~「この試合は1点でも多くとった方が勝つでしょうねえ、えぇ~」(長嶋茂雄)~
1点をめぐる全世代参加の攻防、白熱の延長戦は田辺のサヨナラヒットで劇的勝利!!
緊急事態宣言が延長され、まだ日常生活もままならない日々が続く東京だが、この日は最高気温15度の春の日より、暖かさに心身のエンジンがフル稼働となったビッグアプセットナインは強豪レッドスピリッツとガチンコ勝負、1点を巡る白熱の延長戦攻防を田辺のサヨナラヒットという劇的幕切れで勝利した。
今日も試合開始1時間前の11時に石井道場が開設、ランニングのあとグランド横に一列に整列したナインがストレッチを敢行、オヤジ7人が横並びに天空突き、背筋ゆりかごなどの打ち上げられたトドの群れ状態となり、通りがかりの人々をドン引きさせたがビッグアプセットナインは大真面目だ、その後ダッシュも繰り返し強豪レッドスピリッツ戦に向けた気合いは万全だ。
しかしこのヒートアップはこの日の熱い攻防戦の前哨戦にすぎなかった。プレーボール直後、その導火線に火をつけたのは西村だ。
相手先頭は強打の1番打者、先発石井のストレートを強振すると鋭い打球が右中間へ、いきなりの長打かと思われたその瞬間、ライトに入った西村素早く打球を追うと最後は打球に向かってダイビング、捕球後の受け身も完璧な見事なダイビングキャッチで試合開始直後からビッグアプセットナインはヒートアップ、 続く2番のライト前の小フライをセカンド田辺が激走で好捕、いきなりの相次ぐビッグプレーで熱戦の火ぶたが切られた。
先行したのは2回表のレッドスピリッツ、ビッグプレーで立ち直った石井がこの回も2人を打ち取ってツーアウトとなったが続く打者のサードゴロを加藤が悪送球、続く打者をフォアボールで出し得点圏に走者を進めてしまったところで、続く8番打者の打球はショート後方の小飛球、塚野智己とセンター石井大和が必死に追うがわずかに及ばずテキサスヒットに、これで2塁走者がホームインしレッドスピリッツが1点を先制する。
するとその裏ビッグアプセットはすかさず反撃だ。先頭昨年の三冠王・塚野敦也がライト前ヒットで出ると続く田辺がショート内野安打で1・2塁のチャンス。ここで石井が自らも生きようという見事なセーフティバント、惜しくもファーストアウトで犠打となったがこれで2・3塁、ここで山下のショートゴロでサードから塚野敦也が生還し早速同点だ。ツーアウト3塁となったが、ここで芝田が三遊間を鮮やかに破るタイムリーで田辺が還り逆転の2点目!若手・ベテラン、大技小技を織り交ぜた鮮やかな攻撃でビッグアプセットはすぐさま逆転に成功した。
するとレッドスピリッツも黙っていない。3回にはさきほど西村のビッグプレーに阻まれた相手1番が今度は文句なしとばかりにライトオーバーの策越え弾、これで2-2の同点。この時点でまだノーアウト、この後の展開では一気に試合の流れがレッドスピリッツに動きかねない場面で、流れを押しとどめたのはまたも出たビッグプレーだ。
2番の打球は1・2塁間のヒット性の当たり、するとセカンド田辺がこの打球に必死にくらいつきぎりぎりでキャッチするとすかさず反転しファーストへ送球、これがアウトとなるビッグプレーでレッドスピリッツの勢いを止める。さらに続く3番の打球は右中間を突破、相手打者走者はセカンドを回りスリーベースを狙う、すると打球に追いついたか西村から田辺・塚野智己を経由した鮮やかなショートカットの中継プレーでサードへ、最後はサード加藤が相手走者を現枠するフェイクプレーで打者走者を見事にタッチアウト!この回の守備も大技小技とりまぜた見事な展開、これで試合の流れを完全に食い止めた。
追いつかれたビッグアプセットは4回、ツーアウトランナーなしから塚野智己がショート内野安打ででるとすかさず盗塁でセカンドへ、得点圏に進んだところで2番石井大和、粘る大和にベンチから「気合いだ!」と声がかかる、すると石井大和は相手投手の速球を「うりゃー」と気合十分の声とともに強振すると、打球は鋭いライナーとなって右中間へ、ネット直撃のツーベースとなり塚野智己が生還しこれで再び3-2とリードだ。
先発石井は味方の守備に盛り上げられ中盤はがんがんギアを上げる。4・5回を6者アウトに打ち取るナイスピッチングで6回から石井大和に継投となる。6回表レッドスピリッツの攻撃、ワンアウトからヒットを許しワイルドピッチでツーアウト2塁のピンチ、ここで相手5番の打球は三遊間のゴロ、加藤が捕球するかと思われたがここでまさかのイレギュラー、打球はレフト前へ、深く守っていた山下からの返球も間に合わず2塁走者はホームイン、これでまたしても3-3に追いつかれてしまった。
