829 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:01:56 ID:chRuO6uw0前回のあらすじ・まあ待て、ときに落ち着け。まだ追っ手と決まったわけじゃない・ヴィップ・スタァァァァァァァァァァァァァァ!!!!・俺と渡辺で足止めする! お前らは逃げろ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | 流石だよな、俺ら | \_ _____ __/ V V d( ´_ゝ`)人(´<_` )b \ /. \ / l l l l //l | | l\\  ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | | | ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ | |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
830 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:02:30 ID:chRuO6uw0Case10-Day5「20年」 /.:.:.:.:.:.:.:.: ヽ | |⌒ヽ _ノ ノ ノ⌒ー'⌒ヽ、_ | |__ ̄´ `ー─ ── ' ´ r''' ゙ .: .: .: .: .: ) ノ⌒⌒ヽ -‐ | |__ `ヽ____ ゝ _____ ノ /⌒⌒ヽ ゝ _ ノ _ ノ | |////| ヽ l!l!l!l!| ゝ _ ノ ( | | ̄ ̄ ノ三三三 〉 | ┌И= ` ───| |⌒ー─''´ / ̄ ̄ ̄ |! | || __| | / ; ;田田 |! | __ || |x | | / ; ;Y;冖冖冖 |! |Yヽ| __ | __ .......................................................................||..................................................|x | |......................./ ; ;从 ; ;从从从从r仏└||┘从 }!.:.:|"" " "" " " " " "|| ~ """ "" ~  ̄| | """ "/ ....; ; ....:;:;:;: ̄ ̄|乂ミ乂ハ ||从 __}!.:.:| ~~ " ~ ~ ~~ " || ~~ ,,, | | ~'/ ; ;´ ;,,:;:;..,"; ;__|从ハ从乂/||YY|i:i:i:i:i:i:| ~ ~~ ,, ~ ~ || ~ ~ Ω | |~'~/ ;......乂 ;'" ; :;:;从.;三三三≧s。.;.;.;|| ; 「」「」「」| ,,, ~ ~ ~ __|| ~ ' }{ 苅三三三| |/,,;:;:Y^Y:;.....:; .; 乂 :,:,.;.;.从;.从三三≧s。  ̄ ̄ ̄ \´´´´´´´´´´´´´´´´´´´rrrr≠|i仆、Y;.;.;.;Y.;.;.;.}{YY|xixixixixixi| |.;.;.;从.;.;Y.;.;.;.;.;Y.;.;.;.;i!.;.从.;.;从.;.;.;从.;三三≧s。i:i:i:i:i:i:i:ヘ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「ИlXk|i:i:i:i:i≧s。ノ ̄{从从| ̄〕xixixix| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.;.;ハ.;.乂.;.イ.;.;.从.;乂三三≧s。i:i:i:i〉 `>≠─<Γ〕iト、 \_,| 〕ixixixi| |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::⌒``ヽ^ヾ.;从.;.;从.;:;.;.Y 三三≧s。 ⌒> ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `ヽ:;从:;:;:;乂 三三三三≧s。 ⌒>  ̄ ̄≧s。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\三三三三≧s。 ⌒> ≧s。......\ \三三三三三≧s。 ⌒> ≧s。............\ \三三三三三三≧s。 ⌒> ≧s。
831 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:03:04 ID:chRuO6uw0
(´・ω・`)「無事で何よりです」
( ´_ゝ`)「マスター」
(´・ω・`)「早々で悪いですが、今後のことを決めておきたく」
(´<_` )「そうですね……」
(´・ω・`)「……フサさん達のことは気に病む必要はありません。 ほら、まだ死んだとも限らないですし」
/ ,' 3「そうじゃな、あやつらはしぶといぞ?」
( ´_ゝ`)「……ま、そうだな。あんたらがそう言うなら」
( ´ー`)「無事だといいがな……」
(=゚ω゚)ノ「きっと大丈夫ですよ!」
(´・ω・`)「立ち話もなんです。拠点まで移動しましょう」
( ´ー`)「おう、そうだな」
