長石尾根
湯の山街道からの登山口は長石谷コースと同じです。三滝川の本谷を横断し、堰堤越え巻き道の杉林の途中にある右手の尾根への登りが長石谷ルートから長石尾根登山道の分岐です。
本谷の橋は落ちてしまったので転石伝いに渡る。尾根分岐は長石谷の堰堤巻き道の第二堰堤手前にある。長石谷はもう一つ上部の堰堤を越えてゆく。
長石尾根への分岐。尾根に取り付くと直ぐに二箇所で電柱をくぐる。800mのピークがあるため登路はかなりの急登だ。
山頂までの標高差は三滝川分岐から650mですが思いの外高低差の厳しい尾根道で、尾根に取り付いて最初の30分で尾根の第二ピーク約800mを登り切ります。
岩の多い狭い尾根を登る。右手には御在所岳の大鉄塔が木立の間から姿を見せる。
ピーク手前の登りから露岩が増え、岩場に近い急傾斜となりますが、右手に御在所南面が見え隠れするようになり登るにつれて楽しみも増加します。
ピーク鞍部では眼下に鈴鹿スカイラインが見渡せる。
800mピーク迄来ると尾根の北面が崩落したヒカゲノカズラの茂る小鞍部に出て一気に御在所岳南面への展望が開けます。
三ツ口谷堰堤が尾根の真下に見える。これは2009年7月の撮影だが武平峠の崩落箇所は未復旧 だ 。
キレット東面より見た長石尾根(左) 三ツ口谷(中央左) 日陰尾根(右)。鎌ヶ岳山頂が長石尾根背後に見える。
ピークを超えると東側がほぼ垂直のキレット側面を下ります。此処まで来ると武平峠側へも視界が開かれて三ツ口堰堤から三ツ口谷が眼下に望めます。
キレット北側面の下り。キレット東面は垂直の崖。西面は花崗岩の巨石が露出するガレ場。
御在所中道や鎌尾根のキレットも東に垂直壁を持つ。山稜の形成過程と関係があるようだ。
三ツ口谷側に崩落したキレット鞍部から西面のガレ場をこえるとP884への登りとなりますが、ここを登りきれば後は三ツ口谷分岐迄はほぼ平坦で楽なルートです。
犬星の滝分岐手前の砂山のピーク(P886) 休憩に良さそうな岩がある。
登りから解放されると、じきに狭い砂山の様な場所(P886)にでます。それ以降は笹の下生えが優勢となる林間を行きますが途中の左手に小さな湿地がありそこから左手に犬星乃滝へ分岐する笹道が分かれています。
笹の下生えする疎林の中の低湿地と出会う。犬星の滝への分岐で此処を左に取ると犬星の谷へ下る。
分岐を右にとって暫く進めば三ツ口谷分岐と出会って、一気に山頂までの登路となりますが、まず風化花崗岩帯のマサ土の急登に続き上部の花崗岩に取り付いてこれを越えます。
山頂側より見た三ツ口谷への分岐。これ以降には風化花崗岩帯がある。
マサ土とザレの登りは滑りやすく要注意ですが、北東方面に林がなくなり、眼下の視界は一気に広がり登ってきた尾根筋が一望できます。
此処まで登ると三ツ口谷を挟んで、日陰尾根越しに御在所岳南面が一望できる。
晩秋の長石尾根。左上にキレットと三ツ口谷への崩落地が見える。右上はロープウェイ湯の山温泉駅
その後はブナの茂る夏緑広葉樹林帯の樹幹を急登して山頂に至ります。
山頂の手前で長石谷側に視界が開かれた小さな砂地に出ます。平坦地で周囲には露岩が多く、山頂前の休憩場所に最適です。
コース最後の見晴らし場は南側の馬の背尾根が見通せる。尾根の背後は雲母峰、その右は宮妻峡を源とする内部川