レッドスピリッツも継投で試合をつなぎ、両チーム投手陣のテンポのよいピッチングで7回になってもまだ時間はたっぷりある。このまま試合は白熱の接戦のまま延長戦になだれ込んだ。
7回裏からは後攻のビッグアプセットが断然有利、裏の攻撃は常にサドンデスの状態となる。7回裏にはツーアウトから木全が鮮やかにライトへ流し打ちのヒット、ここで登場した千両役者櫻町監督に、やはり持ってる男はサヨナラの場面で回ってくるなとベンチがヒートアップ、1塁走者木全も長打でホームを狙うべくスタートダッシュを繰り返すが、ここは力が入ったか櫻町はショートフライとなりチェンジ。
膠着状態となった延長戦の中でチームに流れを一気に呼び込んだのはリリーフ石井大和のピッチングだ。最初の6回こそ不運な失点をくらったが、そのあとはエンジン全開、いつも以上に伸びるストレートに鋭く曲がるカーブ、その後の3イニングは一安打、三振4つでシャットアウト、どんどん投げ込むテンポのよいピッチングで試合は完全にビッグアプセットペースだ。
そして迎えた9回裏、時間の関係でこの回終了が確定した状態で1番塚野智己からの絶好の打順だったが、塚野智己・石井大和が倒れツーアウト、このまま引き分けかと思われたその時、ここで登場したのは先週の打撃爆発でこの日3番に監督が起用したオヤブン村上、この日も初回にファーストベース強襲ヒットを放っている村上がここでもサード強襲ヒットで出塁、一縷の望みをつなぐ。すると続く加藤は鮮やかな流し打ちで1・2塁間を突破しチャンスをつなぐ。一打サヨナラのチャンスで塚野敦也、セカンド走者村上も決死の覚悟で全球スタートダッシュを繰り返す、すると塚野敦也ははやる気持ちを抑えてボールを選びフォアボール、ついにツーアウト満塁となり打席には6番田辺。相手投手もストレートに変化球を駆使し必死の攻防となるが、最後は渾身のストレートを田辺がジャストミート、打球は鮮やかなセンター返しとなり三塁から村上が一躍ホームイン、ついに9イニングの熱戦は4-3でビッグアプセットのサヨナラ勝ちで劇的な幕切れとなった。
息詰まる攻防での劇的な幕切れにベンチの歓喜は爆発、チャンスにめっぽう強いストロングボディ伝説は生きていた。石井親子の見事なピッチングは先週に引き続き試合を引き締め、現時点で親子の成績は10イニング1自責点、ともに防御率0.70という素晴らしい成績。この試合では、西村のダイビング、田辺の数々のファインプレー、西村・田辺・塚野智己・加藤の鮮やか中継プレー、攻撃では村上が相変わらずの絶好調で首位打者独走、逆転打の芝田も含め若手とベテランが一体となった全世代参加の超ナイスゲーム、春の暖かい日差しの下、最高の気分で夢の島をあとにするビッグアプセットナインであった。
~監督談話~
逆転サヨナラ勝ちで開幕3連勝!素晴らしいロケットスタート!
延長9回裏ツーアウト満塁ツーストライクからサヨナラ勝ちを決めた田辺さんの勝負強さはさすがという他はない。ここぞという時に必ず決める男が今年もグランドで暴れまわってくれた。
守備ではかなり深い守備位置で1、2塁間を抜けたかという強い当たりを猛然ダッシュで好捕し1回転して1塁送球しアウト、1塁後方のライン際のフライもナイスキャッチ。あの球際の強さは広島の菊池を思わせるスーパープレーだ。
ライト西村の1回転ダイビングキャッチも見事、また芝田の言うように全世代参加の西村ー田辺ー塚野智己ー加藤の完璧中継プレーも完璧でした。塚野智己くんのダッシュアンドスローのグラブさばきも華やかで力強く、山下の大きなレフトライナーキャッチ、木全のライトフライキャッチも捕った瞬間みんなの喜び爆発、ナイスプレーが続出した充実の守備力でした!
打撃でも村上は今日も好調、芝田、山下の往年のクリーンアップも強い当たりで打点を稼ぎ第一線に躍り出る気配。木全もライトに痛烈なヒットを放ち、オヤジ達もただのオヤジではないところを見せつけた。石井大和くん、塚野智己くん、塚野敦也くん、加藤健太くんもナイスヒット。特に石井大和くんはフェンスオーバーにあと数センチかというバズーカ砲。先週のもの凄い当たりに続き今季絶好調だ。みんなが年初から自らのバットの威力を存分に発揮だ。
ピッチングでは石井さん、石井大和くんの両輪が強豪相手に文句ない素晴らしいピッチング。石井さんは相手強豪1番の3打席目、攻めてファーストゴロに打ち取った強気のピッチングが光った。石井大和くんはキレキレのカーブに加えて右打者へ内角目一杯のクロスファイヤーも素晴らしく、石井親子のスタートダッシュも完璧だ。
さて来週2月13日(土)は東台野球場14時、ツインリバーズ戦です。
みなさん出席表明をお願いします。
この勢いで来週も快勝だ!
みんな、よろしく!