全国放送では,猛暑,熱中症がトップニュースになっているが,熊本は8月14日以来5日間雨が続いた.6日目も盛夏らしくない日である.
8月盆で帰熊した息子夫婦を15日阿蘇山へ連れて行くことにしていたが,火山見物は霧で不可能なため,カドリードミニオン(クマ牧場)見物に変更した.幸い雨に降られることもなく見物することができた.
カドリードミニオン(クマ牧場)というより,テレビで大活躍中のチンパンジーとブルドッグのコンビ "パンくんとジェームズ" のショーが楽しめる"みやざわ劇場"のある小動物園と言った方が一般には知られているかもしれない.
注)Wikipedia記載記事引用:繁殖目的で飼養許可を得たチンパンジーに対して繁殖施策を施さず、興行重視で芸をさせ続けたなどの理由から、所属する日本動物園水族館協会よりたびたび警告と業務改善の求めを受けていたが、2008年に退会勧告をうけ翌年1月に退会した。
30分ショーは,それなりの芸を仕込んでいるので愉快に楽しむことができるが,動物が何らかの意志をもって動いているかのように編集されたテレビ番組の内 容を期待するとがっかりするかも知れない.調教師の指示で動きまわる動物の姿と人間が言葉でつじつまを合わせてその場を取り繕う姿を見ていると,どこかの 大人の世界を想起させる.
本来のクマ牧場は健在であり,以前北海道登別で見たエゾヒグマを中心としたクマ牧場の九州版といったところである.登別の約2倍の200頭近い8種類の クマが飼育されているとのことである.他の動物を含めてエサ代がたいへんだろうなと思ったが,それは入場料に含まれていると誰かが教えてくれた.金額を見 て妙に納得した次第である.
残念ながら雄大な阿蘇の草原を楽しむことはできなかったが,ファームランド(癒・泊・動・栽・食・買の6つのテーマに分けた施設)等の大規模レジャー施設では,雨天にもかかわらず結構にぎわっていた.
久し振りに阿蘇路をドライブしたが,外輪山の切れ目に位置する立野・瀬田の交通渋滞は相変わらず改善されていない.ゴールデンウイーク時のデータではこ こを抜けるのに45分かかるそうである(14分程度で行ける距離).現在9kmの拡幅が計画されているとのことであるが,実現するのはずっと先の話であ る.4車線工事で周囲の自然が変貌することは目に見えている.
新幹線は開通したが,熊本駅の利用者は予定数より3%少ないと報道されている.観光目玉のひとつである阿蘇へのアクセスが今ひとつ魅力的でないためと指 摘する人もいるようである.このような状況を逆手にとり,「渋滞の心配なし!のんびりゆったり列車での阿蘇観光」のキャンペーンが展開されているのは皮肉 なことである.
開発と自然保護のバランスの難しさを考えさせられた一日であった. (2011/8/19)