2010.09 ABMF Established

ASEAN+3 Bond Market Forum
ASEAN+3債券市場フォーラム 設置

「ASEAN+3債券市場フォーラム」(ABMF) 

「アジア債券市場育成イニシアティブ」(ABMI) 

2003年に始まったアジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI: Asian Bond Markets Initiative)は、1997年のアジア通貨危機の経験を踏まえ、それを教訓に、二度と同じ失敗を繰り返さないため、同年8月にASEAN+3財務大臣会議(於: フィリピン・マニラ)で合意し開始された枠組み ASEAN+3各国の財務大臣と中央銀行が中心となりADBを事務局として運営されている

新・ABMI中期ロードマップ(2023-2026)参考

アジア開発銀行 (ADB: Asian Development Bank)

その存在と役割, 日本との関係 

 他の主な出資国は 中国(台湾も中国台北として参加) - 6.46%,

 インド- 6.35%, オーストラリア - 5.8%, カナダ - 5.25%,

 インドネシア - 5.17%, 韓国 - 5.05%, ドイツ - 4.34%

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「ASEAN」と「ASEAN+3」 

 (太字は ASEAN 5)

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 1997年のアジア通貨危機を契機に開始

ABMF - As a Common Platform for P&PP
(プライベート&パブリック・パートナーシップ) 

 (それを,良い意味での Peer Pressure と呼ぶ)

「ASEAN+3 債券共通発行フレームワーク」
(AMBIF: ASEAN+3 Multi-Currency Bond Issuance Framework )


(背景にある問題意識)

アジア通貨危機以降、日本を除くアジア(ASEAN+2)の債券市場は、徐々に発展してきたが, 中国を除けば, 経済規模や通貨規制等の制約から、世界的に見れば, 依然として周辺市場の扱いを抜け出すことができていない

域内各国の債券市場を完全に統一することは不可能だが, 各市場の共通項投資家層をプロのみに絞る, 公募ではない限定開示のルールと 簡素な発行手続きとする, プロのみの参加者を前提とした市場慣行など)を抜き出し, プロの市場参加者の間での共通化を図ることで, 各国の国の垣根を超えた 域内横断的 (Intra-regionally standardized) な市場として機能させられれば, 規模の経済を追求できる

実際, プロ投資家向けの市場であれば, どの国の市場も, 制度・考え方がほぼ同じなので, すべてを統一するのではなく, 足並みをそろえることが出来るところから行う


AMBIF
ASEAN+3 Multi-Currency Bond Issuance Framework 

2013年に、ABMFにおいて、濃密な議論を経て、初めて各国の国内プロ市場連結型のAMBIFの枠組みと市場の特徴が合意された

AMBIF(ASEAN+3 Multi-Currency Bond Issuance Framework)は、国により異なる債券発行手続きなどを、共通化しようというもの

具体的には「各国の国内で発行され, 証券決済される国内債」であるという国内債券の性格自体を変更せず, 「プロ投資家向けの限定開示の市場」を構想し, 「域内各国で横断的に使える同一の書面・フォーマット (Single Submission Form: SSF)」を用いて, それぞれの国の債券発行, 登録・上場(プロファイル・リスティング)の手続きを行えるようにした

AMBIFでは, 市場参加者を, 専門性の高いプロ投資家(主に銀行や保険会社などの金融機関)と引受業者などの専門家の市場関係者に限定することで, 各国の制度的な違いを極小化することを可能としている

 AMBIF市場は, 国際的市場であるユーロ債市場とも整合的 (プロの参加者に親和的) な市場ルールを各国の国内債券市場に広めることを目指しており, それにより, 取引の共通化・標準化を進める

ABMI/ABMFと密接にリンクする

我が国の官邸発表の新成長戦略/政府提言の一部


2010年6月

ユーロ市場(欧州の国際債券市場)と比肩する市場を我が国に実現するために、

することで、金融市場と金融産業の国際競争力を高めること

(工程表の金融部分)


2013年12月

(1)総合取引所を含む東京市場すなわち我が国金融資本市場を、アジアとともに成長しうる
  「アジアナンバーワンの市場(国際金融センター)」とし、かつ、事実上我が国が主導して、

(2)クロスボーダー債券の発行・取引円滑化のための市場整備
   (ASEAN諸国との債券発行手続きの共通化等)
    を推進し、最終的に、

(3-1)アジア各国における本邦企業の円滑な現地通貨建て資金調達・貸出等を実現し、

(3-2)同時にアジア地域におけるクロスボーダーでの資金証券の取引市場や決済システムを確立する


ABMF設立・AMBIF市場創設/TPBM創設として結実した
NIRAと早稲田&CMAAの研究提言

AIR-PSM から AMBIF へ


AIR-PSM」から「AMBIF」に至る道程のサマリー:

→2010年 「ASEAN+3 債券市場フォーラム(ABMF)」始動, (P&PP) 開始

→2013年 「ASEAN+3債券共通発行フレームワーク(AMBIF)」の枠組みと市場の特徴を合意

→2015年 「AMBIF市場創設」(AMBIF債第一号発行実現)



なぜオフショア型(ユーロボンド型)国際債市場ではだめか? 

AIR-PSM から AMBIF