合唱通信 No.32 2018/10/27
◇ 「シビックコンサート」に向けて ◇
いよいよシビックコンサート前日を迎えました。今日は、その本番と同じステージを使用してのリハーサルです。本番のステージ上での
動き、ふるまいなどを確かめると同時に、なによりも大切な演奏の総仕上げとしての確かめをして、自信をもって明日のステージを迎える
準備をすることにいたしましょう。
私がフロイデの指揮を依頼された際には、当時の会長さんから、『シビックコンサートに出演したいので、せめてそれまでの間だけでも』
との申し出を受けた記憶があります。
ですから、フロイデという名称とシビックコンサートは、私の中では離しがたい密接な関係を持ったものとして強く印象づけられています。
振り返ってみれば、「シビックコンサートまで」どころか、既に11年目を迎えることになってしまったのだと、積み重ねてきたフロイデ
との時間の長さに改めて深い感慨を覚えます。
この「牛久フロイデ混声合唱団」とかかわることになった当初から現在まで、シビックコンサートに於ける団の紹介では『美しい環境の中
で、歌うことをこよなく愛するメンバーが』という趣旨のフレーズがずっと変わることなく使われてきました。
そこで述べられている通り、“歌うこと”、“歌い合わせること”をこよなく愛する皆さんのために、私ができるお手伝いは「その喜びや楽しみ
をそこなわず、いっそう合唱の妙味や醍醐味を味わっていただけるよう」にすることこそ眼目とすべきだと思い定めてきました。
そのためには、『難行苦行をせずとも』『無理なく合唱のよさを味わえるよう』配慮をすること、しかし着実に合唱への取り組み方を“自ら
の手で”いっそう伸ばしていただけるよう『手応えを実感しつつ合唱のよさをめざせる』活動を支援することが肝要だと考えました。
ある曲を練習するのは、その曲のよさを存分に表現するためだけではなく、そこで得た取り組み方や成果を、他の曲でも転用したり、活か
したりするためでもあると考えていますが、多くの曲に取り組む中で、私の思惑を越えるほどに皆さんの合唱は「音楽的なそれ」に見事に近
づき、たくさんの階段を右肩上がりで登ってきたという印象を強くしています。
皆さんの日頃の合唱にかける熱意、あるいは“よりよくしたい”という前向きな意欲に頭が下がる思いでいます。正直に言えば、もう私ごとき
の微力なお手伝いなど不要、あるいは無用ではないかとも感じているほどです。
それはともかく、練習は嘘をつかない、とよく言われますが、週に一度の二時間ばかりの練習だけでは、ここまで“歌う合唱”にはなり得なか
ったはずです。
想像するに、ご自宅でもさまざまな工夫を取り入れた練習を展開なさったからこそ、皆さんがもともと持っている力に加えて、より高みの感
じられるアンサンブルの力を獲得されたのだろうと敬意を以て眺めさせていただいている、というのが偽らざる心境です。
明日のシビックコンサートでは、これまでのご自分の取り組みについて自信を持って、“普段どおり”の発表していただければ、と思います。
必ずやノビのある素敵なハーモニーと表現で会場の皆さんに『もっと聴きたい』と感じていただけるような発表を展開できるはずですから。