとレモナで」
(´<_` )「む。それは戦力的に大丈夫なのか?」
( ´_ゝ`)「念話とか探知が重要だから地流さんは確定。道案内としてレモナも確定。 竜宮会の変装は3セットだから他三人は留守番」
爪゚ー゚)「あー……変装の選択ミスったかもね」
(´<_` )「ですね……まあこんなことになるとは思ってなかったですし」
(´・_ゝ・`)「二人いてくれるなら僕としては心強いけど」
<(' _'<人ノ「盛岡さんがいらっしゃれば私達で食料調達もしておけそうですね」
93 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:27:48 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「そうだな。深夜に戻るつもりだから、その時にメシにありつけると助かる」
(´<_` )「わかった、そのつもりで動こう」
<(' _'<人ノ「盛岡さん、よろしくお願いしますね」
(´・_ゝ・`)「どうかな、釣りだと結構運だから……」
(´<_` )「……農耕普及前の人類はさぞ大変だったろうなと実感する」
爪゚ー゚)「だねぇ。穀物は偉大だ」
( ´_ゝ`)「化学肥料もだな。あれはリアルチート」
(´<_` )「化学肥料がなきゃ俺らのうち何人が生まれられたことか。あれこそ人類の叡智そのものだ」
<(' _'<人ノ「世界の人口が5倍に増えたわけですからね……逆に言うと、」
爪゚ー゚)「ある日突然化学肥料がなくなれば、ざっと50億人くらいは死ぬわけだ」
( ´_ゝ`)「まあオーガニックとか意識高いブルジョアの贅沢品でしかないわな。群馬県民はみんな知ってる」
(´<_` )「科学の信奉者としてオーガニック教とは相容れない。宗教戦争になる」
爪゚ー゚)「おや、意外な一面だね。信奉とか一番しそうにないのに」
(´<_` )「人類の力そのものですからね、そりゃ信奉もしますよ。科学のない人類なんてとうに滅びていたでしょう」
94 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:28:22 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「その割にはオカルトとか好きじゃん」
(´<_` )「未知を解き明かしていくことこそが科学だからな。未知を嫌うものではない」
爪゚ー゚)「ふむ、一理ある。実に探偵らしい理由をありがとう」
(´・_ゝ・`)「探偵らしいのかな……?」
( ´_ゝ`)「話が盛大に脱線したが、そろそろ準備に取り掛からんと」
<(' _'<人ノ「行き帰りを考えるとそうですね」
爪゚ー゚)「まずは変装か。レモナ、こっちに来たまえ」
|゚ノ ^∀^)「? はい」
( ´_ゝ`)「パパッとやって出発すんぞ」
爪゚ー゚)「記憶ベースで手伝うよ」
( ´_ゝ`)「正直たすかる」
―――。
95 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:28:55 ID:nf6dnQx20【B-1地区】.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ノ⌒¨¨⌒\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(⌒~~ つ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::( ⌒\.:.:.:.:.:.:.:.:乂___ノ⌒.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ⌒ ⌒ヽ_.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ___ノ ; ⌒\.: : .: : .: : .: : .:ノ⌒'~ _ : .: : .: : .: : .: : .: ,.-ーー- _ : .: : .: : .: : .: : .: : .: : .: : __,, -~~ `"""´⌒ ノ )'"⌒⌒'⌒"´ ⌒'^^""⌒´ ̄ ( ⌒"'ー‐--‐~~''""⌒´-‐‥‥ー-。。_ _,_,_, 。。 --ー‐…iニニニTニニTニニTT-┬──┐r‐vwv,、┌─‐┐,、,、,、,、、 ,、,、,、,vi i i┌‐┐: : : : : :'”~”'i二二i;';'}: : :__r‐(;';');';')‐''":  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´´´´´´´'”~" ' ' 冖¬・ ・‥・ ・¬冖ニ二二i ̄ ̄'”゚ '' ・*+ 。。_. . . : : : : : : : : : : (;';')ー'′. . . . . : : : . . . . : : _{;';';';'}。。 + ‥ ・ '' " ”'”~" '' ・*+ 。。 . , __. . : : : : : : :: : . . . . : : : : : ”~゚" 冖¬・・…‥ + + + + ‥ ・ ・ ¬ ' "" `'ii'´ : . . . : : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : . : . ._,_,_, 、。。 + + ‥.:.:. . . . . : : : : .:.:.:.::(;';';'). . . : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : . . . . __,_,_,_, 。。。。 + + ‥…・ ・¬冖 '' ”. : . : . :/: : ./: :/i/i:i:i:;:;:;, , ,_,_,_, 。。。 + + ‥・ ・ ¬¬冖冖 '' '' " " / ゚ ゚ “””  ̄ , . : . : . : , : . , . :./: ./:/|/|, /|//|/|/|/VVVィィノ|///""゚゚~~ ̄,. : . : . : /: . : . :/: . /i: :, : . /, :/ /iノ:|; v/:|:./|.:.:v:/|ノしィVV/|/从/|/|//|//|//.:/://://:/.:/://.:/:/: /!:/!//iノ!v; ; /!/!/!.:/|/i/:/ノ(:/(./!/i/:/:|.:.i.:.//:|//.:./.:.//(/i /:////:/|/〉'://:/:/.:///イ:/:/.:/:/.:.:/:/:///// /.:. 从八/:|/:|/し(/ /.:.///:/.:/:/ノiノ://.:////.:.:/://.://ノ(.:/.:\{/:/.:./.:/⌒.:/.://.:./.://.:/.:/:///:/.://// ̄二ニ=-/ :/.://.:./.://///::/.:/:/\/|/ ////|.:/.:/´ ̄`ニ=-//\.:\//!.::/:⌒ヽ:、:/.://|∨://.:/:/.:////⌒ミ /〈.:.:/.:/\/.://.:/://::/ノ:/\.:.\|.://::.//.:|/.:// ̄/从///〉\/.:///⌒ /.:ハ\/:/.:/.:.|//.:/|/.:/|//// / / ∨://\\/.:///.:.:.//.:/\.:.|//.:.//.:/.:./.:.:/.:.://.:ハ\/.:./|.:.//'/⌒/_/.:∧:∨.:/.:.:.|//.:|.:/ :|.:.//.::厶ィイ八ノ|:|//.://\|:///.:.////.://.:.:∨/二/.:/.:./ヽ/.:.:/_/ハ.:.\/ :|//'´/ ̄/.:/:ハ.:∨.:.:./.:.:/.:.:|/.:./:////)//ノ|:|/.://.:.:////://:/.:///´|:|/.:/}:/.:./}.:.:.}.:./⌒7/.:.:.|.:.:.:.|.:./.:|/.:.:./.:.:.:/:/.:.:}.:.:}.:.:/.:.:/.: : |/.:.:/
96 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:29:28 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「むぅ……ここがB-1地区か」
爪゚ー゚)「思ったより近かったね……」
( ´_ゝ`)「ああ。いなくなっても探されないってのも納得だ、山が近すぎる」
爪゚ー゚)「熊や狼に襲われるなんて普通にありそうだもんね」
レ ´∀`)「はい。たまにあります」
( ´_ゝ`)「何年もかけて育てといてそれは、と思うんだが」
爪゚ー゚)「まあ、それだけ大量生産大量消費ってことだろうね。 サイクルが回ってればそれほどの損害ではない」
( ´_ゝ`)「ミイラ取り量産するより良い、ってとこか」
爪゚ー゚)「我々のように十何年もかかるならともかく、ね」
( ´_ゝ`)(このワガママボディが9歳とか真面目に考えたら頭おかしくなる……)
レ ´∀`)「?」
爪゚ー゚)「……ま、逆に言うと。この地区には熊や狼を狩って回れるだけの戦力はない」
( ´_ゝ`)「そこはプラス要素だな。まあ、わたつみの兵が山歩きに向かないってのは弟者も言ってたし」
爪゚ー゚)「信徒が山狩りして、ってほど労力割くほどのことじゃないってことだろうね」
97 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:30:01 ID:nf6dnQx20【畜舎】 _ _ |  ̄ ̄''ー‐ー- ! ``'=t-、.__ ヽ、__| | | | | ヽ. . . . .\ \ | | `‐ 二`ー- .__ ``¬- .」 ヽ. . . . ヽ ヽ | | T¬- ._"'''‐ー-、_ ヽ. . . . .、 ヽ | | ,|: : : : : : :`''ー‐--、二`‐ー-、.__ \. . . ヽ ヽ | | ,|: : : : : : : : : : : : : : :`''ー‐--、二`ー- ._ ヽ. . . .ヽ ヽ | | ,|: : : ______----一――l ``¬--、二‐‐-、.__ \. . . . 、 ヽ | | f´"~ ̄: ::!: : : : : : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : ``.┬-、二== 、____ ヽ. . . .\ ' 、 | | ,|: : : : : : :|: : : : : : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : : : : | .| |..__ヽ. . . . .