832 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:04:10 ID:chRuO6uw0【荒巻宅】_| | |______,|| |.|_____________________ ̄| | |______,|| |.| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |───||l──‐|| |.| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | ||l. || |.| | | | ||l. || |.| ┌‐‐l]‐┐ | | | ||l. || |.| | ::.。゚o.: | __ | | | ||l. || |.| │ ,;ゝ;:'│| 2 | | | | ||l. || |.| └――┘|;;;;;;;;;;| | | | ||l. || |.| |''''''''''| | | | ||l 0|| |.|  ̄ ̄ | | | ||l. || |.| | | |O ||l. || |.| | | | ||l. || |.| | | | ||l. || |.| | | | ||l. || |.| | | | ||l. || |.| | | | ||l /,||_|,l_____________________ | | | ||l // | | | ||' / | | | // | | | // __________________ | | |//. / \_| | |/ / \/| | |. / \ |_l/ / \/ l二二二二二二二二二二二二ニ二二二二二二二二二二二二l | |l l | | |_,,ソ !,|_,ン
833 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:04:44 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「んで、今後についてだが」
/ ,' 3「うむ」
( ´_ゝ`)「……正直、解散でいいかなと思っている」
<ヽ`A´>「は……?」
(´・ω・`)「同意見ですが、理由は?」
( ´_ゝ`)「港で襲撃がなかったことだな。 あっちに現れたのは別府達だけだった……残りは港で張ることもできたはず。 いや、それどころか別府達の速度を考えれば先回りすることも可能だったはずだ」
(´<_` )「そうなるな。帰りは風天の札が在庫切れになってたから」
(´・ω・`)「同じ考えです。他に考えのある方は?」
( ´ー`)「……正直考えたくねーが、まさに解散を待ち構えてるって線もあるな」
(;=゚ω゚)ノ「そ、それは考えたくないですね」
/ ,' 3「その可能性は低いじゃろうな。であれば性急に岩手まで急行することもなかったじゃろう」
( ´ー`)「まあ、一理ある」
834 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:05:18 ID:chRuO6uw0
ハ’ノ_’ ハ「……あなたが洗脳されている、というのはどうでしょう?」
(´・ω・`)「ほう?」
(;´_ゝ`)「あっ、それヤバい」
/ ,' 3「それは考えるだけ無駄というものじゃの。全員束になっても敵わんし」
(´<_` )「それなりの準備があれば別府達のように抵抗もできますがね……」
(´・ω・`)「一応確かめます? 夢の臨界でしたっけ?」
( ´_ゝ`)「いやうん、不要かな。荒巻さんの言ってる通りだし」
( ´ー`)「ここで疑ってもしかたねーよ。易々と洗脳されるタマとも思えんしな」
(´<_` )「ですね」
(´・ω・`)「他には?」
(=゚ω゚)ノ「うーん……」
835 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:06:04 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「……ないかな?」
( ソーソ)「お前の考えが一番現実に近そうではある」
(´・ω・`)「まあそういうことです。ですから、解散して問題ないかと」
<ヽ`A´>「むぅ……」
(´・ω・`)「万が一の時はお配りした札を破いて頂いて」
(´<_` )「全員に危機が伝わるあれですね」
(∴□u□)「流石にいきなり解散っていうのも不安なんですが……」
/ ,' 3「まあそれもそうじゃろうな。よかったら2、3日ここにいてもよいぞ」
(∴□u□)「え、いいんですか?」
/ ,' 3「ま、事後処理で年寄りの出る幕はないじゃろ。札の補充もせんといかんし……」
(´・ω・`)「ああ、今回はかなり大盤振る舞いしてしまったし、補充して貰えると助かります」
(´<_` )(あの札はこの人が作ってたのか……)
836 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:06:38 ID:chRuO6uw0
(;イ∀イ)「ええと、それはご一緒させて頂いても――」
<ヽ`A´>「おい、スンヒョン。これ以上彼らに借りを作る気か?」
(;イ∀イ)「あ、えっと……」
( ソーソ)「とはいえパクの兄貴。専門家抜きじゃ少々不安があるのも事実だ」
<ヽ`A´>「む、それは……」
ハ’ノ_’ ハ「……よければ暫くご一緒しましょうか?」
<ヽ`A´>「む?」
ハ’ノ_’ ハ「俺も一人じゃちと不安なんで。お互い悪くない話だと思いますけど」
( ソーソ)「兄貴、ここはご厚意に甘えないか?」
<ヽ`A´>「……そうだな。よろしくお願いします、ハロルドさん。謝礼はしっかりとお支払いさせて頂きます」
