~「ぼくもあなたもフリーマン」(巨鯨ビッグ櫻町)~
ノビータ大河原、悲願の通算100本安打達成!快挙達成を祝うフリーマン櫻町の祝砲花火!試合は負け!
長かった酷暑も終わり、突然寒波が襲ってきた日本列島、気がつけば暦は11月に入り、この日を入れて今シーズンわずか4試合を残すのみとなったビッグアプセット、この日はチーム史上初の足立区谷中公園野球場に集結、一面で外野フェンスまで80メートルと試合前から煩悩がビッグアプセットナインを襲う、なかでも巨鯨櫻町はワールドシリーズを凝視したうえで会得したと称するフリーマン打法を試合前からナインに熱弁、この時点では軽く受け流されていた状態で今シーズン第25戦がプレーボール。
試合は初回両チームとも無得点で2回に入る。ビッグアプセット先発のライアン小川も初回は安定感あるピッチングで立ち上がったが、2回表の東京ビシソワーズの攻撃、なぜかこの回だけ小川の速球に相手打線のタイミングが完璧に合ってしまい、この回なんと8安打集中、フォアボール2つで9点を失ってしまう。しかしここでキャッチャー丸野とともに配球を見直した小川、3回以降はカットボールとナックルカーブを有効に使い2イニングを自責点ゼロに抑え試合の立て直しを図る。
すると反撃の狼煙をあげたのが3回裏のビッグアプセット打線だ。ツーアウトから小川がレフトフェンス直撃のヒットででると、つづく村上がフォアボールを選びツーアウトながら1・2塁、するとここで登場、ノビータ大河原が万感の思いをぶつけるフルスイングで相手投手速球をジャストミート、三遊間を襲った打球は相手ショートのグラブをはじきファールグランドをボールが転々、この間に2塁から小川が激走しホームイン!反撃の狼煙となったタイムリーは、史上21人目の通算100本安打となる記念碑タイムリーだ!2003年5月10日、世田谷公園での南海ハーツ戦いで初ヒットを記録して以来、足掛け22年目で到達した大記録だ!3塁側ビッグアプセットベンチはこの快挙に総立ちでヒートアップ、この勢いに乗った首位打者、1番牧がさらにライトフェンス直撃のタイムリーツーベース、これで村上もホームインし2点目だ!ノビータ大河原の大記録が着火したビッグアプセット打線の反撃がはじまった。
するとつづく4回裏には、先頭山下が快心のセンター前ヒットで出塁すると、ワンアウトから5番芝田もショート強襲ヒットでつづく1・2塁、ここで6番鈴木が火の出るライナーで1・2塁間を破り、2塁から山下がホームイン!打球が早すぎてこの当たりはライトゴロとなったが、鈴木のタイムリーライトゴロでさらに1点を加え3-10とする。
そして迎えた5回裏、火がついたビッグアプセット打線が真価を発揮するときがやってくる。ワンアウトから小川、村上、大河原がフォアボールを選び満塁とすると1番牧もフォアボールを選び押し出しで1点、さらに満塁から2番丸野がセンターに犠牲フライを打ち上げこれで村上が還りこの回2点目、そしてワンアウト1・2塁となったところで、フリーマン櫻町が登場、あのワールドシリーズMVPのフレディが完全に乗り移った櫻町は、相手投手渾身の初球ストレートを強振するとジャストミートの打球が夕暮れの足立区谷中の空に高々と舞い上がる、5万5千人の大観衆が総立ちとなるなか右手でバットを高々と掲げながらゆっくりと歩き始めるフリーマン櫻町の目にはLAの夕焼けが移っていたに違いない。相手ナインも茫然の完璧ホームランにビッグアプセットベンチも総立ち、このスリーランで一気に9-10と1点差においついた!
試合はこのままゲームセットとなったが、足掛け22年での大河原の快記録達成と、フリーマン櫻町の予告通りの大ホームランに、試合後のビッグアプセットナインも勝ったも同然の満足感だ。11月に入り一気に日が短くなった北綾瀬の夕暮れをながめながら興奮は醒めようがない。このままナインは北千住に直行、自由人が集うこの街は今日の気分に最高にぴったりだ。午後5時にすでに満席のせんべろを横目に見ながら大衆酒場に突入し、大河原の大記録達成とフリーマン櫻町の大ホームランに乾杯だ。No Ruleといわれた赤羽をしのぐ自由ゾーンの北千住、この地での最高の打ち上げにビッグアプセットのフリーマン指数もうなぎ上りだ。充実した試合に満足顔の村上監督、この試合で今シーズン規定打席到達が確定し初の首位打者に完全ロックオンの牧、悲願の大記録達成に万感の思いの大河原、かつて会社の大先輩に「君は自由人だからね」とダメ出しを食ったことをいまだに誇りに思っている芝田、そして有言実行の櫻町、自由人たちが集うこの街で次々と流し込まれるビールとハイボール、そして絶品焼き鳥に舌鼓をうちつつ、櫻町の提唱するフリーマン主義でメートルががんがん上がる。「ぼくもあなたもフリーマン」「誰が呼んだかフリーマン」「ここが思案のフリーマン」「五月雨を集めてはやしフリーマン」「流れ流れてフリーマン」「今宵あなたとフリーマン」「夕日に映えるフリーマン」など、次々とフリーマン教義が提唱され、意味不明の盛り上がりで北千住の夜は更けてゆく。
いよいよ激動の2024年シーズンも残り3試合となった。自由人となったビッグアプセットナイン、大河原の長年の功績へのレスペクトと今シーズンの最終版への全力投球を誓いつつ、フリーマンたちの北千住の夜は終わることなく続くのであった。
【監督コメント】
2回、相手にビッグイニングを作られてしまい、9点という大量リードを許したが、我がチームも決して諦めることなく反撃を開始。
大河原の執念の通算100本安打、櫻町のフリーマンを彷彿させる初球ライトフェンスオーバーのスリーランホームランと、最後は1点差まで詰め寄った。
負けて満足していてはいけないが、打ち上げでは明るく元気いっぱい!良い試合だった。
さて、今度の土曜日は、サンケイスポーツセンター36面で10時からの試合です。ご都合のつく方は、是非、ご参加ください!