夏季休暇を前にした時期から、卒研生とのミーティングの前にZoomでのバーチャル背景にこのメッセージを載せていました。
もちろんがむしゃらに “頑張る” ことが必要で、それこそが活きることになる場面や時期は確実にあります。でも一方で、頑張りさえすれば何でもできるようになるわけではありませんし、逆に何かうまくいっていない人が頑張っていないわけでも絶対にありません。
これに関連する言葉で私がよく言う言葉に、米国MLBで活躍されているダルビッシュ有投手のこれがあります。
何を目的に、そこに向かってどうアプローチしていくかが重要だということを、周りの学生たちにも大切にしてほしいといつも思うのです。
「何を目的とするのか」「どうなりたいのか」。このテーマでもう一つ、私が大学生だった頃に実家に転がっていた雑誌『フォーサイト』にあったコラムでよく覚えているものがあります。読んで15年は経った今でも、このタイトルを事あるたびに思い出します。
『英語ペラペラになって何を喋るの?』(徳岡孝夫氏、『フォーサイト』2008年1月号)
何か発言できる場に立ったときに「『何を』話すのか」。うまく話せるかどうか以上に大切なのは「伝えたいことは何か」ということ。それを自身で言葉にするトレーニングを “発言する立場” になる前からしておくことが、自分なりのチャンスを掴む力になってくれるだろうと思うのです。これが、日頃から研究室生活で周りの学生に伝えたいと思っている、私のメインメッセージの一つ。
最後に、上の「背景」右側に示した "Run away as you like" についても一言。このロゴは別に "run away" することだけを表しているわけではありませんが、それでも「逃げたいときに逃げられる」ことは大切なことだと思っています。
ときに逃げたい、ここにいたらヤバいと「思っていても離れられない」気がするという経験は、大なり小なり誰にもあるのではないかと思います。でも、「逃げたいのに逃げられない」という思考は危険で、自分を望まない方向に追い込む結果になっていないかということはいつも注意深くあるべき。そういった危険な状態に陥らないためにも、自分が「どうなりたいんだっけ?」という問いに対する自分なりの答えは、自分の中に持っておいた方がいいとも思う毎日です。
いま頑張って、どうなりたいの? そんなこともちょくちょく考えつつ。
夏休み明けも楽しくいきましょう。