ハ’ノ_’ ハ「いや、別に謝礼とかは――」
<ヽ`A´>「いえ、恩には報いなければ我が社の名が廃ります。是非とも受け取って頂きます」
ハ’ノ_’;ハ「あっ、はい」
837 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:07:12 ID:chRuO6uw0
(´・ω・`)「話はまとまったようですね」
( ´_ゝ`)「俺らの事務所は知っての通りだから困ったら来てくれ。 マスターの方はどうするんだ?」
(´・ω・`)「今回の後処理ではあまり出る幕はないでしょうね。 たぶん連中は根こそぎ引き上げたでしょうし」
(´<_` )「ん? どういうことですか?」
(´・ω・`)「すみません、そこは僕の口からはちょっと……。 気になれば特課の隊長さんにでも聞いてみてください、答えてくれるかはわかりませんが」
( ´_ゝ`)「ふむ」
(´・ω・`)「しょうもない木っ端勢力は先日大掃除しましたし、竜宮会も今の状況で暴れるほど馬鹿じゃない。 当面の間、県内は平和だと思いますよ」
/ ,' 3「県内は、の」
(´・ω・`)「なので、長岡が目覚め次第岩手に向かいます」
( ´_ゝ`)「それは……」
838 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:07:45 ID:chRuO6uw0
(´・ω・`)「フサさん達、万が一無事かもしれませんし。無事じゃないならないで、墓くらいは」
(´<_` )「……えらくドライですね」
(´・ω・`)「まあ、普段から覚悟はしてますからね。いつ誰が堕ちてもおかしくありませんから」
( ´_ゝ`)(……もしかして、荒巻さんは人間の魔術師……なのか? だとすると……そういうことに、なるよな……)
(´・ω・`)「なんだろう……憐れむの、やめてもらっていいですか?」
( ´_ゝ`)「っ! ……すまん」
(´・ω・`)「決して詫び替わりというわけではないですが、一つ依頼をさせて頂いても?」
(´<_` )「……伺います」
(´・ω・`)「我々が人として生き、人として死ぬための方法を見つけ出して頂きたい」
(;´_ゝ`)「そ、それは……!」
(´・ω・`)「それが為されるなら、我々は……否、全ての堕ち行く者どもは、協力を惜しむことはない。 流石探偵事務所は歴史に名を刻むことになるでしょう」
(´<_`;)「……」
839 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:08:19 ID:chRuO6uw0
( ´ー`)「あーあー、随分としみったれた話だな。あんたらしくもない」
(;=゚ω゚)ノ「ちょっ、警部!」
(´・ω・`)「なんだって?」
( ´ー`)「おめーほどの男が何を弱気になってやがる。いつもみてーにふてぶてしくしてやがれ」
(´・ω・`)「……あんたに何がわかる」
( ´ー`)「ああ知らねーよ……って言いたいところだがな。 あんたが店に賭ける情熱は味合わせてもらったつもりだぜ」
(´・ω・`)「それが何だと――」
( ´ー`)「人喰いに堕ちようが、あんたは店を続けるだろうよ。賭けてもいい」
(´・ω・`)「……」
( ´ー`)「そしてその店には人喰いに勝るとも劣らないあぶれモン達が集まるんだ。 "スタッフもお客様もどうしようもない人ばかり"だったか?」
(´・ω・`)「……掃き溜めですからね」
( ´ー`)「ほら、今と何も変わらねーじゃねえか」
840 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:08:53 ID:chRuO6uw0
(´・ω・`)「……人肉料理とか、出るかもしれませんよ?」
( ´ー`)「ふん、誰に向かって言ってやがる。そん時ゃお前ぇ――」
( ´ー`)b「署までご同行を願うまでよ」
(´・ω・`)「ハッ」
841 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:09:27 ID:chRuO6uw0
(´・ω・`)「そうして頂けるのであれば、それはそれで一つの救いですね。できるのであれば」
( ´ー`)「こちとら刑事だからな、いざとなりゃ手段は選ばねーよ」
(=゚ω゚)ノ「いや刑事だからこそ手段は選びましょうよ」
( ´ー`)「それに俺だけじゃねえ。お前の店のスタッフが、客が、そしてここにいる戦友たちが。 掃き溜めの主を辞めたお前を許さんだろうぜ」
( ´_ゝ`)「……」
( ソーソ)「……」
(´・ω・`)「ふっ……そうですね。そういう趣向も面白い」
( ´ー`)「くだらねーこと考えてる暇があったら岩手で仕入れのツテでも広げてきやがれ」
(´<_` )「あっ、千手烏賊の町長兼漁協会長の岩渕さんに紹介しておきましょうか?」
(´・ω・`)「ほう?」
( ´_ゝ`)「せっかく行くなら陸船亭には立ち寄った方がいい。 漁師たちイチオシの居酒屋だ」
(´・ω・`)「ほほう??」
842 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:10:01 ID:chRuO6uw0
/ ,' 3「ふむ、調子が戻ってきたようじゃの正太郎」
(´・ω・`)「ええまあ。一気に観光気分になってきましたよ」
(´<_` )「観光気分というよりは店主モードじゃないですか?」
(´・ω・`)「そうと決まれば――おい、バイト」 _( -∀-)zzz...