ヽ、 ` 、 | | ,|: : : : : : :|: : : : : : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : : : : | .| ├ー-二|. . . . . . ' 、 \ | | ,|: : : : : : :|: : : : : : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : : : : | .| | !. . . . . . . . ` 、 ┐ l ├ 、 _ !: : : : : : :!: : : : : : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : : : : | .| | !. . . . . . . . . . .ヽ ! | ! ヽ ``‐- ._ !: : : : : : :!: : : : : : : : : : : : :,|---__: : : : : : : :| .| | !―~~ ̄~~~ ̄ ̄ | ! ', 丿|‐ー--- ┤ ̄ ''ー‐ --- _!. ー --.| .| | .!':'`'`',:'':'..,:'':'`'`',:'':'`',ゝ ヽ ,' | .| .| 川Q_Q川 | !.________| .|'`',:'':'`'.,:'':'`'`',:'':'`',.,:'':'`'`',:'':'`',.,.' ! | .|. ( ),,..-‐-.| ! \ / | .|.',:'':'`,:'':'`'`',:'':'`.,.,:'':'`'`',:'':'`','`',':'`:', | |-------------|-. ヽ /.――‐! | \ ./. | .|.'':' ,:'':'`'`',:'':'`.,.,:'':'`'`','':'`.,"'`',',,"'`.', | |二二二二| |二二二二| 仆'''''''⌒ | | .X. | .|
98 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:30:35 ID:nf6dnQx20
(;´_ゝ`)"うわ……想像はしてたがすげー光景だ。マニア向けAVかよ"
爪゚ー゚)"……ちょっと興味あるなあ、家畜生活"
( ´_ゝ`)"あっ、そうですか……"
川Q_Q川「ン……?」
爪゚ー゚)9m「おい! そこの家畜、No.099!」
川;Q_Q川「は、はい!」
爪゚ー゚)「我らは所用にてC地区から参った信徒である。B-1地区の区長の下まで案内せよ」
川;Q_Q川「はい、信徒様!」
( ´_ゝ`)"まあ場所はわかってるんだが、俺らだけで向かうよりもカモフラージュになる"
爪゚ー゚)"だね。しかし区長か……まあ、いるよね。レモナの当初の説明にはなかったけど"
( ´_ゝ`)"管理する立場の人間がいないわけがないからな。まあ管理すらほぼ家畜任せのようだが"
爪゚ー゚)"各区の区長が唯一B地区に居住する信徒……一体どんなクソ野郎だろうね?"
( ´_ゝ`)"左遷職場っぽいからな、案外逆にマトモだったりするかもしれんぞ?"
爪゚ー゚)"いや、僕が言うのもなんだけどマトモだったら頭おかしくなるでしょこんな環境……"
99 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:31:08 ID:nf6dnQx20【B-1区庁舎】 ヽ / || /ニ/ニi | | | | /ii\ ____________/ /^\\ / / //. \ \\ / / //. \ \\ /___________/ //.|. |\ \\ | || l三l/ || | ,-、 ,-、 | .| \/ | || | || | |.|.| |.|.| | .| | || | || | |T| |T| | .| | || |_|| | |.|.| |.|.| | .| | ||__________./ || |il二l il二l | .| /| || / /|| |. |.!\ / / //|| |.____|.!\\ / / // || |. _ |.! \\ / / // || | ./ヾ\|.! \\i l二二二二二二二二二二 / // || |. /(゚ぴ)i | | .| | |\\ | ||. l三l/| | .|| | |ニニニ| | | .| | | `´ | || | | | .|| | | i::i i:| | | .| | | | ||. ´lヽ ´lヽ | | |. ´lヽ {I} | | i::i i:| | | .|.´lヽ | | | || |┼| |┼| | | | ┼| || | | i::i i:| | | .| ┼| | | | || ||| ||| | | | || || | |.‐i::i‐.i:| | | .| │| | | | ||  ̄  ̄ .| | |  ̄ .|| | | i::i i:| | | .|  ̄ | | | || | | | .|| | | i::i i:| | | .| | | | || | | | .|| | |ニニニ| | | .| | |
100 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:31:42 ID:nf6dnQx20
川;Q_Q川「ここです、信徒様!」
( ´_ゝ`)"石造り……というかコンクリ、か? これは"
爪゚ー゚)"見た感じコンクリっぽいね"
レ ´∀`)"コンクリ……?"
