第14話. 水虫のDNAは人の細胞のDNAに種を残して生き延びる (2005/01/14 予告編作成。 2005/05/21 予告編加筆。 2005/07/18発表)
水虫は薬で一時的に根絶したと思っても、やがて期間を置いて目覚めてきます。どうやって生き延びるのでしょう。
良く言われているのは、水虫を起こす白癬菌の退治が十分ではなく、皮膚の角質部分に残っているために、それがやがてまた増殖する、というものです。
恐らく、それが正しいのだと思います。物の本では、「3ヶ月くらいは薬を根気良く塗りなさい」と言っていますが、小生はそんなに続けたことは在りません。せいぜい1ヶ月間です。最近では、1週間も続けません。
しかし、それでも、一度一週間なりの薬の塗布を続けたあとは、約1年再発しません。白癬菌は、本当に再度の増殖の機会を1年間も皮膚の角質の中でおとなしく待っているのでしょうか?
もしかして、角質の細胞のDNAの中に、その種 (タネ; 白癬菌の構成要素を生成するためのコード) を残しているのではないでしょうか?
このような仕組みにすれば、白癬菌は水虫治療薬から逃げることが出来、宿主が生きている限り、己をいつでも再生することが出来ます。再生のトリガーは、遺伝子発現のトリガーと似たようなものでしょう。普段はゴム動力のおもちゃのプロペラ飛行機の、何重にもまかれて団子のようになったゴム紐のように、その中に深く巻き取られて表に顔を出さずに、何かの外部トリガーに基づいてゴムひもが解けたときに、メッセンジャーRNAによりコードが読み取られて蛋白合成、ひいては白癬菌が生成される、というのは考えすぎですかね?