lll(´・ω・`)「いい加減起きろ」∪_( ゚∀゚)「グハッ!?」
(;=゚ω゚)ノ「えぇーッ!?」 _( ゚∀゚)「いてて……ハッ!?」
(´・ω・`)「バイトの分際で寝坊が過ぎるぞ」 _(;゚∀゚)「マスター? あれ? あれから一体……」
( ´_ゝ`)「長岡くんの切り札のおかげで何とか逃げ切れたよ」
(´<_` )「ただ、房木さん達の安否が不明で」 _(;゚∀゚)「フサさんが!?」
843 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:10:36 ID:chRuO6uw0
(´・ω・`)∪ガシッ! (;゚∀゚)
(´・ω・`)「説明は道中でしてやる。すぐに岩手に向かうぞ」 _(;゚∀゚)「えっ!? ちょまっ――」
__ __ _ __ / ヽ 「 l /} / / /´ / /´ > , - 、 __,、 〈 丶 | j '、´ | / / / /! / / / / / j__ ' l l/ _ l i / / / / / / / // 7 , ' / 〉 __ 丶 l / } l !ヽ一' l_/ / < └ -'〈_ / / // /, ヘ / / 丶 レ r' l l / ;へ \ / < ー-'< // //~ヽ .' / ; └‐ ァ `∨ 丶; > ,' ;ヘ 丶、 ´ / //' / .'; 〈 i ;_ / ` レ' `¨ / < ヽ /, ' > ヽ 〉 | /  ̄ / \ ヽ' V U 〈_ / ~ \/ | \ / ヽ / (´・ω・`)つ;∀゚) ,::⌒) 三ニ=― (":::⌒ (つ ノ ―=ニ三 (⌒::::.⌒:. } ,(⌒) .::⌒ヾ (::.; (::::.⌒:.. し' 三" :.:⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ "/  ̄ ̄ ̄ ̄ \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(;=゚ω゚)ノ「えぇー……」
844 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:11:10 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「……んじゃま、解散すっか」
(´<_` )「金田さん達は乗っていきますよね?」
<ヽ`A´>「いえ、こちらで車を手配しますのでお構いなく」
( ´ー`)「なら俺らは、ここらで帰らせて貰うぜ」
(∴□u□)「あの……ありがとうございました」
( イ∀イ)「ありがとうございました!」
( ´_ゝ`)b「いいってこと。依頼の成り行きで助けただけだし」
( ´ー`)「ま、市民を守るのが俺らの仕事だからな。 これを機に神奈川県警もちったぁやるなと思って貰えれば嬉しいぜ」
ハ’ノ_’ ハ「魔術師の手が必要なら連絡ください。俺、借りは返す主義なんで」
( ´_ゝ`)「めっちゃ助かる」
( ´ー`)「だな」
<ヽ`A´>「我が社としても大きな借りができました。有事には頼って頂ければ」
( ´_ゝ`)「幹部の金田さんがそう言ってくれるなら頼もしいな」
( ´ー`)「……聞き込みくらいは頼むかもしれん」
845 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:11:43 ID:chRuO6uw0
( ソーソ)「マリオ、白根。旦那の許しさえあれば、俺は協力を惜しまん」
( ´_ゝ`)「おう、そん時ゃ頼む」
( ´ー`)「職務上は立場がな……ま、今度飲みにでも行こうや」
/ ,' 3「ほほ、今回の立役者は間違いなくお主らじゃ。儂からも礼を言う」
( ´_ゝ`)「こっちこそ助かった」
( ´ー`)「あの札がなきゃヤバかったな。ありがとよ爺さん」
(=゚ω゚)ノ「「ありがとうございました」」(´<_` )
( ´_ゝ`)「ふぅー……帰るか」
(´<_` )「ああ」
( ´ー`)「おう」
(=゚ω゚)ノ「それじゃあ失礼します!」
―――。
846 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:12:17 ID:chRuO6uw0 _,-_ ________ _∠||_| ̄\_三三≡=─. /_||_| |_||_||三三≡=─f―テ=,神奈川県警|三三≡=─f目テ=、____|三三≡=─`て((◎)――(◎)-'三三≡=─`て((◎)――(◎)三三三≡=─
(´<_` )「なあ」
( ´_ゝ`)「ん?」
(´<_` )「これで本当に終わったのか?」
( ´_ゝ`)「……哲学的な話だな」
(´<_` )「いや毛頭そんなつもりはないんだが」
( ´_ゝ`)「そうか?」
(´<_` )「そうだ」
( ´_ゝ`)「終わったとも言えるし、終わってないとも言える」
(´<_` )「ん……まあ、それもそうか」
( ´_ゝ`)「少なくとも今回の事件としては区切りは着いただろうよ」
847 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:12:52 ID:chRuO6uw0【筆府警察署】 {三三三} | | ______[筆]_[腐]_[警]_[察]_|_[署]_____ /________________________\ \┌―――――――――――――――――――― ┐ / || ̄| ̄| | ̄| ̄| TニニニニT | ̄| ̄| | ̄| ̄|| ||_|_| |_|_| .|:{工}: :{工}:| ロ |_|_| |_|_|| | |: : : : : : : :| | | |: : : : : : : :| | || ̄| ̄| | ̄| ̄| .|: : : : : : : :|. | ̄| ̄| | ̄| ̄|| ||_|_| |_|_| .|: : : : : : : :| ロ |_|_| |_|_|| | |: : : : : : : :| | | |: : : ☆.: : .:| | || ̄| ̄| | ̄| ̄| {三三三三三} | ̄| ̄| | ̄| ̄| .|――┐ ||_|_| |_|_| ||:::∥:::::∥:::|| |_|_| |_|_| .| | ========================||:::∥:::::∥:::||=========================== ______________||/ ̄ ̄\jj_______________ ________ __
