先進工学研究科では、他専攻のスタッフが修士課程院生のプレゼンを指導する中間審査の機会があります。そこでは3人の院生(人数は年によって変わる)に同時にオンライン会議に参加してもらい、院生どうしでも質疑応答をしてもらいます。
今日の審査に際して、私から院生に事前に伝えたことはまずこの二点でした。
(1)専門分野の異なる人に伝わるプレゼンをしよう
それで自分の関われる世界が広がる!
(2)専門外の研究発表に質問を投げよう
好奇心が、自分の関われる世界を広げるもう一つの力になる。まずは小さく思えても、自分では的外れとも思えても関心と疑問を持ち、それを言葉にしてみること。そしてそれを質問にして投げよう。
疑問をどう言葉にするとどう伝わるのかを。伝える言葉の投げ方も、試行錯誤と経験でうまくなるので、専門を異にする人に質問を投げたり意見交換をしたりする機会を大切に。
加えて、研究発表からの質疑応答を通して伝えたのが次の三点。
(3)研究で一番重要なことは何?
A.新規性。
・関連したどんな先行研究があるのか?
・それに対して本研究は何がどう新規なのか?
・先行研究で何が分かっていて、何が未解決/未検証の問題なのか?
こんなことが15~20秒ほどの短い時間でも、端的かつ的確に説明することで、プロジェクトの目的設定のインパクトを確実に伝えられるようにしましょう。
(4)「何についての研究なのか?」 それを初めに端的に述べると良いことも。
そのために、
・「キーワード」を、いつもより少し一般的な語で押さえる。
・プレゼンを「疑問文で始める」ことで関心を引くことも(場面によっては)有効。
(5)「相手と理解を共有できる言葉」を使ってみよう
プレゼンはいつも相手のためにするものだという意識を。相手と関心や理解を共有できる言葉の選択を、これからもっと上手くできるようになってもらいたいと思います。
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年度半ばは各論と試行錯誤の繰り返しでしたが、卒業研究を完成させての学位審査(卒業判定)のある年度末に向けても気づいたことをまた書いていこうと思います。➡ Our Policies @Notes