2008.7.15 Cash Management Report

クロスボーダー・キャッシュマネジメント研究報告書

わが国企業グループキャッシュマネジメント高度化への提言

-グローバリゼーション下の企業財務の対応と実践-


リンク:https://drive.google.com/file/d/1Owb6Dy_dkFnLWddjNCyV-4zvb2M55vxf/view?usp=drive_link

クロスボーダー・キャッシュマネジメント研究報告書

わが国企業グループキャッシュマネジメント高度化への提言

-グローバリゼーション下の企業財務の対応と実践-

 

総合研究開発機構(NIRA)と企業財務協議会・日本資本市場協議会は、共同で2005年7月より、アジア域内の企業グループの競争力のある財務・金融活動のための「クロスボーダー・キャッシュマネジメント研究」を行ってきた。

世界の多国籍企業の中で、日本の大企業の占める割合は、商業・製造業を中心に高く、 2008年2月現在、Forbesグローバル2000のうち259社がリストされているが、その一方で、グローバルな規模で統一的手法により財務管理体制を構築している企業は、欧米に比べると少ないように感じられる。わが国企業グループとして、運用においても調達においても、お金を効率的にマネージする、いわば「こき使う」ための環境をどのように整備したらよいのか、クロスボーダー・キャッシュマネジメント研究会で考え続けてきた。

研究会では複数のフォーラムを実施し、この分野で最も先進的と言われている米国GE社等の先進企業の事例をご紹介し、関係者やご関心のおありの方々の間で忌憚のない意見交換を行った。それらのNIRAフォーラムには、大手企業の財務部局の方々のほか、金融機関、政府および政府系・公的金融機関などからの参加もあり、一貫して真剣で前向きな意見交換が行われた。

本研究報告書は、連続フォーラムの成果も踏まえつつ、クロスボーダー・キャッシュマネジメントについての最先端・最新の動向を知る実務家・専門家の協力を得て、わが国企業グループの財務管理の現代的課題とその対処方法について、恐らくわが国ではじめて包括的に取りまとめたものである。

 2008年7月

犬飼 重仁

早稲田大学法学学術院教授

元NIRA主席研究員

アジア資本市場協議会(CMAA)代表兼事務局長