848 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:13:25 ID:chRuO6uw0
( ´ー`)「署長」
(;・∀・)「白根さん、よく戻ってきてくれた!」
(=゚ω゚)ノ「お疲れ様です!」
(;・∀・)「戻って来て早々事後処理で天手古舞だ! 二人とも手伝って!」
( ´_ゝ`)「あー……俺らの話は日を改めるか」
(;・∀・)「すまん、そうして貰えると助かる!」
(´<_` )「では、またご連絡します」
( ´_ゝ`)「んじゃ白根さん、伊藤さん、お疲れ」
( ´ー`)「おう」
(=゚ω゚)ノ「お二人ともありがとうございました!」
( ´_ゝ`)ノシ
849 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:13:59 ID:chRuO6uw0【流石探偵事務所】 | | ̄ ̄ ̄|:l | | ::| ,| | | ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 流 石 探 偵 事 務 所 | | l__________________,| | | |`''-、_ | | | | 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | | | | | | | | | | | | | r‐┐| r‐┐ ,| | | | | | ||! ! .| |ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-, | | l └‐'゙ l└‐' | |―――――┐ス ! ! | | | | | ,レi | | |______,|_____,,| | | Z | | / ,|_|/ | ヘ |_|/
850 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:14:33 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「ふぃ~……つっかれたぁ」
(´<_` )「本当にな」
( ´_ゝ`)「毎度のことながら死ぬかと思った」
(´<_` )「本当にな……」
( ´_ゝ`)「まあ、まだ油断大敵かもしれんが」
(´<_` )「問題ないって言ったのは兄者だろ?」
( ´_ゝ`)「十中八九は十中八九でしかないからな。80%と仮定するとスパロボでは外れる」
(´<_` )「……が、だからと言ってあそこで固まっててもしょうがないか」
( ´_ゝ`)「そう。総出で襲撃されりゃ房木さん達抜きでどうにかなるとも思えんし」
(´<_` )「バラけりゃその分総力戦のリスクは減る、と」
( ´_ゝ`)「それはそれで各個撃破されそうだけどな。 まあ最早みんなメンタルもたんでしょ、強固に備えるとかどのみち無理」
(´<_` )「あー……そうなるか。俺も限界だ」
( ´_ゝ`)「無論俺も」
851 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:15:08 ID:chRuO6uw0
(´<_` )「今から仕事する気も起きんし、飯でも食いに行くか?」
( ´_ゝ`)「あー……そうだな。しかし何食おうか」
(´<_` )「今日は小池休みだからな」
( ´_ゝ`)「中華でも行くか?」
(´<_` )「うーむ」
( ´_ゝ`)「気に入らん感じか」
(´<_` )「いや、そういうわけでもないが……」
( ´_ゝ`)「疲れてると決断力落ちるからな……」
(´<_` )「マジでそれ」
( ´_ゝ`)「……あ、あれ食いたいかも」
(´<_` )「あれってどれだよ」
( ´_ゝ`)「あれだよあれ」
(´<_` )「いや流石にわかんねーって」
―――。
852 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:15:42 ID:chRuO6uw0【イタリア料理 イル・トロヴァトーレ】: . ; . . |;;;;| :_____________________________|;;;;| . \_______________________________ヽ :_______________________________i―ii―i|i―ii―i|―ii―i|i―ii―i|;;;;;;;;;;;;;;: :: :::;;;;;;| ||;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;:::::|;;;;| || ||| || ||/||/||| || ||:: ::|ー―――― ‐||;;;;|:: ::|;;;;| ; || ||| ||/||/|| ||| ||/|| | ̄ ̄ ̄||| ̄ ̄||;;;;| |;;;;| || |||/||/|| || |||/||/|| _____. | /||| ||;;;;| |;;;;| ; ||/|||/|| || ||/|||/|| || |l―――l| .| //||| ||;;;;| |;;;;|/||/||| || ||/||/||| || || || ::; : l|. |// ||| ||;;;;| |;;;;| : '/|| ||| ||/||/|| ||| || || || :: ;: l| :|/ ||| ||;;;;| |;;;;| || |||/||/|| || ||| || || ;;|l―――l|: |___|||__||;;;;| |;;;;| ' . ̄|| ̄||| ̄|| ̄|| ̄|| ̄||| ̄|| ̄|| ;;|i ̄ ̄ ̄i| .::|―――'!'――-!'、| |ヽ| : , ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ____ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ' . : '.
