第3話. クエーサーのその後 (2004/07/01)
クエーサー(準星)は何十億光年の先に輝いており、我々の近傍には輝いていない。何十億年前に宇宙に存在し、その後は見られなくなったということは、消えてしまったのか、別のものになって残っているのかどちらかしかない。
クエーサーは活動銀河の中心核がブラックホールとなって周辺の物質(星や星間物質)を取り込むときの重力エネルギーの解放によって輝いているというのが、信頼できる説であるが、そうであるならば、我々の近傍に見られないのは、供給するエネルギー源をほとんど食べつくして、エネルギーの供給が大幅に減退した結果、輝きを失っていると考えるのが自然であると思う。
つまり、我々の近傍の銀河の中に、かってクエーサーとして輝いた中心核を持っている銀河があるか、または、ほとんど全部がブラックホールとなって見えない銀河があるということだと思う。
ほとんどの銀河の中心にはブラックホールがあると言われているが、その全てがかってクエーサーとして激しく輝いたかどうかはエネルギーの供給曲線次第ではないかと思う。
ところで、この銀河中心のブラックホールのその後の運命はどうなるのであろうか? クエーサー後の安定期は長く継続するのか、それとも遅かれ早かれ全ての星星を飲み込んでしまうのか、いずれにしても我々の銀河の運命について、人類が真剣に心配するほど人類は続かないのは間違いないと思う。