先月末、新卒研生との打ち合わせで私が話したことを大学院生がメモしてくれたので、キーワードの共有を兼ねて肉付けしつつ公開してみます。研究テーマについてでなく、卒研で何を意識できたらいいんだろうね、という話です。
Q.卒研テーマのゴールはどこにあるのか?
A.研究課題としての最終ゴールはすごく遠くにあるんだよね。例えば「誰でもぱっと見で体のどこにどんな病気があるのか瞬時に分かる」とか「分子配列を完全に制御した材料を作れる」とか。そういった理想的なゴールを頭のどこかに思い描いておくのは悪くないけど、でももちろん、一年間の卒研でそこに辿り着けることはまず無い。
卒研で重要なのはそこに辿り着くかどうかではなく、自分が卒研に取り組む中でどこまでできて何ができていないかのかを、自分で認識できるようになること。要所要所でそれを自分で切り分けて、自分で次の課題を設定していけるようになることが大切。
もちろん、「今どこまでできて何ができていないか」「次に取り組めるといい課題は何か」は随時研究室メンバーで相談していくことになるし、自分が本気で考えた上で議論する機会を卒研で持ってもらいたいと思っています。
Q.プレゼンテーションの準備で、まず何を意識できるといいのか
A.
(1) 「目的」を押さえ、意識から外さないこと。
(2) 自身の研究の前に関連した研究(先行研究)として他にどんなものがあって、どんなことがすでに分かって/言われていて、何が未知/未解決の問題なのか。それを、自分の言葉で説明する準備をしていくこと。
(他、各論については略。)
おそらく今後、何度もここに戻ってくることになるだろうと想像しつつ。