爪゚ー゚)「案内ご苦労。もう帰っていいぞ」
川;Q_Q川「で、では失礼します!」
( ´_ゝ`)"地流さん、中の様子は?"
爪゚ー゚)"ふむ……魔力高めなのが三人。それ以外は十人以上いるみたいだ"
( ´_ゝ`)"ふむ。三人中二人は護衛とかかな?"
爪゚ー゚)"レモナ、どうなんだい? 区長はいつも誰かを連れている?"
レ ´∀`)"はい。見かけた時は、奴隷が一緒です"
( ´_ゝ`)"ちなみに地流さん、魔力はどんなもん?"
爪゚ー゚)"三人とも僕よりは多いかな? 君よりは少ない"
( ´_ゝ`)"うーむ……何とか不意を打ちたいとこだな。やはり外出を待つしかないか"
101 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:32:16 ID:nf6dnQx20
爪゚ー゚)"それが無難だけど"
( ´_ゝ`)"しかし、隠れるのに丁度よさそうな場所がないな……"
爪゚ー゚)"付近の建物はどれも人が出入りしてそうだからね"
( ´_ゝ`)"もうちょい離れた場所で探すか? 入口を中心にパッシブ探知が許す範囲で"
爪゚ー゚)"ふむ……それほど距離は取れないけど、多少は選択肢が増えるか"
( ´_ゝ`)"まあ、奴隷しかいない建物であれば乗っ取りも可能そうではある"
爪゚ー゚)"ただ、後が面倒だね。一人なら夢の臨界でどうとでもなるけど"
( ´_ゝ`)"だから、できれば普段使わない倉庫的な建物がいい"
( ´_ゝ`)"駄目で元々、探してみるとしよう。行くぞ、レモナ"
レ ´∀`)"はい"
―――。
102 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:32:49 ID:nf6dnQx20【倉庫】.: .:::.. ... :. .::.. ....: .: ... .. . . ll . .. .:...:... .. . . ... ....:::::.: .:::.. ... .:... .. . . , -┴- 、 .... ...:.:.::::..... ...:::. ..::::. ...:: /-──‐-ヽ .:...:... .. .:::::.:.\\::... (. ( ,) ) .... ...:.::..:.. \\::::...  ̄  ̄ /.. \\::... // ̄ヽ . \\ /l:. .| .\\_____________________________,/l:::.. | \\ | | . || . /`丶、.|. | ̄| ̄| \\ | |二二二二二二二二二二|| /`丶、`丶、| | | .\\______________| | .||. /| `丶、`丶、 .| / ヽ.\\____.__________| | || /. |: ・ .,,. l^l. `丶、`丶、l::. | \,l . | | |/ .:l ,,-''/ ヽ `丶、`丶、 ̄ ̄.|. _________, :| | / :l: ・ ,,-''|::. | l⌒l `丶、`丶、| ||_,━_,||_,━_,||_,━_,|| :| |_______ / | :|,, -'' : |: ・ ,,`'' ー- 、|..,:;l . l⌒l `丶、| || ̄ ̄|| ̄ ̄|| ̄ ̄|| :| |:::::::::: :::::::::::::: :::| |l :l:・,,-''l: ・ ::| ,,,-''"`'' ー- 、`'' ー- 、.:,:|..|  ̄ ̄ ̄ | ||_,━_,||_,━_,||_,━_,|| :| |:::::: ::::::::::::::::::::: | |l,,-|' l ,,-'''| ̄| ̄l `'' ー- 、`'' ー- 、| ̄| | || ̄ ̄|| ̄ ̄|| ̄ ̄|| :| |:::::::::::: :::::::::: :::::| |l :|: ・,,-l'" .:|: ・ | | . / ̄ヽ fl''' ー- 、`''ー| ||_,━_,||_,━_,||_,━_,|| . | |::: ::: ::::::::::::::::::::,| |l,,-|'" :|: ・ | __,,-‐''_| | l:.. |.. / ヽ''──`''ー| || ̄ ̄__. ̄||_,━_,|| :| |::::::: :::::: :::::::/ | |l :|: ・ :l__,,,-‐''"_  ̄`""ー-- 、|_|| | ̄| ̄| | |l_,・ l || l_||_,━_,|| .| |:::::::::::::::::/ .| ||__,|-‐''"| |: ・  ̄`""ー-- 、 ___ ̄`""''ー| || ̄ l__||_,ゞ| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,,| |:::::: :::/ | |l :|: ・ :|. ・ _,,|_,,,, --─r‐''┬‐r‐‐、 ───┬─`""ー| ||_,━_, .|l___ iー_' ̄- 二_ ,| ̄`|::::/ | |l_,,,l--─'''' ̄ . ||::. . | .|::. . | | ̄| ̄|.|┌┬‐┐|_||_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |l :| ・ |: ・ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: | i____,| || ̄ ̄ ̄
