1.イタセンパラ飼育

天然記念物のイタセンパラは,氷見市のいくつかの河川で自然に生息しています.その一方で,生息地の悪化などが懸念されています.そのため,イタセンパラを守っていくためには,生息地の自然を守ると共に,一部の個体を飼育することも必要になります.しかし,これまでイタセンパラの飼育方法,特にどのような餌や水槽の条件が,イタセンパラの成長に最も適しているのかは,わかりませんでした.

そこでひみラボでは,2011年度から,イタセンパラの飼育成長実験に取り組んでいます.

2011年度には,餌や個体数(密度)などについて,様々な条件を設定して,飼育を行いました.

ひみラボにおけるイタセンパラ飼育の風景.多くの水槽を並べて,異なる実験条件でイタセンパラを飼育しました.

初夏から秋までの飼育の結果,イタセンパラの成長に適した条件が明らかになりました.なお,この研究成果は,現在学術論文に投稿する準備をしているため,詳細は述べません.

初夏から秋にかけてのイタセンパラの成長グラフ

現在,イタセンパラの成長にとって,よりよい条件を検討すると共に,繁殖に関する研究も進めています.