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853 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:16:15 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「何かめっちゃ久々に来た気がする」
(´<_` )「そうかも。基本俺ら洋食はそんな食わんからな」
( ´_ゝ`)「だがしかし、今日はピッツァをたらふく食いてぇ」
(´<_` )「それも良いなと思ったから来たが」
( ´_ゝ`)「三枚くらい行っとくか」
(´<_` )「ドカ食い前提なら四枚でもよくないか?」
( ´_ゝ`)「いや多少は他のものも食いたいじゃん?」
(´<_` )「一理ある」
( ´_ゝ`)「そうと決まれば……すみませーん!」
( ・店・)「はーい!」
( ´_ゝ`)「タヴェルネッロ オルガニコ サンジョベーゼをグラスで」
(´<_` )「同じく」
( ・店・)「タヴェルネッロをグラスでお二つですね」
854 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:16:50 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「自家製ピクルスと、メランツァーネ」
( ・店・)「はい、ピクルス、メランツァーネ……」
(´<_` )「あ、バーニャカウダお願いします」
( ・店・)「バーニャカウダ……以上でよろしいですか?」
( ´_ゝ`)「一旦それで」
(´<_` )「お願いします」
( ・店・)「かしこまりました!」
( ´_ゝ`)「さて、あと2枚何にしようかな?」
(´<_` )「フンギは外せんな」
( ´_ゝ`)「いいね。あとは――」
ミサ ^ー^)ト「はぁ、もう面倒臭いったらありゃしませんわ」
( ´W`)「ククク。散々好き勝手されているのですから、義理くらいは果たさなければ――む?」
ミサ ^ー^)ト「あら?」
855 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:17:23 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「……よぅ」
(´<_` )「ども」
ミサ ^ー^)ト「奇遇ですわね」
( ´_ゝ`)「ああうん」
( ´W`)「これはこれは、ご無沙汰しております」
(´<_` )「はい」
ミサ ^ー^)ト「何か硬いですわね?」
( ´W`)「まさかとは思いますが、先日何をなさったかお忘れで?」
ミサ ^ー^)ト「? 事務所までお願いをしに行っただけですわよ?」
( ´W`)「蒙昧なる我が主はご存じないようですが、あれは脅迫と言います」
ミサ ^ー^)ト「まあ、誰がそんな恐ろしいことを?」
( ´_ゝ`)「おめーだよ」
(´<_` )「おい兄者」
856 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:17:58 ID:chRuO6uw0
( ´W`)「いかがでしょう、この通り悪気はないようですので、水に流して頂くというのは――」
( ´_ゝ`)「猶更悪いわっ!」
( ´W`)「ククク、まあそう仰らずに」
ミサ ^ー^)ト「そこ、丁度空いてるみたいですしご一緒させて頂きますわよ」
(´<_` )「えぇ……」
( ´W`)「先日のお詫びということで、お会計はこちらで持たせて頂きます」
( ´_ゝ`)「えっ、マジで??」
(´<_` )「兄者?」
( ´_ゝ`)「ピザ割と高いから普通に嬉しい。どうせ拒否っても無駄だろうし」
(´<_` )「それはそうだが」
ミサ ^ー^)ト「よっこらせ」
( ´W`)「年寄り臭い掛け声はおやめください」
ミサ ^ー^)ト「あらあら、わたくしとしたことが」
857 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:18:33 ID:chRuO6uw0 ``':,'´.: ゙' `';. ':; ':. ';, ':; .;; ';, `':;;;.. .';, ''ii;;, ';;; __'iiii;, 'ii';__ ,x-‐'"´ ̄ 'ii', '',,';,  ̄``‐x. fー-=z..____'i;__'i_z,.=-一'´{ | ';. '; | | ';: :';. | | ,,、. 'i :.';. | | ,イ;;i;`;;、 ';.; :'; i iイ;i;,'',゙''''i;'--,、 ';,, ', i. i: i;...'':;; ''i;;,,;: 'ハ 'ii ,;'; i i.;; ''...,,';;ii;, ''i;;';ハ '; i'i, .i. i...i...,,,,',,;:;:;:''i;;',;,;;;i ';. 'i, '; i. i;:;:;;;'''. .: :;;;;;iii;;;;:;:ハ''"´゙';;;;'i': :iii'i,'';;;;:,,,;'';i. i;:;:;i,;,,:,:;;;;:,:,:,:,:::,: ,;:')...._ :_'i;;;;,.ii;.;.;:;:::;;:;:i i;:;:;i;;:;;;;;;';;:,,/'';;;;;;',ノ ̄ :::::::::i:;;;;:;:::;;;;;::;::;j t: :;;:;;;;;;;;;;/,,,..,.,;,'';;','..',',';;;::;:::i:;;;;;i;;;;;;;;;;;;/ t'';;;;:;;:;;;;;;;;:;;;:;'',,,ハ:::'......;:':;:;:i;:;:;:;'i;:;:;:;:/ 丶::;i:;;::;::;;',''_ノ':'..:..:/;::;:i;;;';;i',;,:;/ \,,'---';:,...-:.'''''/::;::;;;;;;;;;;;;/ \;;;;;;,,,;,;.,., ̄::_;:;:;:;;;;;;;;/ \;:;:;:;:;;;::..:..:.;;;:;:;:/ \ '''''''''''' / t;;:' ' ':;;/. i i' i i i i i i