103 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:33:24 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「いや、マジで好都合にも倉庫的建物あるでやんの」
爪゚ー゚)「まったく運がいいね」
( ´_ゝ`)「町中の電線や頭上の電灯を見るに、なにげに電気はあるようだな」
爪゚ー゚)「意外っちゃ意外だね。発電はどうしてるんだろう?」
( ´_ゝ`)「奴隷が地下でグルグルしてても驚かんぞ」
爪゚ー゚)「確かに一番それらしいけど。そんなんじゃ安定供給は無理でしょ」
( ´_ゝ`)「地理的に水力は厳しいだろうから、火力か? しかしそれはそれで燃料の問題があるな」
爪゚ー゚)「近海に海底油田でもあるのかもね」
( ´_ゝ`)「風力や太陽光はベースロード電源ないと人力と同じ理由で役に立たんし、原子力はハイリスクすぎる」
爪゚ー゚)「潮力、波力、海洋温度差発電はワンチャンあるかな?」
( ´_ゝ`)「普通は無理だろうが、連中の属性を考えるにありえなくはない」
爪゚ー゚)「どうなんだい、レモナ? あれを光らせるための"電気"はどこで作られてるんだ?」
レ ´∀`)「ええと……E地区にハツデンショというものがあると聞いたことがあります」
( ´_ゝ`)「ほう……そっから送電してるとなると、島全体の文明レベルは思ったより高そうだ」
104 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:33:57 ID:nf6dnQx20
爪゚ー゚)「まあ、文明レベル低そうなのも見た目だけかもね。あくまでここ、牧場みたいなもんだし」
( ´_ゝ`)「C地区はビル群が立ち並んでる、なんてことはないのはここからでもわかるが、それだけで測れるもんでもないしな」
爪゚ー゚)「魔術を自重する必要もないし、分野によっては外を上回ってそうだ」
( ´_ゝ`)「それはあるな。倫理的な障壁もないし」
爪゚ー゚)「バイオテクノロジーとかは実際上を行ってそう。レモナの年齢と発育とか見る限り」
( ´_ゝ`)「ああ……」
レ ´∀`)「?」
爪゚ー゚)「ただまあ、建築とか重工業とかは実際大した事ないだろうね、大きいとはいえ島じゃ限界がある」
( ´_ゝ`)「だな。戦車の群れがコンニチハ、ってことはないだろう」
爪゚ー゚)「そもそも鉄鋼量が少なそうなのはこのへんの様子からも見て取れるね」
( ´_ゝ`)「電子技術も進んでないだろうな。あるとしても外から持ち込んだものだろう」
爪゚ー゚)「その辺りがカギかもしれないね。奴らの明確な弱点になりそうだ」
( ´_ゝ`)「うむ。下手にパソコンとかあればしめたもん、その瞬間に弟者無双が始まる」
―――。
105 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:34:31 ID:nf6dnQx20::::::::::::::::::::::::::::.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . . . . . . . . 。 . . .::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . _,. -―- .,_ . ゚. . . ゚ . + .. .::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .. . . . ,. ' .,,,::::;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::..` 、 . + . . .::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . ,. '゙;:::::"''''' ::::: ::::..."'':::::''::''::;;;: ` .、 . . . ゚ . . .:::::.:.:.:.:.:.:.:.: . . . . , ':::::::::'' ,;;;;;;;;;;;:::::::::::::. ;;;;;;;::;,. .ヽ ゚ 。::.:.:.:.:.:.:. . . . . ,.':::::::::;;;::::;;:::;;;;;;;;:::::::::::::::::::..,;;;:::::::::;;:";;. ヽ . . . . ゚ .:.:.:.:.:.: . . . ,.';::::::::::.:.:.:.::..;;;;;;;;;;:::::::.:.:.:.:::.:.:;;;:;:;;::;;:::::::. ,. . '., . . * . 