~「風の中に立て」(伊集院静)~
強風の光が丘、若巨鯨マグナム鈴木の特大弾で主導権握るも惜しくも逆転負け!
日本全国が最強寒波が襲ったこの日、開幕2戦目に臨むビッグアプセットナインはおなじみ光が丘公園に集結、今期初参戦の新婚石井大和夫妻が現れるとナインから改めて結婚を祝福され、また助っ人鈴木秀紀も今期初登場、豪雪による新幹線遅延で参加が危ぶまれた丸野も試合開始直前にグランドに到着、総勢11年が揃い今期初勝利を目指しプレーボール。
するとナインの気合がいきなり爆発したのがプレーボール直後の初回表のビッグアプセットの攻撃だ。ツーアウトランナーなしからこの日3番に入った芝田がストレートをジャストミートで快心のセンター前ヒット、さらに4番櫻町が鋭い当たりで三遊間を突破しツーアウトながら1・2塁のチャンス。するとここで今期初参戦の5番若巨鯨マグナム鈴木が、真ん中低め直球をフルスイングすると絵にかいたような放物線が左中間へ、折からの逆風をものともせずこれが左中間スタンドに突き刺さり、いきなりの先制パンチスリーランだ!いきなりの驚異弾に1塁側ビッグアプセットベンチはいきなりのヒートアップ、ナイン全員がハイタッチで電撃先制点を祝う最高のスタートだ!
いきなりいきなり3点先制したビッグアプセットの先発マウンドは末永、初回裏相手先頭打者のサード後方へのフライを芝田を丸野が譲り合う不運なヒットで先頭打者を出すが、このバッターが盗塁で2塁に進んだあとキャッチャーからの返球が逸れた隙をついてサードを狙う、すると素早くボールに追いついたセカンド大間からサードへ鋭い送球、ハーフバウンドをサード芝田も鮮やかに救い上げこれをタッチアウト!いきなりのピンチをナイスプレーで封じる守備でピンチを防ぎ、この回ツーアウトからはキャッチャー後方へのフライにこの日先発マスクの村上が猛ダッシュでおいつくナイスプレー!初回裏のナイスプレー連続で3点リードを死守し、この日はいける、とビッグアプセットベンチも大いに盛り上がる。
2回裏の守備では先頭の相手4番の捕えたライト後方のフライにライト鈴木秀紀が追いつきナイスキャッチ!レフトに入った西村の無難な守備をみせるなどビッグアプセットペースで試合は進む。そして3回表のビッグアプセット、先頭石井大和がフォアボールででるとすかさず昨年盗塁王が今期初盗塁で2塁へ、すると2番丸野の鋭い当たりがサード強襲ヒットとなるなか相手サードからの送球がわずかにそれる、するとその一瞬の隙をついて石井大和がサードを回りホームへ突入、間一髪のタイミングながらスライディングが鮮やかに決まりホームイン!一瞬の隙をモノにする隙のない攻撃で追加点だ!さらに芝田、櫻町が倒れたツーアウト2塁から、またも5番鈴木が今度は鮮やかにレフト前に弾き返し、盗塁で3塁に進んでいた丸野が生還しこの回2点目!鮮やかで隙のない電撃攻撃で3回表終了時点で5-0、この日のビッグアプセットは盤石かと思われた。
しかしライト後方から吹き付ける風がいきなり強さを増してきたこのあと落とし穴が待っていた。5点リードで迎えた3回裏、末永は相手先頭バッターにフォアボールを与えると、そこからなんと5連続ヒットで4点を失ってしまう。この日も末永はストレートが走り変化球のキレも冴えていたが、この回変化球が高めに浮いてしまったところをグリフィンズ打線につかまってしまった。するとつづく4回裏も3安打とフォアボールひとつで1点を追加され、ついに5-5の同点に追いつかれる。ライトからの強風がたびたびグランドで砂塵を舞い上がらせ試合がそのたびに中断、内野手とベンチにも容赦ない砂嵐が押し寄せる展開となり、この砂嵐と同じくビッグアプセットを暗雲がつつみ始めた。
そして石井大和が今期初マウンドにあがった5回裏、ワンアウトからエラーで出したランナーをその後の連打でホームに迎えられついに勝ち越し点を奪われる。そしてその裏、ビッグアプセットはツーアウトから大間、西村が粘ってフォアボールを選び1・2塁と最後のチャンスに望みをかけるが助っ人鈴木秀紀が倒れゲームセット、ビッグアプセット今期第2戦は強風と砂嵐のなかの逆転負けとなってしまった。
逆転負けに無念のビッグアプセットナイン、昨年史上初のシーズンチーム打率3割超えとなった打線も、ここまで2試合のチーム打率は2割1分2厘とエンジンがかからない。しかしこの日は芝田・櫻町の連続ヒットにつづき鈴木のマグナム弾と重量打線の破壊力を見せつけ、開幕戦ノーヒットだった昨年二冠王の丸野もマルチヒットで調子を上げてきた。守備では詳細は省くものの数々の課題もでたがこれは想定内ともいえ、その一方で初回のタッチプレー、鈴木秀紀、石井大和の外野ナイスプレー、そして4回には末永・丸野・櫻町のダブルプレーも成立させるなど徐々に全体のエンジンが温まってきたともいえる。
試合後はベンチ裏で昨年のタイトルホルダーへの表彰式が行われる。盗塁王の新婚・石井大和、史上最多4年連続6回目のミスターMIP大河原、本塁打・打点の二冠王でMVPに輝いた丸野に特性トロフィーが村上監督から次々と手渡され各人の今期に向けた決意表明、これを囲むビッグアプセットナインから栄誉の祝福を受ける。強風と砂塵で耳の中まで砂まみれになったビッグアプセットナインだが、人生も野球も、こうした向かい風に向かいしっかり立っていこう、伊集院静の言葉とタイトルホルダーたちの祝福を胸に今日の逆転負けのショックを癒し、来週以降の奮起を誓う。クラブハウスのシャワーで砂を洗い流すと、定番光が丘の名店焼肉に直行、高級焼肉と生ビールを次々とオーダーし来週以降のシーズンに向けたエネルギーに再点火するビッグアプセットナインなのであった。
【監督コメント】
今シーズン初勝利に向けて、皆が集中して取り組んだが、結果は惜しくも一点差負けとなってしまった。
末永はスピードあるストレートに巧みな変化球を織り交ぜ一、二回はほぼ完璧なピッチング。三回も決して悪くなかったが、追い込んでからのスライダーをうまく拾われて複数のヒットを打たれたのが痛かった。
攻撃面では、ツーアウトから芝田、櫻町のクリーンヒットのあと、鈴木さんの豪快ホームランで三点を先取したのは圧巻。また、大和くん、丸野くんのスピードを活かした追加点なども素晴らしかった。
最後、逆転されてしまったが、まだまだやれる。次の試合も頑張っていきましょう!
カメラ故障のため試合の写真はありません。