今年の夏は節電のためエアコンの設定温度を高めにしたため,Power Mac G5は唸り声をあげ続けた.定年後に投稿した論文の修正などのため,G5を使用する必要があり,時々スイッチを入れ使用したが,ファンの騒音は家庭では耐 えられるものではない.G5で処理しなければならない分子描画の部分を急いで処理し,Mac mini(2009年に購入)に切り替えて仕事を続けた.
Mac miniの初期仕様ではハードディスクHDの容量が小さく,メモリーも少ない.最近,グラフィック画像を多く含む長い論文を処理すると動きが遅くなる兆候 が出始めたため,メモリーを仕様限度まで増やし,HDDも外付け起動方式に変更し大幅に増量した.当初,外付けUSB2 HD (Logitec社製)による起動方式を試みたが,起動速度に満足できず最終的にはFireWire800接続対応HD (Lacie社製)に変更した.
Mac mini 2009 CPU Intel Core 2 Duo 2.0GHz RAM 1067 MHz DDR3
RAM 1GB 内蔵HD 120GB
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RAM 2GB 内蔵HD 120GB
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RAM 4GB 外付けHD 1000GB FireWire800接続
それにしても初期仕様は中途半端である. Boot Campを用いてWindowsも入れることができることも売りのひとつである.最初はよいが使い続けると,HD 120GB, メモリー1GBでは使い物にならないことはすぐに判る.内蔵HDは2.5インチ,5400rpm,これを500GB程度のHDDに交換する方法も報告され ている.メモリー交換も結構苦労するのにHDDまで交換するとOS X環境の外にBootCampの引越し等余計なことをしなければならない.そこで,3.5インチ7200rpmの1000GB HDDをFireWire800接続で外付け起動にした方が得策と考え実行した次第である.
気になる起動時間は50秒程度であり,内蔵HDDより大幅に減少した.
メモリ1GB / HDD 120GB(標準状態)【約2分5秒】
メモリ4GB / HDD 120GB 【約1分21秒】
上記比較データの掲載サイト(リンク切れ)
Windows XPをVirtualBox上で実行
Mac のオペ レーティング・システム (ホストOS) 上にアプリケーションの一つとしてVirtualbox(Oracle社フリー)をインストールすると,その中で追 加のオペレーティング・システム(ゲストOS)であるWindow やLinux 等を実行することができる.MOPAC等の分子計算は,OS Xを終了しWindows XPを立ち上げて実行しているが,小規模の処理はVirtualBox上のWindowsを利用している.今回のレベルアップでWindows (XP)やLinux (Ubuntu) がこれまでよりストレスなく利用出来るようになった.
Mac mini上でWindows XPを実行
追記
それにしても増設メモリーの低価格化は驚くばかりである.2年前の価格と較べると半値以下になった.今回増設したメモリーは無名品ではなく1GB,800円程度である.Mac mini (2009) の仕様では,メモリーの上限は4GBであるが,その後,Firmwareのアップデートで8GBまで利用できるようになったとの私的な報告がある.(2011/09/01)