。:.:.. . . . /;;;;;;;;;;;:;:;::;;;:;:;::::;:;:;::::::::::::''",,..,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:::::,,. .;;;;;;;,. ', 。 ゚ . . . .:.:. . . ,'::;;;;;;;;;;;;;:: : ;:;:;::;::.:::::::;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;:;:;:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:: ";;;;;' ', . . 。 ゚ .:. . . ; ';;;;;;;;;;:;:;:::,,:::::.:.:.:.::::::::;:;;;;:::::.:.:.;;;;;::::::;;;:;:;;;;;;;;;;;;;::::::., ;;;. ; + . 。. .. . { ,. ';;;;;;;;;;;;;;:;:;::::::.:.:.:..:::::::::.:.:.:::.. '';;;;;;;;;;;'''';:';;:;:;;;;;::::.. } . . . . ', :;;.';;;;;;;;;;;:;::;:;:::::;:;:;::.:.::;:;:. ::;;;;;:::: '::;;;;;;;;;;'''::: ; . 。 + . . , ';:;;:;;:.:.:;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;::::.. ";;;;;;: "'';:;;::::. ,' . . ゚ , :::::: ,;;;;;;;;":;:;:;;;:;;;;;;;;;: ';;;;;;: '',:;;;''::: ,' 。 ゚ . 。 ... '., ':;;;;;:;:;:;:;;.;;;;;;;;;;;::. '' / . .. 、 ..'':.:. ::::::.:. '' ,.' . * 。 . 丶 ;;. '',. / . . . \ ::,. ,. ' ゚ + . ' , , '゙ ゙ 、 ,,,,,,_____,,,,... ''"
106 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:35:07 ID:nf6dnQx20
爪゚ー゚)「……結局、機を伺ってるうちに夜になっちゃったけど、どうする?」
( ´_ゝ`)「うーむ……今日のところは帰るか?」
爪゚ー゚)「それが無難ではあるだろうね」
( ´_ゝ`)「しかしせっかく来たしな、何の成果も得られませんでしたというのも」
爪゚ー゚)「それはさ、所謂ところの心の贅肉だね。ゾンビ獲りを右に」
( ´_ゝ`)「それを言うならインド人だしミイラ取りなんだが、しかも文脈とまるで関係ないし」
爪゚ー゚)「そうかい?」
( ´_ゝ`)「そうだ。まあそれはどうでもいい。確かにリスクを取るタイミングなのかは微妙」
爪゚ー゚)「だったら」
( ´_ゝ`)「まあ聞け。……本当にそうだと思うか?」
爪゚ー゚)「……気にしてるのは例の視線かい?」
( ´_ゝ`)「いや違う。時間の流れについてだ」
爪゚ー゚)「えっ……。……そういうこと?」
( ´_ゝ`)「そういうこと」
107 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:35:40 ID:nf6dnQx20
爪゚ー゚)「それは……確かにありえる、のか……?」
( ´_ゝ`)「少なくとも等価である保証はない。それに、星の位置について説明がついてしまう」
爪゚ー゚)「……外での2000年の間に、こちらは200年しか経っていない、とかかい」
( ´_ゝ`)「仮にその縮尺なら3日で再び道が開く可能性がある」
爪゚ー゚)「いや、それはどうかな。その場合、双方の満月が重なった時、ということになる気がするね」
( ´_ゝ`)「その仮定の場合、次まではかなり長期になるだろうな。俺ら生きのこっても浦島太郎になりそうだ」
爪゚ー゚)「ある意味未来旅行できると考えると、興味はあるね」
( ´_ゝ`)「ほんと好奇心旺盛だな。ワンチャン戻ったら世界滅亡してる可能性もあるぞ」
爪゚ー゚)「……いや、違うね、やっぱり間違っているよ」
( ´_ゝ`)「む?」
爪゚ー゚)「巫女さんの慣らし運転が必要なら、わざわざそんな"逆精神と時の部屋"に入れないでしょ」
( ´_ゝ`)「……一理ある」
爪゚ー゚)「だから僕は、時間は等価だと見る。月もいきなり半月になったりはしてなかったし」
( ´_ゝ`)「言われてみればそうか……」
108 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:36:13 ID:nf6dnQx20
爪゚ー゚)「でも、このまま戻らないってのは賛成」
( ´_ゝ`)「うん?」