858 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:19:06 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「うむうむ、やはりタヴェルネッロは間違いない」
(´<_` )「売れてるだけあってバランスがいい」
ミサ ^ー^)ト「まあこの店はスタンダードな安ワインがメインですわ」
( ´W`)「ですな。ビシクレタ・レゼルバ推しですし……」
( ´_ゝ`)「ワインは普段飲まんから全然わからん」
(´<_` )「だな」
ミサ ^ー^)ト「割と飲みますけど、違いはあまりわかりませんわね」
( ´W`)「ククク、我が主はバカ舌でありますれば」
ミサ ^ー^)ト「グレードはともかく品種の違いくらいは流石にわかりますわよ?」
( ´W`)「先日メルローとピノ・ノワールを取り違えられて気づかなかったと記憶しておりますが」
ミサ ^ー^)ト「うるせーですわ」
859 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:19:40 ID:chRuO6uw0
( ・店・)「お待たせしました、自家製ピクルスとバーニャカウダです」
( ´_ゝ`)「おっ、来たか」
ミサ ^ー^)ト「あ、バーニャカウダ追加でお願いしますわ」
( ・店・)「かしこまりました」
( ´W`)「おや、釣られましたか?」
ミサ ^ー^)ト「釣られましたわ。見たら食べたくなってしまいましたの」
( ´W`)「太りますぞ」
ミサ ^ー^)ト「問題ありませんわ」
( ´W`)「確かに我が主の意中の殿方は寛容なお方。豚のように肥え太っても文句は仰らないでしょうが」
ミサ ^ー^)ト「黙らっしゃい。あと、意中の殿方とかそういうのじゃありませんわ」
( ´W`)「またまたご冗談を。あの方の消息が途絶えた時、 敵地まですっ飛んで行って大暴れしたのを忘れたとは言わせませんぞ」
ミサ ^ー^)ト「そんなこともありましたわね。でも、そういうんじゃないんですのよ」
(´<_` )(ん? それってひょっとして……)
860 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:20:14 ID:chRuO6uw0
( ´_ゝ`)「それってひょっとして、奥多摩?」
ミサ ^ー^)ト「あら? どうしてご存知なんですの?」
( ´W`)「ああ……そういえば救出したのはお二人でしたか」
ミサ;^ー^)ト「えっ!? 何それ、聞いてませんわよ白髭さん!?」
( ´W`)「言っていませんからな。プッ」
ミサ;^ー^)ト「こんのクソ従者……!」
( ´_ゝ`)「あの時背後でドッカンバッコンしてたのはあんただったのか」
(´<_` )(冨竹とは幼馴染、謎の外国人は恐らく教授本人か関係者、一緒に神奈川まで攫われて……なるほどな)
ミサ ^ー^)ト「……サブローを助けて頂いたとは露知らず、ご無礼を致しましたわ」
( ´_ゝ`)「ご無礼という自覚はあったのか……」
( ´W`)「ぶふっ!」
ミサ ^ー^)ト「あ、バーニャカウダおいしいですわ」
( ´_ゝ`)「マイペースすぎんだろ」
861 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:20:48 ID:chRuO6uw0
(´<_` )「だが確かにうまいぞ」
( ´_ゝ`)「だな。やっぱこのソースずりぃよ」
(´<_` )「オリーブオイルにアンチョビガーリックは正義すぎる」
( ´_ゝ`)「どんな野菜でもつけりゃうまい」
ミサ ^ー^)ト「ですわ」
( ´W`)「この店は本場イタリア風ですが。チーズなど入れてチーズフォンデュ風にしたものが日本では多いですね」
( ´_ゝ`)「あー、確かにそうかも。あれもうまいが」
(´<_` )「まろやかになるからな。俺はあっちの方が好きかも」
( ´_ゝ`)「酒飲みは大体こっちが好きそう」
( ´W`)「ふっ、違いないですな」
( ・店・)「お待たせしました、メランツァーネです」
( ´_ゝ`)「待ってました」
862 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:21:22 ID:chRuO6uw0
(´<_` )「あぁ~……ピザ、沁みるなあ」
( ´_ゝ`)「ナスうめぇ。アンチョビの効いたトマトソースとよくあう」
ミサ ^ー^)ト「ですわね。ここのピザでは一番好きですわ」
(´<_` )「ん、ワインとも相性よし」
( ´_ゝ`)「だなぁ。もうちっと重くてもいい気がするが」
( ・店・)「海鮮のジェノベーゼとカルボナーラお待たせしました」
ミサ ^ー^)ト「あ、来ましたわ。ジェノベーゼはこっちですわ」
( ´W`)「ありがとうございます、カルボナーラはこちらに」
( ´_ゝ`)「ジェノベーゼいいよな」
ミサ ^ー^)ト「ですわ。バジル最高ですのよ」
(´<_` )「ここのは海鮮たっぷりでいいですよね」
( ´W`)「故郷の味というやつですな」
ミサ ^ー^)ト「……ま、そんなところですわね」
863 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:21:55 ID:chRuO6uw0
(´<_` )「そういえば、白髭さんはどちらのご出身なんですか?」
( ´W`)「イングランドですね」
ミサ ^ー^)ト「確か戦後のどさくさに紛れて来日したんでしたわね」
( ´W`)「ええ。長らくプロイセンで教授に仕えておりましたが、急に拠を移すことになりまして」
(´<_` )(何歳なんだこの人……?)
