~「永遠の青春を追いかける、いつまでも未熟で青いリンゴのまま」(安藤忠雄)~
丸野完投!鈴木秀紀好守に奮闘!全員野球で若い城東ダストに逆転で圧勝!
全世界を熱波が襲い、東京も7月の声を聞く前から30度超えが続出するなか、ビッグアプセットはナインの健康管理のために当面午後5時以降の試合に限定する方針を発表、その第一弾としてこの日17時試合開始の東調布公園での城東ダスト戦が組まれた。この日も最高気温34度の猛暑だが、午後4時を過ぎるとさすがに日が傾き、試合前ビッグアプセットナインも日陰を奪い合いながらユニフォームに着替えこの日の試合に臨む。
そんな中、若手中心の城東ダスト戦がプレーボール、そして初回表、いきなりビッグアプセットは先制攻撃をみせる。ワンアウトから2番丸野がフォアボールででると、3番芝田とのヒットエンドランが鮮やかに決まるライト前ヒットで1・3塁、その後ツーアウト満塁と攻め立てえたところで6番鈴木将平が押し出しフォアボールを選び1点先制だ!猛暑の中の試合は主導権をとったほうが圧倒的に有利、まずはビッグアプセットはリードを獲得だ。
一方ビッグアプセット先発は久々先発マウンドにあがる丸野、初回若干の守備の乱れもありツーアウト満塁のピンチを迎えるがここは相手6番をピッチャーフライにうちとり無失点でしのぐ。さらに2回も2三振を奪う好投で2回無失点と順調な立ち上がりだ。
一方ビッグアプセット打線は、2回・3回といずれもランナーを2人ずつだしながら追加点が奪えず、試合の主導権を握りきれない状態のなかで迎えた3回裏の守り、先頭相手1番をエラーで出すと、つづく2番をデットボール、そして相手3番にセンターオーバーのツーベースを打たれこれで同点、さらにワンアウトから相手5番にもタイムリーを打たれ1-2と逆転される。追加点がなかなか奪えないなか逆転を許すというまずい展開にビッグアプセットベンチも緊張感が高まる。
すると直後の4回表、ビッグアプセット打線が一気に反撃にでる。先頭鈴木将平がエラーで出塁すると、つづく7番田辺がスライダーを一閃、ジャストミートでレフト線を鋭く破る打球はツーベースとなりノーアウト2・3塁の大チャンス、つづく大間がフォアボールを選びノーアウト満塁となったところで、鈴木秀紀がライト線に弾き返し、これで鈴木将平がホームインで同点!さらに相手内野陣のエラーを誘って田辺もホームインし3-2と逆転だ!さらに2・3塁にランナーが残ったところでつづく西村のショートゴロで大間も生還、この回3点を奪い一気に4-2と逆転だ!
やられたらやり返す、逆転につぐ逆転で一気にヒートアップするビッグアプセットベンチに、先発丸野もギアをあげる。逆転直後の4回裏の守備では、相手先頭9番のライト前に難しいハーフライナーにライト鈴木秀紀が全力ダッシュ、最後は地面ぎりぎりで逆シングルキャッチ!大学体育会バレーボール部仕込みの回転レシーブ受け身も鮮やかに決まるスーパーキャッチで丸野を盛り立てる!つづく相手10番の1塁線の鋭いライナーも、この日ファーストスタメンを西村に譲った芝田がナイスキャッチ!逆転後の守備陣が守りをかため丸野を援護、試合の流れを決して渡さないビッグアプセットだ。
すると迎えた5回表ビッグアプセットの攻撃、相手二番手投手の制球難につけこみワンアウト満塁から橋本が押し出しフォアボールを選び1点!さらに満塁で目下首位打者の鈴木将平が鋭く右中間を破るタイムリーで芝田、山下が相次ぎ生還しさらに2点を追加!さらに田辺がフォアボールを選び再び満塁でつづく大間のセカンドゴロの間に橋本ホームインでさらに1点、そして鈴木秀紀がフォアボールを選び、審判から最終打者宣言があった西村が、最後は鋭く左中間を突破、これが鈴木将平、田辺を招き入れるタイムリーツーベース!鮮やかな波状攻撃で最終回に6点を追加したビッグアプセットは、10-3で若手中心の城東ダストに圧勝でゲームセットとなった。
すでに日は陰り熱中症の心配のない時間帯での試合、それでも試合後のビッグアプセットナインは全身汗だくで公園の水道を奪い合うように水を浴びるが、快心の試合に全員が大満足だ。実はこの日、ピッチャー復活宣言のあった鈴木将平がリリーフにのぞむ予定で準備を開始していたが、最終回の攻撃が長引き鈴木将平のピッチャー復帰は次回へ延期となった。十数年前、元々はピッチャーで入団した鈴木の投手陣復帰で真夏を迎えたビッグアプセットの陣容もさらに強化される。丸野も久しぶりの先発マウンドを死守、3失点1自責点の完投で、末永と並ぶハーラーダービートップに並んだ。一方、この日野手陣で奮闘したのが鈴木秀紀だ。守っては4回表先頭バッターでのスーパープレーが圧巻、逆転直後の相手先頭バッターだけに試合に与えたインパクトも大きかった。打撃でもタイムリーを含むマルチヒットの全打席出塁で、打率を一気に3割台に乗せた。ガルシアパーラ西村はここのところファーストスタメンが定着し、激戦区のファーストへの狼煙をあげるだけでなく、この日2点タイムリーツーベースで鈴木秀紀と並ぶ打点トップに浮上、また打率も鈴木将平につぐ2位に浮上するなど打撃タイトル争いにも宣戦布告だ。
平均年齢半分以下の城東ダストへの圧勝、内外野全員が好守に走り回り、攻めてもダイヤモンドを全員が駆け抜ける、いくつになっても未熟な青いリンゴのままのビッグアプセットナインは真夏の夜の美しく整備が終わったグランドをながめながら今日の試合の余韻にひたる。すると地元の田辺から蒲田ではなく池上の名店中華での打ち上げが提案され、ビッグアプセットナインはまさかの住宅地のど真ん中に現れた名店中華になだれ込む。蒲田と変わらない絶品羽根つき餃子をあっという間に消化しながら、今日の快心の試合に満面の笑顔のビッグアプセットナイン。各自毎日の生活では様々な課題に直面しているが、グランドにたてば永遠の青春を追いかける青いリンゴとなり、そのままなだれ込んだ名店で生ビールや麻婆豆腐にくらいつく。ますます勢いを増す真夏の暑さを前に、さらに力を蓄えたビッグアプセットナインが立ち向かう。その最高潮に盛り上がる気持ちと残りのシーズンへの希望を胸に、すっかり暗くなった池上の住宅街をそぞろ歩くビッグアプセットナインであった。
【試合コメント】
夕刻17時開始のゲームだったが、日中の暑さは残り湿度も高く蒸し暑い。過酷な条件の下での試合となった。しかも相手三塁手、遊撃手は高校野球経験者の大学生という若者。それでも、負けていられるか! という強い気持ちで皆が試合に臨んでくれた。
丸野くんの熱投、好守備、好打、好選球眼、果敢な走塁……。皆々が熱く取り組んでくれたと思います。最初の方は残塁が多く、決め手に欠いてしまったが、最終盤の攻めは打撃に走塁に選球眼に充実!
若手相手にナイスゲームだった。