爪゚ー゚)「君にしちゃ随分とお粗末な理屈だもん。理屈で説明できない"予感"みたいなものがあったんじゃないかい?」
( ´_ゝ`)「……なかなか鋭いな。その通り、ここは押すべきだという漠然とした予感がある」
爪゚ー゚)「なら、押してみるとしよう。なに、連中も人間。しかも完全にホームともなれば警戒も緩いはず」
( ´_ゝ`)「まあ、そうだな。少なくとも寝ずの番とかがいるとは思えん」
爪゚ー゚)「それに、大した結界も敷いてない。パッシブで探知できる範囲ではね」
( ´_ゝ`)「……やるか、夜襲」
爪゚ー゚)「いやあ、五月館を思い出すねぇ。ちょっと興奮して来たよ」
( ´_ゝ`)「興奮はしなくていいです」
爪゚ー゚)「そうかい?」
( ´_ゝ`)「そうだ」
―――。
109 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:36:47 ID:nf6dnQx20【B-1区庁舎】 ヽ / || /ニ/ニi | | | | /ii\ ____________/ /^\\ / / //. \ \\ / / //. \ \\ /___________/ //.|. |\ \\ | || l三l/ || | ,-、 ,-、 | .| \/ | || | || | |.|.| |.|.| | .| | || | || | |T| |T| | .| | || |_|| | |.|.| |.|.| | .| | ||__________./ || |il二l il二l | .| /| || / /|| |. |.!\ / / //|| |.____|.!\\ / / // || |. _ |.! \\ / / // || | ./ヾ\|.! \\i l二二二二二二二二二二 / // || |. /(゚ぴ)i | | .| | |\\ | ||. l三l/| | .|| | |ニニニ| | | .| | | `´ | || | | | .|| | | i::i i:| | | .| | | | ||. ´lヽ ´lヽ | | |. ´lヽ {I} | | i::i i:| | | .|.´lヽ | | | || |┼| |┼| | | | ┼| || | | i::i i:| | | .| ┼| | | | || ||| ||| | | | || || | |.‐i::i‐.i:| | | .| │| | | | ||  ̄  ̄ .| | |  ̄ .|| | | i::i i:| | | .|  ̄ | | | || | | | .|| | | i::i i:| | | .| | | | || | | | .|| | |ニニニ| | | .| | |
110 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:37:21 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「さて、結界は誤魔化せそうか?」
爪゚ー゚)「いけるいける、よゆーよゆー」
( ´_ゝ`)「ふっ、いかにも駄目そうな返答だがそこは地流さん。何も問題はないな」
爪゚ー゚)「何だいその謎の信頼感?」
( ´_ゝ`)「キメるとこはキメる。そこは信頼してる」
爪゚ー゚)「……誘ってるのかい?」
( ´_ゝ`)「そういうとこは蔑んでる」
爪゚ー゚)「ありがとう」
( ´_ゝ`)「あっ、そういうのいいんで仕事して」
爪゚ー゚)「それもまたご褒美さ」
( ´_ゝ`)「ぶち殺すぞ」
爪゚ー゚)「いいよ」
( ´_ゝ`)「……あの、本心から言わないで貰えますか?」
爪゚ー゚)「いやあ、いずれ誰かに殺されてみたいよね。今々はノーサンキューだけどさ」
111 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:37:56 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「……まあいい。潜入すっぞ」
爪゚ー゚)「オーケー。裏口からかな?」
( ´_ゝ`)「だな、窓は鍵しまってると厳しいし。正面は静かに行くのが厳しそう」
爪゚ー゚)「鍵開けは例によって任せるよ」
( ´_ゝ`)「ばっちこい。レモナを長時間一人にしとくのも不安だし、ササッと片付けよう」
爪゚ー゚)「だね、早いほど安全だし」
( ´_ゝ`)「んじゃ裏口へ」
―――。
112 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:38:29 ID:nf6dnQx20
. , -- 、 { ト, \¨´ \------- 、 / \ \_,,.、丶´ \ / \ \ / \/ \ \/_/ ∨ |\ .\∧ ! ___| \ \, | \_>―=ミ、_| ___〉 、\_______,,.、丶´ ̄ . \ \ \ \ \ \ \
113 : ◆KDJGUfbY2o [] :2024/02/04(日) 20:39:02 ID:nf6dnQx20
( ´_ゝ`)「開いた」
Case12「海色の声」 Day6「B-1地区」
To be continued...