( ´_ゝ`)「何でまた日本に?」
( ´W`)「さあ、建前めいたことは伺いましたがね。真意はわかりません」
ミサ ^ー^)ト「わたくし如きの従者に指名されるような下っ端ですものね」
( ´W`)「いやあ下っ端で僥倖でした。お陰で素晴らしく愚かで滑稽で可愛らしい主に仕えることができました」
ミサ ^ー^)ト「それ褒めてるんですの?」
( ´W`)「もちろん、この上なく」
ミサ ^ー^)ト「ま、良いですわ。事実ですし」
864 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:22:29 ID:chRuO6uw0
( ・店・)「お待たせしました、ブンギです」
(´<_` )「ありがとうございます」
( ´_ゝ`)「待ってたぜキノコピザ」
(´<_` )「これがうめーんだわ」
( ´_ゝ`)「マッシュルーム、エリンギ、まいたけ、しめじ、それぞれの良さが混然一体となって突き刺さる」
(´<_` )「たまらんなーこれは。ちょっと季節外れ感はあるが」
( ´W`)「おや? 巨大化されませんな?」
ミサ ^ー^)ト「そうですわね??」
( ´_ゝ`)「ん、喧嘩売ってる? 売ってるよな??」
(´<_` )「小学校でやり尽くされた煽りで一々噴きあがるなよ」
( ´_ゝ`)「ヘルディア人じゃあるまいし巨人化とかせんわ」
( ´W`)「ふむ、北欧の方では巨人の末裔も現存していた筈ですが、 ヘルディア人というのは寡聞にして存じませんな」
( ´_ゝ`)「えぇ……現存すんの……」
(´<_` )「漫画の話です……」
865 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:23:03 ID:chRuO6uw0
ミサ ^ー^)ト「あ、進軍の巨人ですわね! アニメ視てますわ!」
( ´W`)「ああ、そういえばいつぞや伺いましたね」
( ´_ゝ`)「えぇ……あんたアニメとか視んの? てっきりヘレンみたいな頭進軍野郎かと」
ミサ ^ー^)ト「汚物は駆逐してやりますわ! 戦え!」
( ´_ゝ`)「あっ(察し」
(´<_` )(まあこの人の境遇からして、色々思うとこはありそうだよな……)
( ´W`)「我が主は復讐には目がありませんからな」
ミサ ^ー^)ト「ふふ、その通りですわ」
( ´_ゝ`)(キチガイに刃物なんだよなあ完全に。所々まともなのが余計始末に悪い)
(´<_` )(真っ当な人間性なんて持ち合わせてないもんだとばかり思ってたが、冨竹には……。 もし冨竹死んだりしたらこの上っ面すら吹き飛んだ怪物になりそうだ)
( ´_ゝ`)(冨竹死んだらラスボス化しそう……何だってあいつ特課なんかやってやがんだ)
(´<_` )(原点は同じ、なんだろうな。正か負か、方向性の違いか)
866 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:23:36 ID:chRuO6uw0
ミサ ^ー^)ト「あ、そういえば。依頼、やっぱり受けて頂けませんの?」
( ´_ゝ`)「……いやー、ここでその話する?」
ミサ ^ー^)ト「もう脅す気はありませんわ。面倒なことになりそうですし」
( ´W`)「まあ、正太郎クンに睨まれると普通に厄介ですな」
(´<_` )「以前にお伝えした通りです。まあ、偶然見知った場合に情報をお伝えするくらいなら良いですが」
ミサ ^ー^)ト「残念ですけど、それで満足しておきますわ」
( ´_ゝ`)「はい、この話題終わり! ……二人はもちろん行くんだよな、増田さん達の結婚式」
ミサ ^ー^)ト「ん、当然ですわね」
( ´W`)「前途を祝福はできかねますがね」
(´<_` )「それは……長くは続かないからでしょうか?」
( ´W`)「そうですね。長くて20年といったところでしょうか」
ミサ ^ー^)ト「ま、その時は一緒に葬って差し上げますわ」
( ´W`)「流石は我が主、何と慈悲深い」
( ´_ゝ`)(20年、か。ってことは平均は10年にも満たないんだろうな)
(´<_` )(そう考えると、マスターとかいつ堕ちても……マジか……)
867 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:24:27 ID:chRuO6uw0
( ´W`)「やはり下等生物は駄目ですな。高尚なる我が種族ならばそのようなことは」
ミサ ^ー^)ト「似たようなものですわ。高尚ぶっていても人間を食い物にするのは変わらないですし」
( ´W`)「これはしたり。まあ、理性を以って為すか否か、違いはその程度ですな」
ミサ ^ー^)ト「人類にとってタチが悪いのはどっちなのやら。ま、わたくしには関係ないですけど」
( ´_ゝ`)(……何となく、わかってきた気がする)
(´<_` )「聞いていいのかわかりませんが。白髭さんはどのような種族なんでしょうか?」
( ´_ゝ`)(……踏み込むなあ)
( ´W`)「天成、我らはそう呼んでおりますな」
ミサ ^ー^)ト「ぷっ。ほんとちゃんちゃらおかしいですわねその自称、蝙蝠風情が」
( ´W`)「ええ、私もそう思いますよ、ククク」
( ´_ゝ`)「蝙蝠?」
( ´W`)「ま、蔑称というやつですね」
ミサ ^ー^)ト「所以は二つありますわね。人類と敵対する生ゴミや犬ッコロとは違い、 人類と半ば共生関係にあること。それから――」
868 : ◆KDJGUfbY2o [] :2023/04/02(日) 23:25:07 ID:chRuO6uw0
( ´W`)「かつては吸血鬼などと呼ばれていました。 ま、血も吸わなければ蝙蝠に姿を変えるなんて能力もございませんがね」
Case10「連続自殺事件」 Complete!
To be continued...